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印南敦史印南敦史  - ,,,,  06:30 AM

鳥越俊太郎が教える、「直感力」の重要性

鳥越俊太郎が教える、「直感力」の重要性

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鳥越俊太郎 仕事の美学 君は人生を戦い抜く覚悟ができているか?』(鳥越俊太郎著、日本実業出版社)は、がん闘病を乗り越え、70歳を超えても活躍し続ける著者による新刊。ジャーナリストとして一貫して大切にしてきたという「直感力」がテーマになっています。


直感といっても、ただのヤマ勘や勘といわれるものとは少し違います。ヤマ勘、勘とは、とっさの思いつきです。僕が言う直感力は、(中略)人間の知識や経験をベースにした、第六感、または「ひらめき」のことです。(中略)僕が仕事をするうえで、非常に頼りにしてきた能力は、この「ひらめき」、知識と経験によって磨き抜かれた「直感」なのです。(「はじめに」より)


つまり本書には、著者が50年におよぶジャーナリストとしての経験のなかで培ってきた「仕事に必要な力」、すなわち「直感力」についての考え方が書かれているわけです。でも現実的に、直感力を身につけることはそれほど簡単なことではないはず。そこできょうは、第2章「直感力の鍛え方」に焦点を当ててみたいと思います。


直感力は一筋縄では育たない


本書で「直感力」に焦点を当てているとはいえ、実際のところ著者が直感を重視するようになったのは人生後半になってからだそうです。どんな方にも思い当たるところはあると思いますが、若いころはなんとなく頭に思い浮かんだことを「こうじゃないですか?」などと口にしてしまいがち。若い時代の著者も同じで、そういう発言をするたびに先輩から「根拠はどこにあるんだ?」と怒られたのだといいます。だとすれば、当時の直感が「当たることもあれば、はずれることも」あったという話にも納得ができます。

ところが40代になったころから、次第に直感が当たるようになってきたのだとか。つまりそのくらいの年齢になると、経験や情報が脳のなかに蓄積されるようになり、さまざまなマッチングが無理なく進むようになって、ひらめきが生まれやすくなったということなのでしょう。

そして、そんな経験を振り返ってみても、「直感の精度を上げるにはデータ量を増やすしかない」と著者はいいます。成功を通じて得たものもデータなら、失敗して得た知識や経験も、またひとつのデータだということ。ご存知のとおり、著者は20代のころから現場に足を運んで関係者から話を聞いたり、事件現場の空気を「五感をフルに使って」感じたり、ということを繰り返してきた人物。そこには成功も失敗もあったと明かしていますが、だからこそすべての経験がデータとして脳内に残り、蓄積されていったということです。

そんな経験があるからこそ、ましてや責任ある地位になってからも失敗したことがあるからこそ、著者は若い人に対して「現場に行け! 失敗しろ! 失敗から学べ!」といいたいのだそうです。また、それだけではありません。


加えていまの若い人に言いたいのですが、仕事の大半はうまくいかないものなのです。しかし、うまくいかなかった経験が、じつは非常に貴重で、次の仕事に必ず役立ちます。その積み重ねが直感やひらめきを運んでくれます。
(85ページより)


いまは外に出なくとも、インターネットで相応の情報が得られる時代。でも自分で経験せず、本に書いてある知識や教訓、パソコンのウィンドウ越しの感動や興奮だけを拾っているだけというのはどうでしょうか? そういう人が厚みのある、人生を賭けるに値する仕事ができるかというとは思えないと、著者は鋭く指摘しています。(83ページより)


直感力は総合力


直感力を支えるものとして著者が大事にしてきたのは、人並み外れた「集中力」と、広くて深い「好奇心」、他にも「現場力」や「ものの観方」など。つまり、それらが融合した結果「直感」として表れるということです。

ちなみに著者は、コツコツと努力することが嫌いなのだそうです。努力の重要性を説く人が多いなかにあっては意外な気もしますが、そのかわり集中力がすごいのだとか。大学受験や毎日新聞社の入社試験も集中力だけで受かったようなものだというのですから、たしかに人並みはずれた集中力の持ち主なのかもしれません。

そして、もうひとつ大切なのが好奇心。好奇心旺盛だからこそ、特に努力をしなくても幅広い知識が吸収されていくという考え方です。加えて、ジャーナリストとしての武器になった力が「アマノジャク精神」。このことばには子どもっぽいイメージもありますが、それはものごとを「疑う力」でもあるわけです。

疑うことは悪いことではなく、みんなが「常識だ」「正しい」と思っていることに対して、「本当にそうだろうか? 正しいんだろうか?」と疑問を抱き続ける姿勢こそがジャーナリストには必要だということ。なぜならその疑問の先に、自分なりの考え方が確立されていくものだから。

また同様に大切にしているのが「現場主義」。人から聞いた話をただ信じるのではなく、現場まで足を運んで自分の目で見て、肌で感じて伝える。「それ以外のことは信じない」というくらいの姿勢でなければジャーナリストを名乗れないと断言しています。

なお、これら「直感力」「集中力」「好奇心」「常識を疑う力」「現場主義」は、ジャーナリストだけに限ったことではなく、どんな仕事においても重要だといいます。仕事の内容によって優先順位の違いこそあれ、好奇心がなければ仕事に興味を持てないし、集中力がなければ仕事を完遂できず、アマノジャクでなければアイデアは生まれず、現場を知らずに仕事を語ることはできないというわけです。だから、どの力もおろそかにすべきではないと著者は主張しています。これらの力を意識的に使い、そして磨くことが、総合的な「直感力」を鍛えることになるから。(86ページより)


直感力を支える「心」


好奇心をいっぱいに満たす生活を送っていれば、さまざまな情報が自然に蓄積されてきて、必要なときに自分の内部からおのずと引き出せるようになるといいます。そしてもちろん、情報を溜め込むことによって直感力の精度もアップすることに。

なお、好奇心の持ち方にはふたつのタイプがあるそうです。まず最初は、著者のような「オールラウンダータイプ」。つまり、幅広いジャンルに対して好奇心を持つタイプです。そしてもうひとつは、「狭く深い好奇心」。オタクといわれるような、特定のジャンルにだけ強い興味を示す人たちがそれ。ただし、「自分は広い好奇心が持てないからダメだ」と思う必要はないと著者はいいます。

なぜなら好奇心には、生まれ持った気質が影響するから。もともと興味の幅の狭い人が、無理して「広いジャンル」に好奇心を持とうとしてもうまくいかないのは当然。逆に著者は自分のようなオールラウンダータイプについて、「これから一生、相撲のことだけ勉強して生きてください」といわれたらきっと根を上げるでしょう」と分析しています。だから、できないことを無理してする必要はない。自分が興味を持てないことについて、無理にがんばらなくてもいいということ。


生まれてから死ぬまでに一番大事なことは、「自分の性格や資質にあった人生や仕事をどうやって見つけるか」ということです。(中略)好奇心が向かう方向に沿って一生懸命になり、人生を費やすことができれば、これほど幸せなことはありません。(93ページより)


好奇心をおろそかにしたり、抑圧したりしない方がいいということ。できない努力をするのではなく、好きなことを極めるために好奇心を大事にすべきだという考え方なのです。

そして、好奇心がもたらすもうひとつの効果は、「雑談」する力がつくということ。話題はスポーツ、音楽、食べものでもなんでもOK。どれも自分の好奇心で集めてこられるものであり、自分の人生で出会った人や経験した出来事も、すべてが雑談のタネ。そのタネのなかに相手が興味を持つ話題があれば、仲よくなれたり、仕事にもつながる可能性が生まれるかもしれない。好奇心は、仕事の現場で相手の心をつかむためにも、自分の目的を果たすためにも必要だということです。(90ページより)



著者が過去に直感力を生かしてきた事例も多数紹介されており、ずっしりとした読みごたえのある一冊。人生の先輩からの助言として、ぜひ受け止めておきたい内容だといえます。


(印南敦史)

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