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川上洋平

 - ,,  09:00 AM

本を読む時間がないあなたに「Sewing books」

本を読む時間がないあなたに「Sewing books」

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みなさん、本を読んでいますか?

本を読むことが仕事のためになったり、生活を豊かにすることはわかりつつも、日々の業務に忙殺されて、「本を読む時間がない」という方が多いのではないでしょうか?


川上洋平(かわかみ・ようへい)
ブックピックオーケストラ代表。ギャラリーやシェアオフィス、カフェでの本の選書をはじめ、「文庫本葉書」、「文庫本画廊」といったオリジナル商品の販売、図書館や文学館、美術館でのワークショップから本の企画まで、選書だけに留まらず、本を使ったさまざまな形式を用いて、人が本と出会う体験を企画・デザインしている。


「本を読む時間がない」とは、本より優先するべきことがたくさんある、ということ。しかし、本や読書を活用することで、チーム、部署、組織全体のあり方まで質的な変化を及ぼしていくことができます。

今回紹介する「Sewing books」は、1冊だけでも本を読んだことがあれば、みんなで協力することで読書がより身近で魅力的に感じられ、さらにお互いのコミュニケーションも築いていけるワークショップです。実際に私がファシリテーションをして、企業のコミュニケーション研修として活用されています。

「Sewing books」に必要なのは、お気に入りの本を1冊持ってくることだけ。大きく前後半に分かれていて、前半は、お互いの本の話をしながら、本同士の接点を見つけ、持ち寄った本同士に共通する「キーワード」を見つけていきます。そして、後半は、前半に出た「キーワード」から、なるべくたくさんの共通する「キーワード」を見つけていくことが、このワークショップの目的です。

前半は相手に本の話を伝えるためのコミュニケーション力、後半はお互いの本の要素からつながり「キーワード」を見つけていく柔軟性と発想力が鍛えられます。本を「キーワード」でつなげていくというところから、「books(本たち)」を「Sewing(縫い合わせる)」ので、「Sewing books」と名付けられています。ここでは、本をたくさん読んでいる必要はなく、本の文学的な理解、歴史的な理解といった知識はまったく必要ありません。今までの回でも男女はもちろん、年齢も10代の方から70代の方まで体験しています。

やることはとてもシンプル。まずは自分の本を1冊持ってきていただき、質問に沿ってそれぞれに本について話すことから始まります。

質問の内容は以下の5つ。

Q1. どのようにこの本と出会ったかを教えてください
Q2. この本の印象的な場面について教えてください
Q3. この本をどんな場所でどんな時間に読みたいかを教えてください
Q4. この本から連想されるあなたの思い出話をしてください
Q5. この本を誰におすすめしたいかを教えてください


今回、ライフハッカー編集部のみなさんに集まってもらって「Sewing books」を体験していただきました。まずは、みなさんの本の話に耳を傾けてみましょう。

参加するのは、ライフハッカー編集部から、編集長・米田さん、副編・吉川さん、部員の大嶋さん、長谷川さん、庄司さん、開發さんの6名です。


Q1. どのようにこの本と出会ったかを教えてください


──名作だからではなく、分厚いから手にとった。
吉川さんの1冊『百年の孤独』


吉川:高校二年生くらいのときに、実家の近所の図書館で借りたのが最初です。その頃、私は図書館でよく本を借りていたのですが、文学史の知識もなかったので、海外文学の棚であいうえおの順に分厚い本からチョイスする、という選び方をしていたんです。

とにかく長く読んでいたいので、厚い本がいいと思っていて。著者は「ガルシア・マルケス」。マのところで一番分厚かった本だったので、この本を借りました。

米田:じゃあ、80年代にガルシア=マルケスがすごいブームだったこととかを知らずに手にとったの?

吉川:全然知らなかったです。ただ単に長い本が読みたかった。その後、大学生になって書店でバイトを始めたのですが、そこでうまい具合に海外文学の棚の担当になれたんです。担当になると、仕入れる本を決められるので、この本を10冊くらい仕入れて勝手に売り場におすすめコーナーを作り、うち1冊を自分で買いました。それが今ここにある本です。


──インターネット時代の理想的な本との出会い方
大嶋さんの一冊『クラウドからAIへ』


大嶋:「現代ビジネス」で著者の小林さんが連載を持っていて、その記事をちょくちょく読んでいたんですよね。その連載を読んでいくうちにこの人面白いなと思って。今までは、AIってよく聞くけど、結局何を意味しているのかってことが、あまり詳しく説明されていなかったんです。

長谷川:はじめに著者の小林さんの記事に出合ったきっかけは何だったの?

大嶋:その頃は今はなきGoogleリーダーを使ってたんですよ。それで現代ビジネスのRSSをとってたんですよ。そこから記事にたどり着きました。

開發:インターネットからの理想的な本の購入への流れですね。

大嶋:そうですね、著者はジャーナリストのような仕事をしている人なのですが、非常にこの領域に詳しい方で、ウィキペディアの説明にも、この人の本が引用されてたりするんです。


Q2. この本の印象的な場面について教えてください


──時間をどう使うかが最高の価値
米田さんの1冊『時間資本主義の到来』


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米田:印象的な場面を2つだけかいつまんで言うと、1つは、今、みんなスマホでスキマ時間というものを埋めていって、時間を分割しながら、どうやりくりするかに価値をおいている。情報とモノは行き渡っているから、時間をどう使うかが最高の価値だ、ということが書かれています。一番おもしろかったのは、「時間をやらなければいけないことで埋めれば埋めるほど、クリエイティブな思考は鍛えられない」というところですね。

「企業家など、経営者クラスの人間は、むしろボーっと考えている時間を意図的に作って、自分の生産性を高めているというのに」と書いてあるんです。ホワイトカラーはそうして生産性を上げているのに対して、ブルーカラーは負のスパイラルに陥って、時間破産に陥っているという、ところで、「なるほどな」と思いました。

あともう1つは、20世紀の労働時間、勤務時間というのは、資本家が工場労働者を管理するために設定していた。けれど、今は工場労働者ではない働き手が多くなっているのに、20世紀の労働観念、労働規約にまだ従っていて、週5日朝10時~夜19時というような働き方をずっとしている、という話がすごく印象的でしたね。

公私混同を深めるとみんな時間がなくなっていくんだけど、クリエイティブクラスのエリートほど、公私混同を巧みに使いわける、と書いてあって、それもまさにそうだなと思ったんです。


── 破片が毛穴に入る話と職人さんに脅される話
開發さんの一冊『プロレタリア芸人』


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開發:僕は肉体労働を一度もしたことがなかったので、肉体労働の現場はこうなってるんだ、ということが書かれている箇所が印象的だったんですよね。例えば、解体工事の現場で、職人さんが上で解体して、ブロックとかを下に降ろすのを下っ端の作業員たちが片付けていくというシーンがあるんですが、そのときにコンクリートの破片やガラスが飛んできて、それがすごく細かいので毛穴に入っちゃうらしいんですよ。それが、メチャクチャいたかゆいらしくて。それをその日の夜に熱いお風呂に入って、毛穴を広げて出すっていうシーンが印象的でした。

著者の本業は芸人なので、売れてないからこういうバイトをしているわけなんですよね。そういうときにお風呂で「オレ何やってんやろ」とか思うみたいなんですよね。そういう話がいっぱい入っている本ですね。

あともう1つ、山奥の工事現場とかで一人で派遣されて行ったりすると、山奥でどうなってもすぐに情報が伝わらないんで、何かトラブったときに職人さんに「ここで殺されて行方不明になってもわかんねえぞ」と凄まれたりするみたいなんです。そこで、これからは山奥のバイトは必ず5、6人で行こう、と書いているところとか、印象に残ってますね。


Q3. この本をどんな場所でどんな時間に読みたいかを教えてください


──好きな本は枕元に、好きじゃない本はベッドの下に置く
吉川さんの一冊『百年の孤独』


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吉川:私は寝る前にベッドの中で読みますね。その後は枕元の横に置いて寝ます。

米田:わかるわ~、枕元には僕も本の要塞がありますよ。

ベッドの横に本がかなり積んであるなぁ、寝ながら読みたい本ばっかりですから。

吉川:私はあんまり好きじゃない本はベッドの下に置きます。

読みたい時間は夜中ですかね。でも、読みだすとずっと読んでいたいので、理想を言えば、ドラゴンボールの精神と時の部屋みたいな、外界と時間の流れが違うところに本を持って行って読みたい。基本的には1人で読みたい本です。


──外で読む本ではなく、半径500mくらいの本
庄司さんの一冊『あなたは絶対!運がいい』


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庄司:私は自分に立ち返りたいときに必ずこの本を手に取ります。自分の軸がぶれそうになったときに、1人で夜中に読んだりします。どちらかといえば、真っ昼間に草原で清々しく読むような本ではないです。自分を見つめなおしたいとき読む本です。

米田:これは「孤独」を愛しているときに読みたい本なんじゃないですか!

庄司:『百年の孤独』に結びつけようとしてるんですか?(笑)。でもたしかに、そういう面もありますね。いっぱいいっぱいのときとか、「孤独」を愛しながら、読みたくなります。

吉川:じゃあ、人生のいろんな時期で何度も読んでいるってことですか?

庄司:そうですね。過去、ひどい年だと年間数回とか(笑)。買ったのは、7、8年前になりますが、折にふれて読んでます。外に持っていく本というよりは、半径500mくらいで読む本でしょうか。


Q4. この本から連想されるあなたの思い出話をしてください


──AI(人工知能)は何もないところからクリエイティブなものを作れない
大嶋さんの1冊『クラウドからAIへ』


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大嶋:思い出というより空想に近いんですけど、これ読んで思い出したのが、ウィル・スミス主演の『iRobot』っていう映画ですね。2045年問題という現象を描いた作品なんですけど、2045年というのは、人間を超えるAIが誕生する年だと言われてるんです。そうなると、人間は存在する理由がなくなってしまうのではないか、と。実際ここ3~5年でものすごい精度が上がっていて、あと20年もあればだいたいのことはできてしまうのではないか、ということをこの本を読んで、間近に感じられました。

長谷川:AIのせいで人間が不要になる世界って、人間が自分で自分の首を締めてるみたいですね。

開發:だいぶ本末転倒ですよね。

全員:(笑)。

大嶋:それともう1つあって、それは前に受けた物理学者の方の講義なんですが、そこでも同じ話をしていたんです。そのときに僕は「AIは人間を超えるんですか」と質問したんですよ。そしたら、「たぶん超えるだろうけれど、人工知能というのは、過去のデータを元にパターンを見つけて何かを言えるだけであって、何もないところからクリエイティブなものを作るということはできないんじゃないか」ということを言ってもらって、なるほど、と思いました。


──これしかできない、というしんどさからの解放
庄司さんの1冊『あなたは絶対!運がいい』


庄司:はじめにこの本を手にしたのがちょうど出産後ということもあって、自我とか我の強さというものを、どんどん捨てざるをえない時期だったんです。自我を捨てるのは、自分のこだわりや好きなものを手放す作業でもあり、けっこう辛いことで、いろんな生き方の選択肢がある中でこれしかできないんだ、というしんどさがありました。

そんなときにこの本を手にとって、その辛さから解放されたんです。「思い1つで世界がこんなに広がるんだ」と気づいたことが大きかったですね。私の周りでも男女問わず行きづまっている人がたくさんいるので、ニートの友人とかこの本が必要そうな人がいたらあげて、また自分用を買ったりしています。

吉川:出産直後って、2時間と目を離せないって言うじゃないですか。

庄司:グッスリと眠れることなんか、2、3年くらいなかったですね。

吉川:その合間合間に読んでいたんですか?

庄司:子どもを寝かしつけてから、寝る直前に読んでましたね。本当の意味で孤独で、1人で自分と向き合うために読んでいましたね。行きづまった時は、出張先に持って行って読んだりもしてましたね。


Q5. この本を誰におすすめしたいかを教えてください


──仕事に不満を持っている人に
長谷川さんの一冊『幸せをつくるシゴト』


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長谷川:仕事がつまらないなと思っていたり、仕事にコレジャナイ感を抱えている人に読んでほしいと思います。

大嶋:そういう人は、めちゃめちゃ多いんじゃないですか。

長谷川:そうですね。その中でも特に「オレはもう少しできるはずなのに、なんでこんなことをしているんだろう」とモヤモヤしている人には、手にとって欲しいなと思います。帯には「すべての人に」って書いてあるんだけど、30代前半くらいまでに読んでほしい本ですね。

基本的にはいわゆる「キラキラ」していると感じられるでしょうから、みんなにおすすめできる本ではないけれど、「キラキラ」を素直に受け止められる人ならぜひ。自分を変えるきっかけができたり、生きやすくなったりするんじゃないかなと。

ただ、結婚した人に読ませてしまうと勢い余って会社をやめてしまうかもしれない。そうすると責任持てないかなとも思うので、独身の方におすすめです。


──まさにライフハッカーの読者に読んで欲しい本
米田さんの1冊『時間資本主義の到来』


米田:この本をおすすめしたいのは、まさにライフハッカーの読者ですね! もしくは、僕の本の読者の方々。新しもの好きで、ワークデザインとかそういった言葉が好きな人、まさにライフハッカーの読者ですけどね。

あとは、編集業に携わる人で、ソーシャルとかIoT(Internet of Things)の次のステップは何だろう、と思っている人は読んだほうがいいと思います。需要があればビジネスは発生するので、次にどこに人々の欲求が向かうかといったとき、物もサービスも情報も行き渡ったなかでは、時間をどうするか?と、みんな思うようになる。

しかも、満員電車のようなストレスフルな無駄な時間ではなく、ストレスレスな時間をいかに過ごすのか、と考えて生きれば幸福になる。それをどう実現するか、そのためにどう自己コントロールすればいいか、ということが書かれているので、特に編集部にはみんなに読んで欲しいですね。


庄司:究極ですね。読みたくなりました。

米田:時間をどう編集するかということが、結局、生きることのデザインですからね。



ライフハッカー編集部のみなさんは、さすがに編集者だけあって、前半だけでもインタビュー並みの聞き応えのある話ばかりでした。紹介したのは一部だけですが、いわゆるあらすじや解説と比べて、本が立体的に見えてくるのが感じていただいたと思います。しかし、これはまだ前半です。後半にはこれらの本にどのようなつながり「キーワード」が登場するのか、見て行きたいと思います。

後編に続く) 


(文/川上洋平、写真/石井大輔)

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    香川博人

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