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akutsuakutsu  - ,,,,,  08:00 PM

電子機器だけでは、SIDSから赤ちゃんの命を守れません

電子機器だけでは、SIDSから赤ちゃんの命を守れません

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私も、知人友人の新米パパママも、みんな乳幼児突然死症候群(SIDS)を恐れています。SIDSは新生児から1歳児の主な死因と言われている病気で、毎年2500人が亡くなっています。SIDSは前触れなく突然死してしまう病気なので、親は子どもが寝ている間にちゃんと息をしているか、定期的に確認する必要があります。


友人は「こういう心配は、時間とともに薄れていくものなの?」と私に尋ねました。私は現在3人目の赤ちゃんを育てていますが、1人目のときほど心配はしていません。でも、30分以上昼寝をしていると心配になり、胸の鼓動を確認してしまいます。

昼寝の途中で、赤ちゃんがちゃんと息をしているか確認するなんて、心配のしすぎでは?と思う人もいるでしょう。でも、SIDSは原因不明の病気なので、何を、どれだけ気を付ければよいのか、はっきりしていません。この病気にかかる危険性はわずかですが、赤ちゃんの親は必ず「うつ伏せではなく、あおむけで寝かせるように」と指導をうけます。そのため、毎日、あおむけで寝かせています。

今のところ、SIDSは3つの原因が重なったときに起こる、と指摘されています(詳しくはこちら)。1つは赤ちゃんの脳や呼吸器に何らかの問題があること、もう1つはうつぶせ寝、もう1つは受動喫煙です。


ハイテク機器が、心配を軽減する?

私は、自分が必要以上に心配している、と自覚しています。SIDSの発症率はとても低いです。でもやっぱり心配はぬぐいきれません。だから、Facebookなどで何度も出てくるこの「SIDSの心配がなくなる電子機器」の広告が、気になっていました。


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Owletは、子どもの足に器具を履かせ、ワイヤレスで呼吸を確かめる電子機器です。開発した会社は、赤ちゃんの呼吸が止まるとアラームが鳴る、と説明しています。この機器は電話とつながっているので、隣の部屋にいるとき、デート中、出張中、いつでも赤ちゃんの呼吸を確かめられます。

素晴らしい道具のように聞こえますよね。一方で、強迫観念にとらわれたときのための道具、という感じもしますね。自分の子どもの呼吸を常に確認する必要が本当にあるのでしょうか? そこまでする必要は、恐らくありません。さらに、Owletは249ドルもするので、私はまだ買っていません。(その理由は、値段だけですが...)もし量販店で20ドルで売られていたら、ほかの赤ちゃんのお世話グッズ(チャイルドシートやおむつなど)と一緒の感覚で購入を検討していたでしょう。

OwletのほかにもSproutling(299ドル)や Mimo (199ドル)、 Monbaby(169ドル)といった機器が販売されています。すべて、赤ちゃんが呼吸しているかどうかを教えてくれますが、やり方が少し異なります。MimoとMonbabyは赤ちゃんの胸につけて呼吸を確かめ、Sproutlingは心拍数をチェックします。Owletは病院で指につけるクリップ状のものと同じ仕組みで、血液酸素を確認します。

これらの機器は、緊急時に本当に役立つのでしょうか? Owletは、赤ちゃんの呼吸が止まるとアラームを鳴らしますが、そのときにどうすべきかは、説明されていません。暗い部屋で呼吸していない赤ちゃんがいたら、自分の行動としては、赤ちゃんを抱きかかえ、さすり、夫を呼び、救急車を呼び、心肺停止の蘇生救急を始めるでしょう。

Owletのウェブサイトには、こうした緊急時の措置は何も載っていません。FAQの「Owletは私の赤ちゃんの安全を保障してくれますか?」という質問には「いいえ。あなたの赤ちゃんの安全は、あなたの責任です」としか書いてありません。ほかのFAQは、洗い方など、お手入れに関するものばかりです。また、技術的な質問のところに、赤色のアラートがついたときの対処法が載っていますが、足に入れる装置の装着具合を確認してください、としかありません。

赤ちゃんの命を守る機器なのに、こうした対応は、ちょっと中途半端に感じます。
赤ちゃんの命を守る方法が何も書いていないということは、Owletは実際にSIDSが起こると想定していないのでしょうか。医療機器として認められていないので、そうした領域に踏み込むのを恐れているのでしょうか。

結局、赤ちゃんの呼吸が止まったことを知ったとしても、すぐに何かできるわけではないのです。

医学雑誌『The BMJ』に上記のように書いていた、シェフィールド大学の小児科医デビッド・キング教授に、Owletや類似のモニター装置が親にとって役立たない、と結論づけた理由を聞いてみました。

キング医師は「これらの機器は、一度も意味あるかたちで実験されたことがありません」と述べています。つまり、私たちは、Owletなどの機器が実際に命を救えるかどうかわからないのです。1970年代、1980年代の研究には、モニター装置はSIDSによる死亡を阻止できなかったと記述されています。the Annals of the New York Academy of Sciencesに書かれている1988年の論評には、モニターを使っている間に亡くなったケースがいくつかありました。赤ちゃんが呼吸を止めたことを知らされても、何かできるわけではないのです。

1988年の研究発表によると、モニターを使い続けると、親の心配が増加するそうです。特に心配が増加したケースは、両親の一方がモニターを使いたがり、もう一方がそれを嫌がった場合です。その頃のモニターは、ワイヤーが多く、今よりさらに値段が高く、扱いにくかったそうです。今は、モニターの取り扱いは簡単になりましたが、夫婦間で「モニターを気にしすぎだ」と口論している様子は、容易に想像できます。

Owletの設立者について、キング医師は、設立者は子どもがいないので、親が常にモニターにとらわれ心配してしまうというところまで考えていない、と指摘しています。キング医師は「こういうモニターは禁止すべき、と言っているわけではありません。でも、こういう機器は医療機器としての役割は持っていないことを、親がよく理解しておくべき」と指摘しています。そのため、こうした機器を開発した企業は、医療メーカーのような見せ方をしてはならないのです。

もし、親として呼吸のモニター機器を買いたいほど心配している、という人がいたら、その心配を、別の効果的な方法を実践することで、ぬぐってほしいと思います。著者が、いくつか提案します。

── 新生児の救急救命、心肺停止の蘇生救急を習ってください。病院や消防署などで行われています。アメリカの場合はthe American Heart AssociationAmerican Red Crossでやっています。(日本でも日本赤十字社で講習を実施しています。)

── 安全な睡眠環境を整えてください。うつぶせ寝はさせないでください。また、ベッドにぬいぐるみを置きっぱなしにしないでください。

── 本を読んで子どもの安全について勉強してください。 睡眠だけでなく、動くようになったときの誤飲、自転車からの転落、その他あらゆる種類のケガなど...。子育てには、危険な場面がたくさんあるのです。

とはいえ、著者は「そんなこと、気にしないで」とは言えません。SIDSは本当に危険な病気で、世界中の親が心配しています。親としてできることは、秩序立てて、リスクを回避するための方策を実践することです。大人や子どもの死亡の原因として車の事故がありますが、それを避けるためには、日々、シートベルトをしっかりつけ、安全運転を心がけるしかありません。もし、どうしてもモニター機器で子どもの呼吸を確認したいなら、どうぞ、そうしてください。子どものお昼寝中に呼吸を確かめたくなったときも、どうぞ、確認してくださいね。


Beth Skwarecki (原文/訳:曽我美穂)
Photo by PIXTA.

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