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ライフハッカー編集部  - ,,,,,,,,,,  07:00 PM

普段の生活だって「演出」すれば楽しくなる。東京ガールズコレクション総合演出・田村孝司さんインタビュー

普段の生活だって「演出」すれば楽しくなる。東京ガールズコレクション総合演出・田村孝司さんインタビュー

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今年で10周年を迎えた東京ガールズコレクション(以下、TGC)。今回、ライフハッカー[日本版]では、第1回からTGCの総合演出を務めてきた演出家、有限会社ドラムカン代表の田村孝司さんに、今までネットにはほとんど出ていない貴重なロングインタビューを行いました。

TGCの開催以前に遡っての歴史や、田村さん自身のヒストリーについてお聞きした前編では、「娘がいなかったらTGCをやってなかったかもしれない」という少しビックリするような発言まで飛び出しました。後編でも、TGCの今後の展開や、演出家として円熟期を迎えた田村さんに芽生えたユニークな人生観など、さまざまなお話をうかがいました。


田村孝司(たむら・こうじ)
2002年ファッションイベント企画制作会社「有限会社ドラムカン」設立。ファッションショー及びパーティー、イベントや舞台などの企画演出を手がける。またブランドコンサルティング、音楽レーベル、アート展、空間プロデュースなどさまざまなビジネスを展開。近年、東京ガールズコレクション総合演出家としてガールズブームを仕掛ける等、日本を代表する演出家の1人である。今後国内のみならず「ファッション」をフィーチャーしたパーティーイベント等をヨーロッパやASEAN 、中東で展開予定。


アジアにそのままの形でTGCを持っていくのは難しい


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米田:ヨーロッパやアジアなど、東京ガールズコレクション(以下、TGC)の、海外での今後の展開についても考えられていますか?

田村:TGCは新しいオーナーに代わって、次の10年を見据えてタイなどアジアでのイベント開催も考えているみたいです。北九州や熊本など、地方でやるという構想もあります。でもアジアに関しては、日本が「かわいい」と思うものが売れていた時代が終わって、今はK-POPブームが来ています。果たして今向こうでTGC的なショーをやって、正直なところ受けるのかどうかはわからない。過去にTGCの海外版を中国でやったことがあるんですけどね。

米田:向こうのお客さんの反応はどうでしたか?

田村:まずチケットが売れない。最終的にはアイドルを呼んで席を埋めましたけど、向こうはチケットを買って見るっていう文化がないんですね。北京や上海は厳しかったです。日本好きということで言えば台湾があるけど、人口が少ない。

米田:北京や上海の女の子に、日本のようにショーの会場でモデルが着ている服を見て、スマホでその場で買う文化はあるんですか?

田村:一応サイトをつくって日本と同じようにやったんだけど、すこし早すぎた感じですね。中国と日本ではファッションの好みが違いますから。結局、「海外のショーに出た」というイメージ戦略で、日本で売ることになります。

米田:いわゆる「凱旋帰国」的というか。

田村:今でも、たとえばパリコレ出ましたとか言っていても、「実質的には出たって言えないよ、そんなの」みたいのもありますからね(笑)。

米田:箔をつけるということですね。

田村:現地でショーをやるということがどういうものなのか、業界関係者やハイファッション好きの人たち以外はわからないですからね。大多数はわかりやすいエンターテインメントにしないと伝わりません。

米田:それから、シンガポールとか東南アジアの暖かい国って、重ね着文化がないですよね。だからコーディネートで見せるということが根本的に難しいのかなって思います。

田村:そうなんです。今、流行っているのは韓国人のファッションですね。ボディラインがきれいにでるような。でも日本人のギャルモデルを連れてベトナムでショーをやった時は、2000人くらい観客が集まりましたよ。

米田:ベトナムで日本人のモデルがよく知られているということですか?

田村:いやあ、知らないですよ。「売れてるらしい」っていう理由だけで見に来てるみたいです(笑)。

米田:じゃあアジアはまだ、これからということですね。

田村:はい。アジアにそのままの形でTGCを持っていくのは難しいと思います。「原宿かわいい」みたいな文化を伝えることはできるけど、それがビジネスになるかというとわからないですね。

現地の子たちも今はネットで情報が得やすいから、「そういうイベントがあるなら行ってみようか」という雰囲気はあるみたいだし、10年も続いているイベントですから、1回くらい見てみようかっていう感じでしょう。多分、現地のファッション業界の人も来てるんじゃないかな。


たくさんの人たちに向けて、どれだけわかりやすいものがつくれるか


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米田:パリコレなどのアーティスティックな挑戦と、TGCのようなマス向けのエンターテイメントショーを手がける面白さというのは、やはり違いますか?

田村:全然違います。対象が違うから。

米田:まずB to BとB to Cという違いがありますからね。

田村:B to Cは難しいんですよ。たくさんの人たちに向けて、どれだけわりやすいものがつくれるかという挑戦です。6時間という長い時間の中で、観客を飽きさせないためにストーリーをつくっていくということは、1つの作品づくりとも言えます。でも、これが結構むずかしくて、100人が100人良いというものはつくれないし、人間の集中力なんて2時間で精いっぱいだから、6時間というのは本当に大変ですね。

米田:今後5~10年での展望はありますか?

田村:リアルな話をすれば、今後ショー自体がなくなる可能性もあるかもしれない。お金が集まらなければ当然ショーはできません。ですから、どうビジネスとして成立させていくのか、スポンサーと演出チームで話し合いながらやらないと続かないでしょう。

米田:田村さん自身がスポンサーを見つけて来ることもあるんですか?

田村:僕はそこまでやらないです。それは営業の仕事で、僕はショーをつくるのが専門というのは決まってます。演出を考えるだけで時間が足りませんからね。6時間もショーがあるから、スタッフ全員、当日は12時間くらい集中しないといけない。僕は総合指揮者みたいなもので、スタッフがいないとなにもできない。だから、演出だけじゃなくて、声をかけたり、ギャグを言って場を和ませたりして、雰囲気をつくっていかなくちゃいけないわけです。終わったあとは気絶するくらい疲れてます(苦笑)。昔は台本見なくても全部頭に入っていたんですけどね。でも最近はだんだん覚えられなくなってきて、字も見えなくなってきたし。肉体も犠牲にしながらやっていますね。

米田:壮絶ですね。リハーサルはどの程度時間をかけてやるんですか?

田村:前日にはテクニカルリハーサルと言って、照明や音、映像すべてリハーサルします。モデルたちは、当日にリハしてぶっつけ本番。ただこれをスムーズに時間ぴったりできる人は他にいないと思う。これは自分だけの職人技なんじゃないかな。

米田:あえていうならコツはなんですか?

田村:コツは、自分でもっと困難にしていくこと。同じようなことばかりやっていると飽きるから、他のスタッフがやるような仕事も自分でやってみるとかね。助さん、角さん的なアシスタントたちが出てきて、サブで頑張ってくれるようになってきたので、最近は余裕が出てきましたね。ようやく10年目にして、見に来てくれた友達とステージの裏でしゃべることができるようになったんですよ。


観客の一体感がショーの魅力


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米田:田村さんが思うショーの魅力とはなんですか?

田村:興味のない人が来て、感動して、また来たいなと思って帰っていく。1つのショーを見ることで、みんなが歓声をあげてつながっていくというような、そういうところですね。TGCは女の子たちのお祭りです。

米田:参加型の一体感ですね。

田村:そうですね。でも、そこに「服を買う」という心理は、もう今のお客さんにはないんじゃないかな。ただ純粋に見に行くためのイベントとして来ている。その子たちは、今すぐ服が欲しいっていう感情はあんまりない。

だんだんとモノが売れない時代になって、アパレルも円安でどんどん潰れて、1つの時代が終わったという感があります。これからもっと細分化されるでしょう。だから、よりエンターテインメントに特化しないとTGCも生き残っていけない。服を売るためのショーじゃなくて、スポンサーが協賛してもいいと思えるようなエンターテインメントイベントであり続けないと。基本的にお金を集めないとやっていけないですから。

米田:B to CからB to Bのショーになりそうなんですか?

田村:B to Bですね。B to Bプロモーションであり、参加型イベントでもある。チケット収益だけじゃ続かないですから。それだとフェスと同じで、ただブースをつくるだけで演出にお金がかけられない。TGCはあれだけ演出を凝っているから、採算が取れないわけです。

米田:ブランドのライブ見本市であり、エンタメ要素があり、お客さんとの一体感があるということですね。


普段の生活も"演出"することでドラマティックに


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米田:田村さんは、自身が演出家でありながらビジネスマンでもあると自負していますか?

田村:ビジネスマンにならなきゃいけないと、ようやく最近思うようになりました。やりたいこととビジネスは違ったりするんですけどね。

米田:違いますよね。その辺のバランス感覚はどうですか?

田村:今は、お金のことは一旦置いといて、自分のやりたいことをやれるようにしたいと思っています。

米田:つくり手としての立場に注力したいということですか?

田村普段の生活の中からドラマティックにしていけばいいんじゃないかと思ってるんですよ。いつも本番に一番興奮するわけで、すべての瞬間を本番だと思えば面白くなる。周りの人もみんな役者さんで、それを第三者として俯瞰で見れば、いつもと違った尺度で見ることができる。それが面白いわけです。職業病かもしれないけどね。

米田:わかります。僕も普通の飲み会でも、インタビューや対談をやっているような気分になることってありますよ。

田村:そう考えると毎日が楽しいでしょ? TGCに携わり、女性の研究を始めて15年。同時にいかに自分の娘とわかりあえる良いパパになれるのかと考えてきました。裏返して見れば、それも自分の目的なんですね。娘がいるからガールズのカルチャーにも興味が生まれる。正直ギャラで考えたら、やめようと思ったこともありました。

でもオーナーが変わろうがここまで来たら、1つのガールズ文化をつくってしまった責任として、もうお金がなくてもその中でやっていかなくちゃいけない。照明の人、映像の人、音声の人、みんな予算が足りなくても手伝ってくれる。それはカルチャーとしてみんなでやろうという空気ができているからだと思う。みんな10年経って年もとって、衰えてメガネをかけるようになりました。でも、これまで10年続くマンモスイベントなんてありませんでしたし、TGCはようやくひとり歩きしはじめてくれたという感慨があります。

米田:ファッションライブイベントで10年目、しかも毎年、年に2回は本当にすごいことですね。

田村:創作意欲がより増してきているんです。今までやってないことをどんどんやりたい。普段の生活も演出することを意識しだしたらどんどん楽しくなってきちゃって。実はみんな、日常生活の中で演出ってしてるんですよね。

たとえばデート。あまり興味のない相手なら服装も気にせず行っちゃったりするけど、ちょっと好意のある相手だとすごく気になって、「んん?」とか鏡見ているうちに遅刻したりするでしょう(笑)。

米田:待ち合わせの場所を決めるところから悩んだり(笑)。

田村:それも演出なんです。みんなが人に対して演出的な考えを持って接すれば、みんなが幸せになるんじゃないかなって。お金を払って見に行く舞台じゃなくても、相手が目の前に1人いるだけで、そこがステージになるんですよ。

あと何年現役で、このあと何年生きるんだっていうことを考えると、死への階段を一段ずつ上がっていくときに、「楽しい方がいいじゃん!」という価値観に、ここ数年で変わってきました。

その時からちょっとスタイルが変わって、より深く細かいところまで演出の気が回るようになったんですよ。仕事というドラマに、自分が入り込んだという設定でやると、結構面白いですよ。みんなが役者さんで、劇団に入ってるのかな? とか考えながら。人ってそれぞれ個性的で、どこでも劇場になっちゃうんです。

米田:人生の総合演出家でありたいという感じですか。

田村:そうですね。たまたまファッションショーの演出からはじまったけど、27年間やってきた結果、心の演出をしなくてはならないと思うようになりました。ようやくその段階に到達して、これからがまた新たなスタートだと思ってます。


(聞き手/米田智彦、文・写真/開發祐介)

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(C)TOKYO GIRLS COLLECTION by girlswalker.com 2015 SPRING/SUMMER
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  • ,,,, - By

    友清哲

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