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ライフハッカー編集部  - ,,,,  09:00 PM

マルチタスクを可能にする脳のメカニズムが明らかに:研究結果

マルチタスクを可能にする脳のメカニズムが明らかに:研究結果

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Popular Science:夕食の支度をしながら翌日の会議の準備をし、おまけに電話で友達の愚痴まで聞かされる羽目になったことがある人なら、「マルチタスク」の重要性は嫌というほどわかっているでしょう。でもそのとき、私たちの脳の中では、一体何が起きているのでしょう? 複数のことをこなしながら、どれかひとつのタスクだけに戦略的に集中できるのは、どういった仕組みなのでしょうか? その答えはほとんど謎のままでしたが、ここ最近、手がかりがつかめつつあります。


マルチタスクを制御するのは、視床網様核(TRN)


学術雑誌『Nature』のオンライン版に10月21日に掲載された論文の中で、ニューヨーク大学(NYU)の研究グループは、「視床網様核(TRN)」という脳の小さな領域が、私たちのマルチタスク能力を制御していると特定できた、と発表しました。

TRNは、いわば「タスクのスイッチボード(配電盤)」として機能します。つまり、私たちの脳が、さまざまな感覚刺激のうち、その時々でもっとも重要なものに集中することを可能にしてくれます。このプロセスの仕組みについて理解が深まった今、研究グループはこの知識を活用すれば、例えば自閉症や統合失調症、注意欠陥多動性障害(ADHD)など、マルチタスクがうまくこなせなかったり、感覚過負荷(視覚や聴覚を介して過度の情報・刺激を受ける状態)に悩まされたりする病気の研究が進むのではないかと望んでいます。NYUの神経科学者で、今回の研究を主導したMichael Halassa博士は次のように述べています。

私たちはTRNが、いわばステーションであると特定しました。このことは、これまできちんと説明されていませんでした。これからは、例えば自閉症患者のTRNは損傷しているのか、などを解明していけば良いのです。標的にした薬も開発できるかもしれません。

マルチタスクの能力は生活に不可欠なものであり、クルマの運転や料理、あるいは友達付き合いなど、日常のさまざまな活動に必要です。私たちの日常では、どの瞬間にも、脳に大量の感覚情報が押し寄せています。私たちは、「その瞬間にもっとも重要な情報はどれか」を判断し、その一点に集中するとともに、ほかのことからはピントを外すよう強いられています。このプロセスについては何年も前からわかっていましたが、正確な仕組みは解明できていませんでした。脳のどの部分が関係しているのかを特定するための、信頼できる実験方法が見つからなかったからです。

TRNは脳の深部にある小さな貝殻のような形をした領域です。脳がどの感覚情報に集中し、どれを無視すべきかを判断する際に、TRNがはたらいていると最初に仮説を立てたのは、DNAの二重らせん構造の発見者としても知られる生物学者のフランシス・クリックで、1984年のことです。しかし当時、この仮説を裏づける証拠はほとんどありませんでした。


マウス実験の概要


長い話を短くすると、今回、NYUの研究グループは、このクリックの仮説の検証に成功したわけです。マウスにゲームのようなことをさせる実験を通じて、脳がどの感覚に集中し、どれを無視すべきかを調整しているのはTRNの中にあるさまざまなニューロン(神経細胞)である、ということを証明したのです。

実験の中で、マウスはまず、光か音のいずれかの感覚刺激に反応するよう訓練されました。刺激を正しく認識し、反応できたら、ごほうびとしてミルクを与えます。同時に、マウスの注意をそらすために、逆の刺激を与える場合もありました(つまり、光に反応するように訓練されたマウスに対しては、音で注意をそらそうとしました)。

そして、マウスの脳のTRNニューロンから発せられる電気信号は、リアルタイムで記録されました。また研究チームは実験の中で、マウスの脳のうち、前頭前皮質のさまざまな部位を、レーザービームを使って不活性化する場合もありました。前頭前皮質は脳の中でも高次機能をつかさどる領域で、さまざまな刺激の中から特定の刺激だけを見つけ出すのにも関与しています。

マウスが特定の音に注意を払うよう訓練されていて、光を無視しなくてはいけない場合には、視覚を制御するTRNニューロンが非常に活発になりました。つまり、TRNニューロンが視覚信号を抑制して、マウスが音に集中しやすいようにしていたのです。マウスが光の刺激に従うよう訓練されていた場合には、反対のことが起こりました。

さて、ここで研究グループが、レーザービームを使って前頭前皮質を不活性化すると、マウスのTRNのシグナル伝達は完全に調子が狂ってしまいました。このことから何がわかるかというと、まず前頭前皮質が、入ってきた感覚情報を保存して、そのあとTRNがその情報を使って、特定の感覚を抑制したり、しなかったりしている、ということなのだそうです。このTRNのはたらきは、スイッチボードの仕組みと同じようなものだとHalassa博士は説明します。


マルチタスクができない状態は、今後治療できるようになるかもしれない


Halassa博士らの研究チームは、今回、脳の「配線」について新しくわかったことで、刺激を過剰に感じやすい特徴をもつさまざまな病気(自閉症やADHD、統合失調症など)の原因の解明につながるのではないかと期待しています。

「このような障害を持つ患者に見られる共通点のひとつは、(気をそらすような刺激の)抑制にとても苦労しているということです」とHalassa博士は言います。

言い換えると、ほとんどの人たちが意識することすらなく無視できているさまざまな刺激こそが、ADHDを抱える人たちの一部にとっては集中の妨げになっているのです。あるタイプの自閉症の人だと、こうした刺激のために人付き合いが難しくなる場合もあります。

Halassa博士は、この新しい知識が、未来の研究と臨床への応用につながると考えています。感覚情報のコントロールに関係している「電気回路」がTRNであるとわかったので、次のステップに踏み出せます。自閉症患者のTRNは「変わっている」のか、そしてそれは薬などの医療処置で再調整できるものなのか、という疑問の解明が期待されます。しかしHalassa博士は、その前に、前頭前皮質でどのような処理が行われているのか、視床では何が起きているのかを、正確に把握する必要があると考えています。おそらく、これらの問いに答えを出すことが、TRNを対象とする薬の開発への、次なるステップになることでしょう。

いろいろ説明してきましたが、要するにこういうことです。まず、脳の中には、優先順位の決定のサポートに徹してくれている領域が、誰にでもあります。そしてこの部位については専門家たちが鋭意研究中で、今後の発見次第では、治療して健康な状態に保つ方法も見つかるかもしれません。「時々、マルチタスクに参ってしまうことがある」という人は、これを知っておけば心の支えになるのではないでしょうか。


Study Shows Hhow Our Brains are Able to Multitask | Popular Science

Claire Maldarelli(訳:阪本博希/ガリレオ)
Photo by Shutterstock.

  • ,,,,, - By

    香川博人

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