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香川博人  - ,,,,,,,,,,  07:00 PM

エアレース・パイロット、室屋義秀さんが実践する自己管理術【自分との戦いに打ち勝つ方法】

エアレース・パイロット、室屋義秀さんが実践する自己管理術【自分との戦いに打ち勝つ方法】

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最高速度370km、旋回するときの最大の重力負荷が10G(体重の約10倍)。地上では考えられない過酷な上空で世界最速の座を競う『レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ』マスタークラスに参戦を許された14名の内、唯一のアジア人パイロット、室屋義秀(むろやよしひで)さん。

これまでに、室屋さんが自己管理術として実践している「判断力の身に付け方」「感情のコントロール」を紹介しましたが、今回はストレスやプレッシャーなど「自分との戦いに打ち勝つ方法」について話を聞いてみました。


室屋義秀(MUROYA YOSHIHIDE) レッドブル・エアレース・パイロット

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1973年生まれ、福島市在住。アニメ『ガンダム』に憧れ20歳で渡米して飛行機のライセンスを取得。24歳のときに本格的なエアロバティックス(曲技飛行)を学ぶために再び渡米し訓練を積む。その後、曲技飛行世界選手権では日本代表に選ばれ、国内外のエアショーでも活躍。2009年、36歳で『レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ』に初参戦。2014年シリーズの第2戦クロアチア大会では3位となり、初の表彰台を飾った。現在、全日本曲技飛行競技会のサポートなどスカイスポーツの振興や地元福島の復興支援活動にも積極的に参画している。


地上の生活と大きく異なる、重力との戦いに耐えられるカラダをつくる


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── 世界最速のモータースポーツ・シリーズ『レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ』では、2014年の大会からレースとパイロットの安全性を重視するために、最大の重力負荷が12Gから10Gへとルールが改正されました。

スペースシャトルの打ち上げの瞬間が1.6Gで固定ブースターが切り離されるときが最大3G。世界最高峰のカーレース『Formula-1』で最大4Gと言われているなかで、体重の10倍にもなる10Gの加重力が全身を襲うエアレース・パイロットは、対耐G対策として日ごろどのようなトレーニングを行っているのでしょうか。

室屋氏:10Gを何かにたとえることが難しいので体感的な話をすると、心臓から血液を送る能力の限界に近いので、脳に血液が行かなくなり、最初は目の毛細血管から血液が抜けていきます。すると、視野がグレーアウトして見えなくなります。そして、同じ状態がしばらく続くと酸欠になるので意識がなくなってしまいます。

もちろん、レース中に10Gとなるのは旋回時などのある瞬間、数秒だけなので、意識がなくなり操縦不能になるわけではありませんが、加重力との戦いは機体を着陸させるまで続くので、対策としては背筋や腹筋のトレーニングはもとより、足などを縛り脳内の血圧をあえて上げた状態を維持しながら踏ん張るなどして、カラダの体幹部を鍛えることは欠かせません。

しかし、実際に空を飛んでみないと本当の重力負荷は体感できないので、飛びながら加重力をかけていくことが大事になります。


初期設定を間違わなければ、ストレスを溜め込まずに抜くことができる

150707_airrace_03.jpg▲2015年7月5日に開催された『レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ』第4戦ブダペスト大会。レースを前に集中する室屋さん Predrag Vuckovic/Red Bull Content Pool


── カラダを鍛えることはイメージできますが、ストレスやプレッシャーから打ち勝つために日ごろから行っていることはありますか?

室屋氏:レースはもとより、日々の練習飛行でも、事前の準備からフライト中はもちろん、着陸するまで細かなミスも起こさないよう、あらゆることに気を配っていますから、常に高いプレッシャーを感じています。でも、どこかでストレスやプレッシャーを抜いてあげないとカラダはもちません。そこで行っているのが、【感情のコントロール】で説明した朝のルーティーンと就寝前の関節を中心としたストレッチです。見た目はカラダをいたわっているように見えますが、実は精神的な重圧を和らげ、癒やしているわけです。

もう1つは、物事のとらえ方、初期設定です。たとえば、筋力トレーニングが嫌だったらストレスになるかもしれませんが、筋肉痛がないと気持ち悪いと思えば、苦痛には感じません。同じことはいくつもあって、とらえ方次第でストレスになるか、ならないかが決まり、大変なことでも自分がおもしろいと思えば、ストレスにはなりにくいですよね。

つまり、初期段階で何がストレスとなり、どうすればストレスを溜め込まずに済むか、その設定次第でストレスは軽減することができ、コントロールできるわけです。そして、本当にキツイことはしないことです。


── では、練習を終えた後や休日はどのように過ごしていますか?

室屋氏:海外でレースを転戦しているときは、移動も含めて毎日が忙しいので、ストレスやプレッシャーを抜いている時間はそれほどありません。しかし、ホテルに早く帰って、風呂に長く入り、ストレッチをして、仕事とは一切関係のない小説を読んだりして時間を過ごすようにしています。

活動拠点の福島で休日を過ごすときは、レースや飛行機のことを頭から完全に切り離して過ごしています。プレッシャーがかかる環境とはまったく違う場に身をおいて逃避していると、自然治癒力が働いてリセットできるんです。


スカイスポーツの振興は、若者たちを育てることにもつながるライフワーク


150707_airrace_04.jpg▲歴史あるブダペストの美しい街並みを背景に華麗なフライトをみせる室屋さん Joerg Mitter / Red Bull Content Pool


── 『レッドブル・エアレース・ワールドチャンピオンシップ』に参戦しているパイロットの多くは、空軍のパイロット出身で、室屋さんのように民間人からエアレースの頂点を争うパイロットになるのは珍しいそうです。

また、日本のスカイスポーツは環境、人材育成、サポートなどを含め、欧米諸国と比較してかなり遅れており、室屋さんは自身の努力と多くの支援により、遠回りをしながらも今日の地位を切り開いてきました。そこで室屋さんは、これまでの経験をもとに、日本でスカイスポーツがもっと身近な存在となることが自分の使命だと感じているそうです。

室屋氏:私は18歳で初めて空を飛びましたが、パイロットへの志はあってもアマチュアが空に憧れて練習しているだけでした。今思えば、そこから競技スポーツへ参加できるような道筋、システムやステップがあれば、大きく違っていたと思います。

10代で飛行機にふれることができ、訓練を受けられる環境があれば、若い時期に感覚が磨かれるので、パイロットになるためには圧倒的に有利ですし、そうした仕組みがないとスポーツとしては成り立ちにくいわけです。

私の場合は、国内外のいろいろな人たちにステップをつくってもらい、訓練や実戦をやらせもらったので、今度は自分がサポートする番です。スカイスポーツが大好きで、世界で戦う気持ちがある若者たちがステップアップできる階段をつくることが、これから自分が死ぬまでの目標かなと思っています。もちろん簡単なことではありませんが、これまでと同じで、立ちはだかるものを超えながら実現させたいですね。


── では最後に、エアレース、曲技飛行の魅力を教えてください。

室屋氏:スカイツリーから眺める景色を見たときの感動と同じです。空を飛んでいると、見たことのない世界が目の前に広がり、それが魅力だと思っています。特に遮るものがない上空を3次元で自由に飛び回ることは、私たちが乗っている飛行機にしかできないことですからね。

スポーツとして、競技としてやるとなれば、体力面やいろいろな高いハードルがあり、技術の奥が深くてとてもシビアですが、心技体を鍛え抜かないと空を舞うことはできないので、その意味では青少年の教育にもつながると思っています。


エアレース・パイロットの室屋さんに聞いた自己管理術。【判断力の身に付け方】【感情のコントロール】【自分に打ち勝つ方法】の3つに共通していたのは、何事も楽しむこと。そして、自分の心の中をきちんと整理して目標に向かって突き進むための準備を常に行うことでした。

まだまだ日本では馴染みが薄いエアレースですが、日本、アジアの先駆者として世界のトップカテゴリーで戦う室屋さんが切り開く新しく刺激的な世界を、これからも楽しみながら見続けていきたいと思います。それは、後生に語り継がれる日本のスカイスポーツの歴史、そのものだからです。


レッドブル・エアレース2015
室屋義秀オフィシャルウェブサイト

(香川博人)

  • ,,,, - By

    友清哲

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