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ライフハッカー編集部ライフハッカー編集部  - ,,,,,,,  09:00 PM

土地の重力から自由になってリモートでやっていくために必要なこととは?「あたらしい移住」イベントレポート

土地の重力から自由になってリモートでやっていくために必要なこととは?「あたらしい移住」イベントレポート

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『レバレッジ』シリーズなどの著作で知られる本田直之氏が、『脱東京 仕事と遊びの垣根をなくす、あたらしい移住』(毎日新聞出版社)の出版を記念し、「福岡移住計画」と共同で、「あたらしい移住~脱東京->福岡行 スペシャルナイト」と題するイベントを開催しました。

「"古い価値観や常識に縛られないあたらしい働き方"とは何なのか? 」をテーマに、移住に携わるゲストが活発に意見を交わしました。登壇者の発言が浮き彫りにしたのは、「人や土地と縁をつなぐこと」が強く求められているということでした。

最近もベルリンへの移住オランダへの移住について取り上げたように、ライフハッカー[日本版]は移住に関連した情報を発信し続けてきました。編集長の米田智彦もモデレーターとして本イベントに登壇。今回は、登壇者のコメントを一部抜粋してご紹介し、「あたらしい移住」について考えてみたいと思います。


「チャレンジしに来て欲しい。うまくいかなかったら帰ってもいい」という考え方が地方で広まりつつある


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本田直之氏、レバレッジコンサルティング株式会社代表取締役。ハワイ、東京に拠点を構え、年の半分をハワイ、3カ月を日本、残りをヨーロッパなどで過ごす生活を送っている。


イベントの前半は、ライフスタイルプロデューサーの村上萌さんがモデレーターを務め、本田直之氏とトークを行いました。本田氏は「昔は"移住したら、そこに骨を埋める"という感覚がありましたが、今は変わってきていると思います」と語り、移住を受け入れる地元の意識が変容してきている様子を紹介してくれました。

本田:ビジネスがうまくいっていなかったことや、子どもの教育が問題で、移住先のハワイから東京に戻った人がいました。彼は「途中で帰ったら恥ずかしい」なんて漏らしていたのですが、変なプライドにこだわって、かえってアンハッピーになってしまう気がしました。結局、東京に戻って、今は幸せに暮らしていますよ。それでいいと思うんです。

別の例を出してみましょう。島根県に海士町という島があって、破綻しかけていました。夕張市の次くらいに破綻するんじゃないか、なんて言われていたくらいです。ところが、移住によって人口の1割が若者になり、復活することができました。

定置網漁も、後を継ぐ人がいなくなっていました。そんなとき、外から仕事に応募してくる人がいたんですね。「めちゃめちゃキツいよ」と言っても、わざわざやってきて、チャレンジする人がいたんですよね。

若い人に来てもらわなくてもいい。ずっと住んでくれなくてもいい。チャレンジしたい人に来て欲しい

そんなスタンスでやっていたんですね。「何もないけれど、課題はある。もしチャレンジしてくれるなら応援する準備はあります」と。

「ずっと定住したい」という人だけを受け入れたいとか言っている場合でもなくなってきています。そんな状況に合わせて、移住者を受け入れる土壌もできてきているということです。


「今、この地で何ができるのか」を考える


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村上萌さん、NEXTWEEKEND代表。週末を楽しくするウェブサイトを運営し、今より少し先の理想のライフスタイルを提案している。


地方ではどのようなチャレンジが成功するのでしょうか。村上萌さんは、自身の経験について語ってくれました。

村上:ある商店で木彫りの熊が売れ残っているのを見つけました。大根売り場の片隅に置いてあって、どうやっても売れそうには見えませんでした。でも、その仕事に魅力を感じ、「どんな職人さんが作っているんだろう?」と気になってしまいました。それで、思い切ってたずねてみることにしたんです。

熊を掘ったのは、奈良県吉野の木彫り職人さんでした。仕事場に行ってみると、ヒノキの木材の破片がたくさん余っていたので、何かに使えないかなと思い、カッティングボードを作ってみました。朝食を載せてInstagramにアップしたら、大人気! ギャルがたくさん訪れるようになりました(笑)。

それからカッティングボードを作るワークショップをやっているのですが、「木が林の中にあるところから見てみたい」という人が現れます。たとえば、吉野の人たちが企画を立てればビジネスになると思うんですよね。地方には新しいビジネスニーズが眠っているように感じます。

気になる人がいたら、すぐに何かやらせてくださいと言ってしまうんです。今までやってきたことを言うのではなく、「ここで何ができるのか」を提案するようにしています。


リモートで働くのは、地方で生活する基盤を作るため


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足立和久氏、ランサーズ株式会社 取締役COO。クラウドソーシングプラットフォームである「ランサーズ」を運営。ランサーズは、総務省が実施する「ふるさとテレワーク推進のための地域実証事業」の委託を受け、福岡県糸島市におけるクラウドソーシングを活用した移住促進プログラムを実施。


後半には、福岡市・糸島市・北九州市の3人のクロストークが始まり、キーパーソンが登壇。福岡市出身の米田智彦がモデレーターとなり、トークが行われました。

移住には「実際に稼げるか」という問題がつきまといます。足立和久氏のコメントから感じられたのは、そうした問題を乗り越えるには、「縁」が必要なのではないか、ということでした。「誰かとの出会い」「土地との出会い」「誰かが呼んでくれる」というように、対人関係ベースで移住を考えることが重要になっているように思われます。

足立:移住前に収入のベースをリモートワークで確立しておく。5万円なり10万円なり、最低限の収入を確保したうえで移住し、地元での仕事を取っていく。リモートワーク半分、地場の仕事半分。ランサーズではリモートでできる仕事を提供することで、移住をサポートしています。

移住して自分にフィットする仕事にすぐに出会えるわけではありません。地域とのつながりができてから、周囲の人々と関係ができてから、少しずつ入ってくるようになるのではないかと思います。地元で仕事ができるようになるまで、待ち時間があるわけです。


仕事のできる女性がやってくる


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遠矢弘毅氏、株式会社北九州家守舎 代表取締役。北九州市内の遊休不動産を活用したエリアマネジメントなどを行っている。


北九州市を代表して登壇した遠矢弘毅氏のコメントからは、移住する女性のバイタリティを強く感じさせられました。移住したとしても、仕事や生活の苦労は避けられません。どこかでバイタリティが求められるという面は否定できないのかもしれません。

遠矢:うちの会社にやって来る女性がすごいんです。「夫の仕事の都合でやってきた」なんて言うんですけど、1年くらいでヨーロッパのアンティークを入れる店を始めたりします。女子のほうが、行動力がありますね。しかも能力がとても高いんですよ。北九州の男性の能力があまり高くないだけなのかもしれませんけど(笑)。

今は会社をパート6人で回していて、4人は子育て中。子育てがあって「今日は休みます」なんてことがあっても回っています。どういう人なのかと言うと、もともと六本木なんかで働いていたような人なんですよね。


一緒になってチャレンジしてくれる人を求める動き


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山下龍二郎氏、福岡市役所経済観光文化局 創業・立地推進部 企業誘致課。


福岡市では行政サイドでも移住を促進する動きが加速しているのはご存知のとおりです。福岡市は、「福岡クリエイティブキャンプ2015」を実施、クリエイティブ人材の福岡市内企業へのU/Iターン転職を支援しています。山下龍二郎氏は、地元が求める人物像について次のように語っています。

山下:ちょっとのんびりしたいから、という人が欲しいわけではありません。今、福岡には仕事があると思います。市では、企業誘致を行い、産業育成に力を入れています。発展途上ということですから、求めているのは、一緒になってチャレンジしてくれる人ですね。


地方には余白がある


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須賀大介氏、株式会社スマートデザインアソシエーション代表、移住交流推進機構元理事、地域プロデューサー。3年前に東京の会社を継続しながら、福岡市に家族で移住。福岡移住者をサポートする活動「福岡移住計画」を立ち上げる。


登壇者のコメントには、「チャレンジ」という単語が多く登場しました。だからといって、移住は厳しいだけのものなのでしょうか? 須賀大介氏は自身の生活を紹介し、移住の魅力を改めて強調しました。

須賀:目の前が海で、そこに釣り糸を足して釣った魚を子どもと一緒に食べられる家に住んでいます。1戸建て、駐車場ありで、家賃は13万円ほど。暮らしを作っていこうと両親も説得して、一緒にやってきました。

地方には多面的な魅力があり、まだ自分を書き込む余白が残っています。そういう意味でもチャレンジできる場所ですよ。みなさんも一緒に飛び込んでくれたら、と思っています。


共鳴する移住のムーブメント


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米田智彦、ライフハッカー[日本版]編集長。


米田智彦は、福岡への移住の現状を世界に結びつけるとともに、次のようにクロストークを総括しました。

米田:今は世界的にLCCの発達やスマホの普及で、大航海時代・大移動時代に突入しました。つまり、土地の重力から自由になり、自分らしい働き方や暮らし方ができる時代になったのだと思います。先週まで滞在したヨーロッパでも新しい動きが始まっています。ドイツでは、ベルリンのクロイツベルクという街に人気が集まっています。ストックホルムにはセーデルマウムというヒップな街があります。ニューヨークのブルックリンが人気というのはもはや当たり前で、その中でもウィリアムズバーグというホットな街が注目を集めています。同じように、福岡県への移住でも、福岡市・糸島市・北九州市というさらに細かな選択肢が見えてきたと思います。要は、移住先のエリアを細分化してどこに住みたいのか、そこまで人はこだわるようになってきているということです。




移住においては、収入基盤を確立できるか、その土地で実際にやっていけるかといったリアルな難しさがつきまといます。それを乗り越え、自分の生活を築くためには、「チャレンジする人」でなくてはならない、ということなのかもしれません。

その一方で、移住者を受け入れる地元の意識も変化するとともに、支援の動きも広まっており、人や土地と縁を結ぶための足場も提供されています。

「どこに住みたいのかを細分化して考える」ようになってきている現状が示すのは、移住先を具体的に検討する人が多くなったということではないでしょうか。「どうやって、誰と生きていくのか」をリアルに考え、実現できる場所はどこなのかを。本当に暮らしていける場所を切実に探している人が多いということでしょう。移住はリアリティを増し続けています。


(文/神山拓生、撮影/開發祐介)

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