• GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie
  • GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie

印南敦史印南敦史  - ,,,  06:30 AM

コンサルのプロが教える、「心を奮い立たせる」4つのリーダーシップとは?

コンサルのプロが教える、「心を奮い立たせる」4つのリーダーシップとは?

151007book_to_read.JPG


企業価値4倍のマネジメント ―結果にこだわるコンサルタントの定石』(火浦 俊彦著、ベイン・アンド・カンパニー編、日本経済新聞出版社)の著者は、コンサルティング企業「ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン」(以下ベイン)の会長兼パートナー。25年以上の長きにわたり、さまざまな分野において日米欧の企業に対するコンサルティング活動に携わってきたのだそうです。

そして本書は、同社のマネジメントメンバーが執筆を担当した日経産業新聞のコラム「経営コンサルタントの現場から」(2014年4月1日~12月22日掲載分)を加筆・修正し、再構成したもの。同社がクライアント企業と結果を出すためにコンサルティングプロジェクトで用いた、概念、アプローチ、ツールについて書かれたものだといいます。

ただし、その内容は抽象的な理屈の解説でもないし、安易なマニュアル本でもない。弊社のコンサルタントが実際にクライアントとプロジェクトを実践していく上で、結果を出すために試行錯誤した軌跡の中に埋め込まれたヒントを解説しようとしたものである。(「はじめに」より)

きょうはそのなかから、「人の動かし方」に焦点を絞った第5章「社員の心を奮い立たせる力を身につける」に焦点を当ててみることにしましょう。


心を奮い立たされる経験が、仕事の満足度に影響


上司、クライアント、チームメイトなど、仕事の現場には、こちらの心を奮い立たせる人がいるもの。ベインは、この「心を奮い立たせる能力こそ、今後のリーダーシップに必須の能力になると考えているのだそうです。事業環境が変化するなか、周りの人の心を奮い立たせる力こそ、現代の職業人として身につけるべき能力になるということ。

事実、3~6カ月程度かかるプロジェクトの終了時にチームメンバーの満足度を調査した結果としてわかったのは、「心を奮い立たせる体験があったか」「心を奮い立たせる人と一緒に動いたかどうか」が、業務内容や業務負荷の大小以上に、仕事の満足度に影響を与えるということ。つまり仕事の満足度を規定するのは、仕事内容よりも、むしろそれに関わる「人」であるというわけです。

しかし問題は、「心を奮い立たせる」能力について、これまで体系立てて考えられてきたことがほとんどないという事実。あるいは、「天性のものだ」とか、「学ばないと身につかないものだ」などとかたづけられたり、「日本文化には合わない」と棄却されたりしてきたのだそうです。

ところが、この能力について体系的にひもといていったベインが行き着いたのは、「それが誰にでも身につけられ、文化を超えて通用する能力だ」という結論。ただしそのためには、リーダーシップ開発やリーダーシップ自体についての認識を根本的に改める必要があるのだともいいます。(168ページより)


ビジネス環境の変化により、従業員の価値観も変化する


いま「心を奮い立たせる」リーダーシップが求められているのは、ビジネス環境の変化により、従業員がなにに価値を感じ、なにを自社に期待するかが変わってきたから。経営層のみならず、組織内のどの層においても「奮い立たせる」ことがより重要になっていると著者はいいます。では、ビジネス環境のなにが変化したのでしょうか? この点について解説した、「ビジネス環境の3つの変化」を見てみましょう。

1.企業の優位性が商品自体から顧客体験にシフト
優れた製品やサービスを提供することは、あいかわらず重要。しかし顧客をただ満足させるだけではなく、その期待を超えるような体験を提供することが求められていると著者はいいます。

たとえば、よくいわれるようにアップルの成功は、iPhoneという製品の優位性だけではなく、Apple StoreやApp Storeでの顧客体験によるもの。現代においては、顧客と日常的に接点を持つ現場社員こそが、顧客体験の品質を決定し、自社の競合優位を決めていくという考え方です。だとすれば、現場社員の心を奮い立たせることができない企業は、勝ち残ることができないということになります。

2.仕事の性質の変化
業務がより複雑になり、個々人のライフスタイルが多様化するなか、部門を超えた取り組みが増えています。また、在宅勤務で仕事を自己管理するなど、いままでにないさまざまな働き方が求められるようにもなっています。その結果、明確な上司・部下という関係がなくなり、指導系統の不明瞭な相手と働くことも増えているとか。

だとすれば状況的に、既存の役職に依存した指揮系統だけで効率的に仕事を進めることは困難。そこで、かわりに従業員それぞれが自身の士気を高め、仕事を終わらせる責任を感じる必要がある。また、その情熱を他の従業員と共有する環境を整備する必要もあるといいます。

3.ミレニアム世代の労働市場への登場
ミレニアム世代(1980年代から2000年初頭生まれの世代)は、企業の理念や提供価値に賛同することで熱心に働くのであり、高額な報酬や昇進のためだけに働くのではないと著者は主張しています。いわば、「自分にとってどのような価値があるのか」を重視するということ。そんな世代を採用し、やる気にさせるためには、やはり彼らの「心を奮い立たせる」ことが必要だという考え方。(169ページより)


役職に関係なく、誰もが経験的に学び習得できるスキル


ここで視点を、「心を奮い立たせる」役割を担うリーダーに向けてみましょう。もしも「心を奮い立たせる」ことが重要ならば、リーダーにとって重要なのは、「心を奮い立たせる」をどう身につければいいのかということであるはず。そのことを考えるにあたっては、鍵となる4つの特徴が役立つだろうと著者は記しています。

まず最初は、「心を奮い立たせる」リーダーシップは「すべての人が習得・開発できる(すべき)もの」だという点。既存のリーダーシップ研修の多くは、シニア役員や一部の精鋭など、限られた人を対象とするもの。実質的に企業を支えている従業員の大半は、そうしたトレーニングを受け、リーダーシップについて学ぶ機会を与えられていないわけです。

しかし「心を奮い立たせる」リーダーシップは、役職に関係なく全社会人が身につけるべき能力。なぜなら現代において、インスピレーションを与え、周りを奮い立たせることができるリーダーは、経営層だけではなく、組織のあらゆる階層において必要になっているから。だからこそ、まず自身が「心を奮い立たせる」リーダーシップを学ぶ必要があると認識すること、それが習得への第一歩だといいます。

2つ目の特徴は、「心を奮い立たせる」リーダーシップは経験的に学べるものであるということ。それは特定の個人に生来備わった、模倣できない能力だと思われがちですが、ベインでは調査の結果、「心を奮い立たせる」能力が意識的な努力によって向上することを確認したのだといいます。

ただ、いくら経験によって身につけられるといっても、講義を聞いたから学べるというようなものではないのは事実。日々の生活のなかで意識し、練習し、感じることで習得されていくということです。そして、そのために必要なのは、「まず自分の強みを見極めること」だといいます。(182ページより)


心を奮い立たせる方法や要素はひとつではない


「心を奮い立たせる」リーダーシップ3つ目の特徴は、そのスタイルが「一人ひとり異なる」という点。現行のリーダーシッププログラムの多くは、ひとつの正解を規定し、それを習得することを目指すものです。しかし、「心を奮い立たせる」方法はひとつではないというわけです。

事実、ベインが行った調査においても、「心を奮い立たせる」リーダーのイメージは千差万別だったそうです。アップル創業者のスティーブ・ジョブズのように表に立つリーダーもいれば、連合艦隊司令長官の山本五十六のように、後ろから支えるリーダーもいて当然。(184ページより)


自分の強みを見つけ、それを伸ばす


「心を奮い立たせる」リーダーシップの4つ目の特徴は、「個々人の強みに依拠している」という点。誰かからインスピレーションを受けて自分の心が奮い立たされるとき、多くの場合、それはその人が恒常的に持つ強みによるもの。一時的な取り組みや、付け焼き刃の行動ではなく、自然に恒常的に行う行動によってこそ、人は心を動かされるということです。

事実、ベインでも、アンケートを分析することで、「強みが他の弱みを中和する」ことを定量的にも検証したのだといいます。そこから導き出されたのは、自らの強みを正しく理解するためには、自己認識だけではなく、他人から見た自分の強みを聞くことが重要だという考え方。

たとえばベインでリーダーシップ研修を行う際、事前に研修を受ける人の上司や部下、同僚にアンケートを行い、第三者から見た個々人の強みを洗い出しておくのだそうです。そしてあるとき、そのアンケートのなかで「責任感」を強みとして評価されたコンサルタントがいたのだといいます。

しかし、その彼女にとって、仕事に責任感を持って取り組むのは当然のこと。それが「人を奮い立たせる」ための要素となりうるという意識はなかったのだそうです。でもアンケートの結果、責任感の強さは母集団のなかでも際立っており、人々によい感銘を与えていることがわかったため、結果的に彼女は「責任感」に力点を置いたリーダーシップを探求することになったのだとか。まさにこれこそ、自分の強みを生かしたリーダーシップだということです。(186ページより)




タイトルや序文を確認しただけでは難しそうなイメージが残るかもしれませんが、連載記事をまとめたものだけに、実際にはとても読みやすい内容。企業価値を高めるマネジメントについての考え方を、無理なく身につけられるはずです。


(印南敦史)

MORE FROM LIFEHACKER

powered by
    
    
    
  

Kotaku

Recommended

© mediagene Inc.