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ライフハッカー編集部ライフハッカー編集部  - ,  11:00 PM

「社会に影響を与える創造性」はコミュニティから生まれる

「社会に影響を与える創造性」はコミュニティから生まれる

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画家のファン・ゴッホは、今でこそ史上最高の芸術家の1人として、その影響力や創造力がひろく評価されていますが、この世を去ったときは、孤独にさいなまれ一文無しでした。なぜそんなことになったのでしょう? それは100年以上前の当時、彼が描く絵画は、世の中とうまく折り合いをつけられない世捨て人による、妄想的で奇妙な作品だと見られていたからです。ゴッホの作品が傑作だと認められたのは、彼の死後かなりの時間が経ち、ほかの芸術家や評論家が新たな美的基準を定義してからのことでした。


「創造性」というと、私たちはとかく個々人に備わった、独力で発揮できる才覚のように捉えがちです。しかし実際には、創造性が発揮されるには、同じような考えを持つコミュニティーの存在が不可欠です。新しいアイデアは「これは新しい。画期的だ。今までのものよりずっと良い」と評価してくれる周囲の人たちがいてこそ、初めて成り立つのです。

真の創造性とは、革新的で、既存の価値観を破壊するものです。これまで染みついた考え方に疑問を突きつけ、変えていくのが創造性なのです。しかしそうした境地にたどり着くには、周囲からのフィードバック、時には厳しい声も必要です。

どんなプロジェクトでも、その初期には、乳飲み子を守っているような気分になることがあります。胸に温めているこの素晴らしいアイデアを、スキあらば首を突っ込み、ケチをつけてつぶしてしまおうとする世間から守らなくては、と使命感に駆られるわけです。初期の段階で周囲からのフィードバックがあまりに多いと、本人の中にも疑問が生まれ、自信喪失で身動きが取れなくなります。最悪のケースでは、パニックを起こし、世界を変えるほどの意味を持つと思っていたアイデアが取るに足らないものに思えてくるかもしれません。

では、アイデアを他人に明かすのに最適のタイミングはいつなのでしょう?

広く一般の人に自分の作品を提示し、確かに新しいアイデアなのか、それとも自分の考えをキャンバスにぶちまけただけの代物なのかを判断してもらうなら、どのタイミングが良いのでしょうか?


創造性にはコミュニティーが必要


「フロー」の考え方を広めたことで良く知られる心理学者、ミハイ・チクセントミハイ氏は、自らの創造性に関するシステム理論を解説した論文の中で以下のように記しています:


「心理学者は、創造性を純粋な精神機能として捉えがちですが、創造性は精神的事象であると同時に、文化的、社会的なものでもあります。我々が『創造性』と呼んでいるものは、個々人の生産物ではなく、個々人の生産物に関して判断を下す社会的システムから生まれるものなのです」


1人でシャワーを浴びている時に最高の名案を思いつくこともあるでしょう。だとしても、創造性は、同じような考えを持つコミュニティーの存在を前提としています。つまり、考え方や行動が自分と近く、お互いから学び合い、その行動をマネし合う集団です。

チクセントミハイ氏のシステム理論は、創造性が個々人の発想と周囲の環境から構成されることを説明するものです。さらに、この環境にも2つの側面があります。同氏は、文化的側面を「ドメイン(領域)」、社会的側面を「フィールド(場)」と呼んでいます。

チクセントミハイ氏の理論では、創造性は「個人とドメイン、フィールドが重なり合うところにのみ認められるプロセス」と定義されます。

このプロセスは以下のように考えるとわかりやすいでしょう。どんなものであれ、あなたが思いついたアイデアは、あるドメイン内で見れば、ほかにない独創的なものかもしれません。それでも、フィールド(同じ立場の人たちや大きな意味でのコミュニティー)からの承認が得られなければ、真の意味で創造性があるとは認められないのです。

故スティーブ・ジョブズ氏にならい、この創造性のプロセスを「点をつなぐ」行為に例えてみましょう。その場合、コミュニティーがあなたのアイデアを「つなぐべき点の1つ」として受け入れた時に初めて、チクセントミハイ氏の言う創造性が成り立つわけです。

たとえば、単純なコードでギターをかき鳴らし、がなり立てる初期のパンク・ロックを振り返ってみてください。当時は、全く新しい音楽の演奏方法のように思えたかもしれません。でもそれは、音楽というドメインの枠内で生まれ、音楽リスナーのコミュニティーによって(全員とは言わなくても大多数に)承認されたものなのです。

また、これまで挙げたものとは全く逆の例もあります。例えば化学の世界では、周期表が受け入れられるまで、化学者は、自分の研究が革新的なものなのか、新しいアイデアを考案できているのかを確かめる手段が全くありませんでした。この場合、独創的なアイデアは確かにありましたが、ドメインに関する知識がなかったため、新たなアイデアがたなざらしにされたり、反対意見に遭ったりしていたわけです。

チクセントミハイ氏は自らの理論をさらに押し進め、こう述べています。「社会による何らかの形の検証がなければ、単に風変わりなだけのアイデアなのか、真に創造的なものなのか、見分けるのは不可能なはずです」


肝心なのは、アイデアを見せるタイミング


では、あなたの大事なアイデアを裏付けてもらう仲間は、どこで見つけたら良いのでしょうか?

ミュージシャンのブライアン・イーノ氏は、この仲間のことを「シーニアス(scenius)」と呼んでいます。これは天才を意味するジーニアス(genius)と対比される言葉で、「才能の生態系」を形成する創造性豊かな個人の集まりと定義されています。つまり、一緒に仕事をする同僚がシーニアスになる場合もあれば、「Product Hunt」や「Medium」のようなオンラインコミュニティー、さらには友人や同好の士のグループがそれにあたる場合もあります。

いずれの場合も、常に頭に置いておかなければならないのは、アイデアを共有する「相手」ではなく、「いつ」共有するかが肝心だという点です。

現代社会は個人の取り組みを即座に共有し、反復していく傾向がますます高まっていますが、これではチクセントミハイ氏の言う「フィールド」に頼りすぎていて、知識の出番が足りなくなってしまいます。私たちは未熟な段階でアイデアを公開し、外部環境に「汚染」させるというリスクを冒しているのです。実際、共有を後押しする「ドメイン」の大多数には、ほかのユーザーから大量のフィードバックが得られる何らかの手段が用意されています。例えば文章の場合はMedium、動画であればYouTube、デザインならDribbbleといったサイトがこの「ドメイン」にあたります。いずれもサムアップやハート、あるいは「いいね!」といったボタンで、気軽に評価を送信できます。

確かに、私たちはみなフィードバックや評価を必要としています。しかし、あまりに初期の段階からコミュニティーやグループに関わると、内部の結束が強いゆえに不合理な結論に到る集団思考に陥ったり、自己規制につながったりして、生まれて間もないアイデアが既存の規範の枠内に押し込められるおそれがあります。

ですから、創造的なプロセスにおいては、温めてきたアイデアを世に広めるタイミングを見極める必要があります。生まれたばかりのかよわい時期を抜けて、外部からの批判に耐えうるまで成長したところで、公開するようにしましょう。


フィードバックを求めるタイミング(とその受け止め方)


検証とフィードバックは、創造的プロセスに不可欠なものです。コミュニティーや仲間、あるいは近親者からフィードバックをもらう場合もあるでしょう。しかし、こうした検証を受けるのに適切なタイミングを見計らうには、微妙なバランスが絡んできます。時期が早すぎれば、生みの親である自分とアイデアとの結びつきが失われるおそれがあります。逆に遅すぎても、もう話が先に進んでいて軌道修正が難しくなるかもしれません。

では、コミュニティーに創造プロセスに関わってもらい、彼らの声をあなた自身のアイデアの裏付けや強化に使う方法を、以下に説明しましょう:


1. フィードバックをコラボツールとして利用する

仕事仲間の結束が固い、あるいは良い関係を築いている「シーニアス」がいる場合は、比較的早い時期にフィードバックや検証をお願いするのが一般的でしょう。あなた自身の考えがあまり固まっていないとしても、そうした集団が相手なら誰もが同じ目的意識を持っているので大丈夫です。

デザイナーでイラストレーターのCassie McDaniel氏は、「A List Apart」への投稿記事で、デザインに寄せられる批判の声を例に、フィードバックをコラボツールとして活用する方法を説明しています。つまり、フィードバックで外部からの意見を取り入れ、自分の進むべき道を修正するというものです。ここでMcDaniel氏は、『イノベーションのアイデアを生み出す七つの法則』の著者、スティーブン・ジョンソン氏の言葉を引用してこう述べています。「あるヒラメキを、本当の意味でのブレイクスルーに変えるきっかけは、誰かほかの人の頭の中にひそんでいる別のヒラメキであることが多いのです」

あなたが意見を聞きたいと思っているコミュニティーが一致した目的意識を持っているのなら、早い時期に検証を求めても問題ないでしょう。


2. フィードバックのプロセスを構築しておく

フィードバックと承認には違いがあります。あるコミュティーから「検証」を受けると言った時、受け取る側は、フィードバックではなく承認を得られることを期待しているかもしれません。しかし実際は、レベルこそさまざまですが、自らのアイデアについて何らかの批判やフィードバックを受けることがほとんどのはずです。

あなたが自分のアイデアを検証してもらいたい、あるいは自分だけでは行き詰まって外部からの助けが欲しいと思っている時には、正しい方法でフィードバックを導き出すことが重要です。

まずは、自分がフィードバックを求める理由をはっきりさせましょう

行き詰まっていて助けが必要? 何かが欠けている気がして、専門家や同僚を引き入れたい? 自分では完璧だと思うので、確認のために外部の意見がほしいだけ?

このように、理由をはっきりさせたら、コミュニティー内の適任と思われる人を探しましょう。相手は創造性豊かな仲間でもいいし、メンターや先生でも良いでしょう。誰であれ、信頼が置ける、何があなたにとってベストかをわかってくれる人を選んでください。

もしあなたがライターなら、編集業務を担ってくれる人を雇いましょう。お互いの仕事に責任を負えば、フィードバックも「これはいいね!」という程度のものから、実際に役立つものへとグレードアップするはずです。

最後に、自分の目標を正確に把握しておきましょう。創作教室の講師を務めるCynthia Morris氏は、この重要性を以下のように説明しています:


「ざっくりと『どう思う?』と尋ねるのは、誰かに弾を込めて導火線に火をつけた大砲を渡し、こちらの胸を狙ってもらうようなものです」


それでは困るので、相手にフィードバックを求める前に、以下の3つの質問を自問してポイントを絞りましょう:

  1. 自分が望む結果はどういうものか。
  2. どんなフィードバックが自分の役に立つと思うか。事細かな批判的意見を望んでいるのか。それとも、大局的な視点に立ったフィードバックで十分なのか。
  3. 返してもらう形式は何か。文章で? それとも口頭で?

あらかじめプロセスの構成を考えておけば、フィードバックを飲みこみ、消化し、実行に移すのが簡単になります。


3. 実りある検証を得るには

フィードバックを求める方法に関しては山ほど解説記事がありますが、批判を受け止めるための黄金律はただ1つ、「防御の態勢を整えておくこと(ただし自己弁護はNG)」です。

この記事の冒頭で、筆者は創造的なアイデアを「保護が必要な赤ん坊」になぞらえました。これは多くの人の実感と一致しているので、イメージしやすい例えだったはずです。そして、批判的意見やフィードバックを求め、完全にオープンで客観的なスタンスでセッションに臨んだとしても、我が子にも等しいアイデアから自分の感情を完全に切り離すのはほぼ不可能です。とはいえ、あまりに愛着が過ぎると、真に革新的な進展をもたらすはずのフィードバックを見逃してしまうこともあり得ます。

リーダーシップに関するコンサルタントのJohn Baldoni氏は、『Harvard Business Review』誌の記事で、フィードバックを受ける側が自己弁護に走ると、かえって不要な批判的意見を招くとして、こう述べています:


「多くの場合、自己弁護(に走る行為)は、厳しい非難や議論の打ち切りといったマイナスの行動を引き起こします。その場の勢いに飲まれ、礼儀正しい言葉のやりとりから生まれる良い雰囲気がどこかに行ってしまうのです。情熱を持つのはかまいませんが、過剰に熱くなり、ほかの人の声に聞く耳を持たなくなるのは避けたほうが良いでしょう」


Baldoni氏はフィードバックを受ける側に対し、心の準備を整え、我慢強く、広い心で相手の話を聞くよう促しています。

まずは心の準備を整え、自分がやろうとしていること、やる理由をしっかり把握した上で、コメントや指摘された問題点に向き合ってください。

次に、検証を求めるコミュニティーに対しては、我慢強く接しましょう(良い作品が認められるまでには、その作品を作るのと同じくらいの時間がかかるものです。冒頭に挙げたゴッホの例を思い出してください!)。

そして、批判的な意見を述べる人たちに対しても広い心で向き合ってください。意見を求めている相手があなたのシーニアスだったり、あなたが変えたいと思っているコミュニティーだったりする場合は、向こうも心の底では変化を求めているのだと肝に銘じることです。




創造性は、文化の進化を促すエンジンです。

しかし、真の創造性とは、ただ単に素晴らしいアイデアを思いつき、行動に移すことだけではありません。実際に世界に変化を起こしたものが創造性と呼べるのです。ただ新しいものを作るだけでは不十分です。世の中を納得させなければなりません。

自分のベッドルームでなら、誰でも天才的なアイデアをめぐらせることができます。しかし、真に世界を変えられるのは、快適な我が家を抜け出た者なのです。


The Real Reason to Share Your Work (and How to Do It Right) | Crew

Jory Mackay(原文/訳:長谷 睦/ガリレオ)
Photo by Shutterstock

  • ,,,,,,,, - By 香川博人LIKE

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