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ライフハッカー編集部ライフハッカー編集部  - ,,  12:00 PM

幸せをつかむコツは「がんばらない」こと:研究結果

幸せをつかむコツは「がんばらない」こと:研究結果

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私たちが人生で行うことはすべて、突き詰めれば、幸せを得るためだと言えるでしょう。でも、「幸せになろう」とがんばりすぎると、かえって心からの満足感を得られないこともあります。


過度の幸福感が良くない理由


ここで言う幸せとは、ネガティブな感情よりもポジティブな感情が上回っている状態を指します。幸せは気分が良いものですが、これも人間が必要とする多くの感情の1つにすぎません。幸せな状態が続くと、落ち込んでじっくりと物思いにふけったり、怒りのあまりやる気を引き起こすエネルギーがふつふつと湧いてきたりする経験は味わえません。学術誌『Perspectives on Psychological Science』に寄せたレポートの中で、June Gruber博士は、「幸せになる代償」について以下のように記しています:


(前略)ポジティブな感情は、ほどほどのレベルであれば創造性を増進させますが、高いレベルに達すると、この効果はなくなります(中略)。さらに、非常に高いレベルのポジティブな感情を経験している時には、お酒を浴びるように飲む、ドカ食いをする、ドラッグに手を染めるといったリスクの高い行動に興じる傾向が大きくなる人が見受けられました(Cyders & Smith, 2008; L.R. Martin et al., 2002)。Bratslavsky、Finkenauer、Vohsの3氏による論文(2001年)では、ポジティブな感情レベルの高い人は、重要な脅威や危険を無視する傾向があると指摘しています。


適切なバランスを心がけないと、幸せが高じた自己満足が危険なレベルに達する可能性もあるわけです。Gruber氏は、人生における幸福度とその人にとって有益な結果が出るかどうかには、直接的な関係はないようだと述べています。つまり、幸せであることが必ずしも良い人生にはつながらないというわけです。ちょっと不思議な感じがするかもしれませんが、「幸せのしきい値」というものが存在していて、一度そこを越えてしまうと、何らかの意味で人生が悪い方向に向かってしまうのです

悲しいとか、不安だとか、イライラするといった、幸せ以外の感情を覚えても悪いことはありません。むしろ、幸せにとらわれるあまり、モチベーションが下がり、新しいアイデアが浮かばず、リスクの高い行動をとるといった問題に陥らないためには、そうしたネガティブな感情こそが必要なのです。幸せとは、いわば筋肉のようなものと考えてみてください。使いすぎによる消耗を避け、いざという時に備えて力を貯めておき、一番ふさわしいと思われる状況でその力を発揮すれば良いのです。


幸せを追いかけてはいけない


野生動物を追いかけるのと同じで、幸せもまた、全速力で追求すればするほど、全速力で逃げて行ってしまうものです。優秀なハンターは、獲物を仕留めるにはじっくり待つほうが得策であることを知っています。幸せを求めれば求めるほど、自分の期待感をうまくコントロールできなくなり、失敗する恐れが高くなります。すでに幸せになれそうなことをしているのに、さらに幸せを求めるのは逆効果です。幸せの追求に限界があるとする科学的な根拠については、以前の記事でも取り上げています。さらに、学術誌『Emotion』に掲載された記事で、B. Mauss博士は以下のように解説しています


一見したところ、幸福を重んじれば良い結果につながるのが当然のような気がします。幸せに価値を置く人ほど、幸福度が高まると考えられているからです(中略)。しかし、幸福を目指した場合、この目標の追求が、パラドックスを招く可能制があります。というのも、本人の評価(失望や不満)が、その人が目指していたもの(幸福)と相容れないからです(Schooler, Ariely, & Loewenstein, 2003を参照)。この論考から、直感に反した仮説が導き出されます。すなわち、幸福に高い価値を置く人は、達成困難なまでに高いレベルに幸せの基準を置くので、現実の自分の気持ちに失望感を覚えます。結局、幸福を求めるほど幸せが目減りするというパラドックスが生じるのです。


この逆説的効果の現実世界における例として、オールAを目指して勉強している学生を考えてみましょう。何時間も猛勉強をした揚げ句、Bプラスがたった1つでもあると、ひどく落ち込んでしまいます。大半の人は、Bプラスが1つあっても素晴らしい成績じゃないか、と思うものですが、本人は、自分に対する期待をあまりに高めてしまった結果、完璧でなければ最悪だと解釈してしまうのです。

幸福についても同じことが当てはまります。すでに今やっていることを楽しめているのに、幸せという状態にこだわりすぎると、がっかり感を味わうことになります。「幸せかどうか」を意識せず、ただ好きなことをやっているほうが、かえって幸せになれるはずです。ある意味、幸せとは上流からゆっくりと川を流れてくる羽根のようなものかもしれません。焦って手を伸ばし、捕まえようとすると、羽根はするりと流れ去ってしまいます。しかし、羽根の動きを良く観察し、自然と手の中に収まるようにすれば、捕まえることができるはずです。


幸せとは「達成」するものではない


幸せの追求が、人生におけるそのほかの事柄の皮をかぶっている場合もあります。何かを成し遂げた時は、幸せな気持ちになるのは無理もないことです。もちろん、成果を喜ぶのは何も悪くありませんが、ただ喜ぶのと、成果を挙げることを一番重要な幸せの条件にするのには、大きな違いがあります。自分の人生への評価を、個人としての成功にのみ置いてしまうと、いつかそうした考えが大きく裏目に出る時がやってきます。

何かを達成した時に覚える、「誇らしい」という感情は、確かに素晴らしいものです。大半の人にとって誇りは大きな幸せの源ですから、自分が幸せになるにはこれを得る以外に方法はないと考える人もいるでしょう。つまり、成果が成功につながり、成功が幸せを生む、ということです。でも、Gruber氏の説によれば、実際には、誇りは人を自分勝手にするというのです。過剰なプライドは、他人に対する攻撃性の発露や、反社会的行動、さらには気分障害につながります。あなた自身は、幸せを追求しているのだと思っているかもしれませんが、誇り高さや、「全部自分で成し遂げた成果だ」という達成感は、人生で接するほかの人たちを軽視することにつながり、ひいては孤独感をつのらせることになりかねません。『Emotion』誌に掲載された別の心理学研究で、Iris B. Mauss博士はこのメカニズムを以下のように説明しています


個人の成果に価値を置き、自分自身に関心を集中させると、その代償として他者とのつながりを失うおそれがあります。例えば、自尊心を高めたいと努力するタイプの人は、他の人のニーズに応えられないケースが多いのです(Crocker & Park, 2004)。また、達成すること自体を目標とする人は、他者の気持ちを無視しがちです(Bargh & Barndollar, 1996)。さらに、自尊心や成功を重んじる人たちと同様に、幸せに価値を置く人も、人とのつながりが途絶え、最終的には孤独感を味わうおそれがあります。


それだけではなく、Mauss氏は、達成した事柄を幸せの指標としてしまうと、うまくいかなった時に、挫折感が増すと指摘します。成功するたびにさらに高い目標を設定していれば、いつかは自分で定めた基準に達することが不可能になります。挫折はそれでなくてもキツいものですが、幸せの基準を自分の成功率の高さに置いている人の場合、たった1つの失敗で、自尊心の根拠そのものに疑問符を突きつけてしまいがちです。

カリフォルニア大学バークレー校のグレーター・グッド・サイエンス・センターに所属するChristine Carter博士によれば、目標を達成するまでの過程そのものを楽しむ方法を見つけ出すことのほうが、得た成果を嬉しがるよりもずっと大切なのだそうです。心理学用語で「成長型マインドセット」と呼ばれるこうした思考法は、最終的な結果ではなく、プロセスにフォーカスするやり方です。もちろん、何かを成し遂げたら大いに喜ぶのはかまいませんが、本当の意味での幸せがそこにたどり着くまでの過程を楽しむ気持ちから生まれることも忘れないでください。


「ささいな事柄」に幸せを見いだそう


幸せな生活を送ることに躍起になっていては、不安ばかりの人生になってしまいます。「自分は幸せか」という大きな問題にとらわれていると、気分が沈んでくるだけでなく、身動きが取れなくなってしまいます。人生は、人間が毎日体験する、ありとあらゆるささいな事柄で形成されています。そして、こうしたささいな事柄の中に幸せを見いだす方法を知ることこそ、幸せをあなたという器の中にゆっくりと満たしていく、一番簡単な方法なのです。そのために、非常にシンプルな2つの事柄を実行に移してください。まずは、幸せを実感できる状況に自分を置くこと。次に、経験した幸せを心ゆくまで味わい、自分の中に染みこませることです。

毎日幸せを実感できるような状況に持っていくために、カリフォルニア大学サンフランシスコ校所属のLahna Catalino博士が勧めるのが、「ポジティブな感情を優先させる」アプローチです:


(前略)ポジティブな感情が自然と湧き上がるような状況が生じるように、毎日の生活を意識的に組み替えましょう。この方法で幸福を追求する場合には、日々のルーチンの中に自分が心の底から好きなことをする時間を確保します。好きなことであれば、文章を書くのでも、ガーデニングでも、恋人とのやりとりでも何でもかまいません。さらにこのアプローチでは、新たな仕事に就くかどうかといった人生における重要な決断においても、その決断の結果がポジティブな感情をもたらすかどうかを非常に重んじます。こうした決断は、その後あなたが日々遭遇するであろう、日常の状況に影響を与えるものです。これは、自然発生的にポジティブな感情を引き越す状況にあらかじめ自分を置いておくことで、幸せを追求するやり方です。


人生に最大の満足をもたらしてくれるものが何なのかは、自分でもわからないかもしれません(実際、これを知っている人はごくわずかです)。でも、シンプルだけど確実に多少の幸福感を味わえる事柄なら、おそらく2つ3つは思い当たるのではないでしょうか。毎日、こうしたささいな事柄を実行に移す時間を設けてください。そうすれば、ささいな事柄から感じるわずかな幸福感を積み重ねて、人生全体の満足度を上げることも可能です。このステップを、『ブッダの脳』という著書もある心理学者のリック・ハンソン氏は以下のように説明しています:


  1. 「良い事実」を「良い体験」にする:生きていると、しばしば良い出来事に遭遇します。と言っても、ToDoリストの項目を1つ片づけてチェックマークを入れたとか、今日も何とか職場での1日をやり過ごしたとか、花が咲いているとかいった、ごくささいな事柄です。これが、良い気分になるための絶好のチャンスなのです。せっかくの機会を逃すのはもったいない話です。こうした事柄が、自分が心の底から良い気分を味わうチャンスだと、まずは認識するところから始めましょう。
  2. そういったポジティブな体験を味わい尽くす:学校の先生なら誰でも知っていることを実行に移しましょう。人が何かを学ぶのを手助けしたいなら、学ぶ喜びをできるだけ高めるのが肝心なのです。この場合は、喜びをできるだけ身体で受け止め、長く味わいましょう。
  3. 最後に、「体験が自分に染みこんでいく」様子を感覚的に理解して体験と一体化する:体験を染みこませるのに、さまざまなイメージを思い描く人もいます。例えば、黄金に輝く光が自分の中に入ってくる、スースーする軟膏が吸収されるといったものです。あるいは、心の中の宝箱に宝石が入ってくるイメージでも良いでしょうし、この体験が自分と一体化し、どこにでも持って行ける貴重なリソースになることを理解するだけでも大丈夫です。


「立ち止まってばらの香りを嗅ごう」(あくせくせずに身近なものの良さを味わおうという成句)と言うのはあまりにありきたりに思えるかもしれませんが、こうした嬉しい瞬間は、あなたの中の「幸福の口座」に貯まっていけば、あとで引き出すこともできるのです。感謝を示す方法を見つけるといったシンプルな事柄でも、その幸せをじっくりと味わい、それから長い間、自分の中で温めておけます。結局のところ、すでに身の回りにある幸せを受け入れるというシンプルな姿勢が、めぐりめぐって幸福な人生を送るカギになるのかもしれません。それ以上を求めるなら、努力してさらなる幸福をつかもうとするのもかまいませんが、本当はどこから幸せがやってくるのかを忘れないよう、くれぐれも気をつけてください。


Patrick Allan(原文/訳:長谷 睦/ガリレオ)
Photo by Shutterstock

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