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印南敦史  - ,,,  06:30 AM

これからの時代に求められる、「深速思考」とは?

これからの時代に求められる、「深速思考」とは?

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先進国で高い給料を払われ続ける仕事とは、新しいコンセプトを生み出すような、「創造的で非定型的な仕事」だけになっていかざるを得ません。つまり、これからのビジネスパーソンには、これまで重宝されてきた、既知の知識を素早く吸収する「効率的に学ぶ力」よりも、新しい知識をつくる「深く考える力」のほうがいっそう求められるようになるのです。(「はじめに」より)

そう主張するのは、『深く、速く、考える。 「本質」を瞬時に見抜く思考の技術』(稲垣公夫著、クロスメディア・パブリッシング)の著者。おもに製造業を対象として、リーン製品開発(トヨタ生産方式を基盤とするメソッド)や経営戦略のコンサルティングを行っているという人物です。

そんな著者は「深く考えること(深速思考)」について、「高いIQ」や「高度な専門知識」を必要とするものではないといいます。なぜなら、それらは独立したものだから。高度なテーマであっても、浅く(=表面的なことだけを)考えていては、思考力は高められないというのです。

また、深速思考では「日常的な問題を深く考えること」を繰り返すことによって、思考する力とそのスピードを鍛えていくのだとも主張しています。つまり本書においては、そんな考え方のエッセンスを凝縮しているということ。第1章「『深く考える』ってどういうこと?」のなかから、その好例を引き出してみたいと思います。



「高度な思考」はなにが高度なのか?


ご存知のとおり、人工知能(AI)の進化に大きな注目が集まっています。工場にロボットや自動機械が浸透し、事務処理や技術計算などの定型的業務もどんどんIT化されていますが、では、このまま進歩し続けたら本当に、人間が行っているすべての仕事をコンピュータが奪ってしまうのでしょうか?

こうした心配に対し、「知的に高度な仕事はまだまだコンピュータ化できないだろうから、ハイレベルな教育を受けて高い知識を身につけるべきだ」と考える人は少なくないはずです。しかし、ここで問題化されるべきは、「高度な知識や思考」とは、あるいは「人にしかできないこと」とはなんなのかということ。

そして、このことを考えるにあたっては、下図のように「高度な知識や思考」を「専門性の高さ」と「思考の深さ」の2つの軸に分解して考えればわかりやすいと著者はいいます。


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まず第1の軸の「専門的な思考」とは、細かく分けられた学問・技術分野での思考。このようなフィールドでは、言葉の定義が曖昧にならないように、分野ごとに異なる多数の専門用語が使われるもの。また、膨大に蓄積されている専門知識が前提となるため、そこでなされる思考も専門家以外にはわかりにくくなるわけです。これに対して「創造的思考」とは、誰もが行う、日常生活のなかでの思考。わかりやすい普通の用語と、人間が生活のなかで蓄積してきた常識的な知識が使われるため、誰にでも理解できるということです。

続いて、第2の軸の「深い思考と浅い思考」について。「浅い思考」とは、現象やものの形・色など表面的な属性だけに注目し、それらについての知識のみを使う思考方法。対する「深い思考」とは、現象やものの要素がどのようにつながっているか、あるいは因果関係がどのようになっているか、といった深い構造にも注目し、関係する多数の知識を動員して、それらを組み合わせながら新たな知識をつくり出すもの。

異なった表現を用いるとするなら、浅い思考は「定型的な思考」、深い思考が「創造的な思考」となるわけです。いうまでもなく、浅い思考は、たとえどんなに高度で専門的な知識を使おうとも、コンピュータに容易に置き換えられてしまうもの。また、創造的な仕事というと、ひらめきやインスピレーションが重要であると思われがちですが、実は深い思考こそがいちばん重要なのだといいます。

たとえば医師になるためには、大学教育を通じ、専門用語満載の膨大な医学知識をおぼえなくてはなりません。つまり、医師の仕事に専門的思考が必要なことは明らかだということです。しかし、深い思考は経験を通じてでなければ身につかないものでもあります。そのため、未熟な医師が患者を診断するときには、「大学で学んだ専門知識をそのまま当てはめるだけの思考」になってしまうのです。

しかし、ベテラン医師の場合は話が別。膨大な知識に加え、自分の経験から得た知識を総動員して因果関係の連鎖を何度も遡り、考えられる病因をすべて頭のなかで考え出してから、最善の治療方針を検討することになるのです。

つまり、高度な知識は「専門性の高い思考」を必要とする仕事だと考えられがちですが、実は条件としては「深い思考」のほうが重要だということ。上記の図でいえば、上半分ではなく右半分がこれにあたるということです。

ITシステムやAIソフトウェアに高度な専門知識を組み込めば、専門知識を定型的に適用する(浅い思考でできる)業務はどんどん自動化・コンピュータ化されることになります。すると、どれほど高度な専門知識に出会ったとしても、それを適用する仕事はなくなってしまうと著者は解説しています。
(36ページより)


日常的なことを深く考えてみる


「思考の深さ」が「専門性の高さ」とは独立したものであるということは、高度な"専門知識を使いながらも浅い思考"がある一方、"ごく身近なことがらに誰でも知っている常識を適用しながら行う深い思考"もあるということ。たとえば、「学歴が高いから深い思考をしている」とは限らないわけです。だからこそ、深く考える能力を磨くためには、難しいことをたまに深く考えるよりも、常に日常的なことを深く考える癖をつけるほうが有効だと著者はいいます。

さて、ここで紹介されているのは、駅でホームから改札口へと上がる階段を見たとき、著者が見た数年前のエピソードです。階段の途中に手すりが設けられていて、上り方向と下方向の利用者の流れを左右に分けていたものの、上り方向の幅が下方向の3倍もあったというのです。

ホームから出る人数と入る人数は同じでしょうから、普通に考えれば、上りと下りの人数は同じはず。だとすれば上りも下りも同じ幅にして、階段の真ん中に手すりを設置すればいいということになります。なのになぜ、幅に差があるのでしょうか?

そのことが知りたかったため、階段のところに立ち止まって「なぜだろう」と考えるうち、次の列車が入ってきてドアが開いたのだそうです。すると当然、多くの客が一斉にホームに出て、階段に集まってくることになります。その光景を目にしたときに著者が気づいたのは、「ホームから出る人たちは、列車の到着と同時にまとめて来ることになるが、ホームに入る人は平均的なペースで来る」ということ。

そこに気づくことができれば、階段の上下の通路の幅は「平均通行量」ではなく、「ピーク通行量」に対応して設定してあることがわかるわけです。列車が着いてホームに人があふれると危険な状態になるため、「ホームから人を出す」ほうが、安全上も、そして列車の運行をスムーズにするためにも重要だということです。

この例は、私たちが日常的に見ている光景のなかにも、深く考えるきっかけはいくらでもあるという事実を示しているといいます。著者は最初、ちょっとした疑問を持ち、それに対して浅い思考で答えを考えましたが、より深く考えた結果、正解にたどり着くことができたというわけです。

ここで考えていることは、哲学的でも、学術的でもありません。単に「なぜ階段を左右に分けるときに、幅を極端に変えているのか」ということに疑問を持っただけです。普通のビルやショッピングセンターの階段なら、階段を左右半分ずつに分けています。しかし、駅のホームの階段には、列車が到着するごとに団子状態で多くの客が殺到します。ホームに人があふれると危険なため、「ホームから出る方向」の場を大幅に広くするのです。(43ページより)

いってみれば、こんな他愛のないことでも「浅い考え」と「より深い考え」ができるということです。(40ページより)




本書で展開される考え方のバックグラウンドとなっているのは、トヨタの仕事ツールの代表格である「A3報告書」。無駄な記述を極限までそぎ落としながら、さまざまな報告や企画をA3判の資料1枚にまとめるものです。つまり決して難しいことではなく、そのコツさえ身につければ「深く」「速く」本質を探り当てることができるようになるわけです。


(印南敦史)

  • ,,,,, - By

    香川博人

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