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堀込泰三堀込泰三  - ,,,,  08:00 PM

より良い習慣を確立するためのには、最適な化学反応を見つけるべき

より良い習慣を確立するためのには、最適な化学反応を見つけるべき

160630chemistryofhabits1.jpg


化学には、活性化エネルギーというコンセプトがあります。これは、化学反応を起こすために必要な最低のエネルギー量を意味します。マッチをするとき、そっとやっても火はつきません。なぜなら、化学反応を起こして火花を発生させるだけの十分なエネルギーが与えられないからです。

しかし、ある程度の力でマッチを擦ると、十分な摩擦熱が発生し、火をつけることができます。マッチを擦ることで与えたエネルギーが、活性化エネルギーのしきい値を越えたため、反応が起こったのです。


化学の教科書では、活性化エネルギーをこのように説明しています。

160630chemistryofhabits2.jpg

横軸:反応の進行/縦軸:エネルギー
A=擦る前のマッチ/B=マッチを擦ったとき/C=火がついたマッチ
A-B間:活性化エネルギー


たとえるなら、丸石を転がして山を登るようなものです。石を頂上まで押すには、いくらかのエネルギーが必要です。ところが、頂上を超えると、あとは勝手に転がります。化学反応も同じで、必要なエネルギーを加えることで反応がはじまり、あとは勝手に反応が進むのです。

この活性化エネルギーは、すべての化学反応に関係します。でも、私たちの日々の生活には、どのように応用できるでしょうか?


新習慣の活性化エネルギー


すべての化学反応に活性化エネルギーが関係しているのと同様、すべての習慣や行動にも活性化エネルギーが必要だと考えることができます。

もちろんこれは比喩ですが、どんな習慣であれ、確立するにはある程度の努力を要します。化学では、起こすのが難しい化学反応ほど、必要な活性化エネルギーが高まります。これと同じで、行動が難しくて複雑であるほど、それをはじめるために必要な活性化エネルギーが多く必要になるのです。

たとえば、毎日腕立て伏せを1回するという習慣を確立するには、それほどのエネルギーを要しません。ところが、毎日100回となると、かなりの活性化エネルギーが必要でしょう。複雑な習慣ほど、はじめるのに多くのモチベーションとエネルギーを投入しなければならないのです。

160630chemistryofhabits3.jpg

横軸:習慣の進行/縦軸:エネルギー
腕立て伏せ1回/10回/100回

どんな習慣でも、はじめるためには活性化エネルギーが必要。
習慣が小さいほど、はじめるためのエネルギーは少なくて済む。


目標と習慣は別もの


人は、何としても達成したい大きな目標のためならモチベーションを高めることができます。そして、その大きな目標を達成するには、気持ちを改め、意欲的な習慣を確立して生活を変えなければならないことに気づくでしょう。つまり、生活を変えるような成果を夢見るあまり、ライフスタイルを改善しようとしないのです。

ここで問題になるのが、大きな目標には多くの活性化エネルギーが必要なこと。当初はモチベーションが高く、新しい目標に向かってワクワクしているため、はじめるためのエネルギーを見つけられるかもしれません。でも、すぐに(おそらく1、2週間で)モチベーションが弱まり、毎日の習慣を活性化するだけのエネルギーが出せなくなってしまいます。


教訓1

小さい習慣なら、活性化エネルギーが少なくて済むので、持続できる可能性が高まります。必要な活性化エネルギーが高いほど、長期的に継続することは難しくなります。始めるのにたくさんのエネルギーを必要とすることは、いつか必ずやらなくなる日が訪れるでしょう。


習慣の触媒を見つける

誰もが、楽に成功するためのライフハックを求めています。化学者も同じで、化学反応を起こりやすくするために、触媒というトリックを使うことがあります。

触媒とは、化学反応の活性化エネルギーを下げ、反応を起こしやすくする物質です。触媒そのものは、反応が起きても消費されません。ただそこにあるだけで、反応を起こしやすくしてくれるのです。

160630chemistryofhabits4.jpg

横軸:反応の進行/縦軸:エネルギー
Without Catalyst:触媒なし/With Catalyst:触媒あり

触媒は、新習慣をはじめるために必要な活性化エネルギーを下げる。
リアルワールドで習慣に触媒作用を及ぼす方法の1つが、環境の最適化。
最適な環境があれば、どんな習慣でも容易にはじめられる。

習慣の確立にも、触媒が存在します。それは、環境。

新習慣確立のための最強の触媒は、環境設計(choice architecture=選択設計と呼ぶ研究者も)というシンプルなアイデアです。生活環境や労働環境が私たちの行動に影響を及ぼすことを利用して、よりよい習慣を起こりやすく、かつ悪い習慣が起こりにくい環境を作るという考え方です。

たとえば、毎日の仕事を終えて帰宅したあと、15分間の執筆を習慣にしたいとします。にぎやかなルームメイトややんちゃな子どもがいたり、テレビが常についていたりする環境だと、かなりの活性化エネルギーが必要になります。そのような邪魔があると、どこかで必ず書くことをやめてしまうでしょう。一方で、たとえば図書館のデスクなどの静かな執筆環境があれば、その環境が触媒となり、習慣が進行しやすくなるのです。

環境が習慣に及ぼす触媒作用には、大きなものから小さなものまであります。寝る前にランニングシューズとトレーニング用の衣類を出しておけば、翌朝ランニングに行くための活性化エネルギーを下げることができます。毎週低カロリー食を届けてくれるサービスを契約すれば、減量のために必要な活性化エネルギーを大幅に下げられます。テレビの配線を抜いてクローゼットにしまってしまえば、テレビを見る時間を短くするために必要な活性化エネルギーを下げられます。


教訓2

正しい環境は、習慣確立のための触媒のようなもの。よい習慣をはじめるのに必要な活性化エネルギーを下げてくれます。


行動の中間状態を減らす


化学反応には、中間状態が存在します。それは、最終生成物に至るまでの、中間的な段階のようなもの。AからBに直接なるのではなく、AからXになり、XからBになるということです。この中間段階がなければ、開始地点から終了地点に到達できません。習慣も同様です。

たとえば、筋トレを習慣づけるとします。そのためには、ジムの会費を払う、ジム用のバッグに荷物を詰める、仕事後にジムに向かう、他人の目の前でエクササイズをするといった中間段階が必要です。

重要なのが、各中間段階に、それぞれの活性化エネルギーが存在すること。新習慣がなかなか確立できないときは、連鎖の中のどのリンクで行き詰っているか、ひとつひとつチェックして突き止めることが重要です。言い換えると、どの段階の活性化エネルギーが習慣を妨げているのかを把握する必要があります。

中間段階には、簡単なものとそうでないものがあるはずです。上記のフィットネスの例では、ジムの会費を払うことやバッグに荷物を詰める作業は、さほど気にならないかもしれません。でも、仕事後にジムに行こうとするとちょうどラッシュと重なることが、イライラの源になっていることが考えられます。あるいは、知らない人の目の前では、トレーニングを心から楽しめないのかもしれません。

ですから、できるだけ中間段階を減らして、全体の活性化エネルギーを下げてやることで、長く続けることができるようになります。たとえば、午前中にジムに行くことで、ラッシュアワーを避けられるかもしれません。または、ラッシュアワーの移動や人前での運動を避けるために、自宅で筋トレをするほうがいいという結論になることもあるでしょう。習慣の妨げになっていた2つの中間段階を取り除くことで、一気に習慣が進行するかもしれません。


教訓3

自分の習慣を念入りにチェックして、活性化エネルギーが最も高い中間段階(すなわち最大の障壁)をなくせないか検討する。




以上まとめると、化学の基本原則により、よりよい習慣を確立するために有効な戦略がわかりました。




  1. どんな習慣にも、はじめるために必要な活性化エネルギーが存在する。習慣が小さいほど、はじめるために必要なエネルギーは少なくて済む。

  2. 触媒は新習慣をはじめるのに必要な活性化エネルギーを下げてくれる。リアルワールドでは、環境の最適化がそのためのベストな方法。どんな習慣も、最適な環境があれば確立しやすい。

  3. シンプルな習慣にも、中間段階が存在することが多い。活性化エネルギーが最も高い中間段階をなくすことで、習慣の確立が容易になる。


これこそが、より良い習慣を確立するための化学なのです。


The Chemistry of Building Better Habits | James Clear

James Clear(原文/訳:堀込泰三)

Top image by Maya2008 and MapensStudio (Shutterstock).

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