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開發祐介開發祐介  - ,,  05:00 PM

ウェブで読まれる・拡散される文章って? 現役編集者・ライターたちによるノウハウ大公開!

ウェブで読まれる・拡散される文章って? 現役編集者・ライターたちによるノウハウ大公開!

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紙媒体の売上が縮小していく中で、オウンドメディアやキュレーションメディアなどのブームも手伝い、どんどんと増え続けているウェブメディア。それに伴って、ウェブメディアにマッチした文章が書けるライター、いわゆる「ウェブライター」の需要が高まってきています。

去る4月28日、現役編集者でありライターでもある登壇者たちによる「Webライターズミーティング Vol.2」が、オウンドメディアの立ち上げから運用までを手がけるサムライト株式会社の渋谷本社にて開催されました。

ウェブライターの需要が高まる一方で、誰もがライターを名乗れてしまうウェブの世界では、異常に単価の安い仕事も多いという現状があります。それを受けて、「今ウェブの世界で求められるライターとは? 価値をあげていく術とは?」をテーマに話し合われた同イベントから、ウェブライターとして生き残っていくためのヒントを、そしてブログやSNSなどウェブで文章を書く上で誰もが参考にできるようなノウハウをまとめました。


登壇者プロフィール


  • 梅田カズヒコ/株式会社プレスラボ 代表取締役
  • 2002年よりフリーランスの雑誌ライターとしてキャリアを開始。黎明期のウェブコンテンツの編集・執筆に可能性を感じ、2008年に"ウェブの編集プロダクション"という位置づけで株式会社プレスラボを創業。「ダイヤモンド・オンライン」「マイナビニュース」などビジネス・女性系ウェブメディアを中心に、多数の編集・ライターの仕事を手掛ける。企業のPRプランニング、ソーシャルアカウント・オウンドメディアのコンテンツ制作も請け負う。

  • 後藤亮輔/サムライト株式会社 コンテンツ事業部編集長/部長
  • 新卒で広告制作会社に入社し、TVCF、新聞広告、絵本などのコピーを手がける。その後、エン・ジャパン株式会社で、IT/ウェブの専門サイト「CAREER HACK」の運営・編集に関わる。後に上場直後の株式会社フォトクリエイトで、オウンドメディア「STANDS!」を立ち上げ、編集長としてコンテンツ企画・取材執筆に加え、Yahooスポーツや「ハフィントンポスト」への転載を実現。現在はサムライトの編集長だけでなく、「another life」のアドバイザー、フリーでデサントのオウンドメディア支援も手がける。

  • 長谷川賢人/ライフハッカー[日本版] 副編集長
  • 1986年生まれ、東京都出身。日本大学芸術学部文芸学科卒。2012年に株式会社メディアジーン入社、「ライフハッカー[日本版]」編集部に配属。2014年10月より副編集長を務める。

    (モデレーター)

  • 藤村能光/サイボウズ株式会社 サイボウズ式編集長
  • アイティメディア株式会社の編集記者としてキャリアをスタート。エンタープライズITやビジネスパーソン向けメディアの運営に携わる。2011年より、サイボウズ株式会社で無料グループウェア「サイボウズLive」のマーケティングを担当。2012年5月、自社メディア「サイボウズ式」の立ち上げに参画し、2015年1月より編集長を務める。


紙は能動的に、ウェブは偶発的に出会うもの


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後藤亮輔氏/サムライト株式会社 コンテンツ事業部編集長/部長


複数のテーマに分けて進行された今回のイベント。最初のテーマは「ライティングする上での紙とウェブの違い」について。


長谷川賢人/ライフハッカー[日本版]副編集長(以下、長谷川):ライフハッカー[日本版]のライターでも紙媒体を経験されている方は多く、話を聞いてみると、みんなウェブとの違いは「特にない」と言います。だから文章を書く上での意識はあまり変わらないのだと思います。ただ、紙はスペースも文字数もはじめから決まっているのに対して、ウェブは縦スクロールで見るので文章の間に画像が入るとか、そうしたフォーマットの違いはあります。ウェブで書く時は、その媒体のコンセプトに寄り添いつつ、合間に写真が入ることなども想定して、ディレクションに近い能力を持って書けるといいんじゃないかと思います。


後藤亮輔/サムライト株式会社 コンテンツ事業部編集長/部長(以下、後藤):紙は能動的に出会うものなのに対して、ウェブは偶発的に出会うものだと思っています。紙の本は書店に行って自ら手に取って読むことが多いと思いますが、ウェブの記事はSNSなどのタイムラインから流れて来たものを偶発的に読むことが多い。だから文字だらけだと読む気を無くすと思いますし、そこは書き手のホスピタリティが重要になってくるんじゃないかと思います。スマホユーザーが読者に多いメディアならば画像を多めに設置するなど、UXまで考慮する、というのも現代のライターに求められるのかなと。

あと、ウェブはターゲットのセグメンテーションがより大切です。誰に読んでほしいのか、その誰かがタイトルとして目に見えることが大事だと思います。


藤村能光/サイボウズ株式会社 サイボウズ式編集長(以下、藤村):ウェブは対象読者や想定読者を絞り込めば絞り込むほど良い、ということですね。


梅田カズヒコ/株式会社プレスラボ 代表取締役(以下、梅田)ウェブは読者を選べないという点も大きな違いだと思います。ウェブだと女性向けのメディアで書いた記事でも、配信先やSNSなどを通じて男性に読まれる場合もある。もう一つ大きな違いは、紙は作り手側で情報の優先度がつけられるということ。例えば新聞だったら、1面にどのニュースを持ってくるか選べるけれど、ウェブは記事の優先度は決まっていなくて、多くの読者に読まれたらそれがいい記事ということになる。

あと、やはりウェブはコミュニケーションありき。記事に対してSNSなどで感想を述べることで拡散されていくので、つっこみどころをあえてつくる、ということはよくやります。
 

一人歩きする見出しをつける


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長谷川賢人/ライフハッカー[日本版]副編集長


2つ目のテーマは「読者の共感を集める企画・ライティング」。三者三様の意見が飛び出しました。


長谷川:ライフハッカー[日本版]はウェブメディアにしては長めの記事が多いので、タイトルと同じくらい見出しを大切にしています。一人歩きする見出しをというのを常に意識していて、記事の内容を要約したような印象的な見出しをつけると、それと一緒にSNSで拡散してくれる人たちが出てくるんです。本来記事を読んだ人がまとめないといけないところを、こちらで助けているというか。共感を集めるというよりは、共感した人がしゃべりやすくなるようにするというイメージですね。

僕が関わったこの記事なんかは特に、見出しとともに拡散されることが多かったです。


後藤:僕はライター出身なので、共感を集めるライティング手法の話をすると、ターゲットを自分に憑依させるというのがあります。昔、女性向けのメディアで記事を書いた時、どうやって書けばいいか悩んだあげく、キャミソールを着て女性の気持ちになってライティングしてみたんです。一時期はとことん女性の気持ちを理解しようと思って、半身浴とかも始めてみたり(笑)。そうしたら実際に女性向けの文体で書けるようになって。今はそれをやらなくても書けるようになったのですが、一つの気付きにはなりましたね。


梅田:ゆるキャラのTwitterの「中の人」とかも憑依していると言えるかも。僕は「読者目線の企画ってなんですか」って聞かれたら、自分の心に聞いてみろと言いたい(笑)。例えば「タイトルに数字を入れた方が良い」みたいな、そういうノウハウに頼るのもどうかと思っていて。あまり考えすぎずに、自分が読者だったならばなにが一番面白いのか、ということを考えた方が近道だと思います。


ライターは誤解されている?


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梅田カズヒコ氏/株式会社プレスラボ 代表取締役


3つ目のテーマは「編集者がライターに期待すること」。現役編集者たちの、普段ライターの耳に入ることのないような本音の意見を聞くことができました。


梅田:色々あるとは思うんですけど、ライターっていう職業がちょっと誤解されているなと思っていて。良い記事さえ書いてればそれでいいだろっていうライターさんもいるけれど、そういう人はたいていダメで。まずは社会人としての常識というか、例えば電話に必ず出るとかきちんとメールを返すとか、そういう当たり前のことが実は大事なんだと思います。実際、僕がこれまでなんとかやってこれたのは、そういう基本的なことをちゃんとやってきたからです。あと、入稿が終わってないのにTwitterの更新をしないとかも大事(笑)。


後藤:ライターさんにこういう風に書いてくれっていう指示書を出して、プラスアルファのことが返ってくると「この人イケてるな」と思いますね。期待以上のことが返ってくると人の心って動くので、そこから継続的な付き合いが始まって、単価も上がっていくのかなと思います。企画が行き詰っている時に、自分から提案してきてくれるのも嬉しいです。

あとは、編集部の一員としての意識を持ってくれていること。そのメディアのペルソナを理解して、そこに合った文体や画像の配置というところまで意識してくれると、長く付き合いたいライターさんだなと思います。

さらに言うと、ソーシャル上で影響力を持っているとありがたいです。それは単純にいいね!の数とか、ソーシャルスコアを期待できるから。そこに貢献してくれるライターさんは価値が高いです。


長谷川:ライフハッカー[日本版]でも、メディアコンセプトの理解というのは非常に重視しています。僕たちは「読んだ時間が消費でなく投資になる」をコンセプトに、読んだ人がこの時代をサバイブしていけるような記事を届けたいと思ってやっているんですけど、ライターの方にはそういうメディアに載る記事なんだということを意識してもらえるとありがたいです。面白い提案をもらっても、「結局消費的な情報だな」って思うことも多くて。だから速報記事なんかもほとんどやっていない。少し時間をかけてでもコンセプトに基づいてつくりこんだ記事の方が、僕らにとっては価値が高いんです。ライターさんのポートフォリオなどを拝見しても、うちで書いてもらえるかをイメージできないものばかりだと、ちょっと難しいかなと感じます。

あと、コミュニケーション力も大事です。例えば原稿力が10でコミュニケーション力が5の人と、原稿力が7でコミュニケーション力が8の人なら、後者を優遇します。コミュニケーションコストが低い人の方が仕事しやすいですし、配信する記事の数も多いのでなるべく齟齬が起きずにやりとりできる人が望ましいです。

ライターとしての単価を上げる方法はいくつかあると思います。まず一つは、単純に単価の高いメディアで書くこと。もう一つは記事広告をできるようになること。メディア側も記事広告を任せられるライターが不足していて悩んでいるので、そことマッチングするようなライティングが出来れば、単価は一気に上がります。


インタビューの技術=おまけを引き出す技術


登壇者たち自身の「ライターとしての強み」という話題から、ライターが明日から使える実用的なノウハウがいくつか披露されました。


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(モデレーター)藤村能光氏/サイボウズ株式会社 サイボウズ式編集長


長谷川伝わる文章を書くというのは常に意識しています。伝わる文章の対局にあるのはプレスリリース。プレスリリースはまさに伝える文章。伝えるだけなら自分の立場から話をしていればいいんですけど、伝わるようにするには、友達に語るようにその人のところまで下りて行くことが必要になるんです。そのために必要なのは、言葉の使い方も含めてどれだけわかりやすくすることができるか、だと思います。

そのための具体的なノウハウが学べる本を今日は紹介します。


長谷川おすすめの書籍4冊
  1. 『コミュニケーション技術―実用的文章の書き方』篠田義明(1986年)

  2. 『伝わっているか?』小西利行(2014年)

  3. 『「伝わる文章」が書ける作文の技術』外岡秀俊(2012年)

  4. 『プロ書評家が教える 伝わる文章を書く技術』印南敦史(2014年)


長谷川:1は堅めの本ではあるんですけど、わかりやすい文章を書くのに役立つ、テクニカルライティング(=実用的な文章を書くための技法)について書かれています。2はコピーライターの小西利行さんの本で、かなり使えます。これは小西さんに取材した時に直接伺ったのですけど、あるビール会社のキャンペーンコピーで、「必ずもらえる」を「絶対もらえる」に変えたというエピソードがあった。意味は同じなんですけど、どちらが自然かと言われれば後者ですよね。そういう話がたくさん書いてあります。3は言葉の開き方とか、基本的なことから学べる本。4はライフハッカー[日本版]で書評を書いていただいているライターさんの本なんですけど、メディアコンセプトを理解した上でどういう記事が求められているのか、伝わる文章とはどういうものかということがまとめて書かれていて、とても参考になります。


梅田『記者ハンドブック』もいいですよね。言葉の表記の仕方についてまとめてあるので、ライターの方は絶対持っていた方がいいです。


藤村:ここまではライティングについてのお話でしたが、聞く技術という点では後藤さんどうですか?


後藤:僕は今まで600人くらいをインタビューしてきていて、これは当たり前のことだとは思うんですが、以前ある方を取材した時、「お前俺の本読んだか?」って突然言われて。正直に「読んでません」と答えたら、「話にならないね」って怒られたことがあった。それ以降は、インタビュイーの本や過去のインタビュー記事、Wikipedia、SNSは必ずチェックするようにしています。そうすると、インタビューがあまり盛り上がらない時にも色々な引出しがあるから、そこから話が広がったりします。インタビュー技術は、おまけを引き出す技術だと思うので、時間はかかりますけど、アウトプットにこだわりたいなら事前のリサーチは徹底してやるべきだと思います。


編集者とライターの垣根がなくなってきている


最後は参加者からの質疑応答も。以下、「編集者とライター、それぞれどんな人が向いているのか?」という質問に対する四者の返答です。


後藤:編集もライターもできる人はできるし、両者を向き不向きで分けるという時代は終わったのかなと思います。編集は企画を考える仕事ですけど、ライターもこれからは企画ができないと生き残っていけない。紙の時代は両者の役割は明確でしたが、ウェブは編集とライター、作り手側にそれぞれの資質が求められるのではないかなと思っています。コミュニケーションを紡ぐものなので、その垣根はなくなってきているんじゃないでしょうか。


梅田:僕も垣根はなくなってきていると思っています。強いて言えば、文章が平均点以上書ける人ならライターになれます。ライターの名前はクレジットで出ますけど、編集者は名前が載らないんで、黒子の方がいいと思う人は編集者の方が向いているかもしれないですね。


藤村:強烈に伝えたいことがあるならライター、そうでない人は編集者の方がいいと思います。ほかの人の伝えたいことを見つけて、編集して情報として出すのが編集者の仕事なので。僕は元々記者をやってたんですけど、「自分の伝えたいことがない」というのが、記者・ライターとしての挫折につながったんですよね。


長谷川:例えば流行のパンケーキがあるとして、そこへ行って実際に食べてみて、自分で感想を伝えたいとまず思う人はライター向き。少し引いた視点で、「なんでこれ流行ってるのかな?」とか考えるのが好きな人は編集者に向いているんじゃないかと思います。



このイベント中に何度も話題に上がったのは、編集者とライターの違いや関係性について。両者の間の垣根がなくなってきているというのは、登壇者たちの共通認識の様です。途中飛び出した梅田氏の、「ライターは心の中に編集者を持て」という言葉は非常に印象的でした。いずれにせよ、編集者としての目線がこれからのライターには必要になってくるのではないでしょうか。

第1回に続いて好評だった今回のイベント。次回の開催にも期待したいところです。


Webライターズミーティング - Vol.2 | Peatix

(開發祐介)

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