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印南敦史  - ,,,  06:30 AM

いま改めて考える「ブランドってなんだろう?」

いま改めて考える「ブランドってなんだろう?」

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ここからはじめる実践マーケティング入門』(グロービス著、武井 涼子執筆、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、「21世紀を生き抜くビジネススキルを提供する」というテーマに基づく「21世紀スキルシリーズ」の第6弾。電通、マッキンゼー、ディズニー・ジャパンなど国内外の企業でマーケッターとしてキャリアを積み、現在はグロービス経営大学院で教鞭をとる執筆者が、マーケティングの基本から最新の考え方までを網羅した内容になっています。

「目指すものを自ら設定し、それを戦略的に達成するための思考法」であり、「自ら考える力」の基礎になるスキルです。本書は、実際に授業を行い、その様子を収録したものです。(中略)一緒に考え、手を動かして問題を解き、授業に参加してください。(序章より)

きょうは3時間目「ブランド・マネジメントの基本と実務」に焦点を当て、「ブランド」の基礎を再確認してみたいと思います。


ブランドの定義


実際のところ、ブランドとはなんなのでしょうか? その答えとして、ここではブランドの第一人者として有名な経済学者、デイビッド・アーカー教授の言葉が引用されています。

「自社製品を他メーカーから識別するためのシンボル、マーク、パッケージ、デザイン、名前」(146ページより)

他にも「ブランド代理店」「ブランド・コンサルタント」といわれるような会社や専門家が、それぞれの尺度でブランドを定義しているといいます。つまり定説はないということですが、共通していえるのは「ブランドは目に見えるものではなく、概念である」ということだとか。

そしてそれは、企業のマーケティング担当者だけではなく、顧客の頭のなかにもある概念だといいます。著者はそれを「あなたと私の間にある、ここにある関係性そのものをどのように定義していくか」という言葉に置き換えていますが、だとすれば抽象的な概念であるともいえそうです。(145ページより)


ブランド戦略とは


ブランド戦略とは、(社名や商品群、あるいは商品など)企業や団体が提供するシンボルを、「どのように対外的に発信していくか」というコミュニケーションの基本的な考え方を規定する戦略だと著者。

世の中の企業や団体は、自らの理念に基づいて行動しているわけですが、理念あるいは企業文化は、目に見えない無形の存在です。これを社外の人、あるいは社内のスタッフにも向けて、明確にコミュニケーションしていくための考え方を体系化したものがブランド戦略だということ。

企業ブランドのブランド戦略であれば、「自分たちの考える自社の理念イメージを世の中に伝えていくためには、どのような発信の仕方がいいのか」ということになります。そして商品のブランド戦略であれば、「この商品は世の中にどのような価値を提供するのか」「他社の他のブランドとはどこが違うのか」などをわかりやすく伝えていくための戦略になります。いわば、「私たちはこういう企業です」という企業理念を、いろいろな形で具現化し、それを世の中の人々に伝えていくための戦略。

それは、ビジネスマンにたとえるとわかりやすいそうです。たとえば、「めがねをかけ、スーツをピシッと着こなし、髪型にも清潔感があり、シックなバッグからは日経新聞がのぞいて見える」という人が国内大手メーカー勤務の出世頭だったと聞くと、人は「ああ、やっぱり」と納得するもの。しかし「僕がグラフィックデザイナーです」といわれたら意外に感じるかもしれません。

このように、「見た目」がまさにコミュニケーションだという考え方。「自分はこういう人だ。だから、こういう外見にしよう」と考えて、人は自分の洋服や髪型を決める以上は、それがブランド戦略と同じ発想だということ。

企業でいうなら、「自分はこういう人だ」が企業理念、「だから、こういう外見にしよう」がブランド戦略、そして洋服やバッグが、企業から発信される広告などのさまざまなコミュニケーションだというわけです。これはわかりやすい考え方ではないでしょうか?(147ページより)


ブランドはなぜ重要?


この項で著者はタバコの銘柄「マルボロ」を例に挙げ、「ブランド」と「プロダクト(商品)」の違いを説明しています。マルボロといえば白地に赤のパッケージデザインが有名ですが、実際のプロダクトはタバコにすぎません。マルボロというブランドを通じて想起されるイメージと、プロダクト自体との間には大きな乖離があるということです。つまり、この乖離こそがブランドだということ。(152ページより)


ブランドが重要になった歴史的背景


少し意外な気もしますが、ブランドとは1980年代半ばから突然注目されるようになった概念なのだそうです。その3つの理由を説明するにあたり、著者は法政大学の小川孔輔教授の考えを引用しています。

理由のひとつは、企業買収やブランド買収が頻繁に行われるようになったこと。1980年代半ばには、エビアンやキットカットが買収されるなど、「他社からブランドを買い取る」「一事業部を取引単位として企業買収を行う」といったことが増加したのだといいます。会社ごと買うのではなく、切り分けての売買が頻繁に起こるようになったことで、結果的にブランドが注目されるようになったというわけです。

2つ目は、販促(セールスプロモーション)活動の影響。それまでのプロモーションはテレビCMや新聞広告などのマスを使った宣伝に主眼が置かれていましたが、やがてPOPや店頭でのプロモーションが台頭することに。その結果、「くじを引いて景品が当たる」「3個買うと1個おまけ」などの安易なプロモーションが増え、ブランドイメージが下がるという事態が多く発生したのだそうです。そこで、現場で販促をやるだけではだめで、広告活動(アドバタイジング)を活用し、ブランド価値を再構築する必要性がいわれるようになったという流れ。

3つ目は、大手流通/小売りチェーンによるパワー支配への対抗。ウォルマートのような巨大スーパーマーケットチェーンが勢力をふるいはじめることで、「プライベートブランド(PB)」が台頭。そこでメーカーが対抗策として、「高くても消費者が商品を買ってくれる状態」をつくる必要が出てきたというわけです。(155ページより)


ブランドがもたらす7つのメリット


強いブランドは、より多くの収益をもたらすと著者はいいます。具体的なメリットは、次の7つ。

1. ロイヤルティの高い顧客を確保できる
2. 売り上げのブレが少なくなり、競合に負けにくくなる
3. 高いマージンがとれる
4. 流通・小売からのサポートも手厚くなる
5. コミュニケーションの効率が上がる
6. ライセンスの可能性が生まれる
7. ブランド拡張ができる
(157ページより)

ロイヤルティ(直訳すると「忠誠心」)とは、その商品やブランドに愛着を持ち、新商品が出れば自分から買いに来てくれるようなお客さんを獲得できるということ。そうすれば売り上げも安定し、同業他社との競争において優位に立つことが可能に。そして、高いマージンがとれるようになるというわけです。

流通や小売店も、「広く認知され、どれくらい売れるかがわかっている商品を扱いたい」と考えるため、サポートが手厚くなることに。また、詳しく説明しなくても、ブランド名をいえば商品をわかってもらえるので、コミュニケーションの効率もアップ。さらにはライセンスの可能性も生まれるのだとか。たとえば、「品質のよいエビアンの水を使って化粧品をつくろう」という話につながっていくわけです。

そしてブランド拡張も、ライセンスと似た概念。たとえばユニリーバの「ダヴ」というブランドは、日本での販売当初はクレンジングと洗顔フォームだけでしたが、いまではシャンプーやボディウォッシュもあります。つまり、こうして「顔を洗う」商品から「体全体を洗う」商品ラインに展開していくのがブランド拡張だということ。(156ページより)


ブランドがつくれないと...


一方、もしもブランドがつくれない場合は、価格競争に巻き込まれることになるのだと著者。なぜなら、ブランドがつくれない以上は高い値段で売れないから。そうなると価格競争をしなければならなくなり、利益率は低下。やがてコスト削減と効率化を迫られ、プロモーションを削減するようになっていきます。その結果、プロモーションができなくなり、市場シェアがますます低下していく。いわば負のスパイラルに陥り、成長が阻害されるわけです。

市場全体で考えてみても、自社の成長が阻害されている間に競合が台頭し、ブランドを強めていけば、自社のシェアはどんどん小さくなっていくことになります。ブランドがつくれないと、市場から追い出される確率が高まるということで、だからこそブランドをつくることが大切だというわけです。(158ページより)




実際の授業がもとになっているだけあって、とてもわかりやすいところが本書の魅力。マーケティングについて学びなおしたい人にとっては、利用価値が大きいはずです。


(印南敦史)

  • ,,,,, - By

    香川博人

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