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松尾仁松尾仁  - ,,,,,,,,,,  07:00 PM

初めての起業はシンガポール。Vivid Creations齋藤真帆さんが異国で体感した多様性を楽しみ「相手」に寄り添う仕事術【アジア×ビジネス】

初めての起業はシンガポール。Vivid Creations齋藤真帆さんが異国で体感した多様性を楽しみ「相手」に寄り添う仕事術【アジア×ビジネス】

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ライフハッカー [日本版] の編集部員であり、神宮前とシンガポールを拠点とするギャラリーショップ「EDIT LIFE」のプロデューサー・松尾仁が聞き手となって、アジアで起業した経営者にインタビューする連載「アジア×ビジネス」をスタートします。第一回にご登場いただくのは「リアル脱出ゲーム」をはじめ、日本の良質なコンテンツのシンガポール進出や、日系企業のシンガポール進出をサポートするVivid Creations代表の齋藤真帆さん。起業のきっかけやご自身の仕事術、今後の展望などについてお話を伺いました。


齋藤真帆(さいとう・まほ)
1979年生まれ。神奈川県横浜市出身。大学卒業後、出版局を経て某メーカーで海外プロジェクトに携わり、台湾で働く。帰国後の2006年にシンガポールの日系企業に就職し、シンガポール永住権を取得。フリーランスのコーディネーターを経て、2009年にイベント・展示会の企画運営及びマーケティングを行う会社Vivid Creationsを設立。


ストレスの少ないシンガポールでの起業


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松尾仁(以下、松尾): Vivid Creationsを設立されてから6年になりますが、齋藤さんがシンガポールで起業されることになった経緯を教えてください。

齋藤真帆さん(以下、齋藤):2006年から2年間、シンガポールの日系企業に勤めていたんですが、在籍中に知人のミュージシャンからシンガポールツアーのコーディネートをしてくれないかと相談を受けたんです。実際にやってみたら思いのほかスポンサーが集まったり、現地のプロモーターさんとも繋がることができて想像以上に形になったんです。ちょうどそのタイミングでシンガポールの永住権がとれたので、日本の素晴らしいコンテンツをもっとシンガポールに紹介したいと思って、身軽に動くために独立しました。それが28歳から29歳の頃。1年くらいフリーランスで活動して、仕事の規模が大きくなったので起業を決意しました。

松尾:齋藤さんは日本で起業経験があったわけではなく、シンガポールが初めての起業だったんですよね。初めての起業を海外で行ったとき、何か苦労した点はありましたか?

齋藤:会社登記や経営のことを、あまり事前に勉強せずに始めてしまったので、知らない者の強みというか、だから逆に辛いと思ったことがないんですよね。シンガポールは会社登記もスムーズだし100%外資でも起業できる。日系企業が多いので会計士もいて、サポートしてもらえる環境は整っていました。営業に行ってもシンガポールの人たちはみんな話を聞いてくれるんですよ。女性社長って、私の中では、男性社会の中でストレスを感じながら頑張らなきゃいけないっていうイメージがあったんですが、シンガポールではそれを感じたことはほとんどありません。シンガポールでは女性がすごく活躍されていて、特にマーケティング分野の方はほとんどが女性です。いろんな国の方がいるから外国人に対する差別もない。私に起業経験がなかったからかもしれないけど、みなさんがやられていることだし、私にもできるだろう、という気楽な考えでいました。


一歩一歩を楽しみながら、健康的に業績を伸ばす


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Vivid Creationsのホームページ。worksのページには、過去の仕事事例が紹介されている。


松尾:日本企業が海外進出するためのサポートをメインの事業として起業されたVivid Creations。起業してからこれまで事業を続けてこられた原動力や、ご自身が心がけてきたことを教えてください。

齋藤:身の丈にあわないほどの成功を無理に求めず、着実にやろうと思ってきたから続けられてきたのかもしれませんね。ビジネスは収益重視だという入り方もあると思うんですが、私はそこが根源ではないんです。私が持っているアイデアを具現化し、かつちゃんとビジネスが成り立つということが目標で、そのためだったら何でもできるタイプ。「間違っています」と言われて0からやり直すことも、それでゴールに近づけるんだったら苦じゃないです。何もなかったところから着実に、一歩一歩階段を踏みしめながら登っていることに喜びをずっと感じてきたんです。クライアントさんのいる仕事をするときも、使うお金は同じでも、もう一歩工夫することで成果を出せると思うときにはどんどん提案します。

松尾:クライアントワークの中で、ローカライズに成功し、成果に結びついた例を教えてください。

齋藤:まず大前提として、私たちだけのアイデアではなく、クライアントさんが現地に歩み寄る気持ちがあってこそ成果が上がると思います。例えば、あるファッション商業施設の企画では日本ブランドを紹介するイベントを行って、集客もセールスも良い結果を残すことができました。その要因は、ブランド側が商品の魅力を現地のアルバイトスタッフにきちんと伝えて、スタッフがお客さんに積極的に説明することができたからだと思います。また、最近担当している食品メーカーのPRキャンペーンでは、日本の広告ビジュアルをそのまま展開するのではなく、ローカルの女の子をアンバサダーとして起用したビジュアル制作とイベントを展開しています。アンバサダーの人気投票では、日本人とシンガポール人の感覚の違いが如実に現れる投票結果になっていてとても興味深かったです。日本人の考える"かわいい"は、現地のそれではないんですよね。このように、現地のエンドユーザーの方に喜んでもらえて、かつ、主催側もアウトプットの成果が見える状況に達したときに、この仕事をやっていて良かったなとモチベーションが上がりますね。


クライアントワークと並行し、自社イベントで日本のコンテンツを発信


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Vivid Creationsが定期的に自主公演を行っている「志の春英語らくご」での一幕。立川志の春さんはライフハッカーの「編集長インタビュー」にも登場した、イェール大卒の英語で落語ができる希有な噺家。日本の伝統的なコンテンツに、現地向けのネタを仕込んで英語で提供している。


松尾:「志の春英語らくご」など自社が主体となって発信するイベントも行われていますよね。現地での反応はいかがですか?

齋藤:ローカルのお客さんが、英語の落語を聞いて、大爆笑しているんですよ。志の春さんのすごいところは、日本の伝統芸能である落語を、ご自身が翻訳した英語で噺せること。そして、本編への導入である"まくら"のために、わざわざ公演当日の朝にローカルの理容室で髪を切って、シンガポールの人たちにも理解できるネタを用意しているんです。また、現地の人たちがより共感できるように、シングリッシュと呼ばれるシンガポール訛りの英語も取り入れていて、公演はいつも大ウケです。落語を英語にするというだけでなく、どうしたら現地の人に落語の魅力や本質が伝わるのかを常に考えていらっしゃる点が、志の春さんの英語らくごの魅力なのだと思います。シンガポールの人たちは基本的に何でも素直に受け取ってくれるから、お客さんとの相性もいいんですよね。こうやって現地を理解し、歩み寄りを楽しむアーティストの方たちともっと仕事をしていきたいし、そういう方たちを輝かせられるよう弊社が裏方の役割を担えればと思っています。


「リアル脱出ゲーム」は、シンガポールで何か受けるか、トライ&エラーのプラットフォームにも


松尾:「リアル脱出ゲーム」のシンガポール展開も、主催会社であるSCRAPさんに、 Vivid Creationsさんがお声がけすることで実現したんですよね。「リアル脱出ゲーム」との関係は、どのように始まったのでしょうか?

齋藤:日本の企業が海外進出するためのイベントを手がける中で、自社からも何かを発信していくことをやりたいなって思っていたんです。そのときにちょうど日本でリアル脱出ゲームが流行り始めていて、存在を知ってから次の週末には、帰国して東京ドームで行われた脱出ゲームに会社のスタッフと一緒に参加しました。2011年の5月ぐらいですかね。そしたら単純に面白かったし、日本の文化的背景を知らなくても楽しめるゲームなので他言語化できるなと思ったことと、頭を使うゲームなので学歴社会の賢いシンガポールの方々も喜びそうなゲームだと感じたんです。すぐに主催のSCRAPさんに連絡をしたら、ちょうど海外進出を考えていたタイミングだったので「ぜひ」という話になって、シンガポールでの第1回を2012年の1月に開催することができました。


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6月に公演したリアル脱出ゲーム第9弾の「Real Escape Game in Singapore」は、シンガポール政府観光局の「キックスタート基金」の助成金を受けて開催された。


松尾:面白そうなものを見つけてからの行動力と、実現までのスピード感が素晴らしいですよね。それでコンテンツを輸入して、先日まで開催されていたものを含め、これまでの公演が9回。

齋藤:はい。イベントってどうしても打ち上げ花火で終わっちゃうから、継続的にやらなきゃいけないと考えたときに自社でコントロールできるものがいいなと考えていました。SCRAPさん側にも「現地で受け入れられるような形にいくらでも変えてもらって大丈夫です」と言っていただけたので、クライアントイベントではなかなかできない、シンガポールではどんなことが受けるのか、トライ&エラーができるプラットフォームとしても大きな意義がありました。

松尾:リアル脱出ゲームでの具体的なトライ&エラーを教えてください。

齋藤:最新のリアル脱出ゲームはシンガポール建国50周年を記念した公演だったんですが、今回はイベントのターゲットと同じ、シンガポールの20〜30代の女性スタッフから上がってきたアイデアをすべて取り入れたんです。たとえば、「もっとフィジカルなアクションが欲しい」とか「デザインもわかりやすくよりキャッチーにしたい」とか。キャッチコピーも「果たして君は挑戦できるかな?」みたいな、競争好きなシンガポール人の心に響くものを考えました。マーケティングの部分でも、お得感の好きなシンガポール人に合わせて、前売り割引やグループ割引を作って。おかげさまで良い評価をいただけました。また、いつも来てくれるリアル脱出ゲームのファンのコミュニティができ、彼らにイベントを手伝ってもらっています。こうやって現地の人を巻き込み一緒に創っていくこと。これだけでも大事な財産だと思っています。

松尾:リアル脱出ゲームで得られた知識と経験は他の仕事でも生かせるから、そういう意味でのトライ&エラーにもなっているんですね。


日本にも営業拠点を設置。東南アジア進出をより手厚くサポート


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松尾:今年、Vivid Creationsの日本支社がスタートしましたが、その狙いは?

齋藤:私個人のライフプランとしてもずっとシンガポールだけでやるつもりはなかったんです。タイやインドネシアと、次の支社の選択肢は他にもありましたが、また1から支社を作って現地のニーズを拾うにはまだちょっと早いと感じていました。そこで、他の国での展開を考えるなら、日本できっかけを作ればおのずとやれるなと考えたんです。日本支社は完全に営業拠点として捉えていて、海外でのプロモーションやイベント、マーケティングを考えている企業さんにシンガポールはもちろん、案件によっては東南アジアの他の国もご提案しています。

松尾:日本支社ができたことで日本に戻られる機会も増えたと思いますが、改めて日本という国をどう思いますか?

齋藤:とにかく日本って選択肢が多くて、一個一個のクオリティが高いと思います。シンガポールも選択肢が多いほうだと思うし、何でも揃っているけど、日本に比べるとまだまだ。だから、海外に出なくても十分楽しいんですよね。一方で開放感と勢いのあるASEANの熱量も恋しくて、だからこそ私はシンガポールと日本を行き来するように心がけています。日本に帰国してみて、豊かさに牙を抜かれてしまいそうというか、下から引っ張られる感覚があって、このまま日本にいると自分が埋もれてしまうんじゃないかという危機感を持ちました。Vivid Creationsの強みは「日本と海外をつなげること」なので、日本の地面に足が付きすぎないように、常に足をばたつかせていたいと思っています。


シンガポールから、東南アジアにも視点を広げる


松尾:齋藤さんはアジアで活躍する日本人経営者からなるシンガポール和僑会の代表でもあるんですよね?蒼々たるメンバーが集まっているとか。

齋藤:はい、2年前からシンガポール支部の会長をやらせていただいています。メンバーにはフレッシュで前向きな経営者の方々40名くらいが属しています。コミュニティは東南アジア全土にあってみなさん仲が良いです。ちょうど先日も「ASEANを知る」と「知人から友人に」というテーマのもとASEAN大会を開催したばかりです。シンガポールでの大会運営はVivid Creationsで行わせていただいて、名刺交換に終わらない関係を築くきっかけが作れたかなと思っています。和僑会にはさまざまなジャンルの経営者が集っているので、それぞれが深くつながることで、今東南アジアでビジネスをされている人たちとの情報交換とそれをサポートする体制を築けると考えています。

松尾:最後に、シンガポールでの事業展開を目指す人たちにアドバイスをお願いします。

齋藤:いろいろな企業のシンガポール進出を見てきましたが、撤退される企業ももちろんあります。大切なのは自分たちのコンテンツを海外に伝えたいと心から思うこと。海外進出だけを目標に「これが僕たちのオリジナルです。はいどうぞ」という考え方ではなく、やっぱり人と人ですから「LOVE」の気持ちを持って、「シンガポールの人はどんなことを考えているかな?」「どうしたら興味を持ってもらえるかな?」と、歩み寄ることが最も成功につながると思っています。

               ※

日本企業の東南アジア進出をさまざまな角度から手助けする齋藤さんが、この仕事をしていて一番面白いと感じるのは、進出を考える企業の想いやゴールに革新的に迫れるアイデアを思いついた瞬間なのだそう。企業の抱える悩みを解決すると共に成果をあげているのは、齋藤さんのアイデアが一方的なものでなく、相手に寄り添って生まれたものだからこそ。そしてその気持ちを、アジアに進出する企業も同じように持つことが大切なのだと思いました。また、さまざまなコンテンツを手がける中で生まれる壁を壁と思わずに、 真摯に向き合って、多様性を楽しみながら一つひとつをクリアにしていけることも齋藤さんの強みだと感じます。

Vivid Creationsでは現在、日本オフィスのスタッフを募集中。日本と海外をつなぐ役割を担いたい方は応募してみては?

(聞き手/松尾仁、文/宗円明子)

  • ,,,,,,,, - By 香川博人LIKE

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    秋の行楽シーズンがスタート。最近ではアクションカメラでスポーツやアクティビティの臨場感のあるシーンを撮影して、SNSなどで見て・楽しむことが珍しくなくなりました。しかし、試してみたいけど自分でも使いこなせるのか、なかなか1歩踏み出せない人もいるのではないでしょうか? そこで今回、アクションカメラの使い勝手を実際に確かめてみようと、カシオの最新モデル「EXILIM EX-FR200」をポケットに入  11:00 AM

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