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yamasakiyamasaki  - ,,,  08:30 AM

投資の「期限」があなたを縛りつける ~マネーハック心理学

投資の「期限」があなたを縛りつける ~マネーハック心理学

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私たちの行動原理は必ずしも論理的ではありません。そして、非合理的な行動はお金の問題でもしばしば起こります。

お金の問題に心理学のアプローチを応用した行動ファイナンス(行動心理学)をネタに、お金とココロの関係を考える「マネーハック心理学」。今回は「お金を増やす期限」について考えてみます。


お金を増やすには何かしらの期限があるはず


今回考えてみたいのは「お金を増やす期限」です。私たちは「目的」があってお金を貯めたり、あるいは運用で増やそうと考えたりします。そのとき、何のタイムリミットもなくお金を増やそうとする人はいません。おおまかでも期限があるはずです。

たとえばiPhoneやPS4の購入、1~2泊程度の旅行のようなケースであれば、数万円から10万円以内の目標金額になりますから、期限は数カ月から1年以内がターゲットになるでしょう。毎月積立をしてボーナスが出たら実現可能、というイメージです。

結婚資金や住宅購入資金(頭金)作りでいえば、数年以上10年未満というところです。子どもの学費もこれに近いものがあります。目標金額は100万円を超えてきますが、1000万円を超えることはあまりない、というイメージになります。

まじめに考えなければならないのは、いつかやってくる老後資金の準備です。定年退職までの期間を長く設定し(40歳で65歳までと考えれば25年ある)、できれば数千万円の資産形成を目指すことになります。

しかしこの期限を合理的に設定し、行動することはなかなか難しいものです。


ライフイベントを「期限」と意識するのは合理的だが、遠すぎるゴールは実現困難


先ほど3つの期限を例示しましたが、期限が長いものほど準備額も高額になります。これは逆に考えれば当然のことで、準備額が少額であるからこそ、準備期間も短くなるわけです。

準備額も少なく期間も短いものは実現性でいえば容易です。先ほどの旅行資金などは、積み立てで「毎月1万円+ボーナスから5万円出して夏に12万円の予算で旅行に行こう」などと、ゴールと具体的プロセスが明確にできるからです。誰でも経験があると思います。

問題はゴールが遠くて準備額も高額になるケースです。こうしたケースでは、合理的行動が困難であることは行動ファイナンスでも明らかになっています。「近視眼的損失回避」などといわれます。

私たちはどうしても近視眼的なものの見方をしてしまいます。1年後の12万円の準備はできるのに、20年後の240万円といわれると実行に踏み出せません。20年後のような遠い未来のために今からずっとガマンを続けなければならないのは誰でもイヤだからです。大事なことであっても、結果としてお金が貯まらないことになります。

また、遠い未来のこととなると実行してもリスクをとれない人がいます。毎月1万円の積み立ては、投資の力を用いることで20年後の資産額を240万円ではなく328万円まで伸ばせます(実質年利3%で試算)。これは投資の利回り獲得とその再投資による効果です。

逆にゴールを240万円のままとするなら、同じ利回りが確保できるとすれば月1万円ではなく、月7310円の積み立てで実現できるのですが、そういう合理的判断をもとに積立をスタートする人はまれです。

あるいは、途中で解約するリスクもあります。せっかく貯まったお金を、別の目的のために使ってしまうわけです。1000万円のゴールに向けて500万円までがんばって貯めてきたのに、たとえばiPad等の買い物のために一度解約をしてしまうと、その誘惑はなかなか止められず、ずるずるお金を半減させてしまうことがあります。これも人の心の弱さといえます。

遠すぎるゴールには具体的な受け皿や実行ルールが必要です。老後の資産形成であれば、中途解約のハードルがあるほうがむしろいいくらいです。「確定拠出年金」「小規模企業共済」「財形年金貯蓄」などは一定の解約制限があるため、結果として老後の積立を崩さずにすみますし、自動引き落としが可能なので積み立てそのものも継続が容易です。

住宅購入資金や結婚資金なども専用口座を作ってみるほうが確実だったりします。口座を分けたら利回りがアップするわけではありませんが、違う口座、名前のついた口座が自分の誘惑をセーブしてくれるのです。これはセルフ・コントロールの問題として行動ファイナンスでも意味があるとされています。


週末、年末、年度末を期限として意識しすぎることには要注意


もうひとつ「投資の期限」があります。今度は、ライフイベントとは異なるゴールを考えてみましょう。実際の使途とは別に考えてしまいがちな「期限」です。

株式投資は短期で行うべきだと考えている人がたくさんいます。これは投資の本質的にはあまり意味がないのですが、実行する人はたくさんいます。

例えば「当日中」ないし「今週中」などで売買を行う人がいます。デイトレーダー、スイングトレーダーなどと呼ばれますが、長く投資を続けることができず、儲けている場合も損している場合もすぐ手放してしまいます。

その後中長期的にその会社が伸びるなら、短期的な「期限」は儲けのチャンスを逸していることになりますし、一時的な下落にすぎないのなら直に株価は戻りますから、これまた短期的な「期限」が損失を確定させていることになります。「期限」に縛られて、本来の投資の収益がどこにあるかを忘れてしまっているという例です。

「年末」や「年度末」を気にする人もいます。年末や年度末の資産の増減を把握し、今後の運用計画の参考にすることは必要です。しかし、年末や年度末に儲けなければいけないとプレッシャーになるようなら、個人投資家はそこまで気にする必要はありません。

確かに「年末」や「年度末」の株価を気にする必要がある人もいます。機関投資家(例えば投資信託を運用している会社の担当者、企業年金運用の責任者など)といわれる人たちがそうで、彼らは金融商品の評価が会社の評価につながることも多く、ひいては自分の仕事の評価にも連動することが多いので、「年度末」に儲かった状態で終わらせておきたいのです。だから、そうした投資判断が生じます。

何もせずにそのまま年末や年度末を越してもいいのに、わざわざムダな売買コストを生じさせることもあるほどです。しかし、個人投資家までそのような悪癖につきあう必要はありません。


あえてアリな縛りは「年末」である


といいつつも、個人が考えてもいい「期限」の縛りがひとつだけあります。それは「年末」です。

個人投資家において「年末」はひとつ意識したいポイントです。それは「税金」という問題があるからです。個人において税金の「期限」は1月から12月という「年」です。この期間の通算の利益が税金を考える際の基準となります。

儲かった売買と損をした売買がある場合、それらを「年」で通算してから利益額に課税されますので、「今年はかなり儲かったA株の売却があったので、株価が下がっていたけど放置していたB株を売って損失を出し、税金を少し減らそう」という戦略が生じます。「期限」が投資行動に影響を及ぼすわけです。

仮に、B株については投資の魅力がなくなっていて回復期待が乏しいのであれば、これに限っては「期限」があなたに合理的な行動を促した、と言えるでしょう(ここまで放置したのが非合理的だったかもしれませんが、それを訂正するチャンスにはなったわけです)。

※なお、翌年の確定申告で最終的な調整が行われますが、証券口座の開設時に特定口座(源泉徴収あり)としておくことで、証券会社が自動的に納税し確定申告を不要とすることも可能です。詳しくは証券会社、税務署に確認してください。

「年」という縛りが生じる投資としては、「NISA」もあります。少額投資非課税制度、つまり年100万円までの購入額については、利益がどれほどあろうと非課税になる証券口座のことですが、「NISA」についても、その100万円の投資期限が12月末だからです。

このため、「投資しようか迷っていた数十万円があるが、今年のうちに投資をしよう」という行動を考える人がいます。これは一見すると合理的のようです。

しかし、やや注意が必要です。確かに今年の100万円の枠は年末で消滅するものの、翌年のNISA口座(毎年新たにNISA口座の投資枠が発生する。2016年以降は年120万円に拡大)を利用する手もあるからです。

証券会社のDMや営業で「今年の枠は今年限り!」と言われると今買わなければならない気がしてきますが、こういうタイムリミットで得をするのは業者だけです。本当に今投資をすることが資金的にも投資対象の価格水準的にも適当であるかは「期限」とは無関係に判断すべきです。

「今年のNISAは今年のうちに」という営業は、徐々に毎年末の恒例行事と化しつつありますので、来年以降も注意したいところです。


個人は「期限」をうまく使いこなそう


最後に簡単なまとめです。

まず、自分のライフイベントという「期限」は大いに意識して、計画を立てたりリスク管理に役立てたりするといいでしょう。特に遠い「期限」については、小さくてもいいのでまずスタートしてみることが効果的です。

自動的に積立額が引き落とされるような「期限」は、意図的に使いこなすといいでしょう。給与振込日の翌日などがオススメです。

逆に、世間の「期限」はあまり自分の投資に組み入れない方がいいでしょう。実のところ売買を行わなくても問題ないのに、期限に振り回されるのはほとんど意味がありません(ライフイベントに起因する売買は別です)。

「期限」は私たちを縛り、非合理的行動につながりかねないポイントのひとつです。ぜひ「期限」を上手に使いこなしてみてください。


(山崎俊輔)
Photo by PIXTA.

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