• GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie
  • GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie

印南敦史印南敦史  - ,,,,  06:30 AM

「男がつらい」時代だからこそ、心にとどめておきたい5つのこと

「男がつらい」時代だからこそ、心にとどめておきたい5つのこと

150715book_to_read.JPG


これからの時代を生きる男性に必要なのは、ライフプランの見直しです。(中略)そんな男性のみなさんの助けになる学問があります。それが男性学です。男性学は、男性が抱える問題や悩みを対象とする学問です。(「はじめに」より)


そう解説するのは、『男がつらいよ 絶望の時代の希望の男性学』(田中俊之著、KADOKAWA)の著者。では、男性学とは具体的にどのようなものなのでしょうか?

著者によればそれは、女性学の影響を受けて成立した学問。女性学のベースに、結婚や出産を契機に仕事を続けるかどうかなどの「女性問題」があるのに対し、こちらは「男性問題」を軸にしているのだそうです。男性問題といえば、すぐに思いつくのは仕事。日本では男性と仕事の結びつきがあまりにも強いので、働き過ぎや過労死など多くの問題を生み出している。また、そうでなくとも現代は、多くの人が心のどこかに「生きづらさ」を感じている時代でもあります。

つまり、そんな時代のなかで男性が生きやすくなるためのアイデアが紹介されているのが本書。だとすれば、「具体的にどうすればいいのか」が気になるところでもあります。そこで、未来を見据えた第5章「これからの時代をどう生きるか」に焦点を当ててみたいと思います。


必要なのは立ち止まる勇気


「まずは落ち着いてください」。これこそ現代の日本を生きる男性たちが、まず実行してみるべきこと。著者はそう訴えています。先行きが不透明な時代を生き抜こうとすれば、焦りやいらだちを感じるのは当然のこと。とりわけ重要なのは、今後、男性の生き方がどのように変化していくかという問題です。しかし、だからこそ闇雲に前に進もうとするのではなく、ちょっと立ち止まってみようと提案しているわけです。

著者が定年退職者に対して「現役時代を振り返ってどう思うか」とたずねたところ、「残念」という答えが返ってきたのだとか。そしてその原因として、次のような発言があったそうです。

「仕事については、ある時点までは我慢でしたね。要するにそれで麻痺して慣れてくるんですね。(中略)だからそういうことで仕事のつらさを乗り越えてきたのかもしれませんね」

会社勤めをはじめたころは、誰しも「なぜ働かなければならないのか」と考えるもの。しかし、遅かれ早かれこの疑問は封じ込められると著者はいいます。いくら考えたところで、男性は定年退職までの40年間は働き続けるしかないから。「麻痺して慣れた」とは、つまり考えるのをやめたということになります。たしかに思考を停止してしまえば、一時的に苦しみから逃れられはするでしょう。しかしそのぶん、漠然と月日が流れていくことになるわけです。

著者がいうように立ち止まって落ち着いて見たところで、仕事を放り出せるわけではありません。しかし、少なくとも現役生活を「残念」なものにしない努力はできるはず。だから、「自分が本当にしたいことはなにか」「いまの仕事を続けていくことに、どのような意味があるのか」、このことについて考えてみるべきだと著者は訴えているのです。(202ページより)


人との比較をやめる


幼少期から競争にさらされてきた男性にとって、立ち止まるのはとても怖いこと。「遅れをとりたくない」と思う気持ちとどう向き合うかは、男性なら避けて通れない問題かもしれません。そして実際のところ、競争があってこそ人は自分の能力を高められるもの。競い合うことで力を発揮できる、そんな男性がいることがその証拠です。とはいえ、これほど単純な原理が、すべての男性に当てはまらなくても当然。コツコツと積み重ねていくスタイルが得意な男性の存在も、同様に認めるべきだということ。自分のペースを守ることで能力が発揮できる人が、無理に競う必要はないという考え方です。

競争が苦手な男性に対して「向上心が足りない」という人もいますが、これは大きな間違い。性別に関係なく、能力を伸ばしていくための方法は人それぞれだからです。むしろ、個性を無視して「男だから」と競争を強いるのはハラスメントだとも著者はいいます。たしかに、競争を強いられた結果として潰れてしまった男性がいたとしても、それは本人の責任にされてしまうものです。しかし、それではあまりに理不尽。

ここで著者が強調しているのは、「プライドと見栄は違う」ということ。プライドは自分の成果を自分自身が評価することで育まれるもので、重要なのは「自分が納得できるか」。他人との比較から抜け出すには、正しくプライドを持つことが大切だということです。そしてプライドを基準にすれば、評価の仕方が変わってくるといいます。なぜなら、「他人と比較して劣っていること」を気にするのではなく、自分の能力を発揮できなかったときに悔しいと思えばいいのだから。肩の力を抜き、マイペースで自分の最大の力を出せるようにすべきだというわけです。(204ページより)


自分のなかの多様性を認める


いうまでもなく、このような考え方に共感できる男性もいれば、「まったく共感できない」という人もいるはず。もっといえば、それは男性だけに限った話ではなく、女性にも共感できる人や、そうでない人もいるでしょう。

そして同じことは、自分自身についてもいえると著者。本来ならさまざまな個性があるはずなのに、「男性だから」という理由で自分の生き方を決めつけている人もいるということです。でも現実的には、これまで女性的とされてきた看護や保育の現場で働く男性も増えています。趣味がお菓子づくりでも、スイーツ食べ歩きでも誰にも文句はいえないはず。だから、好きなことをやればいいということ。

多様性を認めるということは、単にいろいろな人の価値観を受け入れるということではないそうです。どんな人のなかにも、多様性は存在しているもの。それを無理に「男性」というひとつの型に押し込める必要はないという考え方です。(207ページより)


仕事と見栄を切り離す


仕事一辺倒の生き方から自由になるためには、まず、男性自身が落ち着き、見栄っぱりをやめること。逆にいえば、それができない男性があまりにも多いということにもなります。でも男性が仕事を優先してしまうのは、彼らの意識だけの問題ではないとも著者はいいます。社会全体が男性に対し、これまでどおりの見方を続けるのであれば、男性は仕事中心に生活するしかないからです。

男性の評価は、基本的に仕事上の業績や地位で決まるもの。事実、有名な会社で働いていたり、社会的地位の高い職業に就いていたりする男性は、なんとなく偉いような気がしてしまうものだったりもします。ただしそれは彼らの人格とは別の話ですし、地域や家庭ではなんの役割も果たしていない可能性も。もちろん決めつけは禁物ですし、すべてを完璧にこなしている人もいるでしょう。ただ、仕事だけをしていればいいと勘違いしてしまうような土壌を、私たちがつくり出してしまっていないかどうかは、確認してみなければいけないということ。(215ページより)


正論で世界は救えない


仕事でも家庭でも、人生に悩みはつきもの。ただし男性は、つらいときにも弱音を吐かず、問題があっても直視しないようにして、定年退職まで働き続けるのが当たり前とされてきました。そんななか、ここにきて男性の抱える問題が表立って議論されるようになっているのは、「生きづらさ」というキーワードを与えられたからだと著者は分析しています。そして、このような流れに対して、「男らしさ」にこだわる中高年男性を中心に「情けない」「くだらない」といったリアクションが出てくるだろうとも。

しかし、それでもこうした主張を著者がやめないのは、「その方がおもしろいから」なのだそうです。ギチギチに理論武装してお互いの「正論」をぶつけあったところで、それは徒労に終わるだけ。一方、冗談には好きを生み出す効果があり、そこには譲り合いの余地が生まれる。だからこそ、「まじめにふざけること」を目標として、著者はここでの議論を進めてきたのだというのです。


男性が抱えている問題はどう考えてみても山積みです。一時的な関心ではなく、「男性問題」についての議論が継続し、性別にこだわらない自由な生き方ができる社会が実現することを願うばかりです。(220ページより)


あまり深刻に考えすぎず、「普通の男性」というイメージと上手に距離を取れるようにすべきだということなのでしょう。(219ページより)


(印南敦史)

MORE FROM LIFEHACKER

powered by
    
    
    
  

Kotaku

Recommended

© mediagene Inc.