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印南敦史印南敦史  - ,,,,  06:30 AM

これまでの常識を覆す、ビッグバン・イノベーションとは?

これまでの常識を覆す、ビッグバン・イノベーションとは?

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アドレス帳、ビデオカメラ、ポケベル、腕時計、地図、懐中電灯、固定電話、口述用テープレコーダー、ウォークマン、スケジュール帳、目覚まし時計、旅行者用の外国語フレーズ集、トランジスタラジオ...まだまだありますが、『ビッグバン・イノベーション――一夜にして爆発的成長から衰退に転じる超破壊的変化から生き延びよ』(ラリー・ダウンズ、ポール・F・ヌーネス著、江口泰子訳)の冒頭に登場するこれらには、ひとつの共通点があるといいます。

それは、どれもビッグバン・イノベーションの犠牲となって姿を消したか、いままさに犠牲となりつつある製品やサービスであること。では、ビッグバン・イノベーションとはなんなのでしょうか? 著者によればそれは、「安定した事業を、ほんの数カ月か、ときにはほんの数日で破壊する新たなタイプのイノベーション」。

その例として第1章「ビッグバン・イノベーションとは何か」においては、グーグルマップに駆逐された地図専門出版社の話題が取り上げられていますが、つまりはいま、グーグルマップが地図のあり方を変えてしまったということ。

グーグルは、GPS機器メーカーを破綻させるつもりなどなかったと主張する。とはいえ、アプリは最初から、あらゆる面で独立型のGPS機器を上回っていた。無料であるということは、明らかに他のものよりも安いという意味なのだ。(第1章「ビッグバン・イノベーションとは何か」より)

それは、私たちユーザーからすれば当然すぎることでもあるでしょう。しかしそれは、もはやビッグバン・イノベーションに巻き込まれずに済む産業はないということでもあるはず。そこで本書では、ビッグバン・イノベーションの試合を生き抜く術を模索しているわけです。

ビッグバン・イノベーションの実体について、もう少し踏み込んでみましょう。


ムーアの法則が牙をむく


ビッグバン・イノベーションを知るために必要なのは、その背景を理解すること。そう主張する著者は、その変化をもたらした原因のひとつとして現在進行形のIT革命を挙げています。そして注目すべきは、1965年にインテルの共同創業者であるゴードン・ムーアが提唱した「ムーアの法則」。

ご存知の方も多いと思いますが、これは「(コンピューティングの基本要素である)半導体の処理能力は12~24カ月ごとに倍増するが、半導体の価格は変わらない。つまり実質的に、価格は半減している」という考え方。驚くべきは、この法則が50年経ったいまでも成立していることですが、つまり注目すべきはここ。

「性能と価格の両方が倍倍で改善する」(性能は高くなり、価格は下がる)という現象こそが、ビッグバン・イノベーションにとって大きな意味を持っているということです(ちなみに著者はこれを「指数関数的な進化」と呼んでいます)。(13ページより)


巻き込まれずに済む産業はない?


コンピュータは、徐々によりよく、より安くなっただけではない。サイズが縮小して、消費電力が下がる一方、ムーアの法則通り、処理能力が定期的に倍増していった。そして、そのような指数関数的な変化のおかげで、コンピューティング機器はSF小説に描かれる未来の装置から、日常的な必需品へと生まれ変わったのである。(17ページより)

だからこそ、たとえそれが消費財産業であろうと、エネルギーやヘルスケア、教育、金融サービス産業であろうと、破壊的威力を秘めたデジタル製品やサービスは、既存企業に大きな影響を与えるのだということ。著者は独自のリサーチをもとに、ビッグバン・イノベーションの破壊的影響を免れる産業はひとつとしてないとすらいい切ります。だからどんなサプライチェーンも混乱に巻き込まれ、どんな戦略計画も見なおしを迫られるというわけです。

どんな産業であっても、よりよく、より安い技術の影響を受け、伝統的なコア技術は廃れゆく運命にあるといいます。なぜなら、今日の事業はなんにせよデジタル技術だから。発電機のように巨大で寿命の長い高額な製品を扱っているにしろ、数百人の患者を受け持つ委員を開業しているにしろ、コンピューティングが事業のやり方を180度変えてしまったということです。


ビッグバン・イノベーションの3つの特徴


今日、確実な成功が見込めるものの大半は、デジタルの指数関数的技術であり、そのどれもが新世代の破壊的製品やサービスを解き放つ可能性を秘めていると著者はいいます。とはいえ、新しいイノベーションを生み出すためには、まずその特徴を理解することが先決。そこで著者は、破壊的製品やサービスの3つの特徴を次のように整理しています。

特徴1 枠にとらわれない戦略

これまでの定説は、企業は「プレミアムな製品(製品リーダーシップ)」「低コスト(優れた業務運営)」「カスタマイゼーション(顧客との緊密な関係)」という3つの価値基準のうちのひとつを選択し、その実現に向けた戦略目標を掲げるべきだというものでした。しかしその場合、選択を間違えると"破壊的な混乱"に陥ってしまうことになるでしょう。

しかし一方の破壊的製品やサービスは、そのような"枠にまったくとらわれない"もの。なぜなら市場に参入した時点ですでに、「高性能」「低価格」「カスタマイゼーション」の3つを同時に実現しているから。しかも3つの価値基準すべてにおいて、最初からメインストリームの製品と対等に張り合えるものです。それは過去においては不可能とされてきたことですが、いまでは破壊的な威力を発揮しているわけです。

特徴2 とめどない成長

かつてコミュニケーション学者のエベレット・ロジャーズは「革新者(イノベーター)」「初期導入者(アーリー・アダプター)」「初期多数導入者(アーリー・マジョリティ)」「後期多数参入者(レイト・マジョリティ)」「導入遅延者(ラガード)」と、「釣り鐘曲線」を描く5つのセグメントを提唱しました。

ところが、その5つの顧客セグメントを破壊したのがビッグバン・イノベーション。具体的には現在、「試験利用者」と「市場の大多数」のふたつの顧客グループしか存在せず、しかも試験利用者の多くは製品開発に参加するというのです。

また、SNSなどの普及によって、多くの人は他のユーザーが投稿した新製品や新サービスについてのあらゆる情報を即座に入手できるようになりました。そのためビッグバン・イノベーション市場においては特定の破壊的製品やサービスのひとり勝ち現象が起き、製品のライフサイクルは短命化することに。

そのため、時間軸に応じた、従来の入念なマーケティング戦略には意味がなくなるということ。「異なる顧客グループごとに戦略を立て、慎重に製品を投入する」という戦略はもはや成り立たないのです。

特徴3 自由奔放な開発

いまこの瞬間にも、世界中のテック系企業のエンジニアや製品開発者は、夜遅くまで集まって"ハッカソン"と呼ばれる集中的な開発作業に没頭しているのだと著者。いうまでもなく、ハッカソンは「ハック」と「マラソン」とを組み合わせた造語です。

目的は、ほんの数日で新たな製品を生み出すこと。しかも重要なポイントは、彼らが楽しみながらその作業に取り組んでいるということです。つまりはそのような"お楽しみ"から、ビッグバン・イノベーションが生まれることも多いわけです。とはいえ、その目的がなんであれ、彼らは特定の企業を狙い撃ちにするわけではないのだといいます。それが目的ではないのです。だから既存企業は、ただ"とばっちり"を受けるだけだということになります。

ビッグバン・イノベーションが支配するのは、「これまでの常識が通用しない型破りな世界」だと著者は表現しています。だからその世界では、新製品を次々と市場に投入し、どれが"ものになる"のかを見極めているわけです。その大半は失敗に終わるものの、たったひとつでも成功すれば、それまでの損失を埋め合わせることが可能。つまりビッグバン・イノベーションにおいて、莫大なコストをかけた独占的な研究開発の末に生まれることは少ないということ。(24ページより)




これらの特徴を確認しただけでも、ビッグバン・イノベーションがいかに旧来的な価値観とは異なるものであるかがわかるはず。そしてこういった基本を軸として、以後は"そこに立ち向かうためのメソッド"が提示されていきます。変わり続ける時代を生き抜く術を身につけるという意味でも、ぜひ読んでおきたいエキサイティングな一冊です。


(印南敦史)

  • ,,,,,,,, - By 香川博人LIKE

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