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印南敦史  - ,,,  06:30 AM

新しい価値を生み出す企業は「競争」じゃなく「共創」している

新しい価値を生み出す企業は「競争」じゃなく「共創」している

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あの会社はなぜ「違い」を生み出し続けられるのか』(仲山進也著、宣伝会議)の冒頭に、次のような「お題」が登場します。

【問】日本製の商品を扱っている家具店が広島にあります。海外製の商品と比べると品質では勝るものの、価格は2〜3倍にもなるため勝負になりません。そこで、このお店が実施した企画は次のうちどれでしょう?

1.広島に集まる体験ツアー
2.ソーシャルメディアを活用した参加型キャンペーン
3.海外でのプライベートブランド商品の開発
(「序章 孤独な競争を強いられる会社」より)

正解は、「1.広島に集まる体験ツアー」だというのですから少し意外な気もします。具体的にいえば、高級家具の産地である広島県府中市で、国産家具の小売り(Eコマース)を行っている「家具の里」の実例。地元のNPO「府中ノアンテナ」とのコラボとして実現した「つくえ、つくろう。」というツアーのことなのだそうです。1日目に森林見学ツアーを行い、2日目は約1カ月後の工場見学ツアー。さらに1カ月間を置いて、3、4日目と机づくりが続き、それだけの時間をかけた結果として学習机3点セットが完成するというもの。単なる家具づくり体験ではなく、「家族の絆が深まるという価値」が認められて大成功したのだそうです。

そしてさらに重要なのは、この成功が「家具の里」と地元NPOとの「共創」によって実現したという事実です。「共創」とは「コ・クリエーション」、つまりは「コラボ」。それはソーシャルメディアの普及と相まって、つながりから価値を生み出すアイデアとして提唱されつつあるキーワードだといいます。そこで、「共創価値のつくり方」について考えたのが本書だということ。

しかし、そうだとすれば「共創」の価値についてもう少し理解を深めておきたいところでもあります。そこで第1章「競争体質から共創体質へ」から基本的な考え方を抜き出してみることにしましょう。ちなみに「競争から共創へ」という表現には、「競争するよりも共創」ということに加え、「競走していてはいつまでたっても共創できない」という意味合いも含まれているのだといいます。つまり、ここでは「競走者」と「共創者」を対比させているわけです。


リソースを消耗し合う競争者、リソースを掛け合わせる共創者


売り上げをつくるにあたり短期的な効率を重視するため、売れているモノを仕入れてきて売るのが「競争者」。しかし複数の競争者で同種同類のモノを売り、模倣競争して、価格競争して、ともに消耗して疲弊していくことになるため、長期的にみるとリソースの効率がよくないわけです。

かたや、メンバー各社の強みを掛け合わせることによって、業界1位のジャイアントとくらべても選んでもらえるだけの「違い」を生み出そうとするのが「共創者」。「共創」はお金も時間も労力もかかるもので、ジグソーパズルの凸と凹がぴったりハマる組み合わせを見つけるまで、テーブルの上を散らかしながらガチャガチャとやるイメージだといいます。

つまり効率が悪そうに見えるわけですが、凸凹がぴったりハマって価値を創造することができたなら、各社が個別にがんばるよりもリソース効率はよくなるのだとか。したがって業界ナンバー2以下の会社は、他社とのパフォーマンスの打ち消し合いにリソースを使うくらいなら、競争をやめて、その労力を創造価値に回す方が得策だと著者は主張しています。

それは業界ナンバーワンの会社に取っても同じ。つまり競争で消費するよりも価値の共創にリソースを使った方が、業界が活性化する可能性も開けてくるという考え方です。(26ページより)


孤独に戦う競争者、異能と遊ぶ共創者


気になって気になって仕方ないという理由から、1時間おきにネットでランキングを眺めたり、競合他社の成功事例を調べて失敗事例を収集するなど、常に競合他社をウォッチしているのが「競争者」。自分が出していた最安値の下を潜られると、負けじと相手より1円でも下げようとするのは、同業他社がみんな敵だから。それだけでなく、取引先も「いかに安く仕入れられるか」という意味で利益が相反する駆け引きの相手なので、やはり敵。そしてお客さんも、「いかに高く買わせるか」の駆け引きの相手という意味では敵。

こうして、競争対質の人はまわりが敵だらけになってしまうというわけです。でも、そんな状態では共創相手など見つかるはずもなく、結果的には孤独な競争を続けていくことに。また、「新しいアイデアは、既存の要素の新しい組み合わせ」という視点で考えても、競争体質にはデメリットがあるとか。変化のスピードが速いなかで消耗戦を続けるうちに余裕がなくなって視野が狭まり、競合しか見えなくなりがちだからです。するとアイデアも、「既存の組み合わせ」しか思い浮かべることができなくなってしまうということ。

しかし対する「共創者」は、同業者の動向にあまり興味がないもの。そんなことよりも大事にしたいのは、異質な人や異能な人との交流。なぜなら異質・異能な人は自分とは違う視点・視野・視座でものを見ているため、知らないことを教えてくれるから。また得意なことも違うので、自分にとっては普通なことも評価してくれる。つまり、自分では気づいていなかった「自分の強み」を教えてもらえるということになるわけです。

志を共有できれば、気の合うパートナーが見つかって話が盛り上がり、コラボが実現して共創価値が生まれる。そもそも新しいアイデアが「既存の要素の新しい組み合わせ」なので、異質なもの同士を組み合わせる方が可能性は広がるということを、共創者は理解しているということ。しかも「お客さん×自社」「仕入先×自社」「同業他社×自社」「異業種他社×自社」「NPO×企業」「行政×企業」「学生×企業」のように、さまざまな組み合わせで化学反応を起こすことができるわけです。(29ページより)


ウィン・ウィンの競争者、ハッピー・ハッピー・ハッピーの共創者


「競争者」は、ウィン・ウィンということばを好むそうです。だから利害が一致し、共創を有利に進めるために利用できそうな相手を見つけると、自分も相手も勝って儲かるような枠組みや取引条件を考えようとするといいます。しかし競争を前提にしたウィン・ウィンは、言外に「自分たち以外の誰かを負かしている」というニュアンスを含むもの。ときにお客さんや取引先が敗者になる可能性もあるため、コラボが成功するたびに敗者や敵を増やしていくことになるわけです。

そしてコラボが失敗すれば、「金の切れ目が縁の切れ目」という最悪の状況にもなりかねません。もめたりすれば敵対関係が生まれることもあり、成功し続けなければウィン・ウィンの関係を維持することは困難。だから長続きさせるためにはかなりの知力、体力、精神力や時の運が求められるということになります。

ちなみに競争者は「生き残りをかけて」といいたがりますが、お客さんの立場からすれば、自分がほしい商品を売っている会社は1社あれば充分。いくら「打倒、競合他社!」と叫んでみたところで、お客さんからみれば「なくなっても別に困らない存在」だということ。

しかし「共創者」は他所では買えない価値を提供しているので、お客さんからすると「なくなってもらっては困る」存在だということになります。だから、万が一、会社存続の危機に瀕したとしても、お客さんが買い支えてくれたり、手伝ってくれたりしてもらえるもの。

しかも重要なのは、共創者が「生き残りをかける」ことなど考えず、志を掲げ、「誰かと一緒におもしろいことをしたい」と思いながら仕事をしているということ。勝ち負けの世界に生きていないため、ウィン・ウィンということばには違和感をおぼえるもの。その代わりに、「ハッピー・ハッピー・ハッピー」を目指すのだといいます。自分たち(共創チーム)、お客さん、直接には取引関係のない第三者(世の中)もハッピーになるような価値を想像するということです。有名な、近江商人の「三方よし」(売り手よし、買い手よし、世間よし)と同じ発想。

そして共創者は、すぐに結果が出なくても慌てないものなのだといいます。理由は、結果が出るまでの「共創プロセス」そのものを楽しむから。「やりたいことを語り合って意気投合し、パートナーとお互いの強みをすり合わせながら試行錯誤した結果として、コラボがうまくいきました」というかたちを理想と考えているわけです。(31ページより)




これらの基本を踏まえたうえで、第2章以降には豊富な実践事例が紹介されています。だから、「共創」の意義と価値を立体的に把握することができるはず。きっと、これからの仕事に求められるべきものを見つけ出すことができるでしょう。

(印南敦史)

  • ,,,,, - By

    香川博人

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