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印南敦史印南敦史  - ,,,,  06:30 AM

これからの経営者に必要なのは「わがまま」であること

これからの経営者に必要なのは「わがまま」であること

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「経営は『理論』よりも『直感』であり、"すごい社長"はとにかくわがまま&自己チューだ」と断言しているのは、『社長はぜんぶ好き嫌いで決めなさい』(富田英太著、あさ出版)の著者。

高校卒業後、システムエンジニア、果物の行商販売を経て24歳で独立。そののち東証一部上場コンサルティングファームで、2年間にわたりパートナーコンサルタントとして店舗経営のコンサルティングノウハウを修得したという人物。独立後は経営戦略コンサルタントとして、美容室、パン製造会社、イタリア料理店、居酒屋、小売店、工務店、士業事務所等の、店舗開発・黒字化運営に携わってきたというだけあって、その考え方にも不思議な説得力があります。

「好き嫌いで経営」と言うと、とんでもないことのように思われるかもしれません。おそらく10人中9人の人が、「経営は、自分と異なる意見にもよく耳を傾けて進めなければならない」と言います。ワンマン経営は、悪い経営の代表のように言われます。(中略)しかし改めて考えてみると、成功する経営者はみんな、周囲の人にそっぽを向かれても、強い逆風が吹いても、非合理なこととわかっていても、自分の「好き嫌い」で決めたことをやり続けて、そして最終的にはなぜかうまくいっています。(「はじめに」より)

著者はそこに、企業を成長させる秘密があると感じたのだといいます。この考え方を軸として、きょうは第1章「『好き』を成功に導く、たった一つの心がまえ」を見てみたいと思います。


利益「だけ」を追求していい時代は終わった


「経営は好きか嫌いかで決めていい」、つまり「わがまま」に振る舞っていいと著者は断言しますが、そもそも「わがまま」とはどういうことなのでしょうか? 一般的には自分勝手、無責任などマイナスのイメージでとらえられがち。しかし辞書で引いてみると、「自分の思いどおりに振る舞うこと」というような定義が最初に載っているはず。「自分勝手」は、そのあとに続いてくるものだといいます。つまり「わがまま」とは、必ずしも悪い意味ではないということ。

このことを論ずるに際し、著者はここで「若い世代に顕著な傾向」として感じていることを話題にしています。それは、自分の直感や感性を信じて起業したり、新しいビジネスをはじめる人が非常に増えてきているという事実。彼らに共通するのは、「好き嫌い」でものごとを決め、やりたいと願っていることに対して徹底的に忠実であるという点だとか。つまり、「わがまま」であるということです。

わがままさゆえに、「儲けることを考えていないんじゃないか?」と、本末転倒なことをやろうとしているように見えることもあるといいます。ところが、わがままな彼らは、利益を軽んじているわけではなく、利益以上に「自分がやるべきこと」を追求しようとしているというのです。そして、こうした状況を手放しで賛辞はしないものの、著者はあえてこうも述べています。

事業者は、利益「だけ」を追求していてはいけません。すぐに売れるもの、すぐに成果が出るものだけを求めてはいけません。それではこの先の時代を生き抜くことは難しくなります。(42ページより)

先行きが不透明な時代にあっては、むしろ世の中の流れや常識とは異なったやり方を選択することが重要。自分がつくりたいもの、商いたいものに対して徹底的にわがままになること(こだわること)。それこそが、これからの成功に必要なことだという考え方です。(40ページより)


わがまま経営に必要な「下地」


ただし、わがままは、ひとつ間違えると人を不快にする本当の「ワガママ」になってしまいます。しかし自分勝手になってしまうと、人はついてきてくれません。それでは、事業の成功も望めないでしょう。では、どうしたらいいのか? この問いについて著者は、「どこをめざすのかを明確にし、きちんと伝え、そして納得させていく作業を怠らないこと」が大切だと記しています。わがまま経営を実現させるためには、周囲とのコミュニケーションが不可欠だということ。

そしてコミュニケーションをとる際には、(程度の差こそあれ)周囲の人もまた「自分の好き嫌いを突き通したい」と考えているということを意識すべき。自分自身がそうであるように、周囲で働く人や協力してくれる人にも、それぞれ理想とする将来像があるということ。だから、自分の好き嫌いは、往々にして他人のそれと対立するもの。そこでいかにうまくバランスをとるかに、わがまま経営が成功するか否かのポイントがあるというわけです。

そして著者は、自分の好き嫌いを通そうとする以上は、彼らの好き嫌いも尊重するべきだとしています。周囲に人がいてくれるということは、ある程度以上のシンパシーを持ってもらえているから。だからこそ、周囲にいてくれるわけです。つまり、わがまま経営をするために必要な下地はすでにあるということになるはず。そこで、そんな状況に感謝し、具体的な形にすることが大切。役職や肩書、役割や部門などのしがらみは捨て、「これをやりたい」という人に好きなようにやらせるということ。彼らのわがままを認め、応援することによって、感謝の気持ちを表すわけです。(43ページより)


「こうしよう」と判断できたときは時代遅れ


いまは、過去の成功体験が通じにくくなっている時代。情報インフラと情報量がすさまじい勢いで発達し、社会も急激に変化していることが、その理由のひとつです。そしてここで著者は、アメリカの経営学者であるR・M・カンター氏の「企業の意思決定のスピードは、企業を取り巻く環境の変化よりも遅い」という言葉を紹介しています。

「こうしよう」「こうすればうまくいきそうだ」と考え、手はずを整えて実行するころには世の中が変わってしまい、うまくいくはずだった施策も無効になっているということ。きのう成果を出すことのできたやり方が、あすも有効だという保証はどこにもないということ。事実、ここでつまずいて倒産した企業を著者はたくさん知っているそうです。

だとすれば、どうしたらいいのでしょうか? 重要なことのひとつは、先に触れた「職や肩書、役割や部門などのしがらみを捨てる」ことだとか。そういうことを超え、「やりたい」という人に好きなようにやらせるわけです。(46ページより)


「なにもしない」のは、失敗するよりロスが大きい


ただし、「好きなようにやらせる」リスクはもちろんあるもの。特に若いスタッフだった場合、経験値は少なく思慮も浅いので、失敗する可能性も高くなって当然。しかしそれでも、そういう荒療治をしない限り、時代にインパクトを与える斬新な発想はなかなか生まれないと著者はいいます。従来のような年功序列型の指示命令系統のなかでは、無から有を生み出すような経験をすることは困難。その結果、会社が衰退していってしまう。これこそが、本当のリスクだと著者は考えているそうです。

なにも新しいことをしなければ、衰退していくのは確実。その衰退によって生じるロスは、新しいことをして失敗し、そこから発生するロスよりもずっと大きいということです。だから、もう過去の成功体験や企業規模に依存すべきではないのだと、著者は強く断言しています。

大切なのは、仲間一人ひとりの個性や主張、つまりわがままを大事にして、時代に左右されることのない「新しい仕事の形」をつくっていくこと。それは、少なくともテクニカルな面では難しいことではないといいます。(49ページより)


わがまま経営を続ければ、いつか理解者が現れる


日本は「空気を読む」ことが美徳とされる社会。他の人とは違うことをしようとすると、揶揄されたり気持ち悪がられたり、ときには妨害されたりもするもの。しかし大切なのは、横槍が入っても続けること。するといつかは、活動を応援してくれる人たちが必ず現れてくると著者はいいます。

つまり、そんな状況でこそ意味を持つのが「わがまま経営」。自分が本当にやりたいことを見極め、コツコツと継続し、成功するまでもがき続けること。それに尽きると著者は断言しています。誰になにをいわれようが、最終的に「やる」のは自分。責任を取るのも自分。誰もなにもしてくれないかわりに、成功するまで貫けば、大きな成果を得られる。これは、まぎれもない事実だといいます。(51ページより)




こうした熱い主張に説得力があるのは、それが冒頭で触れたような著者自身の経験に基づいたものだから。机上の空論ではないからこそ、訴えかけてくるものがあるのです。


(印南敦史)

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