• GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie
  • GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie

itouitou  - ,,,  08:00 PM

私たちはスペシャリスト時代の終わりにいるのか?

私たちはスペシャリスト時代の終わりにいるのか?

160106_end_specialist.jpg


99u:MDavid Low氏は 、ランニングの走行履歴を管理してくれるアプリ『Nike+ Running』のデザインディレクター兼カテゴリーリーダーです。Nike+ RunningはiTunesの「essential」にも選ばれており、ヘルスケア/フィットネス・カテゴリーで常にトップ10に入っています。

Low氏は、世界最大級のブランド企業であるNikeに入る前、いくつかのエージェンシーで、プロデューサー、テクノロジスト、クリエイティブ・ディレクターとして働き、ブランド企業と直接やりとりをする立場にいました。

幅広い経験のおかげで、Low氏はゼネラリストの価値がわかりようになりました。また、モーション・グラフィックのバックグラウンドが、シームレスなカスタマー・エクスペリエンスの重要性を理解させてくれました。以下、Low氏に、キャリアチェンジ、スクリーンの向こうの顧客体験を作ること、スペシャリスト時代の終わり、などについてお話を伺いました。


──Nikeに入る前、あなたはプロデューサーでもあり、チーフ・テクノロジストでもありました。テクノロジーのバックグラウンドはあなたの製品開発観にどのような影響を与えていますか?

テクノロジーに対する深い理解が「エクスペリエンス・アーキテクチャー」と呼んでいる現在の仕事に大いに役立っています。今の仕事は、クリエイティブ・テクノロジストとクリエイティブ・ディレクターを組み合わせたようなものです。顧客が体験するタッチポイント(企業/ブランドと顧客の接点)の視点から、あらゆる物事を見ています。顧客が初めて広告を目にするときから、製品を繰り返し使い体験を進化させていくまでの、すべてのフェーズをカバーします。

私たちは今、このランニングアプリを、スマートフォンの中での1つの体験を超えたものにしようと本気で取り組んでいます。同時にそれは、このアプリがもたらす体験を、人びとの生活にどれだけ浸透させられるかという限界に挑むことでもあります。


──エージェンシーとして働くことから、ブランド企業で働くことになりましたが、その変化はどのようなものでしたか? また、さまざまなプロジェクトに多面的に関わることから、1つのブランドで1つの製品に取り組むことへの変化は?

エージェンシー側からブランド側への移行は大変な面も多々ありましたが、本当にすばらしい体験をさせてもらっていると思います。とてもやりがいのある仕事であり、初めて体験することもたくさんあります。

私は過去15年間、エージェンシーの世界でピッチ(売り込み)のスキルを磨いてきましたが、ここではまた別の力学が働いています。現在は、ブランド企業ではなく、社内の利害関係者に向かってピッチを行う日々を送っています。

昔は自分がエージェンシーだったのですが、今はエージェンシーに仕事を依頼する立場になりました。元エージェンシーだったメリットは、エージェンシーにどのような指示を出せばいいかよくわかっていることです。もちろんそれは良い結果につながっています。つまり、エージェンシーで働いていたことが、現在の仕事に非常に役立っていると言えます。


──すばらしい製品を作るためにはチームにどんなスキルが必要だと思いますか?

「たくさん聴き、少なく話す」です。私たちの職場ではスポーツのメンタリティーが本当に深く浸透しています。私たちは、運動するアスリートに徹底的にフォーカスしている、情熱的で、友好的で、競争好きなグループなのです。

社内で最高に成功しているチームはどこも、まるでスポーツチームのように活動しています。ドアを開ければそこはもうフィールドです。チーム全員がエンドラインまでボールを運ぶことに100%集中しているのです。


──デザイン、開発、プロトタイピングのプロセスは急速に進化しています。Nikeのプロセスにはどのような工夫がありますか?

私たちはもっぱら『Sketch』を使っています。プロトタイピングは、デザインプロセスに完全に組み込まれています。Sketchでは多くのことがリアルタイムで動作するので、デザインを行うと、それがそのままプロトタイプとなります。

私たちは、自分たちの作業スピードに合わせるために、専用にカスタムされたツールを絶えず必要としています。その結果、スペシャリスト的なことからは遠ざかりつつあるように思います。

チーム内に、複数のプロジェクトを監督する、2人のプロダクション・デザイナーがいますが、私たちが求めるチームのあり方はどんどん変化しています。ですので、必要に応じてギアを切り替え、異なるタイプのプロジェクトを行き来できるようなゼネラリストの価値が高くなっていると思います。


──チームのプロセスを発展させる秘訣は何ですか?

地球上のあらゆるデザイナー、開発者は、モーション・アニメーションを学ぶ必要があると思います。その知識をカスタマー体験の創造に生かせば、「ジャンプ・カット」のような要素を排除して、顧客が体験を学習する必要性をなくし、シームレスで楽しい体験を創造することができるはずです。

もう1つのアドバイスは「立ち止まるな」です。1つの技術に慣れたら、次の技術に目を向けてください。1日でも、1週間でも、1時間でも、何か新しいことにフォーカスするのです。最高の仕事は、自分とチームをリセットすることからやってきます。あらゆることが絶えず進化していなくてはなりません。少なくとも、新しく出てくる技術の価値を理解し、そうした技術を活用する方法を学ぶ必要があります。


──デジタルの世界は、定期的なメジャーアップデートから、製品を常に進化させ続ける方向へとシフトしていますが、どうやってユーザー欲求の把握や、機能変更の優先順位付け(ロードマップ作り)を行っているのですか?

それこそが、私たちがもつ最大の課題の1つです。私の頭の中にある理想的なモデルは、顧客の欲求を理解することが75%、顧客が自分でもわかっていなかった、ほしいものを提供することが25%、です。


──失敗することもありますか?

未来を予測しようとすれば、間違う確率が80%はあるでしょう。それでも、うまくいったときは、魔法のような時間がやってきて、次の2年間を突っ走ることができます。

失敗というものはありません。すべては学びです。私がチームによく話すたとえ話があります。私たちが新しい車を作っているとして、キーを回してもエンジンがかからなかったとします。でも、それは失敗ではありません。ただ、キーを回してもエンジンがかからないことがわかっただけです。


──スペシャリストではなく、あなたのような「ユーティリティマン(何でも屋)」であることの最大の利点は何でしょうか?

ユーティリティマンだからこそ、私はチームの船長役をなんとかできているんです。ユーティリティマンだからこそ、チームを導き、正しい成果に向かってチームの士気を高めていけるのだと思います。私が未来を正しく洞察できているとしたら、それは、私が過去にさまざまな役割を担い、さまざまな視点を獲得してきたからではないでしょうか。


──プロダクトに対する集中力をどうやってキープしていますか?

Nikeが特に成功していることの1つに、Nikeのために何かを作っている人たちを、彼ら自身が手掛けるプロダクトに積極的に関わらせていることがあります。私たちは「Nike+ Run Club」に参加したり、オフサイトミーティングを開いたりするなど、常に自分たちがサポートしているコミュニティの一員であり続けようとしています。また、これがリアリティ・チェックにもなっています。私たちはあまりに多くの時間をコンピューターの前で過ごしています。だからこそ、こうしたコミュニティの一員となることで、自分たちがやっていることが果たして正しいことなのかどうか、貴重な気づきを得られるのです。


Are We Entering the End of the Specialist Era?|99u

Dave Benton(訳:伊藤貴之)
Photo by Shutterstock.

MORE FROM LIFEHACKER

powered by

Kotaku

© mediagene Inc.