• GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie
  • GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie

ライフハッカー編集部ライフハッカー編集部  - ,,,  12:00 PM

科学者を悩ます、スポーツ界における「男女の境界線」

科学者を悩ます、スポーツ界における「男女の境界線」

150617athlete.jpg


Popular Science:インドのプロ短距離走選手であるデュティ・チャンド選手は2013年、女子選手として大会に出場することを禁じられました。チャンド選手が出場資格を剥奪された理由は、ドーピングではありません。また、女性として認められなかったわけでもありません。実際、チャンド選手は女性として生まれ、女性として育ちました。問題は、血中のホルモンにあったのです。


チャンド選手の生まれつきのテストステロン値は、男性の標準とされる範囲の数値でした。国際的な規則に従えば、チャンド選手はテストステロン値が女性の基準とされる値に低下しない限り、再び競技に参加することはできないそうです。テストステロン値を適正な値に下げるには、投薬や手術といった治療が必要になります。チャンド選手は選手資格剥奪の決定に対し、スイスのスポーツ仲裁裁判所(CAS)に異議申し立てを行い、2015年3月に同裁判所の審理に出廷しました。CASによる最終裁定は今年の夏に下されるようです。

テストステロン値によって性別判定を下すルールになった結果、これまでに何人もの女性アスリートたちが性別疑惑を掛けられています。その代表的な選手が、南アフリカ出身のキャスター・セメンヤ選手です。セメンヤ選手は、2009年ベルリン世界陸上の800メートル走で優勝しましたが、試合後に性別検査を受けなければなりませんでした。

国際陸上競技連盟(IAAF)の規定では、女子選手のテストステロン値は、男性の標準値とされる範囲を下回っていなければならないそうです。国際オリンピック委員会(IOC)にも同様の規定があります。『Science』誌に掲載された医療人類学者のKatrina Karkazis氏らによる意見記事では、この異論の多い性別判定方法に生物学的な裏づけがあるか否かについては、科学者の意見が真っ二つに割れていると説明されています。

女子選手のテストステロン値に上限を設けるという方法は、男子選手と女子選手を明確に分けるための最新の試みです。かつて、女性のエリート選手は、性別を証明するために遺伝子検査や染色体検査を受けなければなりませんでしたが、どちらの方法も完璧ではありませんでした。男性と女性の境界のグレーゾーンに分類されるような人々は、両方の性の特徴を備えている場合があるからです。最終的には、性別検査という考え方は放棄され、各人が自分で認める性別で競技に参加できるようにすべきだという判断が下されました。2011年から2012年にかけて採用されるようになったテストステロン値による性別の規定は、そうした欠陥を抱えた古い検査法の新たな形にすぎない、とKarkazis氏は上述の意見記事で述べています。

「昔から男子選手は、性別検査を免除されてきました。かつて、検査方針を決める人たちのあいだでは、男性アスリートの中には女性と偽る者がいるだろうと考えられていました。最近の性別検査については、その正当化の根拠として、テストステロン値が高い女性は不公平なアドバンテージを持っていると主張されています」と、Karkazis氏は米誌『Popular Science』の取材の際に述べています。

誤解のないように述べておきますが、テストステロン値の検査では、選手の血中のテストステロンが自然に産生されたものか、人工的に合成されたものかを判定できるので、ドーピングは問題になりません。チャンド選手のような人は、体内で男性ホルモンが過剰産生される高アンドロゲン血症にかかっているのです。

けれども、エリートアスリートたちの自然なテストステロン値の「標準範囲」を設定することは、予想以上に困難でした。ある研究では、男性アスリートと女性アスリートのテストステロン値の分布に重なる部分があることがわかりました。その研究によれば、テストステロン値が典型的な女性の範囲を超える女性の割合は、13.7%にも上ったそうです。しかし、IAAFの研究者が実施した別の研究では、テストステロン値が高い女性はごくまれで、その割合は1.5%という結果になりました。

どちらの研究も完璧ではありませんでした。前者は女性のテストステロン値が実際よりも高く計測される可能性のある検査方法を採用していました。一方、IAAFが実施した研究では、テストステロン値が特に高い女性のデータが、分析を歪めるアウトライアー(外れ値)として、実際には除外されていたのです。


男性ホルモン分泌細胞を手術で切除してしまう女性アスリートも


ある意味では、こうした議論は机上の空論と言えます。というのも、テストステロン値が高いことが女性アスリートのパフォーマンスを向上させるかどうかは、完全には明らかになっていないからです。IAAFの研究によると、「高いテストステロン値が女性の競技パフォーマンスの重要因子であることを証明する、明確な科学的証拠はない」のだそうです。

さらに、もしテストステロン値の高さが本当にパフォーマンス上の問題になるというのなら、男性アスリートにもテストステロン値の上限を設けるべきではないでしょうか? Karkazis氏はその点について、「男性の場合、テストステロン値が高くても、性別が曖昧になるということはありません」と説明しています。『Popular Science』誌は、IAAFの科学者にもコメントを求めましたが、返答は得られませんでした。

誰かに「テストステロン値を下げろ」と求めるのは、決して軽い要求ではありません。「身体は、生態系のようなものです。一部分を変えれば、ほかのすべてが変化してしまいます。テストステロン値が下がれば、ほかのさまざまなホルモンの変化が引き起こされるのです」と、Karkazi氏は述べています。IAAFの求める基準を満たすために、男性ホルモン分泌細胞を手術によって切除してしまう女性もいますが、これは骨粗鬆症にかかるリスクを高めてしまいます。また、テストステロン阻害薬を使用する女性もいますが、この薬には、肝臓毒性などの長期的な副作用があります。そして、それ以外の女性は、競技をきっぱりと辞めてしまうのです。

男性と女性の境界が生物学的に明確になっていない以上、最も公平な解決策は、かつて採用されていた方針に戻り、自分を女性と考えるアスリートが女子選手として競技に参加できるようにすることだと、Karkazis氏は主張しています。


SCIENCE IS STILL TRYING TO FIGURE OUT WHAT MAKES A FEMALE ATHLETE|Popular Science

Sarah Fecht(訳:丸山佳伸/ガリレオ)
Photo by Shutterstock.

  • ,,,,,,,, - By 香川博人LIKE

    楽しみながら・まるごと撮って・切り出して見る。アクションカメラの新スタイルをスポーツクライミングで試してみた

    Sponsored

    楽しみながら・まるごと撮って・切り出して見る。アクションカメラの新スタイルをスポーツクライミングで試してみた

    楽しみながら・まるごと撮って・切り出して見る。アクションカメラの新スタイルをスポーツクライミングで試してみた

    秋の行楽シーズンがスタート。最近ではアクションカメラでスポーツやアクティビティの臨場感のあるシーンを撮影して、SNSなどで見て・楽しむことが珍しくなくなりました。しかし、試してみたいけど自分でも使いこなせるのか、なかなか1歩踏み出せない人もいるのではないでしょうか? そこで今回、アクションカメラの使い勝手を実際に確かめてみようと、カシオの最新モデル「EXILIM EX-FR200」をポケットに入  11:00 AM

MORE FROM LIFEHACKER

powered by
    
    
    
  

Kotaku

Recommended

© mediagene Inc.