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ライフハッカー編集部ライフハッカー編集部  - ,,,,,,  12:00 PM

もっとも偉大な科学者は、同時に偉大な芸術家でもある

もっとも偉大な科学者は、同時に偉大な芸術家でもある

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科学者は少しお堅いところがあり、ほかの人たちに比べて芸術性が若干欠けている。こうした見方は、いわゆるステレオタイプですが、多くの人たちはそんなイメージを抱いています。一方で芸術家は、普通の人よりも合理性に欠けていると見られがちです。こうしたステレオタイプは、左脳と右脳、あるいは論理的思考と芸術的創造性で説明されることもありますが、たいていの場合、この2つは対極にあるものと見なされます。


どんな作業をするにしても、すべての人が左右両側の脳を使っていることは、神経科学の研究ですでに明らかになっています。芸術的行動や論理的な思考との強い関連性を持つ脳の活動パターンもいくつか存在しますが、それは、ある人が何に優れていてその理由は何かを説明するものではありません。なぜなら、「自然に備わった資質」と「育てられた環境」との正確な相互作用を明らかにすることは、あまりにも難しいからです。ですが、脳のことはひとまず置いておき、実証されている能力だけに注目する場合、論理的や芸術的といったステレオタイプを裏付ける何らかの証拠はあるのでしょうか?

心理学的研究では、この問いに対して、集中的および発散的という2つの思考スタイルを区別することで糸口をつかもうとしてきました。集中的思考では、IQテストなどで測れる分析的で演繹的な推論に重きが置かれます。一方の発散的思考は、より自然発生的で流れに任せた考え方です。発散的思考は目新しいものに注目する思考で、1つの問題に対して複数の解決方法を生み出す必要のあるタスクが計測の目安になります。例としては、身の回りにある物事の、新しい革新的な使い道を考えることなどが挙げられます。

1960年代に行われた研究では、集中的思考を行う人は、学校での科学系の科目で比較的良い成績を残す傾向が見られました。発散的思考を行う人の多くは、芸術や人文系の科目の成績が優れていました。

とはいうものの、集中的思考スタイルと発散的思考スタイルは、必ずしも互いに相容れないものではないという事実が明らかになりつつあります。2011年には、文系および理系の大学に所属する英国の最終学年の学部学生116人を対象に、集中的および発散的思考と創造的な問題解決について計測が行われました。その結果、計測されたいずれの数値においても、文系と理系のグループ間で違いは見られませんでした。また別の研究でも、芸術、自然科学、および社会科学の大学生の間では、発散的思考の測定結果に大きな違いは見られないと報告されています。ただし、芸術および自然科学の学生のほうが、社会科学の学生よりも自分の創造性を高く評価する傾向があるという結果も出ています。


「フロー」と共に


これまでの研究から、科学的および芸術的な創造性を支える認識過程には、かなりの重複領域があることがわかってきています。1990年代に心理学者のミハイ・チクセントミハイ氏が提唱した「フロー」と呼ばれる心理学的概念は、なんらかの活動をしている人がそれに完全に没頭し、精力を注いでいる意識状態を説明するものです。フロー体験は、多くの芸術的および創造的領域における最高のパフォーマンスと強い結びつきがあります

また、科学的および芸術的な思考の際の視覚化と心的イメージの使用に関しても、かなりの重複領域があります。アルバート・アインシュタインマイケル・ファラデーニコラ・テスラといった偉大な科学者たちは皆、自分の思考過程を説明する際に心的イメージを使ったと言われています。また、多くの科学的な「思考実験」(ある仮説から推測される事象を科学者が頭のなかで評価すること)の構築および評価の過程において、心的イメージが中心的な役割を担っていることも、複数の研究からわかっています。

当然、そうした心的イメージは、作曲絵画制作建築設計でも主要な役割を果たしているものと考えられます。


ステレオタイプの威力


集中的および発散的思考能力は、必ずしも先天的なものではありません。「創造的」というステレオタイプに関する最近の研究では、被験者に発散的思考のタスクをこなしてもらい、その際に「風変わりな詩人」または「お堅い司書」のいずれかの見方を取り入れるよう指示しました。

「風変わりな詩人」になりきったグループは、「お堅い司書」になりきったグループに比べて、創造的なタスクにおいて圧倒的に優れたパフォーマンスを見せました。この結果は、創造的思考に対するステレオタイプ的な見方を作動させると、個人のパフォーマンスが増幅または抑制される可能性があることを示しています。

論理的でなく構造化されていない思考スタイルが創造性に関係しているという先入観にもかかわらず、そうしたステレオタイプに当てはまらない人を見つけるのはそう難しいことではありません。アルバート・アインシュタインは、ピアノとバイオリンを弾く素晴らしい音楽家でしたし、ノーベル賞を獲得したリチャード・ファインマンも、「Ofey」という芸名で芸術活動をしていました。音楽家のブライアン・メイ、音楽家のブライアン・コックス(同姓同名の俳優がいますが、別人です)、ロックバンド「バッド・レリジョン」のボーカルを務めるグレッグ・グラフィン(英文記事)は、いずれも理学博士号を取得しています。

芸術分野に携わる科学者、またはその逆のケースを扱うケーススタディは、異例なものとして提示されることが少なくありません。しかし、心理学者らは最近、科学分野のノーベル賞受賞者、王立協会および米国科学アカデミーの会員、米国市民を対象に、それぞれがどれくらい美術工芸分野の活動に関わったかを調べる包括的な調査を実施しました。その結果、王立協会および米国科学アカデミーの会員は、一般の市民に比べて、美術工芸分野での活動に関わった割合がほぼ2倍近い結果となりました。ノーベル賞を受賞した著名な科学者らに至っては、そうした活動に関わったことがあるとする割合が一般市民のほぼ3倍でした。

これらの結果からはっきりと見てとれるのは、「科学者や論理的思考を持つ人は芸術性や創造性が低い」とするステレオタイプ的見解が的外れであるということです。それは、アインシュタイン自身による、「もっとも偉大な科学者は、同時に偉大な芸術家でもある」という言葉にも示されています。


Exploding the Myth of Scientific vs. Artistic Minds | The Conversation

David Pearson(原文/訳:風見隆/ガリレオ)

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