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ライフハッカー編集部  -   09:00 PM

墜落した独エアバス機に導入されている「コックピット施錠」の仕組み

墜落した独エアバス機に導入されている「コックピット施錠」の仕組み

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Popular Science:3月24日にフランスのアルプス山中に墜落したジャーマンウイングス社の4U 9525便が急降下した理由についての憶測が、今も飛び交っています。バルセロナからデュッセルドルフへと向かっていたエアバスA320機が突如として高度を下げ始めたのは、高度38,000フィートに達してすぐのことでした。その8分後に、山腹に激突しました。


墜落の原因に関する手がかりが出て来て、現時点ではこの事故は全く偶然などではなかったと考えられています。今朝のパリで行われたテレビ記者会見では、マルセイユの主任検察官であり、捜査の指揮をとっているBrice Robin氏が、墜落に至るまでのいささか異様な状況を説明しました。フライトレコーダーの記録によると、機長はトイレを利用するためにコックピットを出て、戻れなくなったようです。機長は始めは軽くドアをノックし、その後強くドアを叩いています。しかし、彼の呼びかけに対してコックピット内に留まっていた副操縦士のアンドレアス・ルビッツは応答せず、故意に機体を降下させた可能性があるということです。

Robin氏は、副操縦士の、墜落の瞬間まで規則正しく乱れのない呼吸をしていたなど、鳥肌が立つようなほかの証拠に言及し、病気の発作があったかもしれないという考えに疑問を投げかけました。判明しているコックピットのドアの施錠の仕組みに照らして見ても、自発的な行為であったことが示唆されています。米メディア「Quartz」では、エアバスのこちらの紹介ビデオにおいて、強化されたドアの開閉手順を発見しました。



9月11日の事件以来、航空業界は、コックピットに入る手順を大きく変更しました。正確に言えば、航空機のメーカーであるエアバス社が機体に改造を加え、コックピットのドアが常にロックされた状態になるようにしました。たとえば客室乗務員が、コックピットに入りたい場合は、電子伝達システムを使って入室を要求する必要があります。パイロットがスイッチを切り替えてロックを解除すれば、ドアが開く仕組みです。

しかし、操縦士と副操縦士の両方が意識不明になり、コックピットのドアを開けることができない場合についてちょっと考えてみましょう。このような場合、客室乗務員はドアの外側にあるキーパッドでコードを打ち込み、約30秒後にロックが解除されることを中にいるクルーに警告します。この猶予時間の間に、コックピット内にいる人なら誰でもロックの解除機能を無効化することができます。「最新の航空機の施錠装置は、ハイジャック犯がコードを知ってしまった場合を想定して、コードを無効化することができるように作られています」とアメリカ国家運輸安全委員会の元調査員であり、連邦航空局の元科学者であるVernon Grose氏は米誌『Popular Science』に語りました。

この無効化機能がゆえに、航空の専門家達はジャーマンウイングスの副操縦士が故意に機体を墜落させたのではないかと疑っているのです。おそらく、閉め出された機長は、コックピットに戻るためにキーパッドにロック解除コードを入力していたと思われます。キーパッドが不調だった場合を除けば、約30秒後にはドアが開いていたはずです。故障と副操縦士の医学的な緊急事態の両方が同時に起こっていた可能性は非常に低いと思われることから、副操縦士による故意の行動というのが、現時点では、最も納得のいく説明です。


想定されていなかったシナリオ


Grose氏によると、このシナリオは、「失敗モードおよび影響分析(FMEA)」に欠陥があったことを証明するものだということです。メーカーが新しい安全技術を航空機に組み込む時には、そのような分析が毎回行われるのだそうです。目的は、技術が問題を起こすあらゆる事態を判断することです。この例では、パイロットが悪意をもって技術を利用する可能性があるという状況を航空業界が考慮していなかった、あるいは、そのようなことが起こる可能性は非常に低いと考え、このような技術のメリット(ハイジャック対策になる)がデメリット(ハイジャックを可能にする)を上回ると考えたということです。

技術には、常に良い面と悪い面があります」とGrose氏は言い、続けて、「悪い人が中に入ろうとする場合には、施錠装置は素晴らしい解決策です。一方で、中に入る必要のある人が中に入れなくなるという一面もあります」と言います。

Grose氏を始めとする航空専門家は、特に捜査で得られた情報がまだ不完全であることから、コックピットを施錠する形のハイジャックを防止する今後の対策を考えるのは時期尚早であるという点で同意しています。しかし、副操縦士に原因があるということが明らかになれば、規制(例えば、コックピットのドアの仕組みやパイロットの経歴チェック、またはその両方)に変更が加えられる可能性があります。


Loren Grush(原文/訳:コニャック
Photo by Nicolas Economou / Shutterstock.com

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    香川博人

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