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印南敦史印南敦史  - ,,  06:30 AM

ビジネスの現場で使える、英語の「敬語」

ビジネスの現場で使える、英語の「敬語」

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『英語のお手本――そのままマネしたい「敬語」集』(マヤ・バーダマン著、 ジェームス・M・バーダマン監修、朝日新聞出版)は、秘書業を経てゴールドマン・サックスに勤務した経験を持つ著者が、現場で身につけた「ていねいに書く・話す」ためのコツをまとめた書籍。サブタイトルにあるように、その軸をなすテーマは「敬語」です。

英語に敬語があるというのは意外な気もしますが、このことについて著者は、「はじめに」で興味深いエピソードを紹介しています。ゴールドマン・サックス勤務時代、送られてくるメールのなかに、次のような表現をたびたび見かけたという話。


Could you kindly~?


日本語で「~していただけますか?」となるフレーズですが、ここで著者が注目しているのは"kindly"。意訳すると「親切に」「やさしく」といった意味になることばだといいます。


Could you prepare the document by tomorrow?
Could you kindly prepare the document by tomorrow?


どちらも「資料を明日までに用意していただけますか?」という意味で、kindlyがなくても充分にていねいな表現。しかし、このひとことが加わると、「明日までという急な用件であることに対する申し訳ない気持ち」を表現できるというのです。


英語にも日本語と同様に、相手を思いやり、丁寧に伝えるための表現方法があるというのがこの話の趣旨であり、本書の大きなテーマでもあります。日本語の「お手数ですが」「申し訳ないのですが」のように、ちょっとしたひと言や言い回しを使えるようになれば、より正確に、礼儀正しく伝えることができるのです。(「はじめに」より)


だとすれば、まずは英語における敬語の捉え方を把握する必要がありそうです。そこでCHAPTER0「英語の『敬語』」から、要点を引き出してみたいと思います。


できる人は「敬語」を使う


ゴールドマン・サックスの有能な人たちは、コミュニケーションにおいてもプロフェッショナルだったそうです。仕事を円滑に進めるためには「伝え方」が重要だということを理解しているため、敬語を上手に使っていたということ。そしてコミュニケーション能力に長けた人の伝え方には、以下のような共通点があったのだとか。


1.簡潔で短い
2.ドライすぎず、人間味がある
3.ていねいで気を遣っている
(16ページより)


たとえば頼みごとをするときの一般的な表現は、


Please update the file by the end of the day.
(ファイルを今日中に更新してください)


この場合、1の簡潔さはクリアしています。しかし、これに「敬語」表現を加えることで、印象は格段に変わるといいます。


Please update the file today. Thank you!


最後にthank you!(ありがとう!)を加えるだけで温かい印象になり、2の「ドライすぎず、人間味がある」の要素が加わるということ。あるいは、


Would be great if you could update the file today.


Pleaseを(If) Would be great if you could(〜してくださるとありがたいです)に変えると、個人的な感情が加わって2の要素が入り、かつ3.「ていねいで気を遣っている」の柔らかさもアップするわけです。
(16ページより)


英語の敬語は「調節」がポイント


日本語と同じように、英語の「敬語」も相手への心づかい・気づかいを示す表現。ただし、その仕組みは日本語とは大きく異なるのだそうです。なぜなら英語の敬語には、日本語のように「尊敬語」「丁寧語」「謙譲語」に分けられた文法体系もなければ、それ自体が敬語の意味を持つ単語も存在しないから。

そして、英語の敬語のポイントは、「コミュニケーション方法を調整する」ことだと著者は説明しています。日本語では、相手に応じて敬語表現の形式(「ございます」「です」「だ」など)を選択し、その形式を一定に保って話したり書いたりするのがマナー。しかし、そのような形式のない英語の敬語は、単語の組み合わせ、接続後の使用、話す速度や声のトーンなど、さまざまな要素を組み合わせて調節し、「ていねい度」に応じて表現するということ。
(17ページより)


5つの調整方法


なお調節の仕方については、おもに5つの方法が。


1.クッションことばで柔らかくする
2.リクエスト形式にする
3.つなぎことばで流れをつくる
4.単語を「格上げ」する
5.「波」で変化をつける


それぞれ確認してみましょう。まずは1の「クッションことばで柔らかくす」。相手とは異なる意見を述べたいとき、「私は~だと思います」といきなり伝えるよりも、「それも正しいかもしれませんが」などと前置きしてから自分の意見を伝える方が角が立たないもの。

英語も同じで、I think(私は〜と思います)やin my oinion(私の意見としては)は間違いではないものの、自分本位な人だと受け取られてしまうリスクも。そこで、It seems to me that~(私には~のように思われます)やBasically, I agree with you, but~(基本的には同意しますが)とした方がていねいで好ましいのだそうです。

2の「リクエスト形式にする」は、なにかを依頼するときは、Please~(~してください)やCould you~?(~していただけますか?)のようなリクエスト形式にするとていねいな印象になるということ。なお、他にもWould you please~? やWould it be possibleなど、さまざまな表現があるといいます。

3の「つなぎことばで流れをつくる」の「つなぎことば」とは、by the way(ところで)のように、文脈の流れをより明確にして伝えるため、ことばとことばの間、文と文の間に入れて前後をつなぐことば。イメージ的には鎖のようなものであり、前後がきちんと鎖でつながっていれば、相手もスムーズに理解できるというわけです。

次に4の「単語を『格上げ』する」。たとえば日本語で、「見る」より「拝見する」の方がスマートな表現であるように、英語にもスマートさやていねいさを持つ単語があるのだそうです。


1.Please hand out the materials at the meeting.
2.Please distribute the materials at the meeting.


どちらも同じ意味で正しい表現ですが、2のdistributeの方がよりスマートで、格が上がる表現。ていねいな単語を使用すると、相手に気を配っていることがわかり、さりげなく自分を表現するキラーワードとしての役割も果たすのだといいます。

最後の5の「波」で変化をつけるとは、会話のなかのていねいさの加減に「波」をつくること。表現のていねいレベルを上げたり下げたりすることで、会話が全体としてていねいになるように調節する手段。そうすることで、ていねいさは「総括的に」決まるのだといいます。
(18ページより)



これらの基本を軸に、以後は「メールの基本」「問い合わせの仕方」「電話対応」など、さまざまなシチュエーションや目的に応じた敬語の使い方が紹介されています。解説も平易で応用しやすいので、英語でのやりとりが必要となる人にはきっと役立つでしょう。


(印南敦史)

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