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itou  - ,,,,,,,,,  10:00 PM

2000万人が選ぶ宿泊業界の新しいスタンダード「Airbnb」:米メディアInc.の「カンパニー・オブ・ザ・イヤー」選出へ

2000万人が選ぶ宿泊業界の新しいスタンダード「Airbnb」:米メディアInc.の「カンパニー・オブ・ザ・イヤー」選出へ

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Airbnb創設者(左からジョー・ ゲビア、ネイサン・ブレチャージク、ブライアン・チェスキー)


Inc.:あなたがこのサービスを初めて耳にしたのなら、知らない人同士で部屋を貸し合うだなんて、クレイジーだと思うかもしれません。しかし、これこそが最近話題になっている「シェアリング・エコノミー(共有型経済)」なのであり、ほかにも、スマホでワンタップするだけでハイヤーが呼べる『Uber』なんかもその一例です。ウェブサービス『Airbnb』の利用者たちは、知らない人の家に突然訪ねていって何泊かしたり、インターネットで知り合っただけの人に部屋の鍵を渡したりします。

Airbnbの創設者たち、ブライアン・チェスキー(33歳)、ネイサン・ブレチャージク(31歳)、ジョー・ ゲビア(33歳)の3人は、 たくさんの人に、そうするよう呼びかけてきました。そして、これまでに2千万人、2014年だけでも1千万人の人が、彼らの呼びかけに応えました。現在、Airbnbのウェブサイトには、世界の80万のリスティング(宿泊場所)が掲載されています。この数は、ヒルトンホテルやインターコンチネンタルなど、世界のどのホテルチェーンの部屋数も上回っています。

そんなAirbnbも、7年前の創設者たちが持っていたものは、ウェブサイトが1つ、エアーマットが3つ、そして、バカバカしくて現実味のない野望だけでした。やがて、彼らは旅行に対する考え方に革命を起こし、既存プレイヤーを排撃、いまでは年間何十億ドルもの利益を、自社とホスト(宿泊場所提供者)たちにもたらしています。


破壊者が払わねばならないコスト


Airbnbは多くの人の生活をより良いものにしました。それは、世の起業家たちがやろうとしていることと同じです。そして、Airbnbが今年これほど注目を集めたのは、彼らが「破壊的」なビジネスを構築しただけではなく、既得権との闘争を繰り広げているからです。

闘っているのはAirbnbだけではありません。今年、米国最高裁はインターネットTV放送のスタートアップAereo社のビジネスモデルを違法と判断しました。また、配車サービス『Uber』も、米国ダラス州やドイツから、平手打ちを食わされています。Airbnbも、そのホストを含めて何度も違法判決を出されています。

違反判決が出された企業をなぜ擁護するのか? といぶかしむ人もいるかもしれません。しかし、それは「破壊者」が払わねばならないコストなのです。すべての法律が適正なわけではありません。21世紀のコンテクストに合う法律もあれば、時代遅れになっている規制制度の名残りでしかない法律や、保護主義を反映しているだけの法律もあります。基本的に、いくつかの明確な例外があるとはいえ、成人同士の同意に基づく経済活動を法律で禁じても長続きしません。立法機関や監督機関にしたって、対応が遅いとはいえ、たくさんの人が望んでいる活動を完全にブロックすることはないでしょう。

こうした変化はすでに起き始めています。たくさんの都市がAirbnbの活動を合法化(そして課税)することに決めました。Airbnbも少しづつ運営方法を変えてきています。

米メディア「Inc.」で以前紹介しましたが、XPrize社のCEO、Peter Diamandis氏や、AOLの創設者Steve Case氏の言葉を借りれば、未来はいつだって、人びとの生活を良くするイノベーティブな企業の味方であり、行政機関や既得権者はいずれ膝を屈することになります。

チェスキー、ブレチャージク、ゲビアの3氏は、明らかにイノベーションを起こしています。Airbnbが業界の異端児から立派な企業市民に成長できたら、未来は彼らのものです。


世界を変えたサービスは「小さなアパートから始まった」


Airbnb社のおしゃれな本社のエレベータを降りると、3つの巨大で奇妙な写真が目に入ります。ベッドであくびをしているぽっちゃりした若い男、タオルにくるまれて髪で歯を磨いている女性、冷蔵庫に襲いかかる痩せた薄毛の男。

これは、Airbnbの最初のゲスト3人の写真です。彼らは2007年、ゲッビア氏とチェスキー氏と一緒に、サンフランシスコのアパートに泊まりました。同社のオフィスはこうしたノスタルジアに溢れています。小さな博物館には、2008年に販売したオバマとマケインのシリアルの箱が、2012年にチェスキー氏が書いたマニフェストと一緒に飾られています(あなたはいま新世界への鍵を手にしています... それは、あなたのような人たちのコミュニティからなる世界です)。

その隣には、2013年に同社がブランドカラーをどのように決めたかを説明する展示があります。創設者たちはその特徴的なピンク色を、かつて住んでいたアパートの住所名からとりました。Airbnbの本社は17万平方フィートもありますが、同社が、(多くのホストたちと同じく)「小さなアパートから始まったということを忘れない」という意志で溢れています。

チェスキー氏は「ラウシュ」の中で話そうと言いました。ラウシュとは、創設者たちが創業当時に住んでいたアパートのリビングを再現した会議室の名前です。暖炉の上には赤いキリスト像が飾ってあります。チェスキー氏は、部屋に入るなり、ソファにどかっと座りました。

「Airbnbはスペースをレンタルするだけの場所ではありません」とチェスキー氏。「私たちは人びとをつなげ、体験を提供しています。いつの日か世界をひとつにしたいと願っています。利用者たちは泊まる場所を見つけるだけじゃなく、所属しているという感覚を味わっているのです」 言い換えれば、見知らぬ人とは、まだあなたの部屋に泊まったことがない「友人」だというわけです。

あまりに希望に満ちた考えに思えます。あまりに美しく、そして同じくらい馬鹿げています。


最初の思いつきはほとんど失敗した


さかのぼること2007年。チェスキー氏とゲビア氏は、ロードアイランド・スクール・オブ・デザインを卒業したばかりでした。2人はサンフランシスコのアパートをシェアしていましたが、家賃の支払いに窮していました。2人でスタートアップを立ちあげましたが、軌道に乗っていませんでした。あるとき、彼らは思いつきました。そうだ、もうすぐこの街でデザイン関係のカンファレンスが開かれる。遠方から来る参加者に、床に置いたエアマットを一泊80ドルで貸し出してはどうだろうか?

さらに、2人はサンフランシスコの大手デザインファームすべてにメールや電話をして、貸してくれる部屋がないか聞いて回りました。そして、airbedandbreakfast.comというウェブサイトを立ちあげ、ホストとゲストをつなぐサービスを始めます。カンファレンスの主催者を説得して、参加者たちにこのサイトのことをメールで知らせて欲しいと頼みました。

結果はほとんど失敗と言えるものでした。彼らの家には3人のゲストが泊まりに来てくれました。エレベーターホールに飾ってある写真の3人です。しかし、サンフランシスコ中のデザイナーで、自分の部屋を貸すのに同意してくれたのはわずか3人しかいませんでした。


見知らぬ人に部屋を貸す壁


創業者たちは、人びとが見知らぬ人に部屋を貸すのに抵抗があることに気づきました。しかし、それはなぜ? どうやったらトライしてもらえる?

彼らはオースチンの「SXSWインタラクティブ」と、デンバでー開かれる「民主党全国大会」に狙いを定めます。クレイグリストで部屋をサブレット(又貸し)している人たちに、電話とメールの攻勢をしかけました。結果、何百人ものホストを獲得。ニューヨークタイムズとCNNがこの現象をレポートして、彼らは注目を集めます。

コンベンションが始まる前に、ゲッビア氏のかつてのルームメイトで、才能あるコンピューターエンジニアでもあるブレカルツック氏がチームに加入します。3人はサイトを改良しながら、Facebookやメールを通じて、自分たちのサービスを世界に売り込んでいきました。結果、2008年の8月から12月の間に、67カ国、576の都市から、2千人のホストを集めることに成功します。しかし、オバマのファンたちがデンバーを去ると、収益は週に200ドルにまで下がってしまいました(手数料は現在と同じで賃料の6〜12%) たくさんのホストを獲得することには成功しましたが、巨大なカンファレンスの力を借りなければ、利用者は集まらないことが判明したのです。

2009年、資金とアイデアを得るべく、Airbnbの創業者たちは、スタートアップ・インキュベーター「Y Combinator」の門を叩きます。創立者のポール・グレアム氏は、彼らに重要なアドバイスを与えます。「ニューヨークへ行きなさい」 ニューヨークは旅行者に人気があるわりに安いホテルが少なく、貧しいアーティストがたくさん住んでいる街でもあります。また、Airbnbが最も利用されているマーケットでした。同地を訪れることは、当時最も成功しているホストたちと知り合う機会にもなったのです。

「私たちはホストの皆さんにメールして、プロのカメラマンを送ってあげるよ、と言いました」とゲビア氏。「そして私たち自身が出向きました」 慣れないニコンのカメラを借りて、チェスキー氏とゲッビア氏はアパートの撮影に出向き、ホストたちの生活や、彼らとAirbnbの関係について貪欲に学ぼうとしました。そして、学んだことにもとづいて、サンフランシスコにいるブレチャージク氏に指示をとばし、サイトをできるかぎり高速に改良していきました。また、彼らが撮った高品質の写真も効果を発揮し始めます。


違いを生んだ「社会の変化」と「細かな改良」


同時期に社会状況にも変化がありました。人びとは個人的な意見、想い出、写真などをソーシャルメディアでシェアし始めていました。10年前には想像できなかったことです。また、オンラインであらゆるものを買うようにもなっていました。そして、米国は不況から抜け出したばかりでした。こうした要因が重なり、コスト意識の高い顧客のマーケットが創出されていたのです。こうした顧客たちはプライバシーにも寛容でした。Airbnbには願ってもない環境が生まれていたのです。

創設者たちはサイトのあらゆる部分を磨き上げました。支払いプロセスをシンプルにして、ゲストがクレジットカード番号を入力するだけで、宿泊完了後にホストに自動でお金が支払われるようになりました。

また、ホストがリスティングをクレイグリストに自動投稿できる機能も追加しました(現在この機能はありません)。さらに、ボタンを押すだけでプロカメラマンによる部屋の無料撮影を申し込めるようにもしました。

デューク大学の経済学教授で、シェアリング・エコノミーの専門家でもあるMichael Munger氏は、サイトを改良し洗練させたことで、Airbnbに従来のシェアリング系企業にはなかった特性が備わったと言います。スタイリッシュさ、品のよさ、安全と信頼の感覚です。「写真も重要な役割を果たしました。低品質な写真を掲載している他サービスに比べて、高級感を演出できたのです」とMunger氏。人びとはAirbnbを選びました。「小さな違いが結果を大きく変えました」


ゲストが体験する「話さずにはいられない経験」


人々がAirbnbを楽しみ、その体験を友人たちに話し、また、ホストになるのが簡単になるにつれ、信頼性の壁は解消されていきました。創設者たちは、サイトに段階的に手を加えながら、ホストやゲストになる手続きを馬鹿馬鹿しいほどシンプルにしました。

「まるで液体のゴールドみたいでした」と、2010年から登録しているホストで、2014年からはサンフランシスコで寝室を貸し出しているジョシュア・ダニエルソンさんは言います。「セットアップは本当に簡単です。私が知るかぎりで一番クールな企業だと思います」 ダニエルソンさんのゲストたちは、清潔で広々とした、ダウンタウンとサンフランシスコ湾を見渡せる、一泊150ドルの部屋と同じくらい、ダニエルソンさんのフレンドリーさを気に入っているようです。ちなみに近隣のホテルは一泊400ドルはします。

「私はこれを期待のデルタと呼んでいます」とブレカルツック氏。「こうしたことには感染力があるんです。基本的にあなたは、知らない人を信じてはいけないと教えられて育ったはず。しかし、あるとき突然あなたはリスクをとり、固定概念を疑ってみるのです。そして、マジカルな宿泊体験を味わいます。それこそがパワーです。体験した人は、その体験を誰かに話さずにはいられません」


ユーザー体験を優先すること


2010年を通して、Airbnbは週ごとに収益を倍増させていきます。創設者たちは、ユーザー体験にフォーカスしたことが成功要因だと考えています。2010年6月、チェスキー氏はラウシュ通りのアパートを出て、フルタイムのAirbnb生活を始めました。洞察を高めるためです。

2012年、同社は社員を増やし、Airbnb体験をより完璧なものにするためにチームを編成しました。

ピクサー社のアニメーターを雇って、体験の各ステージにまつわるイラストを作成、同社が描く理想のAirbnb体験を表現しました。ステージは、「泊まりたい場所を探す」「チェックアウト」「気持ちの準備をしてゲストを迎える」などに別れており、それぞれに専門チームが設置されました。

すべては、ユーザーたちに夢の体験をしてもらうためです。Airbnb社のオフィスに飾ってある写真たちが物語っているような体験をです。

「最高の体験が最高の成果をもたらすと信じています」とは、Airbnbの9番目の社員でプロダクト・ディレクターであるジョセフ·ザデー氏。ユーザー体験を優先させます。それがよい結果に結びつくと信じているから」


Airbnbが抱える2つの懸念事項


それでは、Airbnbにとって「懸念事項」とは何でしょうか? まずは、お金です。最高の体験を追求するには、莫大なコストがかかります。何千ものホストの元に派遣するプロのカメラマンや、最高の顧客体験をつくるために雇ったMBAや博士号を持つ社員への支払いなど...。Airbnbは、ベンチャーキャピタルから6ラウンドで総額7.94億ドルを調達しました。実に、年間1億ドルに上ります。

2つめの懸念事項は「法律」です。Airbnbでの宿泊は楽しくて快適だが法律違反になるケースも少なくない、と話すのは、カリフォルニア州をベースとするシェアリングとコーポラティブに関する法律が専門の弁護士Janelle Orsi氏。『Practicing Law in the Sharing Economy(シェアリング・エコノミーの法律実務)』の著者でもあります。

地域によっては、Airbnbのリスティングは、都市計画法(特定地域での商業、ホテル業を禁止する法律)や、ホテル運営に関する安全衛生法(清潔なタオル、スプリンクラー、非常口への地図の設置などを規定する法律)、宿泊提供者にホテル税を課す法律などに違反します。

「基本的にAirbnb側の主張は、制限なしに運営を許可されるべきだというものです」とOrsi氏。「しかし、その考えには無理があるでしょう」

Airbnbは、地域の都市計画法に準拠するのはホストの責任であると訴えています。しかし、いくつかの都市はAirbnbに手痛い一撃を与えました。バルセロナ市はAirbnbが旅行法に違反したとして、3万ユーロの罰金を命じました。ニューオリンズ市、サンフランシス市、マリブ市は、Airbnbのホストを、都市計画法や賃貸条件に違反の疑いで調査しました。

10月には、ニューヨーク州の司法長官、Eric Schneiderman氏が報告書を発表、ニューヨークのAirbnbホスト25500人のうちの70%が、ホテルと住宅に関する法律に違反しており、ホストが払っていない州税は3300万ドルに達するとしました。また、この報告書によると、ニューヨーク市においては、上位6%のホスト(数において)が、収益の37%を占めているそうです。これは、2010年1月1日から2014年6月2日の間の統計です。同市は、Airbnbの大手ホスト2者を、自身が所有する空きビルでホテルを違法に運営したとして告訴しました。

州司法長官が申し立てた、Airbnbホストの個人情報開示請求は却下されましたが、Airbnb社はサイト基準を守っていないニューヨークの2千以上のリスティングを削除したと発表しました。


ゲストとのトラブルが発生するリスク


また、見知らぬ人とプライベート空間をシェアするという同社のビジネスモデルから当然予測できることですが、いくつか悲惨なトラブルも起きています。

そのうちのひとつは2011年の夏に起きました。EJという名でブログを書いているベイエリアのイベントプランナーが、ゲストにクローゼットのドアに穴を空けられたうえ、パスポート、現金、クレジットカード、宝石、カメラ、iPod、ノートパソコンを盗まれ、靴や服をめちゃくちゃにされた、さらには、暖炉で私物を燃やされた、と訴えました。 「そうしている間にも、そのゲストはフレンドリーなメールを送ってきて、すばらしい部屋をありがとう、と書いていました...。文末にLOL(日本語の「笑」と同じ意味)をつけて」

Airbnbの対応はまずいものでした。カスタマーサービスは返事をするのに丸一日かけたうえ、フォローアップをしませんでした。1ヶ月後、同社が1億ドルの投資を集めたと発表したとき、ニュースサイトTechCrunchが、EJさんの訴えを彼女のブログへのリンクつきで掲載、これを主要メディアが一斉に報じました。Airbnbはようやく行動を起こし、カスタマーサービスを24時間体制にすること、信頼と安全に関する部門を設けること、5万ドルの損害賠償を提供することを発表しました。

Airbnbには現在、600人の社員が、カスタマーサービス、および信頼と安全に関する業務に就いています。一件あたりの補償額の上限は100万ドルに増えました。Airbnbの広報部は、こうした事件は「ものすごくまれ」だと訴えます。そして、それは事実です。2013年には、600万人のゲストが55万の部屋を利用しましたが、器物の破損は1700件程度でした。もっとも、Airbnbから補償が行われたのはそのうち40%だけです。(ホストよっては、ゲストと取り決めをしたり、破損に備えてデポジットを取っているようです)

Airbnbの敵対者たち、例えばホテル業界のロビイストなどは、企業が被るリスクよりも、ユーザーが被るリスクの方が大きいとAirbnbを非難しています。9月、ニューヨーク市の選出議員とハウジング・アドボケートからなる、自らをShare Better coalition(より良いシェア連合)と名乗っている団体(報道によれば、ニューヨーク市のホテル協会から資金提供を受けている)が、Airbnbの広告に、ゲストがぞっとするような宿泊体験を話す声をボイスオーバーでかぶせた広告を流しました。

Airbnbも反撃します。「勘違いしているホテルたちが、普通のニューヨーク市民が自分の家をシェアするのを許すべきではないと考えているようで、そのために何百万ドルも費やそうとしている」

創設者たちは、こうした闘いは不可避なものだと考えています。「過去数百年のイノベーターたちを思い出します。いつだって反対する者や中傷する者がいました。イノベーターたちは最初は誤解されていましたが、一度理解されれば、人びとにとって不可欠の存在となりました」とゲビア氏。「ATMも70年代に登場したときは抵抗にあいました。ビデオカセットだってそうです。自動車は馬車業界から激しく敵対されました。人びとに理解されるのは大変な道のりだったのです。しかし、時間とともにその価値は証明されていきました」


Airbnbが目指すのは「人々を繋ぐシンプルなプラットフォーム」


存続のためにその権利を守ることが、Airbnb社の目下の最優先課題となっています。2014年4月の投資ラウンドで、4億7千5百万ドルを調達した同社は、有能な弁護士のグループ、20人のコミュニケーション・スペシャリスト、3つのPR会社を雇って反撃に出ました。すべてはたったひとつの慎ましいメッセージを伝えるためにです。Airbnbとは一般の市民がコスト意識の高い旅行者に自宅をシェアして、少しばかりの収入を得るためのシンプルなプラットフォームである、という主張です。

チェスキー氏とゲビア氏は、それぞれ15億ドルの資産を持っています。フォーブス誌によると、2人はまだラウシュ通りのアパートに住んでいるそうです。赤いキリスト像もまた暖炉の上にあるのだとか。彼らの3つ目のベッドルームにはエアーマットも置かれています。

創業者たちの物語(彼らはAirbnbのホストやゲスト同じ種類の人間であり、地元住民と旅行者をささやかにつなごうとしている)を語ることが、Airbnbの成功にとって今まで以上に重要となっています。創業者たちの魅力が、口コミが広まった原動力でもあるのです。彼らが100億ドル企業だという面ばかりに注意を向けないでください。


多くの人が認める「新しい規範」


ニューヨーク州司法長官やその他の批判者たちは、Airbnbがホストに責任をなすりつけており、一方で、裕福な起業家たちで富を山分けしているのだと非難しています。

しかし、本当にそうでしょうか? 実際、Airbnbが状況を支配しているように見えます。司法長官が一部の大手ホストをあげつらったとしても、ホストの大半は普通の市民です。ニューヨーク市で言えば、ホストの87%は自分が実際に住んでいる家にゲストを泊めています。そして、ホストの94%が2件以下のユニットを貸し出しているに過ぎません。80万以上のリスティングにも、このパーセンテージは適応できるでしょう。たしかに、Airbnbはホストが法律違反をする手助けをしてしまったかもしれません。また、既得権益者を怒らせてしまったかもしれません。しかし、莫大な数の支持者がいることも事実なのです。

「多くの都市は、これは新しい規範なのだと気付き始めています」とシェアリング・エコノミーの専門家で『What's Mine Is Yours: The Rise of Collaborative Consumption(私のものはあなたのもの:共同消費の台頭)』の著者、Rachel Botsman氏は言っています。「何百万人もの人がポジティブな体験をしているのに、それに異を唱えるのは難しいでしょう。各都市は、この現象に税金を課さなければ損だと考え始めています」

サンフランシスコ市とポートランド市、オレゴン市は、Airbnbの大半のリスティングを、課税といくつかの条件付きで、合法とすることに決めました。そのほかの都市もそれに続くでしょう。一方、Airbnb側も運営方法を変える必要があるでしょう。面倒なプロセスですが、それが米国社会で物事が進むやり方なのです。Airbnbのような企業が奮闘しなければ変化は起こりません。2013年のAvis社によるZipcar社の買収が示すように、今日の敵は明日の味方です。司法当局、ホテル経営者、近隣の住民はAirbnbを毛嫌いしていますが、Airbnbが産業界に革命を起こしているかぎり、止めることは難しいでしょう。なんといっても、Airbnbには2千万人のユーザーがついているのですから。


Airbnb Is Inc.'s 2014 Company of the Year|Inc.

Burt Helm(訳:伊藤貴之)
Photo by Airbnb.

  • ,,,,, - By

    香川博人

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