• GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie
  • GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie

ライフハッカー編集部ライフハッカー編集部  - ,,,,,  08:00 PM

遺伝子は運動能力にどれだけ影響するの?

遺伝子は運動能力にどれだけ影響するの?

160107_fitness_genetics.jpg


ジムに通っても効果が出ない場合、見直せることはたくさんあります。軽く例を挙げるだけでも、食事、エクササイズのスケジュール、トレーニングの種類など、たくさんありますね。ですが、遺伝の影響も大きな要素の1つです。誰だってうまくいかない日には、「たぶん、自分には素質がないんだ」なんて思ったりすることがあるのでは?

遺伝子の中には、有酸素運動、筋力、トレーニングへの適応能力、そして身体の大きさや体形を左右するものがあります。自分のDNAが運動能力にどう影響するのかを理解するために、まさにその答えを求めて数々の研究を重ねてきたメリーランド大学運動生理学部教授のStephen Roth氏に話を伺いました。結論から先に言うと、遺伝的特性は人それぞれ異なり、どんなものを手にするかはめぐり合わせ次第ですが、自分の持つ性質は改善できるようです。



遺伝子はどこに作用するのか


身体的特性を決めるのは「遺伝か環境か」なんて聞くのはやめましょう。Roth教授によれば、すべての運動特性はその両方で決まるそうです。一方で科学者は、人による特性の違いのどれくらいまでが遺伝子の影響なのかという点に注目しています。遺伝率という考え方は、ここから生まれています。

遺伝率による分析は、研究対象となる母集団に左右されるため、大ざっぱな評価しかできません。たとえば、デスクワークをしている人だけを対象に有酸素運動の研究をしたなら、被験者間の違いは主にDNAによるものだという結果に至るでしょう。この場合、遺伝率はほぼ100%に近い、高い割合になります。ですが、被験者に運動選手が含まれていれば、運動能力のもっとも高い人ともっとも低い人との違いは主にトレーニングによるもので、遺伝子による影響はずっと低い50%程度の値になるでしょう。

つまり、遺伝率の高い特性だからと言って、あきらめる必要はないのです。遺伝的な影響が非常に大きな特性もありますが、それでも変えることはできます。たとえば、肥満は遺伝の影響が70%と非常に大きいのですが、知ってのとおり、食事とエクササイズを通じて変えることは可能です。

運動特性の遺伝率についての大まかな数値をいくつか挙げておきましょう。遺伝率が高ければ高いほど、カウチポテト族とスター選手の違いは、トレーニングではなく遺伝のせい、ということになります。

  • 有酸素運動:遺伝率は約40~50%
  • 筋力および筋肉量:遺伝率は約50~60%
  • 「遅筋線維」と「速筋繊維」の混在率(簡単に言えば、持久力と瞬発力のどちらが優れているかを決定する要素です):遺伝率は約45%
  • 身長:遺伝率は約80%
  • スポーツでの全般的な競争力:遺伝率は約66%

トレーニングでどれくらい鍛えられるか、という点そのものにも遺伝的要素が関係してきます。そのため、スタート時点でまったく同じ運動レベルの2人が、まったく同じプログラムに沿ってトレーニングをしたとしても、どちらかが相手よりも強くなる可能性があるわけです。

さらに複雑になりますが、希望にもなる要素がもう1つあります。それは、運動能力には多くの要因が絡んでいるということです。もし、あなたがサッカーのチームメイトの中では足が遅いほうだとしても、ボールがどこに行くかを見極める優れた目を持っているかもしれないし、キック力も勝っているかもしれません。もしくは、心肺持久力は高くないにしても、効率的なストライドを生かして走れる長い足を持っているかもしれません。ですから、いくつか役立たずの遺伝子を受け継いでいるからと言って、あきらめる必要はないのです。


遺伝子の影響はどの程度か


ほとんどの人は、世界クラスの競技者と張り合おうとは思わないでしょう。ですから、世界クラスの競技者でもない限り、遺伝は大した問題ではないのです。

トップレベルのアスリートに比べたら一般人のハードルは低いので、あまり気にしなくてとも良いと言えるでしょう。ほとんどの人は、マラソンで完走しようとは思っても、優勝しようとまでは思いません。それくらいなら、たいていの人は練習で達成できるものです。もしくは、町内会のソフトボール(またはホッケー、はたまたクイディッチ)大会でライバルチームに勝ちたいと思っていても、チームメイトが皆仕事をしているせいで、練習に時間もお金も掛けられないかもしれません。それでも、週末だけスポーツを楽しむ程度の人なら、クロストレーニングの日を加えたり、練習日を増やして経験を積んでチームの団結力を高めたり、より効果的な戦略を練ったりするだけで、大幅な改善が見込めるはずです。

トップクラスの選手の場合、遺伝子上の優位性がわずかなものだとしても、そのわずかな優劣が、オリンピックで金メダルを手にするか、予選落ちして自宅のテレビで決勝を見るかを左右することもあります。エリート選手たちは、トレーニングを積むことでも遺伝的特性を磨いていますが、その点は私たち一般人も同じです。Roth氏は、「アマチュア競技者の場合、トレーニングや経験が、プロよりもパフォーマンス向上の大きな要因となる可能性は大きいでしょう」と述べています。


単純な遺伝子テストが存在しない理由


遺伝子は手ごわい相手です。Roth氏によれば、2万以上にも及ぶ、ヒトの遺伝子のうち、研究されているのはわずか数百に過ぎず、運動に関する影響が詳細に調べられているものはほんの数十個しかないそうです。遺伝子が存在すると知っているだけでは、それがどういう働きをするのか、何がきっかけで働くのかを理解したことにはなりません。

わかっているのは、遺伝子の役割が複雑だという事実です。身長を例にとって説明しましょう。2009年に科学誌『European Journal of Human Genetics』で発表された研究では、身長との関連性が判明している、計54個の遺伝子を分析して計算するよりも、両親の身長を測るほうが子どもの身長をより正確に予測できるとわかりました。

つまり、運動に関係する遺伝子をテストすることは可能ですが、あまり実用的ではないというわけです。そうした遺伝子の1つにACEと呼ばれるものがありますが、そのいくつかのバージョンは、持久力を必要とする競技選手の有酸素運動と関係があります。また、ACTN3と呼ばれるものもあり、こちらは筋力と瞬発力に関係があります。そうした遺伝子のテスト結果に大きな意味があるかどうかについては、見解が割れているとRoth氏は述べ、「パフォーマンス全体の1%か2%程度は貢献しているかもしれない」と話しています。どこかの会社に遺伝テストを依頼したら、その結果をもとに最適なスポーツを勧められるかもしれませんが、それには「科学的根拠はほとんどない」そうです。

さらにRoth氏は、子どもにそうしたテストを受けさせることは勧めていません。テストをしても、その子にどんなスポーツが向いているかはほとんどわからないからです。いくつかのヌクレオチドを判断基準にしてあれこれとスポーツを勧めたり、より高いレベルで競技をさせたりするのは良いことではありません。Roth氏は「あなたが大人で、遊びのつもりで受けるのなら、どうぞ楽しんでください」と言いつつも、遺伝テストの診断を理由にトレーニングの習慣を変えるべきではないと忠告しています。


自分に適しているものをどう判断するか


テスト結果は多くを語らないため、自分にどんな才能が眠っているのかを見極める最良の方法は、家族に目を向け、自分のこれまでの経験を振り返ることです。

たとえば、私のInstagramにはいつも、ある可愛らしい子どもの写真が流れてきます。彼が走っているところを見たことはありませんが、大人になったら俊足になると断言できます。彼の父親は陸上のトラック競技でオリンピックに出場したAdam Goucher氏で、母親は同じくオリンピック選手で、先週のハーフマラソンと先月のフルマラソンで優勝したばかりのKara Goucher氏です。ロンドンオリンピックでKara Goucher選手のチームメイトだったShalane Flanagan選手も、両親はトップクラスの陸上選手です。彼女の母親はかつて、マラソンの女性世界記録保持者でした。どういうことか、もうおわかりですよね。

自分の遺伝子についての大きなヒントは、過去の経験からも得られます。たとえば、私は長い間、長距離走に苦労していました。5kmのロードレースではごく標準的なタイムで走っていましたが、それ以上の距離になるとひどいものでした。スピード練習のタイムはいつもとても良かったので、練習スケジュールからマラソンを外し、中距離に絞りました。その結果、中距離のほうがずっと向いていることがわかったのです。2kmのロードレースに出場したときには、同年代の女性の中では最速タイムを出し、メダルを獲得しました。

トレーニングプログラムは数週間から数カ月で結果が出るので、選択したアプローチの効果については、早い段階で察しがつきます。でも、なんでもかんでもすぐに遺伝子のせいだと決めつけるのはやめましょう。時には、もっと一生懸命に練習しなければならないこともあるはずです。とは言え、意欲的なアスリートは、トレーニングのしすぎで疲れてしまい、そのせいでうまくいかなくなる傾向もあるとRoth氏は指摘しています。

どんな遺伝子を持っていても、練習が無駄になることは決してありません。ほとんどの人はパフォーマンスを「いつでも改善できる」とRoth氏も言っています。


Beth Skwarecki(原文/訳:風見隆/ガリレオ)
Photo by Shutterstock.

MORE FROM LIFEHACKER

powered by

Kotaku

Recommended

© mediagene Inc.