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印南敦史印南敦史  - ,,,  07:30 AM

仕事での評価は、会社外での「所作」で決まる?

仕事での評価は、会社外での「所作」で決まる?

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仕事ができる人は店での「所作」も美しい 一流とつき合うための41のヒント』(北村森著、朝日新聞出版)の著者は、元「日経トレンディ」編集長。これまで20年以上にわたり、国内外の名店・老舗を訪ね続けてきたのだそうです。


20~30代のころ、年長者に連れられて、たくさんの飲食店やホテルをめぐりました。無作法な私の行動をたしなめられたこと、数え切れないほどありました。それがいまになって、本当に役に立っています。あのとき、先輩や上司から注意を受けておいてよかった、と心底思いますね。(「まえがき」より)


そして、そんな経験からいま実感するのは、「店やホテルでの所作が美しい人」の多くは、おそらく「仕事も間違いなくできる」のではないかということ。つまり本書では、そのような考え方をもとに、飲食店・バー・ホテル・旅館などでの「所作」について説いているわけです。

第1章「仕事の成果は『場』と『振る舞い』で決まる」に目を向けてみましょう。


できる人、できない人の違いは、店での所作に現れる


著者は「食べる、泊まる」が仕事のひとつ、という生活を20年は続けてきたのだとか。国内外のホテルのサービスや朝食をチェックしたり、日本旅館の夕食を評価したり、割烹や鮨屋の雰囲気などを原稿にまとめたりしてきたわけです。

とはいえ、「雑誌の取材を受けてください」「この催しに参加してください」などと、店の主人や女将に取材交渉をすることは現実的に困難。それでも、難攻不落といわれた宿屋料理屋を、8割以上の確率で口説き落としてきたのだといいます。

その際の重要なポイントは、自分自身の立ち居振る舞いをどうするかに気を配ること。相手の気持ちを動かすことが、付け焼き刃の知識でごまかせるほど甘くはない以上、宿や店での自分の態度をどうするかを考えた方が早いというわけです。

そして、その結果として得た結論は、店や宿のご主人や女将が大事にしたい客とは、金払いの派手な人でも、料理や器に詳しい人でもなく、「さりげなく、ちょっとした気づかいができる人」だということ。大金を使わなくても、あわてて知識を詰め込まなくても、店や宿とのいい関係はつむげるものだということ。

そしてもうひとつ、確実にいえるのは、「仕事のできる人はきっと、料理屋で食事をしたり宿で一夜をすごしたりするなかでの所作が美しい」ということ。値が張る料理屋に入る場面に限らず、日常づかいする居酒屋でのふとした仕草にさえ、同じようになにかが表れているはずだといいます。(16ページより)


「ルール」は自分のため、「マナー」は人のため


しかし、「立ち居振る舞いが大事」というのは、ナイフやフォークの使い方や、上座下座の位置関係などの作法の話ではないそうです。作法というのは言い換えれば、お茶での約束事のような「ルール」。それに対して著者が本書で伝えたいのは、「マナー」の話だそうです。

マナーは作法とイコールではないもの。店や宿の人とよい関係を結び、連れの女性や同僚、あるいは仕事先の人を楽しませることにつなげる。そのようなことが回りまわって、最終的に自分を光らせることになる。それが、いいマナーを身につけることの効果だと著者は記しています。

ルールは「恥をかくか、かかないか」という水準の、自分のためのもの。一方のマナーは、人のためのもの。店や宿の人、偶然に空間をともにする見ず知らずの人も含め、いかに気持ちよくすごせるように心がけるかの話だということ。

では、飲食店を訪ねた際の、最も基本的なマナーとはなんでしょうか? この点について著者は「私個人の考えですが」と前置きをしたうえで、「出されたものをすぐに食べる」ことだと主張しています。特にいえるのは、日本料理店における椀、天ぷら、鮨。

椀ものは日本料理の献立のなかでいちばんの華であり、親方が細心の注意を払って仕上げる一品。それを蓋も開けずに放っておいては、店とのいい関係を築けるはずがないという考え方です。天ぷらや鮨も同じで、できたてを運ばれたときがいちばんおいしい状態。最もいい状態のものをさっと食べることは、料理人や職人にとってはありがたいことだというわけです。

店が大事にしているものを、客がきちんと受け止める。それは、日常の仕事のなかに求められる基本姿勢とまったく同じだと著者はいいます。(21ページより)


「お客様」の意識では、いい関係は結べない


パーティーの席で名刺交換しただけのような「人脈」は、ほとんど役に立たないもの。その証拠に、雑誌の編集長だった時代も、ジャーナリストとして独立して会社を興したあとも、著者を助けてくれたのは、仕事の現場で関係を切り結び、一緒に汗をかいた先輩や元同僚だったそうです。そして店や宿との関係も、それに似たようなものだと著者はいいます。いざというときに助けてくれるのは、結局のところ、行きつけの一軒であるということ。

満室続きでどこの予約のしようがない繁忙期に、泊まれる客室を押さえてくれるのは、普段から大事にしているホテル。勝負どころの接待を絶妙な間合いで支えてくれるのは、やはり馴染みの割烹。でも、そういう無理を聞いてくれる一軒は、どうやって持てばいいのでしょうか? 著者がそのことをある割烹のご主人にたずねたところ、「店の無理を聞いてくれるお客ですよ」という答えが返ってきたそうです。

たとえば混雑する週末の夜、新たな客が入ってきた場面で、「あ、僕はいま出るよ」と、すっと席を譲る客がいると、心のなかで手をあわせるのだとか。「席を詰めようか」というひとことだけでもうれしいのだといいます。

こちらの無理を受け入れてくれる店や宿に対しては、客であるこちらが無理を聞き入れる心構えも必要。これもまた、ビジネスのうえで相手先といい関係を結ぶのと、まったく同じ話だと著者はいいます。「金を支払うのはこちらだ」という姿勢ではいけないということ。「自分は客だぞ」という思いが見え隠れするようでは、関係が深くならなくて当然です。(26ページより)


まずは、その店その宿の「流儀」を知る


著者はしばしば、ホテルや日本旅館、料理屋の「覆面チェック」に携わってきたそうです。いうまでもなく、取材と告げずにその一軒を訪れて普通の客として過ごし、その空間で過ごした結果を生地にまとめるというもの。そしてそんな経験から、覆面チェックをするうえで最も大事な作業は、実際にチェックに赴く前の段階にあると考えていたといいます。「本来、どうあるべきか」というチェックする側の考えをしっかり固め、「ならば、なにをチェックするか」について精査しておくということ。

さらに重要なのは、ホテルのチェックと、日本旅館や料理屋のチェックでは、評価基準を決めるうえでの前提がまったく異なるという点だといいます。ホテルは基本的に「社業」であり、サービスはマニュアルに沿って提供されるもの。一方の日本旅館や料理屋は、「家業」であることが多い。家業であるということはすなわち、一軒ごとの流儀があるということ。

だからこそ、大人として大事な宿や店を持っておきたいのなら、それぞれの一軒の流儀を知ることが大切だという考え方です。そして、自身にとってどんな流儀の一軒が好みなのか、なぜそうした流儀の一軒を求めるのかを考えておくといいと著者はいいます。覆面チェックと同じで、「どうあるべきか」「どうあってほしいか」を踏まえたうえで、ホテルや宿、料理屋をめぐる方が、行きつけにしたい店がより明確になるから。(30ページより)


❇︎


お店ではどのように振る舞えばいいのか。このことについては、誰しも一度は悩むものではないでしょうか? しかし本書に目を通してみれば、「聞くに聞けない」スマートなルールやマナーを学ぶことができるかもしれません。


(印南敦史)

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