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松尾仁  - ,,,,,  09:00 PM

起業家の新たな生き方。大企業とベンチャー共創の時代へ。SOCIAL GEAR代表、佐藤俊介氏インタビュー。

起業家の新たな生き方。大企業とベンチャー共創の時代へ。SOCIAL GEAR代表、佐藤俊介氏インタビュー。

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「これからは大企業とベンチャーの共創の時代になる」。そう話すのは、Facebookのインサイトデータを活用した広告運用サービスを提供するソーシャルギアの代表であり、6月からはデジタルマーケティング、Eコマース、コンタクトセンターなどを展開するトランスコスモスの取締役CMOでもある、「さとしゅん」こと佐藤俊介さん。

今年2016年5月、トランスコスモスはソーシャルギアに追加出資を決定して完全子会社化し、佐藤さんをトランスコスモスの取締役CMOとして迎え入れました。10年前、佐藤さんは2年間のサラリーマン生活を経て1人で起業。そして10年後、創業50年、グループ全体で社員1万6000人、売上2200億円、世界に160の拠点を持つ東証一部上場の巨大企業の取締役になったのです。

現代ビジネスマンのサクセスストーリーではありますが、佐藤さんが目指すゴールは、起業家の新たな生き方として「大企業とベンチャーの共創の時代」にチャレンジをすること。繰り返す売却やIPOだけではなく、買収された大企業の経営にコミットして、大資本と優秀な人材を活かすことで、ベンチャーでは成せないより大きなチャレンジをしたいのだと言います。

その姿勢が本気であることは、6月のトランスコスモスの株主総会後に明らかになりました。佐藤さんは親会社であるトランスコスモスの株式を、約10億円分、個人で購入したのです。トランスコスモスとソーシャルギアが長期的に連携していくというお互いの意思表示ともいえる発表がなされた数日後、佐藤さんにインタビューを行いました。


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左)ソーシャルギアのHP。右)トランスコスモスのHP。トップページにはソーシャルギア完全子会社化のニュースが公開されていた。


佐藤俊介(さとう・しゅんすけ)
2006年株式会社エスワンオー設立、代表取締役CEO就任。2007年、Facebookを活用したブランドビジネス「satisfaction guaranteed」を展開。2010年、シンガポールにSATISFACTION GUARANTEED PTE LTDを設立し、Founder&CEO就任。2011年、運用型広告における最適なオペレーションプラットホームを展開する株式会社エスワンオーインタラクティブ設立、代表取締役会長に就任。2012年4月にはシンガポールで行われたAPEC(アジア太平洋経済協力)にて単独スピーチを務めた。同年、第10回ウェブクリエーション・アウォード、ウェブ人貢献賞を受賞。2013年、Facebook運用者専用管理広告プラットフォーム「social gear」を展開するSOCIAL GEAR PTE LTDをシンガポールにて設立、CEO & Founderに就任。2015年、世界展開を狙うスタートアップファッションブランドの右腕となって 経営や資本政策などを行うブランドホールディングスカンパニー、Brand's Right Hand設立、代表取締役に就任。2016年6月よりトランスコスモス株式会社の取締役CMOに就任。ソーシャルメディア活用の先進例としてテレビや雑誌など数多くのメディアに取り上げられ、全国で講演も多数行っている。


ビジネスアウトソーシングの50年企業と、Facebookに特化した10年企業の連携。


まず、ソーシャルギアとトランスコスモスの会社についてお伺いしました。

佐藤:トランスコスモスは、もともとはBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の会社で、企業の経理や人事、コンタクトセンターなどを総合的にサポートしてきた会社です。50周年を迎える今年の4月からはDEC構想というテーマを掲げていて、デジタルマーケティング、Eコマース、コンタクトセンターをワンストップで行う体制を強化しています。最近ブームになっているチャットBot対応や、越境EC展開、グローバルでの広告運用など、今後デジタル上で必要とされる多くの機能を一括サポートできるのがトランスコスモスの魅力です。

一方のソーシャルギアはFacebookを活用した広告運用サービスの会社です。Facebookの広告運用はかなり複雑なのですよね。ターゲット設定も多様だし、個人のタイムラインに出るプライバシー領域の広告なので、デリケートに運用しなくてはいけない。それをテクノロジーで行う会社です。運用が煩雑化しないように、10人で行うことをいかに3人でできるか?、そんなシステムを開発するアドテク会社です。


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ソーシャルギアのFacebookページ。Facebookの公式パートナーであることを示す、Facebook Marketing Partnersのバッジが掲載されている。


Facebook広告の世界一の解析ツール。そう自負するソーシャルギアの強みとは。


ソーシャルギアは、2014 年にはFacebookのマーケティングパートナープログラム「Facebook Marketing Partners」 において、数少ない公式パートナー企業に認定されています。具体的にソーシャルギアの強みとは何なのでしょうか。


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ソーシャルギアのモデルビュー。消費者の興味領域がひとめでわかるようになっている。


佐藤:これまでのウェブ広告では、クリックやインプレッションが指標とされてきました。でも、今のソーシャルメディアのレポートって、項目がすごく多いんですよ。「いいね」「コメント」「シェア」「動画視聴」など100を超えるアクションがあり、ターゲティングも相当細かく設定できる。そのため莫大なユーザーデータが溜まるんですけど、それを的確に処理するためには、複数のKPIを同時に見る視点が求められます。そのためのUIを開発して提供しているのがソーシャルギアです。強みとしては多元軸で情報を抽出できること。たとえば、「消化金額が50万円以上で、CTRが3.5%以上、さらにコンバージョン数が200件まで」と設定すると、適応するデータが抽出できます。もうひとつの強みはそれらの抽出データの広告修正アクションが一括でできること。広告を「止める、止めない」だけでなく、ターゲットの変更や入札バランス、似たようなキャンペーンを作るなど、選んだ項目が自動的に変更されるので、効率的に運用の最適化を行うことができます。この運用モデルにはビジネスモデル特許も出願済みです。


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ソーシャルギアのシステム参考ニュー。動画のクリック数、ターゲットなどが一覧として現れる。


深いレベルで解析するソーシャルギアの強みは、デジタル上の見えない顧客を見える化すること。


では実際に、ソーシャルギアのサービスを使っている企業の中で相性が良いのはどのような分野の企業なのでしょうか。

佐藤:広告を運用するうえで情報解析は必須なので、どのジャンルの会社からもニーズはありますが、ゲーム会社などは特に相性が良いですね。インストール率や課金率だけでなく、有料ユーザーの中でも多く課金している人を特定して、その人がどの広告から課金したかまで追いかけることができるからです。あとは、ブランディングを大事にする企業にも向いていますね。たとえば動画を流した場合に、どのようなリアクションがあって、それぞれ何%までコンテンツを見たのかがわかります。深いデータまで追うという点で、Facebook広告の世界ナンバー1の分析・運用ツールだと思っています。Facebook社の担当からもこんなツールは見たことがないと言ってもらいました。そして今年に「Facebook Marketing Partners」で2つめの「アドテクノロジー」のバッジも手にしたんですよね。


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佐藤さんが最初に創業した会社であるエスワンオーのオフィス。資本金200万円のうち180万円を使ってしまったのは、本気でこのオフィスを従業員でいっぱいにしようという志の現れ。


ネット広告業界で事業を拡大し、リアルの世界でも勝負を始めた。


佐藤さんが起業したのは約10年前。ベンチャー企業で2年働いた後に、ウェブ広告会社「エスワンオー」を1人で設立しました。起業時には原因不明の難病にかかり、検査入院をしながら営業の電話をかけていたのだと話してくれました。退院後、すぐに大きな広告案件が決まったものの、資金繰りの難しさなども経験し、一歩一歩売上を伸ばしていきました。そして、Facebookで「460万いいね」越えのファッションブランド「サティスファクションギャランティード」を2004年に設立します。


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サティスファクションギャランティードのFacebookページ。400万いいね越えに注目。


佐藤:ネットばかりやっている人はリアルに憧れ、リアルばかりやっている人はネットに憧れると言いますが、僕も例外ではありませんでした(笑)。学生の頃からファッションビジネスに興味があって、芸能人の方に着てもらえるようなファッションブランドを立ち上げようとサティスファクションギャランティードを始めました。実際に多くの著名人にも着てもらって、かなりの売上が見込めると思ったのですが、翌日には売れた商品はヤフオクで転売されていて、思ったような売上にはつながらなかったんですよね。その時に、物流の仕組みや、ブランドの作り方の構造が変わったことを実感しました。

それでアジアでの新たなブランディングに挑戦しようと考え、目をつけたのがFacebookです。当時、法人でFacebookをやっている会社はまだ少なくて、サティスファクションギャランティードを日本代表ブランドとして東南アジアにリーチさせようというのが狙いでした。更に当時Facebookではアンケートが取れたりして、プロダクト考案のためのマーケティングツールとして高い可能性がありました。どんな商品が求められているのか、何色を欲しいと思う人が多いのか。そういう情報を得られる「モノ作りのプラットフォーム」にしたいと考えていました。そして「100万いいね」に近づいた頃に、それを武器に東南アジア全域でビジネス展開しようと考えて、エスワンオーの中からサティスファクションギャランティード事業を分離させて、広告事業を株式会社オプト(現オプトホールディング)へ売却し、東南アジアのハブであるシンガポールに移住する決意をしたんです。当時、FacebookはFacebookページのインサイト情報をほとんど出していなくて、ソーシャルギアを構想し始めたのもこの頃です。


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ソーシャルギアのシンガポール本社。インド、マレーシア、ロシアなど、さまざまな国籍のスタッフ18名が在籍している。


危機に直面した際には、リスクを背負って開発を続けた。

しかし、サティスファクションギャランティードもソーシャルギアも順風満帆ではありませんでした。Facebookとともにあるビジネスであるため、Facebookがアルゴリズムを変えたり、インサイト情報の提供など新たなサービス拡充をするたびに、大きな打撃を受けてきました。また、サティスファクションギャランティードは画像の著作権表記の面で炎上も経験しています。指摘を受けてすぐに著作権問題のある画像をすべて削除し、公式HPでも謝罪文を発表したものの、騒ぎが収まることがありませんでした。それらの危機もあり、佐藤さんは経営者として責任を持ち、MBO(マネジメント・バイアウト)も行っています。

佐藤:Facebookに付いていくサービスを開発するのは、かなり大変なんですよね。彼らのビジネススピードはとてつもなく早く、資金面でもかなりの額がかかる。厳しいときは銀行の残高が400ドルになったこともありますし、私は無給で、2年間スタッフの給与を私個人で支払っていました。規模縮小のためわずか5坪のレンタルオフィスにやむなく移動したこともあります。2年前にFacebookがインサイト情報を提供し始めた頃は、まさにレンタルオフィスで広告開発を行っていました。そして、自分たちが開発した広告サービスは間違いない、と自信を持って言えるものができたので、新しい販売パートナーを探し、そこで、トランスコスモスと出会い、意気投合したんです。


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トランスコスモスがソーシャルギアを完全子会社化した際の記念写真。左から3番目が佐藤さん。4番目がトランスコスモス代表取締役グループCEOファウンダー奥田耕己さん、5番目が代表取締役社長兼COO奥田昌孝さん。


大企業がベンチャーに投資しても、ベンチャー側が動き続けないと前進はない。


昨年の6月、トランスコスモスとソーシャルギアは販売パートナーとしての関係をスタートさせました。そして、先に書いた通り、今年の5月にトランスコスモスはソーシャルギアを完全子会社化しました。しかし、パートナーシップが始まった当初は試練の連続だったそうです。

佐藤:会社としてはグループになっても、だからと言って勝手に売れていくわけじゃないんですよね。各事業部の部長や課長の方々に直接会いに行って、『こういうサービスなんです』としっかり説明をして、最初はケンカのような会議も遅くまでよくしていました。事業会社として大企業がベンチャーに投資したとしても、ベンチャー側が強く働きかけ続けないと、実体としては前に進まないんです。僕自身もクライアントの管理画面を夜中の3時まで運用したり、CTO(最高技術責任者)の山根の作業時間を少しでも捻出するために、彼のアシスタントとして動いたりもしました。そして本当の意味での理解を得られたときに、大企業ならではのものすごい突進力で前に進み出すんです。そこからソーシャルギアのプレゼンスが上がってきたんです。

このような佐藤さんの動きがあったからこそ、トランスコスモスはソーシャルギアの追加出資を決め、佐藤さんを取締役に迎え入れることを決めたのではないでしょうか。そして佐藤さんは、トランスコスモスと本当の意味での「共創」を目指すために、共にリスクを背負う覚悟をして「10億円の資本をトランスコスモスに入れさせてください」とお願いしたそうです。スーツやジャケットを着用する社員がほとんどの中で、佐藤さんはTシャツやスエットというラフな格好で出社しているそうです。それぞれの個性を尊重しながら、共に闘う志と覚悟がある2社間の連携は、これからの大企業とベンチャーの関係を考える上でモデルケースとなりそうです。最後に佐藤さんに、今後の展望を伺いました。

佐藤:ベンチャーのスピード感と、大企業のスケール感を一緒に提案できるようになったので、そこを伸ばしていきたいですね。実は僕は、ベンチャーが強い時代は終わると思っているんですよね。これまでの10年間はAppleやFacebook、Airbnb、Uber、Spotifyなど、プラットフォームビジネスに様々な変化が起きた時代でした。この先の10年間は、作られたプラットフォームが続く時代だと感じています。アメリカではベンチャー出身の大企業が、ものすごいスピードでイノベイティブなことを進めています。こうしたメガベンチャーに日本勢が負けないためにも、大企業は資本と人材を活かし、起業家のスピード感を持って新しいビジネスに挑戦すべきだと思うんです。こんな時代だからこそ、起業家の生き方の1つに、大企業の中から世界を変えられるような挑戦をするのもアリじゃないかと。そういう前例をトランスコスモスとソーシャルギアで作っていきたいと思っています。


(聞き手・構成/松尾仁、撮影/神山拓生)

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    香川博人

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