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堀込泰三堀込泰三  - ,  10:00 PM

スキル習得には1万時間もかからない?もっと効率的に訓練する方法

スキル習得には1万時間もかからない?もっと効率的に訓練する方法

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MakeUseOf:マルコム・グラッドウェル氏が広めた「1万時間の法則」は間違いであることがわかりました。以下に、その理由をお伝えしましょう。

2008年にグラッドウェル氏が発表した『天才! 成功する人々の法則』は、ニューヨークタイムズのベストセラーになりました。アンダース・エリクソン氏による研究をベースにした同書に何度も出てくるのが、「成功へのマジックナンバー」として引用されている1万時間の法則です。

同書では、ある対象やスキルに卓越した「天才」たちに注目し、彼らがどうやって天才になったかを紐解こうとしています。

グラッドウェル氏は、彼らの共通項の1つは、自身の領域で練習に費やした時間だと主張しています。天才になるための唯一の方法は、1万時間(1日90分で20年間)以上の練習をすることだと。グラッドウェル氏はまた、その1万時間を「ティッピング・ポイント」とも呼んでいます。こちらの動画をご覧ください(英語)。



彼の本が出てから、1万時間の法則は、生涯学習者、ライフスタイルデザイナー、自己啓発系ブロガーの陳腐な決まり文句になりました。一方で、1万時間の法則はまったくもって正確でないことを示す証拠が続々と出ています。

これは、平均よりちょっと上を目指したい人々にとって朗報です。1万時間の法則は、新しい分野に挑戦したい人に、莫大な努力を強要しているようなもの。

でも、もっと簡単に、熟練に達することができるのです。


1万時間の法則は間違いである


アンダース・エリクソン教授は、フロリダ州立大学で心理学を研究しています。グラッドウェル氏は、エリクソン教授が実施した計画的訓練に関する研究をもとに本を書きました。1万時間の法則はエリクソン教授が提唱したものだという誤解が蔓延していますが、実際の研究結果とは違う使われ方をしているという理由で、教授はそれを否定しています

(グラッドウェル氏の本は)私たちの研究結果に注目を集めたものの、あまりにも単純化したものです。まるで、ある分野で十分な時間の練習を積めば、誰でも専門家やチャンピオンになれると言っているようなものです。

教授はさらに、それは自分の研究結果が示すものとは違うと明言しています。教授の研究では、成功へのマジックナンバーなどは存在しません。1万時間は、実際に天才たちが練習した時間ではなく、彼らが費やした練習時間の平均でした。つまり、1万時間よりずっと少ない人がいれば、2万5000時間以上も練習した人もいたのです。

グラッドウェル氏の間違いはそれだけではありません。練習時間と練習の質を、きちんと区別できていないのです。これでは、エリクソン教授の研究成果の大部分をカバーできていません。こちらの動画(英語)で、ティム・フェリス氏がグラッドウェル氏の1万時間の法則をこき下ろしているのはそのためです。



エリクソン教授の別の研究では、熟考された非常に具体的な練習方法を使えば、「1万時間のうちのほんの一握りの時間で、ハイレベルな専門的パフォーマンスを習得できる」(このケースでは、長期ワーキングメモリ)ことが示されています。

つまり、練習は重要だけれど、それだけがすべてではないということです。

学術誌『Intelligence』に掲載されたある研究では、「練習がチェスや音楽のパフォーマンスに違いに寄与するのは3分の1程度」とされています。同分野で最大のメタ分析によると、練習が習熟に寄与する割合は12%程度に過ぎないことがわかっています。

要するに、スキルの習得には、何カ月、いや何年にも及ぶ練習だけでは語れない何かがあるはずなのです。遺伝子もその1つかもしれませんが、もっと効率的に学べるためのヒントが、科学によって明らかになっています。


学習速度を上げるには


このところ、スキルの習得がにわかに関心を集めています。特に、急速なスキルの習得です。ティム・フェリス氏は、これをテーマに672ページに及ぶ著書『The Four-Hour Chef』を書いています。

この本を通してフェリス氏が訴えているのは、メタラーニングというアイデア。言い換えると、学習に関する学習です。脳や身体が学習する方法を理解することで、今までよりもずっと効率的な学習方法を確立できるというのです。フェリス氏はこのことを、SCSWiのプレゼンテーションで、このように表現しています。

どんなスキルでも、6カ月以内で世界クラスになれる。

誇張があるとかないとかは問題ではありません。ここで彼が言いたいのは、練習量よりも練習の質が大切だということなのです。たとえ6カ月ではなく2年かかったとしても、グラッドウェル氏の不愉快な1万時間よりはずっとマシでしょう。

さらに、科学的にも心理学的にも、新たな学習へのアプローチ法が繰り返し発見されています。このように洗練された方法や戦略を用いることで、これまでに言われていたよりも短い時間で、専門、習熟、卓越、少なくとも得意と言えるレベルになることができるのです。

以下に、その例をいくつか示します。


1. フィードバックループを作る

フィードバックループを作ることは、自分のミスを正確に把握し、学習に効果的な改善の余地を知る方法を作ること。英国のブルネル大学の研究では、このように説明しています。

フィードバックループとは、目標とする指導および学習レベルを達成するための適応的方法に関する必要な情報を提供するものです。

目標達成に必要な情報を入手することが、高速なスキル獲得のすべてです。つまり、目標により早く到達するために何を変えればいいのかを見つけることなのです。

スキルによっては、結果や指標を自分で追跡できるものもあります。Googleフォームのような便利なツールを使って自分にフィードバックをして、結果に基づいてアプローチを適応させることが可能です。

それ以外のスキルについては、ほかの方法でフィードバックを得る必要があります。たとえば、マスターマインドグループ(異なる関心や特技を持つ人々が集まり、ほかのメンバーの問題解決を支援するグループのこと)などが例として挙げられます。

プログラミングの学習中なら、「Code Review」のようなコミュニティにコードを投稿すると、貴重な改善点の指摘を得られるでしょう。

写真の学習中なら、Redditの掲示板「Photo Critique」あたりがオススメです。

さまざまな分野に、同様のコミュニティやフォーラムが存在しています。単純に練習を繰り返すよりも、専門家に価値あるフィードバックループを提供してもらうことで、高速にスキルを向上させ続けることができるでしょう。


2. 計画的訓練

アンダース・エリクソン教授の話に戻しましょう。教授の研究は、計画的訓練に注目したものでした。その考え方は、以下の動画を見るとよくわかります(英語)。



計画的訓練は、一部の専門家から、もっとも効率的な学習方法と考えられています。これは、サブスキルに集中して取り組むことで、全体のスキルを構築するという方法です。

これについては、カル・ニューポート氏のブログ「StudyHacks」に詳しく書かれています。

具体的な目標(WordPressプログラマーとしてエキスパートになるなど)を選ぶことで、PHPやCSSなど、それを達成するために習得しなければならない重要なサブスキルが明確になります。当然、個々のサブスキルは、さらなるサブサブスキルにブレークダウンすることができます。それらのサブサブスキルに個別に集中して取り組むことで、WordPressプログラマーのエキスパートになることができるのです。

エリクソン教授は、自身の研究結果から、計画的訓練についてこのように語っています。

単なる経験と、計画的訓練で得られる経験は大きく異なります。計画的訓練では、各人が現在の能力を積極的に超えることに集中します。

大方の予想通り、計画的訓練はハードです。エリクソン教授は、エリートのアスリート、作家、音楽家は、計画的訓練に必要な集中力を、比較的短い時間しか維持できないことを発見しました。それでも、とても具体的なスキルに集中することで、最高のパフォーマンスを発揮し続けることができるのです。

生活の主要なエリアにおいて計画的訓練をトラッキングするためのツールやアプリも出ています。あるいは、身の周りにあるツールの使い方を変えることも可能です。

たとえば、プレゼンテーションスキルを向上したければ、スマートフォンで動画を撮影すればいいでしょう。特化したツールを使いたければ、「SpeechMaker」などがあります。

ウェブには、さまざまなスキルに対応した教育的ゲームやツールがあふれています。新しいトピックの学習には、「Anki」のようなツールがオススメです。プログラミングの学習には、計画的訓練を。それができたら、「Pramp」や「interviewing.io」などの新しいツールを使って、ライブでコーディングインタビューの練習をしましょう。

周囲を見回して、マラソンを開始してください。


3. 先生になる

教えることで学ぶというアイデアは、何ら新しくありません。しかし、National Training Laboratoriesは、研究結果に基づいて「ラーニング・ピラミッド」を発表しました。これは、さまざまな形態の指導によって得られる学習定着率を示した、シンプルな図です(編集部注:前述のリンク先の画像を参照ください)。反対意見はあるものの、多くの人にとっては信頼できるガイドラインとなっています。

これによると、受動的学習アプローチによって得られる定着率は低くなっています。しかし、大人になってからのスキル習得は、この方法が多いのが残念です。

一方、参加型の方法では、定着率がぐんと上がります。「グループディスカッション」(定着率50%)は、マスターマインドグループやオンラインでも可能です。「実践による練習」(定着率75%)で、計画的訓練が導入されます。さらに、「他者に教える」(定着率90%)を無視することはできません。

6歳児に説明できなければ、理解しているとは言えない。

──アインシュタイン

すでに熟練か初心者かは関係ありません。専門家としてさらに上を目指すのであれば、他人に教えることがたくさんあるでしょう。初心者なら、いま学んでいることを誰かに説明すればいいのです。

たとえば、ティム・フェリス氏の方法を用いて「非常に良い」ロッククライマーになったハリー・クラウドフット氏は、その道のりを文章に残しています。彼の記事の多くは、ほかの人が学ぶ際の参考になるでしょう。

このアプローチをとって他者に教えられるようになるには、非常に具体的な分野まで真に理解していなければなりません。それがモチベーションと責任になり、そのトピックを本当に理解できるようになるのです。

すでに高いレベルを持っているなら、「Private Tutoring At Home」などのサイトを利用して、教える仕事を見つけてみてはいかがでしょうか。もう少し責任がないものを探しているなら、「Quora」「Reddit」などの掲示板で、関係のある質問に答えてみるのもいいでしょう。

ブログもオススメです。あなたの見つけたこと、方法、結果などを公開しましょう。ブログの開設が面倒なら、「Medium」に書いたり、プライベートなFacebookグループを作って他者の参加を促したりと、選択肢はたくさんあります。


行動に移そう


上記のように、グラッドウェル氏の1万時間の法則は、非常に不安定な基盤の上に成り立っています。しかし、幸運なことに、そこまでの努力を必要としない方法があるのです。

練習時間の過ごし方に注目することで、学習速度を上げることができます。これにより、思ったよりもずっと早く、スキルを習得できるでしょう。

そのためにも、信頼できるフィードバックループを見つけ、計画的訓練を導入し、他人に教えることを学習法に取り入れてください。


The 10,000 Hour Rule Is Wrong. How to Really Master a Skill | MakeUseOf

Rob Nightingale(訳:堀込泰三)
Photo by Shutterstock.

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