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印南敦史印南敦史  - ,,,,  06:30 AM

効果的に組織をまとめるための「ポジティブ・リーダーシップ」とは?

効果的に組織をまとめるための「ポジティブ・リーダーシップ」とは?

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組織リーダーの思いを実現することを目的とした『米国人エグゼクティブから学んだポジティブ・リーダーシップ』(渡辺誠著、秀和システム)には、「-やる気を引き出すAI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)」というサブタイトルがついています。

聞き慣れない言葉ですが、「AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)」とは著者によれば価値を見つける質問のこと。そこには、哲学とプロセスがあるのだそうです。

AIはもともと、組織開発に使われる方法。1980年代から頻繁に利用され、人や組織に関するさまざまな問題を解決してきたのだといいます。アメリカ海軍がリーダーシップをつくり上げられたのも、ブラジルの食品会社が売り上げを飛躍的に増やせたのも、AIのおかげ。その根底にあるのはポジティブ心理学であり、端的にいえば本書の核となっているのは「ポジティブ・リーダーであれ」ということ。

ポジティブ・リーダーとは、AIを利用して、うまくいったことを話し、ポジティブ感情を生み出すことに長けたリーダーを意味します。そのようなスタンスが、組織によい効果をもたらすというのです。

リーダーから「よいところ」を認めてもらえれば、部下は「役立っている」と感じる。その結果、仲間とのよい関係ができ、心が安定する。そこで自信が身につき、思考が拡大し、積極的な行動に変わるということ。

AIを実践することによって、組織リーダーの想いが実現します。また、AIを実施するメンバーは、著しく成長します。成長したメンバーは、思いもよらないスピードで組織や働き方を変えていきます。(「はじめに」より)

その考え方をもう少し深く知るために、第4章「ポジティブ・リーダーが成果を出すための哲学」から、AIについてさらに詳しく検証してみましょう。



AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)とは?


著者によればAI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)とは、ポジティブ・リーダーが頻繁に使う、ポジティブ・アプローチの定番。つまりAIは、「価値を見つける問いかけをして、ありたい未来をつくり出し、巻き込んだメンバーとともに実現方法を考え、実現していく方法」だということ。

英語の「I appreciate your effort.」は「努力してくれてありがとう」と訳されますが、もともとは「あなたの努力の価値を認めます」という意味だそう。そして、この「Appreciate」からきている言葉が、「Appreciative」。もちろん、「価値を認める」という意味になるわけです。

そして、これと「Inquiry」(問いかけ)が一緒になって「アプリシエイティブ・インクワイアリー」が生まれたという経緯。よって直訳すると、「価値を認めるための問いかけ」となるわけで、そんなところからもこの言葉の真意を推しはかることができそうです。

著者にとっての師匠であり、AIコンサルティングの巨匠でもあるダイアナ・ホイットニー氏は、AIと呼ぶには次の3つが揃っている必要があると説いているといいます。

「哲学」 × 「プロセス」 × 「成果」
(69ページより)

哲学に基づいて運営し、その結果として、組織リーダーが求めている成果を出すということ。そして、この哲学はポジティブ・リーダーの哲学でもあるのだとか。ただし哲学といっても堅苦しいものではなく、「基本的な考え方やリーダーの軸」という意味。いずれにせよ、ポジティブ・リーダーの行動の軸となる考え方だということです。

またAIの哲学には、次の4つの大きな柱があるのだといいます。

1. ポジティブの原則
2. 対話による社会構成主義の原則
3. 質問による変化想像の原則
4. 全体巻き込みによる組織力強化の原則
(70ページより)

はたしてどういうことなのでしょうか? ひとつひとつ確認してみましょう。(68ページより)


AIの基本哲学1. ポジティブの原則


ポジティブ・リーダーはポジティブ感情を大切にし、ポジティブな組織ができるように働きかけるべきだという考え方。なぜなら、ポジティブ感情のあるところに人は引き寄せられ、ネガティブ感情のあるところから人は遠ざかりたがるものだから。ポジティブ感情の豊かなチームをつくるということは、ポジティブ・リーダーがチームを運営する際の第一の哲学であるということです。

ポジティブ感情豊かなチームをつくるとき、もっとも大切なことが「ギャップ・アプローチ」と「ポジティブ・アプローチ」の使い分け。「不具合原因追究型問題解決」とされる前者は、つまり不具合の原因を追究して「問題」を解決する方法。そして「未来想像型課題達成」としての後者は、ポジティブ・リーダーが未来のありたい姿に向かって現状を変えていくこと。

その根底にあるポジティブ心理学とは、人が最大限の能力を発揮するための、そして人が幸せになるための科学的な研究。普通の人が、より充実した人生を送るために心理学を役立てていこうという趣旨のもと、1998年に米国心理学会の会長に就任したマーティン・セリグマン教授が提唱したのだそうです。

その流れの重要な部分が、感情についての研究。不安や怒りを感じるような状況に陥ると、ネガティブ感情に縛られてしまいがち。しかしポジティブ感情が豊かなときには、未来への解決策を中心に考えることが可能。心もオープンになり、「もっとこうすればいいのでは?」「こんなやり方もあるのでは?」などと、未来に向けて思考を拡大していけるようになるわけです。

だからこそ、組織リーダーがポジティブ感情を理解し、それを生み出すようなしかけをつくることが重要なポイントになってくるということ。事実、好実績を出しているポジティブ組織では、努力や工夫が認められ、達成感を感じさせてくれるようなポジティブな言葉が多く話されているのだといいます。(71ページより)


AIの基本哲学2. 対話による社会構成主義の原則


「社会構成主義の原則」とは、いかにも抽象的で難しい言葉に思えますが、その内容はいたってシンプル。この場合の「社会」とは、組織メンバーのこと。「構成」とはつくりあげること。そして「主義」は考え方。メンバーを巻き込んで対話をすることによって、未来の望ましい組織をつくり出すということ。

ところで、リーダーシップの発揮の仕方は2つあるそうです。ひとつは「機関車型リーダー」。リーダーが機関車のようにメンバーを引っぱっていき、メンバーは引っぱられるままにがんばるということ。ただし、メンバーは思い通りに動いてくれないもの。だからといってリーダーがすべてを背負うのでは大変なので、ひとりで背負わず、チームの力、組織の力を引き出す必要があるという考え方です。

もうひとつは「新幹線型リーダー」。全車両に動力がついている新幹線のように、メンバーの力を最大限に発揮し、全力で走れるようにするリーダーだということ。新幹線型リーダーは、メンバー同士の対話を大事にするのが特徴。対話をすると自分たちの未来の姿を明確にイメージでき、そのイメージに向かって一丸となって行動できます。そしてメンバーの力を120%引き出し、高い成果を生み出すことができるようになります。それをつくり出せるのがポジティブ・リーダーであり、その仕組みがAIだということです。(78ページより)


AIの基本哲学3. 質問による変化想像の原則


なにかを問いかけられた場合、私たちの頭脳はそれに応えようと懸命に反応します。そして、質問されると同時に考えはじめ、その結果が思考や行動に影響を与えます。その力を活用するのが、ポジティブ・リーダーだということ。

「機関車型リーダー」は自分の考え、自分なりのやり方を主張するため、部下を指示に従わせるもの。そのほうが部下のためだと思っているわけです。ところがそうなると、部下は必然的に"指示待ち"になってしまい、成長ができなくなってしまいます。

だからこそポジティブ・リーダーは、価値を見つける質問をすることが重要。質問をして、知恵を出してもらうわけです。そして仲間と一緒に考えてもらう、みんなの知恵で考えたことをやってもらう。そのようにして主体性をつくり出し、自分たちで問題解決をさせる力をつけさせるのです。(80ページより)


AIの基本哲学4. 全体巻き込みによる組織力強化の原則


これまで多かったのは、ひとりひとりを育てることに焦点を当てるリーダー。個人の能力育成をすれば、チームがよくなるという視点で育成をしていたということです。一方、メンバーを巻き込み、組織力を強化するのがポジティブ・リーダー。メンバー同士の対話をつくり出し、メンバー同士で知恵を出してもらうのです。

だからこそ人間関係がより良好になり、「成功の循環」がつくり出されるというわけです。(82ページより)




こうして見てみると、難しそうにも見えるポジティブ・リーダーシップが、意外にシンプルでストレートであることがわかるのではないでしょうか? つまりは応用範囲が広いということで、チームをまとめる立場にあるリーダー必読の書だといえそうです。


(印南敦史)

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