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印南敦史印南敦史  - ,,,,,  06:30 AM

実は肥満大国? 渡英した日本人妻が見た、イギリス人の食生活

実は肥満大国? 渡英した日本人妻が見た、イギリス人の食生活

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イギリス毒舌日記』(ウィルトモ著、ワニブックス)は、2007年からスタートし、いまでは月間180万PVを突破しているという人気ブログを書籍化したもの。
30歳を過ぎるまで日本で働いていたという著者は、国際結婚を機に渡英。現在はイギリス人のご主人、5歳の娘、3歳の息子とともにカンブリア州カーライルという町で暮らしているのだそうです。

かつてオーストラリアで暮らしていたため、欧米文化は初めてではなかったとはいえ、イギリス特有の、よくも悪くも閉鎖的かつ開放的な、先進国と後進国をごちゃ混ぜにしたような異文化と対人関係に戸惑う日々だとか。特にカーライルは全国の天気予報にすら出てこない小さな町なので、人種差別的な発言を受けたことも何度かあるといいます。しかしそれでも、"そこにしかないなにか"があるからこそ、暮らし続けているのかもしれません。

自慢できるようなセレブ生活のカケラもなく、1年365日の半分以上を長靴で過ごす日々だが、田舎の閉鎖的文化の町の暮らしを通し、その日その時に体験したこと、見聞きしたこと、感じたことをテーマを決めずに書いている。(「はじめに」より)

「テーマを決めずに」書かれているとはいえ、本書自体は「暮らし」「食」「仕事」「子育て」「家族」とテーマごとに分けられているため、興味のあるパートから読みはじめることも可能です。

ところでイギリスと聞いて思い出すことのひとつに、賛否両論ある食文化があります。現地で暮らす人から見て、その実態はどんなものなのでしょうか? "食事情"に焦点を当てた2章「食の日記」をチェックしてみたいと思います。



イギリスで朝になにを食べるか


イギリスでの一般的な朝食はトースト、シリアルなどが中心。基本的に平日の朝食は火を使わず、手軽さが重視されているのだそうです。でも週末にはベーコンや卵を焼くなど、調理した朝食をとる人も。しかし、そうした話を聞くと、なんだか日本よりも簡素であるようにも思えます。

著者が職場の人を観察した結果によれば、おやつはポテトチップス派と、果物やヨーグルトなどの健康志向に分かれるといいます。ポテトチップス派は朝の早い時間から食べている人もいるといいますが、だとすればそれはもはや、おやつとは呼べないのでは...?

夕食は、きちんとつくる人もいれば、平日は朝食同様にシンプルかつ手軽に済ませたい人もいたりして、スタイルは多種多様。週末が外食や出前、日曜日はイギリスの伝統料理である「サンデーロースト」を毎週食べる家庭も多いといいます。これはオーブンで焼いた肉、芋、野菜などを盛り合わせた、ボリューム感満点のごちそう。そして人や家庭にもよるものの、夜食を摂ることも。著者の嫁ぎ先では、義父がサンドイッチを食べていたそうです。

普段の食事はそのように比較的シンプルであるものの、18歳、30歳、40歳、50歳などの節目の誕生日や結婚記念日などには、ホテルや飲食店を借りて大掛かりなパーティをしたり、お洒落な高級レストランを予約したり、ホテルに宿泊するケースも。しかし、このことについて著者が「(そういう話を)よく聞く」と表現しているのは、カーライルにおしゃれなホテルもなにもないから。

私はここ2カ月ほど、パンを食べていない。もう飽きたからである。くる日も、くる日もサンドイッチを見、食べていたら、サンドイッチが本当に嫌になってきたのである。(中略)で、日本風にご飯である。バッサバサではあるが、米の味はするから、炊き立てをガガーッと食べたら、結構イケル。(90ページより)

ところが「ええ~?? 朝に米なんて、食べられない」と、毎朝米を食べていることはイギリス人には理解されないといいます。

私にしてみたら、朝の9時から、ポテトチップスを1袋食べるなんて、こっちこそ無理!! だと毎日、思うのである。(90ページより)

やはり、食の事情は日本とだいぶ異なるようです。(88ページより)


ランチはディナー


英会話学校に通うこと自体を否定はしないものの、生きた英語とは、現地のみで学べるものだと信じていると著者はいいます。たとえば学校で教わらないことの好例が、「ランチ」と「ディナー」の違いなのだそうです。

一般的に昼食のことは「ランチ」といいますが、著者が知るイギリス人たちは「ディナー」と呼ぶ人も多いというのです。だから最初は、昼食を指しているのか夕食を指しているのか迷ったそうですが、無理のない話ではあります。

だったら夕食のことをなんと呼ぶかといえば、「ティー」だというのですから理解が困難。著者も「夕食は何時がいい?」と聞かれていたのを、「何時にお茶を飲みたい?」と聞かれたと勘違いしていた時期もあったそうですが、むしろ当然のことのような気さえします。

それだけではありません。著者の住む場所はスコットランドにほど近いため、「サンドイッチ」を「ピース」と呼ぶ人も多いというのです。これを知らなかったころは「ピース持ってきた?」と聞かれたときに、「平和を持ってきたか?」と「聞かれていると思い、真面目に「平和主義です」と答えて大恥をかいたこともあるとか。(91ページより)


肥満大国


イギリスではここ数年前から、急激に肥満が深刻化しているそうです。毎日のようにテレビではダイエットについての番組が流れているものの、効果はなし。ニュースでは、もっとも野菜を食べない国はイギリスだと話していたそうです。

しかも、驚くようなエピソードも紹介されています。やはりテレビで、小学校6年生の男の子が食べることを制限できないため、胃を半分にする手術を受けていたのを見たというのです。ちなみに著者の職場にも、痩せている人は30人中4人ほどしかいない状態で、ランチも実にインパクト抜群。

職場の女子のランチは主にマクドナルドかサブウェイ。更に食後に食べるポテトチップス1袋とスニッカーズ1本で、ランチタイム1時間はフルに活用される。(93ページより)

そんな感じなので、うち2人は20代にして糖尿病。しかもダメなのは、糖尿病にかかった場合は医療費がすべて無料になってしまうことだといいます。なぜなら、それを逆に「ラッキー」だと解釈してしまう人も少なくないから。

妊娠がわかった時点で100キロ前後の妊婦が半分以上を占めるイギリスの現状。しかし以前、妊娠した時に助産婦から聞いたのであるが、「少し痩せなさい」「これ以上、体重を増やしてはいけない」という言葉は差別になってしまうため、「言えない」とのことであった。(95ページより)

だとすればダイエットは本人の意思に頼るしかないわけで、困難なのは当然という気もします。(93ページより)


ステーキの焼き方


著者はときどき、義母の家でステーキを食べることがあるそうです。しかし、肉の焼き方が好ましくないため、自分の分を自分で焼くようにしているのだといいます。

著者の焼き方はまず、肉に下味をつけておき、熱したフライパンで焼くという方法。きわめて一般的であるように思います。ところが、義母の焼き方はそうではないというのです。

冷たいフライパンに2センチほど浸かるくらいの油を入れ、肉を投入。そこで初めて点火する。この冷たいフライパンの中に浸った肉が、フライパンの中で移動する。それをただひたすら眺め、油が温まるのを待つ。
これがどうも、食欲を削がれてしまうのである。
(120ページより)

ハンバーグも目玉焼きもすべてこの工程で行うため、焼き上がりは油がボトボト。それがイギリスの昔の調理方法なのかもしれないとはいえ、知る由はなし。しかし、そんな焼き方に異議を唱える人はいず、そもそも肉の焼き方に正解も不正解もないので、なにも変わっていないのだそうです。(120ページより)




ときおり関西弁も登場する著者の文章はとてもしっかりとしているため、安心してスラスラと読めるはず。笑わずにはいられないエピソードもふんだんに盛り込まれているので、楽しみ甲斐も満点です。


(印南敦史)

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