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ライフハッカー編集部ライフハッカー編集部  - ,,,,,,,  06:30 AM

「気づく力」が人をクリエイティブにする。アーティスト、三浦大知さんインタビュー

「気づく力」が人をクリエイティブにする。アーティスト、三浦大知さんインタビュー

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沖縄出身のダンスボーカルユニット「Folder」のメインボーカルとして9歳でデビューした三浦大知さん。その後、ボーカルやダンスだけではなく、作 詞・作曲・振付までマルチにこなすアーティストとして活躍しています。今年はソロデビュー10周年のメモリアルイヤー。そんな彼が挑んだ新しいプロジェクトが「Dance with 3D DAICHI」です。3Dセンシングを使った映像で、ユーザーが三浦さんと一緒に、三浦さんと同じように踊れるというインタラクティブな映像作品。 SNSを使って写真をシェアするキャンペーンに応募すると、抽選で選ばれた人が3D化され、キャンペーンのために特別に制作された、三浦さんのシングル 「SING OUT LOUD」のミュージックビデオの中で、3Dになった三浦大知(これが「3D DAICHI」)と踊る映像に参加できるという内容でした。

最新アルバム『FEVER』をひっさげて全国を巡った「FEVERツアー」も大成功で終えた三浦さん。常に進化し続ける彼にライフハッカー編集長がインタビューを行いました。


三浦大知(みうら・だいち)
1987年生まれ。沖縄県出身。Folder のメインボーカルとして1997年にデビュー。2005年3月にシングル「Keep It Goin' On」でソロ・デビュー。天性の歌声とリズム感を持ち、コレオグラフやソングライティング、楽器も操るスーパーエンターテイナー。 抜群の歌唱力と世界水準のダンスによるそのパフォーマンスが注目を集め、2012年には初の日本武道館公演が10分でSOLD OUT。2013年には、初の横浜アリーナ単独公演を大成功させる。ミュージックビデオの祭典「MTV VMAJ 2014」にて"ベストR&B賞" 受賞や、ヨーロッパ最大の音楽授賞式「2014 MTV EMA」にて"ベスト・ジャパン・アクト" に選出など国内外で高く評価されている。2015年には自身のツアー最多動員数を記録、国内最大規模のストリートダンスの祭典「Shibuya StreetDance Week 2015」では「music」がテーマソングにも起用された。また「MTV VMAJ 2015」では最優秀R&Bアーティストを受賞。


アナログ×デジタルで多様な演出ができる


「3D DAICHI」と一緒に三浦さんのダンスを踊る映像を作るというこのプロジェクトには、さまざまな最新技術が駆使されている。


米田:まずは「Dance with 3D DAICHI」という試みにチャレンジされた、率直な感想からお聞かせください。

三浦:新しい技術と三浦大知のダンスパフォーマンスを掛け合わせてみたら面白いんじゃないか、というオファーをいただけたのはすごくうれしかったですね。

テクノロジーに関しては、アナログもデジタルも含め、常に興味があります。新しい技術を生み出すというのはすごいことだと思っていて、そういう企業やクリエイターにはとてもリスペクトを感じていますし、大好きですね。

米田:先日、最新アルバムをひっさげた「FEVER」ツアーの千秋楽を拝見したのですが、ステージにもテクノロジーを導入していましたよね。構成やステージデザインなど、どんなことを意識されていますか?

三浦:面白い舞台だと、たとえば「特効」と言って火やスモークなど、物理的にいろいろなものが出てくることがあります。そうしたギミックもたくさんありますが、そこに映像を入れ込むとかスモークに何かを投影するとか、アナログとデジタルを掛けあわせることでいろいろな演出が生まれる、という部分は意識しています。

「こういうことをやってみたい!」と思ったときに、何と何を掛けあわせればいいのか、どういう技術を使えばいいのか、というようなことはいつも模索しながらやっていますね。

米田:そういったアイデアの種はどこから拾ってくるのですか?

三浦:いろいろな美術展やアート展に行き、そこで感じることも大きいのですが、インターネットから勉強することも多いです。ネットでさまざまな写真を見る中で面白い技術を発見するとライブ音楽やダンスと掛け合わせてみると面白いんじゃないか!?なんて思うことがあります。


みんながやりたいことをみんなで作っていく

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米田:三浦さんは歌、ダンス、振り付け、舞台構成から、こないだのステージでは、トランポリンとドラムまでやられていて、真のマルチアーティストだと思うのですが、ツアーではバンドやダンサーたちをまとめるリーダー、ディレクターという立場でもありますよね。三浦さんなりのリーダーシップ論として、気をつけられている点などはありますか?

三浦:自分が何をやりたいかだけではなく、「みんながやりたいことをみんなで作っていく」ということは大事にしたいと思っています。もちろん、三浦大知としてこういうことやってみたいというような提案もしますが、バックダンサーやバンドメンバー含め全員で意見を言い合って作っている部分も多いです。

米田:一方で、曲作りは、1人で黙々と自分と向き合って行いますか? トラックは常にストックがあるそうですが。

三浦:曲作りは僕自身がやりますが、トラックを制作することまではできないので、トラックメーカーの人と一から、こういうドラムでこういうスネアで、こういう感じの曲で、みたいなことを話しながら、一緒に組み上げていっています。

それから、歌詞の世界のストーリーテラーとして、曲の中でどう表現者としてパフォーマンスできるかというところもあるので、楽曲に対しての向き合い方も、ステージ作りと同じだと僕は考えているんです。僕1人ではなく、みんなで作るというスタンスです。三浦大知という素材でいろいろなトラックメーカーの人に遊んでもらいながら、自分自身の可能性を広げてもらう。そうすることで自分が気づくこともあり、いろいろな人に刺激をもらいながらやっていますね。


人との出会いが人生を変えていく


米田:ソロデビューして10年。芸歴としてはすでに約20年になると思いますが、ターニングポイントみたいな出来事はありましたか?

三浦:9歳でデビューして、変声期を迎えた頃に休業させてもらったこともあって、歌える、踊れるということの喜びが大きく、それだけで突っ走っていたところも以前はありました。でも、モノを作っていく中で、主観性だけではなくて客観性がすごく大切だなと強く思うようになりました。「自分がこれをやりたい」という熱量だけでできる時期、面白いモノをつくれる時期というのもあると思いますが、それを繰り返しやっていく中で、いろいろな方向から物事を見られるようになったらいいな、と今は思います。

そう思えたのは、人との出会いが大きいですね。その中でも特に、KREVAさんとの出会いが大きかったのかなと思います。

米田:KREVAさんのどの部分が刺激になったのですか?

三浦:とにかく鷹の目をもっている人で、ライブをご一緒させてもらった時も、いろいろな物事をいろいろな角度から俯瞰で見て、スタッフさんの気持ちを汲み取り、参加しているバンドの人たちの意見も聞きながら、自分がやりたいこと、自分が見せたいものをチームとして作っていました。それを見た時に、人間としてもそうですけど、愛のあるものづくりができる人になっていきたいなと。いろいろなことを自分の視点だけではなくて、いろいろな方向から見ることが大事だなと、改めて強く思いましたね。


この10年、みんなで三浦大知を作り上げてきた


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米田:これは、本当に野暮な質問なのですが、「和製マイケル」と言われ続けてきた三浦さんにとって、やはり、故・マイケル・ジャクソンという存在は大きいと思います。24歳でマイケルがグラミー賞を獲って、ムーンウォークを披露した。だから、24歳で武道館でライブをするという目標を立てて、それを実現させたと。それが1つのマイルストーンだったそうですが、次のマイルストーンはありますか?

三浦:マイケル・ジャクソンは何をやってもマイケル・ジャクソン。そこに憧れたところがあったので、三浦大知はなにをやっても三浦大知、というふうになりたいな、というのが根底にあります。たとえば、デビュー当時のクリス・ブラウンを見たときは、本当にこの仕事を辞めようかと思ったくらいです。自分より年下で、あれだけ歌って踊れて...すごく愛嬌もあって。人間的にも負けている気がするし、パフォーマンスもすごいし、どうしようかな、と思ったんですけど、でもそこで、「クリス・ブラウンがああいうふうに見せられるんだったら、クリス・ブラウンが見せられない三浦大知の見せ方があるかも...」というように、いろいろ吸収しつつ、自分のオリジナルを作っていきたいと思っています。

30歳は節目となると思っていますし、1つのスタートでもありますね。それまでに自分の形を着実に作っていければいいかな、と思います。

米田:将来いつまでにこれやろうとか、そういうプランまではあまり決めていないんですね。

三浦:大きいくくりで言ったらあると思うんですけど、この10年間もそうでしたが、一段一段、みんなで三浦大知を作り上げてきた、という感覚がすごく強いので。目の前にあることや、手が届くエリアでものづくりを日々思い切り、一瞬一瞬を一生懸命やることが、大きい目標にもつながるのだと思っています。

どちらも必要かなとは思っていますけど、僕としては一瞬一瞬、今やりたいことをとりあえず30歳までは思い切ってやる、ということが大切かなと思っています。

米田:世界進出も視野に入れられていると思いますが、その辺についてはいかがですか?

三浦:僕は日本語が好きで、感情の" あいだ"が言える、人の気持ちの複雑な部分を表現できる言葉だと思っています。だから、日本語を使って音楽的なものを残せたらすごくいいなと。海外で普通にラジオから日本語の曲が流れてくるような認められ方をされていくといいなと思います。僕自身が生きている間にどれくらいできるかわからないですが、そこに向かって自分ができることがあればがんばりたいですね。


大切なのは、とにかく「やる」ということ


「DANCE with 3D DAICHI」プロジェクトのメイキングムービー


米田:今までのキャリアの中で大きなスランプみたいなものはありましたか?そういう時にどうやって乗り越えてきたのか、どうやって自分を励ましてきたのか教えていただけますか?

三浦:自分は歌やダンスが好きなので、その気持ちがあればけっこうなんでも平気というところがあって。うまくいかなくても、楽しいからがんばれるんです。

1回、発声を見直そうという時期があり、その時にゴスペラーズさんの(歌の)先生と出会いました。それまでは、鎧をいっぱい着て剣と盾を持って、武装して歌っていたような感じでした。でもそれだと疲れてくる。そうではなくて、「もっとナチュラルに、重いものを脱ぎ捨てて強い声を出せるのが大知君本来の声帯だと思うんだよね」とその先生に言われ、トレーニングを受けたら自分の知らない声が自分から出てきました。

ただ、それまでのやり方とまったく違ったので、「歌、1回下手になるけど大丈夫?」と言われた時は、1番ドキドキしました。本当に音程が取りづらくなって、本来の自分だけどいままでの自分とは違うから、そこを受け入れなくてはいけないというのは、大変は大変でした。

そのとき思ったのは、とにかく「やる」ってこと。僕はもともと、スポ根みたいなところがちょっとあると思っていて、できないことも何回もやっているうちにできるようになっていくと思うし、当初考えていたゴールではなくても、やることで自分の答えが出てくる瞬間があると思うんです。


米田:アーティストである前に歌とダンスが純粋に好きだというのが原動力なんですね。ただ、やはりエンターテインメント業界は競争があり、厳しい世界だと思います。プロフェッショナルとして気を付けていることはありますか?

三浦:自分の可能性に興味を持つことだと思います。自分はなにができるのか、どう他人の人生を豊かにできるのかとか、自分に対しての期待と言うか、欲と言うか、そういうものだけは失わないように、と思っています。


まずは1回諦めてから、別の方法を模索することが大切


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米田:1人のアラサー職業人として、三浦さんから、同世代のビジネスパーソンに対してメッセージを送っていただけますか?

三浦:「諦めが肝心」とよく言うじゃないですか。最近まで、すごくネガティブな言葉だと捉えていました。全部諦めるというか、いままであったことをなかったことにする感じがして、あまり好きな言葉じゃなかったんです。でもこの前ふと、もしかしたらネガティブではなくポジティブな言葉ではないかと思いました。

たとえば、自分が本当にいいと思ってこういうことやりたいと思っていても、壁にぶつかることはあります。そして社会的にその壁を越えるのはものすごく難しくて、正攻法では自分の思いが伝わらない、ということもたくさんありますよね。そういう時に、その方法を1回諦めることで次の自分のチャンネルに移行できる。諦めたところから次はどうするのか、違う方向を自分で模索してみる。

1つの方向から攻めてダメだったら、もう自分はダメなんだ、とならないでほしいなと思います。その方法を1回諦めればいいんです。でも絶対いいと思うものがあれば、もうちょっと回り道をして、たとえば「こういう実績があるからこうしたい...」と人に言えば、もしかしたら伝わるかもしれない。いい意味で「諦めが肝心」と思いながら、いろいろな方向から物事にトライしていくと、気づきがあると思います。


何かに「気づく」瞬間というのは、とても豊か


米田:最後の質問ですが、プロフェッショナル・アーティスト、三浦大知を支える座右の銘をあえて言うとしたら、どんなものになりますか?

三浦:僕自身、自分の音楽を聞いた人にこういうふうになってほしいと思っていることでもあるんですが、「気づく力」だと思います。自分もまだまだですが、本当に些細なことでもいいし、いろいろな気持ちや感情、流れとか、なんでもいいんですけど、気づける人でいたいなと。

人生の中で何かに気づく瞬間というのはとても豊かだと思っていて。

主観的になりすぎると一方向からしかものが見られなくなります。それはすごくもったいない気がします。別の方向から見たら、「ああこういう風に見えるんだ」ということがある。いろいろな方向から物事を見られるようになってくると、ものづくりの仕方やエンターテイメントというものが、人の気持ちと密接にあるというのがわかります。僕もしっかり何かに気づける人間でいながら、クリエイティブなことができたらいいなと思いますし、そういう自分が作った音楽やパフォーマンスを見て、皆さんが新しい自分の気持ちに気づいたり、発見できたりしたらいいなと思っています。


Dance with 3D DAICHIDAICHI MIURA(三浦 大知) OFFICIAL WEBSITE

(聞き手・文/米田智彦、写真/有高唯之)

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