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印南敦史印南敦史  - ,,,,  06:30 AM

ドラッカーから学ぶ就職活動のコツ

ドラッカーから学ぶ就職活動のコツ

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ドラッカーは理論思考というより実践思考ではあったが、「なにを」すべきかを論じることが多く、「どのように」すべきかはあまり論じていない。(中略)人間と組織に関するドラッカーの洞察は、ときとして、一見するとシンプルな言葉や鋭い予測の形を取った。分権化、アウトソーシング、知識労働者の台頭、それに、従業員を資産と位置づけること、顧客を重視すること、マーケティングを販売と区別して考えることーーこれらの考え方を最初に唱えたのは、ドラッカーだった。(「はじめに」より)


そう主張しているのは、『プラクティカル・ドラッカー 英知を行動にかえる40項』(ウィリアム・A・コーエン著、池村千秋訳、CCCメディアハウス)の著者。ピーター・F・ドラッカーがクレアモント大学院(現・クレアモント大学院大学ピーター・F・ドラッカー&マサトシ・イトウ経営大学院)で教えた経営幹部向け博士号課程の最初の卒業生で、2005年にドラッカーが他界するまで交流を続けた人物だそうです。

本書は、そのような実績を持つ著者が、ドラッカーの膨大な著作のなかからもっとも重要な40のテーマを抽出したもの。「人々」「マーケティング&イノベーション」「組織」など、テーマごとに40種の考え方が紹介されています。きょうはPART2「マネジメント」から、ドラッカーが考えた「職探しのポイント」を抜き出してみましょう。


職を失うことを恐れていては、いい仕事はできない


ドラッカーは著作でも授業でも、「失敗を恐れている人には、卓越した成果はあげられない」としきりに強調していたのだそうです。そして職を失うことへの不安を訴える学生たちに対しては、「もし職を失うことへの不安を感じているなら、その不安を無視するよう努めるべきです。(中略)そうすることは、マネージャーにとって倫理的な義務でもあります」と述べてもいたのだとか。

この考え方については、著者が「職を失うことへの不安を最低限に抑え、その不安が仕事の質に悪影響を及ぼすことを防ぐうえでは、失職したときのためにしっかり準備しておくことが効果的だ」と補足しています。事実、ドラッカーは楽観主義者であると同時に現実的な精神の持ち主でもあり、突発的な事態につねに備えていたのだそうです。だからこそ、楽観的でいられたということ。

ドラッカーが実践していたのは、「最高の結果を期待しつつ、最悪の結果に備えよ」という精神。それは、最悪の事態を恐れるということとは別次元の価値観であるといえます。まず必要なのは、真剣に仕事に打ち込み、正しい行動をとること。しかし、どれだけ会社の経営が盤石で、上司から高く評価されていたとしても、職を失う可能性を考えて準備することを忘れるべきではないということです。(106ページより)


職探しの進め方


では、実際に職を失ってしまったときは、どうすればいいのでしょうか? このことについて著者はまず、最新の情報に基づいて履歴書を書きなおすことだとしています。心がけるべきは、経歴ではなく、実績を記すこと。経歴が、新しい職場で達成できるかもしれない成果の「骨格」であるのに対し、実績は、骨格のうえについている「肉」のようなもの。そこにどういう肉がついているかによって、すぐに好ましい職を見つけられるかどうかが大きく左右されるということです。まさに、ドラッカーの実践主義を反映させた考え方だといえます。

そして履歴書を書きなおすことと同様に、次の4つのステップもおろそかにしてはならないといいます。(109ページより)


ステップ1.「自分のビジネスはなにか?」を確認する


これは、ドラッカーがあらゆるマネージャーに送っていたアドバイス。そして、職探しにおいても非常に重要な意味を持つといいます。前職が自分の得意分野と一致していなかったという場合は別としても、避けるべきは、目にとまった求人に片っ端から飛びつくこと。理由は明白です。あらゆる企業の期待に応え、あらゆる役割をこなすことは、どんなに優秀な人にも不可能だから。その点を理解しておかないと、自分にとって最良の職に就く妨げになりかねないといいます。

人材を採用しようと思っている人たちが求めているのは器用貧乏な人ではなく、ある特定の職を担わせることのできる「その分野のエース級の人材」。だからこそ職探しをするときは、自分の過去の実績を振り返り、「将来的に仕事で大きな成果をあげられそうな分野はなにか」を考えることが賢明だというわけです。

なお人材選考の際、複数の候補者のなかから資質で劣る人物が採用されるケースがしばしばあるそうです。そんなとき、もっとも経験豊富でありながら採用されなかった人物の問題は、「自分のビジネスはなにか?」をはっきり認識していないところにあるのだとか。自分がその職を担う最良の人材だと納得させられるように、経歴を示すことができていないということ。つまり、多くのことは経験していなくとも、特定のテーマを究めてきたことをアピールできた人物が職を得ることができるというわけです。(109ページより)


ステップ2.前向きな考え方と自身をはぐくむ


たしかに上質の仕事は少ないけれど、それにふさわしい上質の人材も同じように不足しているもの。そう指摘する一方で著者は、「自分がトップレベルの求職者だという自身を持つべきだ」とも訴えています。自分なら採用してくれた企業に大きな貢献ができると信じなくてはならない、とも。ものごとを前向きに考える必要性を説いているわけです。

そして、ここで引き合いに出しているのは1929年の世界恐慌。このときアメリカの失業率が25%にも達したことは有名な話ですが、それを「ひどい数字だ」と認めたうえで、「しかし裏を返せば、75%の人には仕事があったともいえる」としているのです。どんな状況でも、ものごとを前向きに考えることは可能だということ。

前向きな思考と自信は一体の関係にあり、ドラッカーはその両方の持ち主だったのだそうです。そして著者は、職を失ったときに前向きでいることは難しいだろうが、上記のステップ1を終えたら履歴書を読みなおしてみるといいと記しています。過去の職でよほど悲惨な失敗をしていない限り、次の職場で武器になり、企業側に強い印象を与えられそうな実績がいくつかは見つかるはずだから。そのことに気づけば、いくらか前向きな気持ちになり、自信がわいてくるといいます。(110ページより)


ステップ3.計画を立てる


計画はとても重要で、目指すべき目的地がわかっていなければ、そこにたどり着くことは不可能。だからこそ、「自分のビジネスはなにか?」を確認したうえで、目的を具体的に定め、報酬、役職、勤務地など条件面の希望をはっきりさせるべきだと著者。とはいえ、事実をリストアップするだけで、自分で考えて判断を下す必要がなくなるわけではありません。なぜならドラッカーがいっていたように、サイエンスでマネージャーの頭脳を代用することはできないから。

しかしそれでも体系的に計画を立てれば、判断を下し、リーダーシップを発揮し、ビジョンを抱く手助けにはなると著者は主張しています。自分がなにを望んでいて、なにを望んでいないかを明確に理解できるようになるというわけです。(111ページより)


ステップ4.計画を実行に移す


しかし計画は、実際に職探しをする過程で修正していっても構わないと著者はいいます。いうまでもなく、重要なのは実際に行動を起こすことだから。どんなに立派な計画を持っていても、それだけではなにも成し遂げられないもの。事実、ドラッカーは行動することの大切さを常に強調し、計画が行動に転換されなければ意味がないといっていたそうです。逆にいえば、実行に移されない計画にはなんの価値もないということ。


職を失うことへの不安に振り回されることを防ぐために取るべき対策は、決して難しいものではない。いますぐ取りかかろう。最後に実行に移す段階を除いて、すべてのステップをひと通りおこなうこと。そして、ときどき計画を見なおし、修正することも忘れてはならない。(112ページより)


こうした作業をしておけば、将来的に職探しをする必要に迫られたときにも、次の職が見つかりやすいといいます。そしてそこには、職を失うことを恐れずにすむという大きなメリットもある。著者はそうまとめています。(112ページより)



クレアモント大学院大学ドラッカー研究所所長のリック・ワルツマン氏は、本書の序文に「ドラッカーのすべてを突き動かしていたのは、実践志向、行動志向、実用志向の考え方だった」と記しています。他の経営学者と違い、シンプルなことばによって多くの人の多くの行動に影響を及ぼしてきたということ。本書を読んでみれば、その意見に共感できるでしょう。


(印南敦史)

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