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itou  - ,  09:00 PM

「創造性の女神」なんていない。知らない間に信じている5つの誤解

「創造性の女神」なんていない。知らない間に信じている5つの誤解

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Crew blog:1815年発行の『General Music Journal』に掲載された手紙の中で、モーツァルトは、自身の創造は瞬間的に起こる、と書いています。創造の苦しみもスランプもなく、ただ女神が現れ、すべてを授けてくれるのだというのです。

問題は何でしょう? この手紙が伝記作家による捏造であることです。

この手紙は、ほかの創造性の話と同じく、巷に流布する誤解をさらに強めてしまいます。創造性とは、一部の人だけが持っているもので、一般の人には手が届かない神秘的な能力だという誤解です。

現代においては、創造性は誰もが使いこなすべき、いわば実用品のようなものです。また、アイデアを生み出し続けることの重要性もさらに増しています。それなのに、創造的な仕事は少数の天才たちだけの占有物なのでしょうか。

そんなはずはありません。

私たちは創造性に関して、完全に間違ったイメージを持っているのです。ピンとこない人は、以下に解説する「5つの誤解」を読んで、少し考えてみてください。


誤解1:創造性は生まれつきのものだ


創造性は生まれつきの能力だと、これまで何度耳にしたことでしょうか。

あなたがそれを信じたかはわかりませんが、この古い格言は本当なのでしょうか?

最近の心理学の教科書では、創造性に関連する認知的側面の中には遺伝するものもある、と書かれているものも見受けられます。しかし、生まれつきで決まる創造性のカーストがあるなどと書かれているものは皆無でしょう。

とはいえ、とにかくこの誤解は非常に根強いものがあります。

有名芸術一家の存在も、この誤解を助長しています。ウォー家(Waugh Family)は、20世紀の偉大な作家を3人も輩出しています(アーサー、アレック、イーヴリン)。また、ブロンテ姉妹も例に挙げられるでしょう。近頃では、多くの人が、有名人や創造的な人の子どもは、親の才能を受け継いで生まれてくると考えています。

しかし、将来研究が進めば、創造性は(親からの影響はあったとしても)、誰もが生まれつき持っており、育てたり、教えたりできるものだということが明らかになるはずです。

ジャック・ケルアックは、「ジーニアス(真の天才)が生み出したものを、タレント(単に才能がある人びと)が世に広める」と考えていました。一方、ノーベル賞候補にもなったエドワード・デ・ボノ博士は、「創造的思考はひとつのスキルであって、生まれつきの才能の問題ではない。川べりに座ってバロック音楽を聴いて、インスピレーションを待つようなことではない」と言っています。

「でも、私は右脳人間です!創造的なんです!」とあなたは叫ぶかもしれません。しかし、最先端の脳科学者たちは、脳の中に創造性を司る特定の分野などないと言っています。まだ完全には解明されていませんが、創造性は、脳のあらゆる領域が活性化され、数多くの認知プロセスが相互作用することで生まれることがわかってきています。ちょうど感情などと同じようにです。

私たちがアイデアを準備し、揺藍し、表現し、検証する過程で、背側注意/空間視覚ネットワーク(物理的対象に対応するときに使われる)や、実行注意ネットワーク(ひとつのタスクに集中するときに使われる)、さらには、想像ネットワーク(抽象的な思考をするときに使われる)といったさまざまな領域が活性化することがわかっています。

つまり、創造プロセスとは、誰にでもある脳の領域が連携して生み出されるものであり、「一部の人しか持っていない特殊な脳の領域が生み出すもの」ではないということです。

創造性は少しずつ育つものです。一瞬で起きるものではありません。創造性が生まれつきのものだとすれば、価値あるものを創造するために注ぎ込まれる努力も、時間も、ハードワークも、すべて否定することになります。

ハードワークは嫌い? ジェームズ・ダイソン氏は、技術を完成する前に、5年以上かけて掃除機の試作機を5千個も製作しました。また、ウォルト・ディズニー氏は、1919年、カンザスシティー・スター社をクビになっているという事実をご存じでしょうか。元同僚が言うには、ディスニー氏は「想像力が欠けており、たいしたアイデアをもっていなかったから」だそうです。


誤解2:いつインスピレーションがやってくるかはコントロールできない


創造性にまつわる最大の誤解のひとつは、いつ創造性がやってくるかはコントロールできない、というものです。創造性は突然やってきて、それが「そうだ!」とか「わかった!」の瞬間になるのだと言います。女神はきまぐれに現れ、いつどのようにやって来るかは、一切コントロールできません。

私はたまに、シャワーを浴びている最中に、すばらしいアイデアを思いつくことがあります。落ち着いた色のタイルと白い陶磁器に囲まれ、さまざまな雑事から解放されている瞬間です。しかし、最近の研究によると、こうしたインスピレーションや洞察の瞬間は、それまで積み重ねてきたハードワークが一気に吹き出したものなのだそうです。

ハーバード大学の研究者で心理学者のシェリー・H・カーソン氏によると、こうした瞬間は「孵卵期間」を経て現れるものであり、マインドが目の前の問題から離れて自由にさまよい、普段とは異なる接続が起きた結果起きるのだそうです(この現象は拡散的思考と呼ばれ、創造性の構成要素のひとつに挙げられます)。

つまり、アイデアを思い付く瞬間は特別なものではないということです。ハードワークとそれまでの思考の積み重ねが最高潮に達した結果なのです。その瞬間がやってきたのは、コツコツと仕事に取り組んできたからであり、じっと座ってインスピレーションを待っていたからではありません。

恰好のエピソードがあります。あるハンガリーの心理学教授が、275人の創造的な人に手紙を出して、執筆中の本のためにインタビューをさせてくれないかと頼みました。すると、275人のうち3分の1が、時間がないという理由で断ってきたそうです(残りのうち3分の1は返事がありませんでした。それも彼らに時間がなかったことを示唆しています)。

創造性とは、日々、コツコツと仕事に取り組んだ結果やってくるものなのです。

人気アニメ「ルーニー・テューンズ」のアニメーター、チャック・ジョーンズ氏は、1枚の優れた絵を描くには10万枚のダメな絵を描く必要がある、と言っています。また、伝説的なフォトリアリスト、チャック・クロース氏の有名な言葉は、「インスピレーションはアマチュアのためのもの。そうじゃない俺たちは、ただ仕事をするだけさ」です。

著名な創作家たちが口をそろえるのは、とにかく仕事に取り掛かることが成功の鍵だということです。

スタンフォード大学の心理学者、キャロル・ドウェック氏の研究によると、143人の創造性の研究者が、創造性を支える一番の特性は、「回復力と忍耐力である」と答えているそうです。

「時間が創造の原材料である。創造にまつわる魔法は忘れてしまいなさい。残るものはワークだ。勉強と実践を通して、熟練者になるワーク、問題の解決方法と、解決法の問題点を見つけるワーク、トライ&エラーを繰り返すワーク、考え、練り上げるワーク、創造するワーク」ケビン・アシュトン(How to Fly a Horseの著者)


誤解3:創造性は学べない


創造的になることは教えられない、という考えは、「創造性は生まれつき」という誤解を言い換えたに過ぎず、アートスクールの落伍者がよく言い訳に使うものです。こうした考えは、創造性の誤解を助長し、創造性を、普通の人には手が届かないものにしてしまいます。

しかし実際には、創造性は世界中で教えられており、ニューヨーク州立大学バッファロー校には、国際創造性研究センターという機関さえあります。このセンターは、広告会社BBDOの創設者アレックス・オズボーン氏(ブレインストーミングという概念を発明した人物)により設立されました。数々の創造性に関する研究が、創造的な筋肉を鍛えることのパワーを証明しています。

最近の研究で、実績のあるベテラン作家たち(最低でも10年の経験を持つ)は、初心者に比べて、より無駄がなく、情緒的に洗練され、フィルターがかかっていない、つまりは、より創造的な状態で創作に取り組んでいることがわかりました。

この研究では、ベテランと初心者のグループそれぞれに、一遍の物語の冒頭を読んで、続きがどうなるのかをブレインストーミングしてもらいました。その後、2分間執筆をしてもらうのですが、その間、被験者たちの脳は常にスキャンされていました。

前頭葉(脳の中でも、モチベーションや計画、報酬、注意に関係する部位)を調べたところ、ベテランの脳ではこの場所、とくに、下前頭回を含む、言語や目標選択において重要な役割を果たす領域が、大幅に活性化していることがわかりました。下前頭回は、おもに、表現的ジェスチャーなどの感情言語の処理に関連する領域です。

創造のエキスパートたちは、ただ言語を理解するだけでなく、テキストの底に流れている感情や、抽象的な思考(どちらも創造性の構成要素)に、より長い時間フォーカスできるのだと思われます。

英国心理学協会のアレックス・フレデラ氏はそのことを次のように表現しています。

「アイデアは彼らの内側で沸き立つと、ただちにコンセプトから表現へと至る道を走りだす。すでに伝えられる形になっており、いまにも喉から飛び出そうとしている」


誤解4. 創造は孤独のなかで起きる(孤高のクリエーター神話)


実は、似たようなイメージを私も持っています。それは、創造にまつわる精霊とでもいう存在です。その精霊は小さな木のテーブルに座って、ランプの明かりに照らされながら、独特の筆使いで一心不乱に何かを書き続けています。左手には、ウイスキーグラスが汗をかいています。

この精霊はきっと孤独であるに違いありません。このような、夜を徹して創造に励む人物のイメージは、ほとんど誰もが思い浮かべるクリエーター像です。私たちは、事実をねじ曲げ、創造という営みをたったひとりの人間の手柄だと思いたがる傾向があります。本当はそれがハードワークや、創造的なチームによる共同作業の結果であるにもかかわらずです。

ピクサー社では、アーティストが新しいキャラクターを創造すると、みんなでテーブルを囲み、自由にアイデアを出し合います。ほかの人の創造性とイマジネーションを効果的に利用して、自分のアイデアを飛躍させようとするのです。


デイビット・バーカス氏(『The Myths of Creativity(創造性の神秘)』の著者)は、「クリエイティブ・アノニマス」なるサポートグループをつくることを提唱しています。

パーカス氏は、有名な創作グループ「インクリングズ」を引き合いに出します。インクリングズとは、J・R・R・トールキン、C・S・ルイス、チャールズ・ウィリアムズといった英国の作家たちが、パブで非公式に集会を開いたり、誰かの家に集まって、影響を受けたものについて話し合い、原稿の読み合わせを行ったりしながら、お互いの強みを引き出し合っていたグループの名前です。

実際、こんな話もあります。グループで読み合わせていたトールキンのある原稿が世に出ることになったのは、C・S・ルイスが、この原稿は出版するだけの価値があると強く主張したからなのだそうです。(その原稿は『指輪物語』という名前で出版されました)


誤解5:創造性は時間と手段を持った者だけに訪れる


中世の時代、創造性とは、天来の霊感を持つ人だけが手にできる特別なものでした。(それ以外の人たちは、ドラゴンと戦ったり、村を襲撃したり、生きるために農場で必死に働いていました。少なくとも映画を見るかぎりは...) しかし、ルネッサンス時代になると、ようやく、人間には美しい芸術作品を創る能力があるのだと考えられるようになりました。とはいえ、創造する者はやはり、偉大な人物である必要がありました。かのレオナルド・ダ・ヴィンチや、ミケランジェロ、ボッティチェリのように。

19世紀や20世紀になると、裕福な家に生まれついた者や、ビクトリア朝文学に出てくるような「立志伝」の主人公のような人びとにも、創造性の分け前が与えられるようになりました。

歴史を通じて、創造性を手にできる人とできない人の間には、不可侵の一本のラインが存在してきました。そうしたラインが、その時代ごとに、階級やタイプなど、さまざまな違いで人びとを分け隔ててきたのです。いずれにせよ、一貫して信じられてきたことがあります。それは、創造性とは、創造するだけの時間と手段を持つ人だけの特権なのだということです。

しかし、最近の研究により、創造的思考は、適度な制約があるほうが生じやすいことがわかってきました。

アムステルダム大学、社会心理学部の研究によると、人は、立ち止まらざるを得ない制約に直面すると、大局を見ようとし、普段はつながっていない物事の間につながりを見つけ出すそうです。この能力は「グローバル・プロセシング」と呼ばれ、創造性の特徴だとされています。

建築家のフランク・ゲーリー氏や発明家のマックス・シェパード氏のような人たちも、制約こそが創造的思考に影響与える一番の要因であると言っています。

納得できない? では例をもうひとつ。ドクター・スースの『Green Eggs and Ham』(2億冊以上売れている児童書)は、わずか50種類の単語で書かれていますが、その理由は、スースが、ランダムハウス社の創設者ベネット・サーフ氏と、そうすることが可能かどうか賭けをしたからだそうです。

十分に良くないからという理由で、作品を世に出さないということがしばしば起こります。また、自分は創造的な人間じゃないから、インスピレーションがやってこないからという理由で創造を先延ばしすることはさらによくあることです。しかし、真実はこうです。創造性とは、実践を通して育て、強くする必要があるものだということです。

アンディ・ウォーホールがこのことをうまく言っています「芸術家は特別だなんて、どうしてみんな思うんだろう。他の仕事と何も変わらないのに」

あなたが作家であれ、彫刻家であれ、デザイナーであれ、バンジョー奏者であれ、人前に出ることを厭わず、常にオープンマインドでいて、必要なら援助を求め、ツールにこだわらず自由でいれば、より良い創造者となれるでしょう。


Demystifying the muse: 5 creativity myths you need to stop believing|Crew blog

Jory Mackay(訳:伊藤貴之)
Photo by Shutterstock.

  • ,,,,, - By

    香川博人

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