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堀込泰三堀込泰三  - ,,,,,  06:00 PM

任天堂の「ゲーム界のスピルバーグ」宮本茂氏に学ぶクリエイティビティの秘訣

任天堂の「ゲーム界のスピルバーグ」宮本茂氏に学ぶクリエイティビティの秘訣

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11月16日は、任天堂のゲームデザイナー兼プロデューサー宮本茂氏の誕生日。お祝いも兼ねて、彼のクリエイティブプロセスに対する考え方を紹介しましょう。

宮本茂氏が任天堂で働き始めたのは、1977年のことでした。以降、数々の伝説的ゲームをデザインしてきました。『ドンキーコング』『スーパーマリオブラザーズ』『ゼルダの伝説』などなど、手掛けたゲームは数えきれません。現在では、ただのデザイナーではなく、同社の顔として、新作発表や動画などにたびたび登場しています。40年近く勤続しながら、今もなおほぼすべてのプロジェクトにおいて、メインプロデューサー兼監督者として指揮を執っている宮本氏、いったいどうやってそれだけの仕事をこなしているのでしょうか。


社員に立ち向かわせる


ひとたびリーダーの立場になると、その権力にのぼせ上がる人が多くいます。さらに、40年近くの経験があれば、ほとんどの人は権力を振りかざす暴君になってしまうのではないでしょうか。外から見るとそれほどひどい仕事をしているようには見えませんが、現実にそういう人はいっぱいいます。ところが宮本氏は、そんな罠に陥らないように、意図的な選択を行いました。『Time』誌のインタビューに、こう答えています。


「宮本さんよりうまくやろう」とか、「宮本さんを喜ばせるためだけのゲームを作ろう」といった空気を作らないように気をつけています。私自身の経験をもとに、ディレクターが自ら設定した目標に向けて勇気をもって取り組めるように働きかけ、彼らが想定している体験をそのゲームで本当にプレイヤーに届けられるのかという疑問を投げかけるようにしています。開発中のゲームコンテンツには、できるだけ深入りしないように心がけています。


宮本氏は、リーダーとして、メンターシップの考えを大切にしていることで有名です。それどころか、それを深く心に刻んでいるようにも見うけられます。社員にアイデアを押し付けていては、クリエイティビティは開花しません。時には彼らのやりたいようにやらせ、その道中のガイドに徹することが必要なのです。


利益は度外視


古くから、多くのアーティストが、芸術の収益性を考えることを非難してきました。しかし、ビジネスとクリエイティブの両面が深く染みついた人からは、そのようなアイデアが出ることはほとんどありません。任天堂は営利企業ですが、存在感を維持するにはクリエイティブでなければなりません。これに関して、宮本氏はIGNのインタビューにこう答えています。


このビジネスの何が変わってるって、クリエイティブでありながら、マーケターのマインドをもたなければならないことです。エンターテインメント業界ですから、ゲームデザイナーはクリエイティブマインドをもつと同時に、社内のマーケティング担当者に立ち向かうぐらいの気概が必要です。そうでなければ、クリエイティブにはなれません。そして、それに見合った人材はそうそういません。でも、クリエイティブマインドだけに注目すれば、たくさんの人材がいるはずです。そんな彼らが職場でもっと自由にゲームを作れたら、ずっといいゲームが作れるでしょう。


もちろん、成功のためにはクリエイティビティもマーケティングも必要です。ただ、クリエイティビティよりもマーケティングを重視するのは、長期的なビジネスへのアプローチとしてはお勧めできません。初期段階で自分にどれだけ自由を与えられるかが、結果を大きく左右します。たとえ、後で大衆向けの調整が必要になったとしてもです。


インスピレーションにオープンでいる


駆け出しのクリエイターは、インスピレーションに関して視野が狭い傾向があります。仕事に集中するあまり、自分のメディアの範囲内でしかインスピレーションを探そうとしないのです。しかし、それでは同じことの繰り返しになってしまい、本当に新しいものは生まれません。たとえば、NPRとのインタビューにおいて、宮本氏は、『ゼルダの伝説』や『マリオ64』の背景にあったインスピレーションについて、こう語っています。


私は日本の田舎で育ちました。田んぼで遊んだり山を探検したりと、外で楽しんだものです。小学校高学年のころは、ハイキングと登山にはまっていました。神戸の近くに山があって、上ると山頂近くに大きな湖があります。私たちはハイキングに出かけ、その山に登りました。それは、感動的な体験でした。その山に登ったのはそれが初めてで、山頂近くの湖を見たのも初めてのことでした。『ゼルダの伝説』を作っているときは、あのときのインスピレーションを利用しました。狭い空間を抜けると広大な湖にたどり着く、壮大な冒険を作り上げたのです。そのころから、子どものころの経験をゲーム開発に利用するようになりました。

40歳で水泳を再開してから、運動の手段として熱心に取り組むようになりました。その直後、『マリオ64』を作ることになり、自分の水泳での経験を、マリオが水中で泳ぐシーンにふんだんに盛り込みました。


インスピレーションは、至るところからやってきます。だから、常にオープンでいること。1つのメディアに集中しすぎると、ユニークな視点や世界を見るたくさんのチャンスを逃してしまいます。


他人と比べない


任天堂の成功(とたまの失敗)は、ほかの誰とも違うやり方によるものです。任天堂のゲーム機は、プレイステーションやXboxとまったく違っていて、それには理由があります。Guardianのインタビューで、宮本氏ははっきりとこう言っています。


他人との競争を目指してしまうと、すでに行っていることを想定し、それにどう打ち勝つかという状態になってしまいます。任天堂は、他社のやっていることを目指すのではなく、独自性に重きを置いています。そうやって、エンターテインメントの新しい手段を提供することを大切にしています。


これは、誰もが陥りやすい罠です。ライターであれば、ほかのライターと自分を比較したり、ゲームデザイナーであれば他社のゲームが気になったり。この種の競争は、自然と模倣を産みます。なぜなら、他人の作品が常に念頭にあるからです。その状態では、本当に個性的な芸術を生み出すことは難しいでしょう。


Thorin Klosowski(原文/訳:堀込泰三)

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