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印南敦史  - ,,,,,  06:30 AM

男性上司のための、女性部下への接し方に関する1つのアイデア

男性上司のための、女性部下への接し方に関する1つのアイデア

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男性上司と女性部下との間には、とかく誤解が生じやすいもの。それはなぜなのでしょうか?『男性上司の「女性は気がきくね」はなぜ地雷なのか?』(齋藤直美著、あさ出版)の著者はこの点について、多くの男性が「女性の特性を理解していないこと」に行き着くと分析しています。

つまり、女性ならではの考え方や感じ方を理解しないまま、コミュニケーションを取ってしまうから、それが仕事の進め方の違い、モチベーションの違いとなって、さまざまな誤解を招いてしまうのです。(「はじめに」より)

しかし、それはチャンスでもあると著者はいいます。女性の特性を理解すれば、男性のひとことが女性のモチベーションに火をつけ、女性が持っている遷座能力を活かすことができるから。いわば、そのために書かれたのが本書だということ。第3章「できる上司はこの『接し方』で、やる気を引き出す」を見てみましょう。



「私、できません」には"3ステップ"で対処する


女性は物事がうまくいかなかったとき、自分に非があったと考える傾向があるのだそうです。そして「うまくいかなかったらどうしよう」「迷惑をかけてしまうんじゃないか」という恐怖心に縛られ、なかなかチャレンジしなくなるというのです。著者によれば、そんなとき男性上司の役割は背中を押すこと。そしてここでは、そのための"3ステップ"が紹介されています。

まず1つ目が、「女性の視野を広げてあげること」。ひととおり相手の考えを聞いたあと、思い込みに気づかせる質問をするというのです。ただし、「それは君の思い込みだろう?」と否定的に指摘するのではなく、主観も否定せず聞くことが大事。

1.「それは本当かな?」
本人は、「自分の主観=事実」と思い込みがち。しかし、それが誤った認識となっていることもあるものです。そこで、「それは本当かな?」と問いかけることで客観的視点を与え、事実ではなく主観であることに気づかせるわけです。さらに「どんな点でそう思うの?」と相手の意見を聞くことで、主観と事実が明らかになっていくといいます。

2.「ほかにはないかな?」
思い込んでいる時は視野が狭くなっており、過去の経験から「できる・できない」「A or B」という2つの選択肢で物事を判断する傾向があるとか。こういう2択の視野を広めるためには、「ほかにはないかな?」という質問が効果的だそうです。なお、「そんなのない!」と切り返されたら、「新しい方法でやるとしたらどんな方法があるかな?」など、他の可能性を示していけばいいといいます。

3.「もしやったらどうなるの?」「もしやらなかったらどうなるの?」
2.の質問をした結果、それでも「無理です」「できません」といわれたら、「もし○○をやってみたらどうなるの?」と未来に思考を向けさせる質問をすべき。「もし、○○をやってみたらどうなるだろう? なにが得られるだろう?」「もし、やらなかったらどうなるの? やらないデメリットってなんだろう?」と、メリットとデメリットを客観的に見て判断を促していくというのです。

なお、1~3の質問のとき注意したいのは、考える時間をしっかり与える、答えを待つことだといいます。

そして2つ目は、「ねぎらうこと」。自信をつけてもらうために女性をほめる男性上司が少なくありませんが、それは避けるべきだとか。なぜなら自信がない女性の多くは、ほめられると逆にプレッシャーを感じるから。もし一声かけるのであれば、「ありがとう」「○○してくれたおかげで、助かったよ」などと「プロセスをねぎらう言葉」を伝えるべきだというのです。プロセスをねぎらえば「日ごろの仕事を見ている」ことを伝えることもでき、そこから少しずつ自信が生まれるもの。

3つめは、「小さなことから任せること」。いきなり大きなチャレンジをさせても、失敗を恐れて行動しようとはしないもの。そこで、まずは小さな成功体験を積ませ、少しずつレベルを上げていく。小さな一歩を確実に体験させることが重要で、そこから少しずつ自信が高まっていくというわけです。(98ページより)


女性の特性に合った「5つの叱り方」


男性上司からすると、女性は叱りづらいもの。しかし女性側に聞いてみると、その多くは「叱られたい」というのだそうです。叱るとは「改善の提案」や「成長できる機会」を提供すること。むしろ男性の過度な遠慮や恐れが、成長できずに伸び悩む女性部下をつくるというのです。つまり、上手に叱ることさえできれば、お互いの関係もうまくいく。そこで、ここでは女性の特性に合った「5つの叱り方」が紹介されています。

1.【話の切り出しは現状の肯定から】
最初はねぎらいや感謝、現状を肯定し認める言葉から入るべき。なぜなら不安を抱えやすい女性は、マイナス思考になってしまうとそのあとの言葉が入っていかないから。こちらの話に耳を傾けさせるためにも、最初は肯定的な話からスタートさせることが重要だというわけです。

2.【「人格」ではなく「事実」にフォーカスして話す】
女性は物事を主観的に受け止める傾向があるもの。叱られたとき、自分が否定されたと受け取ってしまいがちなのもそのせいだといいます。女性を叱るときは、「人格」ではなく「事実」にフォーカスすることが大切。主語が"You"にならないように話を進めるといいそうです。

3.【言い分をしっかり聞く】
一方的に叱らず、言い分を聞くことも大事。早く結論を出したい男性とは違い、女性はプロセス重視。そこで、なぜそのような事態になったのか理由やプロセスをしっかり聞くということ。ここできちんと話を聞けないと、「この上司はわかってくれない」と思われてしまう可能性も。

4.【「さらに」の視点で叱る】
「いまがダメだから叱っている」ではなく、「いまもいいけど、さらによくするためには」という視点で伝えるということ。「さらに」は現状を否定せず、改善を導く言葉。「もっと良くなる」という視点が、女性の成長意欲を高めるわけです。

5.【共有されることを前提に話す】
男性は叱られたことを周囲にあまり話しませんが、女性は共感を求めてまわりの人に話してしまう傾向があるのだとか。だから、「女性の背後には多くの女性社員がいる」と考え、言葉選びをすることが大切。

(134ページより)


もしも女性部下が泣いてしまったら


叱っているときに女性が泣いてしまったとしても、それは感情があふれ、一時的に混乱しているだけのこと。だから、焦る必要はないと著者。そして女性が泣いてしまったときは、「基本3原則」を押さえておけば大丈夫だそうです。

【基本3原則】
1. 止めない:「泣くなよ」「泣かないでくれよ」はNG
止めようとすればするほど、涙があふれて来るので逆効果だといいます。

2. 責めない:「泣かれると困るなぁ」「泣いたら話にならんだろう」はNG
それでは受け止めてもらえない悲しさ、怒りで感情的になり、さらに信用も失うことに。

3. 聞かない:「なんで泣くんだ?」「~だから泣いてるの?」はNG
本人もどうして涙が出たのかわからず、混乱状態なので理由を聞かれても困るのだそうです。

泣いている女性は、そっとしておくのがいちばん。無理に止めてはいけないのだといいます。どうにかしようとせず、落ち着いてどんと受け止めればいいわけです。




考え方の違いがあるのはむしろ当然で、大切なのはお互いに歩み寄ること。だからこそ、女性の視点で女性の特性を解説した本書には価値があるのだといえそうです。


(印南敦史)

  • ,,,, - By

    友清哲

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