• GIZMODO
  • FUZE
  • DIGIDAY
  • gene
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • roomie
  • machi-ya
  • GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie

ライフハッカー編集部  - ,,,,  12:00 PM

あなたは「今」を生きていますか? ブエノスアイレス移住で学んだ5つのこと

あなたは「今」を生きていますか? ブエノスアイレス移住で学んだ5つのこと

160131tango1_2.jpg


「私の魂が求めていることは何か?」。35歳にして自分探し。とことん自分と向き合って悩み、考え、感じきった結果、「タンゴの歌を習いにアルゼンチンのブエノスアイレスへ行く」というクレイジーな生き方を選んだ私の移住までのお話をしたいと思います。

私の生き方、移住のプロセスは普通の日本人からすれば理解できないふざけたものかもしれません。しっかりと計画を立てて、なるべく失敗のない人生を。それが一般的な日本人の発想だと思いますが、枠からはみ出ないと出逢えない世界もあります。「日本の30代は将来の心配ばかりしていて"今"を生きていない」。この言葉が気になる人は私の文章に共感いただけるかもしれません。


160131tango2.jpg

最初に習っていた歌の先生の家の近く。アルゼンチンにはこのようなアートが街中にあります。


自分の「好き」を追求する


国際会議、芸術・マスコミ分野でのイベントや海外文化交流の企画・運営・マネジメント。面白い仕事をたくさんさせていただいたし、転職も決まり、友人関係、恋愛、全て上手くいって、私の人生は順風満帆!と信じ切っていた矢先、私にかなり衝撃的な一撃をくらわせた人がいました。

「あなた完全に自分を見失っています。自分が何をしたかったのか、もう一度真剣に考えてください」。初対面のとある彼女の説教は延々1時間半に及び、全く理解できませんでした。でもそれから1カ月、私は大混乱の中「私はこの人生で何をしたいと思っているのだろう?」と真剣に自分に向き合うことができました。

「他人のために生きていれば、全ては上手くいく」。私は当時、そう信じ切っていて、自分を殺して苦しく生きていたと思います。どんなに自分勝手に見えても、「まずは自分のために生きる」ということができなければ偽善でしかなくなるし、いつか我慢してきたことが爆発する日が来ます。自分をまず愛することで人を心から愛することができるのではないでしょうか?

小学生の時、『海の向こうで暮らしてみれば』という海外に暮らす女性達が書いた本を読んで以来、私の心は常に"海の向こう"にありました。学ばなければ、ただの記号の羅列にすぎない外国語が、その向こうにさまざまな考え、異なる生き方が広がる門となる。英語に魅せられ、大学ではポルトガル語を専攻、リスボンに1年留学、いつかは海外で働きたいと考えていました。「そうか、ポルトガルかブラジルに仕事を探しに行ってみよう」と考えたものの、「もし1カ月後に死ぬとしたら何がしたい?」と自分に問いかけたのです。

そしてたどり着いた答えは、「大好きなタンゴを踊りにブエノスアイレスに行きたい」でした。その時点では、まさか1年後に移住しているとは、しかも歌を追求しているなんて夢にも思いませんでした。


人生は一度きりだから好きなことをしなさい


160131tango12.jpg

お気に入りの生演奏Milonga(タンゴを踊る場所)にて。Orquesta Tipica Misteriosa Buenos Airesというグループ。


普通の日本社会の会社員として生きてきた感覚としては、1カ月も仕事がある訳でもなく海外へ行くというのはどこか後ろめたさの残るものでした。首都ブエノスアイレスはいつも私の人生に喜びを与え、悲しみや苦しみから救ってくれたタンゴの生まれた街。「死ぬまでにいつか行けたらいいな」くらいの夢だったのですが、「いつか」を「今」に変える時、自分の人生を生きられるようになるのかもしれません。

大好きなタンゴを本場で踊り、夢のような時間を過ごす中、それまで気にも留めていなかった音楽としてのタンゴの美しさが私に流れ込み、私はタンゴに恋をしました。そして「歌を習いに半年でここに戻ってこよう!」と決めたのです。


母という壁


実は私の海外移住を常に阻んで来たのは母という存在でした。ポルトガル在外公館専門調査員に応募しようとしていた年齢制限最後のチャンスの年、母は癌の手術をし、私を近くに置いておきたい一心で「行かないで」と言われ私は夢を諦ました。以来、「もっといい仕事があるでしょう?」「海外に行かせなかったのはお母さんじゃない!」と10年来大喧嘩を繰り返してきました。それなのに、仕事が決まっている訳でも、歌手になりたいというはっきりとした目標がある訳でもなく「タンゴの歌を習いにアルゼンチンに行きたい」という話をした時、当時寝たきりになっていた母は「それはいいことだねぇ、人生は一度きりだから好きなことをしなさい」と言ってくれたのです。

人は死を前に人生を思うのでしょう。自分の人生の後悔を思い、「自分のためでなく、愛する娘に自分の人生を生きて欲しい」と、私への執着を手放してくれたのだと思います。そして「自分の本当にしたいこと」を突き詰めて推し進める時、誰も止めることはできないのだと思います。そして実は、田舎町一番の演歌の歌い手だった母の夢は「歌手になること」だったのでした。


移住する前に私が準備したこと


そういった経緯があり、どうしても「半年でブエノスアイレスに戻る!」と決めたので、「準備はできる分だけ、とにかく行く!」と突き進めました。


1. 渡航前に準備したお金は航空券代と1カ月の生活費のみ

「好きなことだけをして生きる」という生き方に挑戦すると決め、日本的なまともな働き方はしなかったので、半年の準備期間で十分なお金を貯めることはできませんでした。しかし出発前日、私を応援してくれる親友達が更に1カ月分の生活費に当たるお金をプレゼントしてくれました。


2. 語学準備は「NHKラジオ」と現地ドラマのネット視聴

ポルトガル語の知識があるので語学面では近道できたと思います。なんとか通じてしまうので、なかなか本腰を入れて勉強しないという欠点もあるのですが、ポルトガル語とスペイン語は例えて言うなら、標準語と関西弁くらい似ています。語学の独学でNHKラジオ講座に勝るものはないと思います。そして、アルゼンチンの人気ドラマをネット視聴。街の雰囲気や文化もわかって楽しく勉強できるオススメの勉強法です。


移住後の生活


160131tango4.jpg

ブエノスアイレスの市街。シンボルのオベリスコを臨む。


治安

「ブエノスアイレスに安全な場所なんてないさ」と地元の人がいう通り、残念ながら治安がいいとはお世辞にも言えません。「アルゼンチンは強盗に物を渡せば殺されないけど、ブラジルは殺されるからね」というのが南米という場所です。幸い私は今のところ、危険な目には一度も遭っていませんが、携帯を盗られた、ひったくりにあった、強盗に殴られた等々、友人や知り合いの経験談が常に耳に入ってくる国です。


物価

ブエノスアイレスの物価は外食、衣類、電化製品等は日本より高めです。家賃の感覚も変わりませんが、国民食である「肉」は日本の3分の1程度、野菜やワインも安いので自炊すればかなり節約できると思います。また、無料のコンサートやイベントには事欠きませんので、そういった面では人生を楽しむことのできる街だと言えます。ただ、インフレで物価は年々上昇中ですので、「明日のことはわからない」というのがアルゼンチンの常識です。


160131food1.jpg

スーパーで買った食材たち。肉も野菜も安くて鮮度が高い。


ブエノスアイレス移住で私が学んだこと


1. 「今」ある状況、仕事、お金で「未来」を測らない

過去の経験に基づき、現状を分析し、しっかりと準備して未来に備える。というのが"あるべき"姿なのかもしれません。でも、その思考だと自分で設定した限界を越えることができなくなります。


2. 「何とかなる = 何とかする」

アルゼンチンは2002年の経済破綻で、銀行の預金を下ろせなくなる等、「全てを失う」「何もないことが当然」という状況を経験しています。だからこそアルゼンチン人たちは「何とかする」ということがとても得意です。お金もない。仕事もない。はっきりとした計画もない。それでもとにかくタンゴが好き。その情熱だけでここまで突っ走っているのも、アルゼンチン精神に大いに影響されています。

当初「1カ月で帰国かも...」なんて心配していたのに、たくさんの人の助けを得て、気づけば今に至ります。本当に手元のお金が尽きた時、「お金がありません。助けてください」と発信したのです。私のブログやFBを通じて私の生き方に共感してくれていた友人たちが送金してくれたり、ライターや現地での仕事を紹介してくれたりしました。

これもある種、私の人生実験なのですが、「できない」と言ってみる。「人に甘えてみる」というそれまで自分ができなかった事へのチャレンジがどれだけ自分の人生を変えるか、気付かされています。


3. 自分の汚い部分も含めて自分を愛すること

アルゼンチンは本当にカオスで全てが思い通りに進まない国。純粋さや善だけを良しとし、美しいものだけ愛でて生きていきたいと思っていた理想主義者で甘い私には目にしたくないような風景や現実が溢れています。でも、その中で私の琴線に触れる美しいタンゴが生まれ続けているなら、そのカオスも含めてこの街を愛したい。その街で暮らし悩む中で、自分自身の中にも同じように汚い部分があることを認め、アルゼンチン人のように怒りや悲しみを表現する術を少しずつ学び、ありのままの自分を愛することを教えてもらっています。


160131tango13.jpg

街角でタンゴを踊る、日曜日のDorrego 広場にて。


4. 不安が原因でやろうとしていることならやらない方がいい

到着から常に経済的に綱渡りで、日本でちょっとした問題もあり、もうダメかな、一度帰って体制を整えた方がいいかなと、実は最近真剣に悩んでいました。あの快適で清潔で美しい日本に帰れる!友達にも久しぶりに会いたい!と思ったら正直、心が軽くもなりました。その矢先、私の親友に「不安が原因でやろうとしていることなら、やめておけば?」と言われてハッとしたのです。不安が原因で行動を起こせば、必ず後悔がついてきたでしょう。


5. リラックスして楽しむ

こんな簡単そうに見えることができないのが実は日本人です。今私は1日に4時間程しか働かず、ストレスになっていると判断した時点で語学学校も一旦お休みし、ただただ歌って踊ること、タンゴの演奏を聴きにいくことを大切にしています。生活や将来の不安から泣いていたこともあったのですが、アルゼンチン人の友人に言わせれば「Kaoriの人生に今、何が足りないことがある?Just Enjoy and Be Happyだよ!!」ということだそうです。


160131friends1.jpg


「この歳で何をしてるんだろう?」といった不安や「こんなギリギリの生活で大丈夫?」という恐れ、友達や知り合いになるミュージシャンや歌手たちがキラキラとステージで輝いているのを見ながら「あのレベルの世界に到達したい!」という焦りから、歌うことがHave to(しなければならないこと)になっていたのですが、タンゴを踊りに行き、「あぁ、そうか、私は本当にタンゴが大好きだったんだ。こんなに私を幸せにしてくれるものはないな」と、初心を取り戻すことができました。ただただ「好き」という気持ちがなくならないように、ただただリラックスして楽しむこと。これをアルゼンチンに学ぶ日々です。




全てを捨てて、自分のしたいことを追求して生きる。実は皆やりたくてもできないことでしょう。だからこそ、驚くほど、私のこんな身勝手な人生を応援してくれる人、私の言葉を楽しみにしてくれる人、私とともに夢見ることを楽しんでくれる人がいます。そして少しずつではあるけれど、ブエノスアイレスの魂とも言えるタンゴを日本人の私が歌う時、感動し喜んでくれる人に出逢うようになりました。

「本当の豊かさとは何か?」。私が大学生時代から考え、常に発信してきたことです。私個人の答えとしては、芸術とともに生きることであり、異文化に触れ自分の枠を外していくことです。

アルゼンチンは「あぁ、本当にここは地球の反対側だな」と思わされるほど、日本と異なります。その度に自分の常識に向き合い、本当に自分に必要なものだけを選び取って生きることを教えられます。一人一人に「あるべき場所」があると思います。それを教えてくれるのは自分の「好き」に他ならず、それを追求する時に自分の人生を生きることができると思っています。

「あなたの人生は一度きりだから、好きなことをしなさい」


著者プロフィール

折田かおり(おりた・かおり)| ブログ | Facebook(要:友達申請)

国際会議企画運営、国際交流、芸術分野でのイベント企画運営を行う。学生時代より「本当の豊かさ」とは何かを追求。異文化に触れ自分の「枠」を外していくこと、芸術に触れることがその答えとなるという信念のもと、ブエノスアイレスでタンゴの歌を学びつつ、地球の反対側から考えた「生き方」についても発信中。

  • ,,,,, - By

    香川博人

    LIKE

    2020年に向けて進むキャッシュレス化。 企業にとっての「電子決済」のメリットとは?

    Sponsored

    2020年に向けて進むキャッシュレス化。 企業にとっての「電子決済」のメリットとは?

    2020年に向けて進むキャッシュレス化。 企業にとっての「電子決済」のメリットとは?

    先日、政府は2017年度から公共料金や備品経費の支払いを全面的に電子決済にすることで、30億円の人件費削減が期待できるという発表をしました。 電子マネーやクレジットカード、ネットバンキングの普及により、私たちは現金だけではなく、時間と手間のかからない電子決済を活用する機会が増えていますが、それは企業や法人にとっても大きなメリットがあるようです。 そこで今回、現金決済から電子決済へとキャッシュレス  05:00 PM

MORE FROM LIFEHACKER

powered by
    
    
    
  

Kotaku

Recommended

© mediagene Inc.