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ライフハッカー編集部ライフハッカー編集部  - ,,,  07:00 PM

「心の集中」に大切な短期記憶:容量をアップするには

「心の集中」に大切な短期記憶:容量をアップするには

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1つのタスクに集中しようとしているのに、心はまるでピンボールのようにあっちへ行ったりこっちへ行ったり、ということが時々あります。どれだけ思考を一点に集中させようとしても、あらゆる考えが頭の中を狂ったように駈けめぐり、集中力を打ち砕いてしまうのです。


人間の脳は移り気なもの。ほんの数秒も1つのことを考えていられないという状態は、誰もが経験しているはずです。あるプロジェクトに取り組んでいる最中に、夕食のメニューや、何日か前の夜に友だちと交わした会話が、いきなり思い浮かんだりします。

他のことは一切忘れて、目の前のタスクに集中したいのに、ほんとうに腹立たしいですよね。こうした雑念が頭の中に浮かび続けるのはどうしてなのでしょうか。


ワーキングメモリ


ほんの少しの間であっても、情報を保持しそれを操作しようとする時は、認知神経科学者の言う「ワーキングメモリ(作業記憶)」が働いています。

電話番号を聞いてから実際に電話するまで、その番号を覚えていなければいけない経験は誰もがあると思います。また、道順を忘れないようにしながら特定の目印を探したことはありますか?(1つめの角を右折してからまっすぐ進み、大きな黄色い看板が見えたら左側の3つめのビル、というように)。そんな時は、ワーキングメモリが働いているのです。

そのような状況では、頭の中に特定の情報を新鮮な状態で保管し、いつでも使えるようにしておかなければならないばかりか、それを現実の状況に当てはめて使わなければなりません。

ワーキングメモリは、脳の検索エンジン、または、関連情報を必要な間だけメモしておく黒板だと考えてもいいでしょう。

ワーキングメモリが働くのは、基本的な指示を記憶しておく場合だけではありません。ブログや記事を書く際に、リサーチして見つけた情報を頭の中に保存し、内容に最も見合った部分を選び出せるのもワーキングメモリのおかげです。

問題は、私たちのワーキングメモリに保管できる情報量には限りがあり、目の前にあるタスクから注意を他にそらせようとする余計な思いつきや知覚経験によって、絶えず翻弄されてしまうことです。

ある研究は、人間1人のワーキングメモリの容量と、情報のコントロール力(周囲から入ってくる刺激や雑音を、重視するか無視するかを選択できる能力)との間には、密接なつながりがあることを示しています。

別の言い方をすれば、ワーキングメモリの容量が大きければ大きいほど、周囲からの雑音をはねのけて目の前のタスクに集中できる能力も高いわけです。


ワーキングメモリの仕組み


ワーキングメモリと呼ばれている概念は、1890年代からあるものですが、その仕組みについての理解は、時の流れとともに変化してきました。

最もよく知られている理論は、Alan Baddeley氏とGraham Hitch氏という2人の心理学者が提唱したものです。情報の一時保管所である「バッファ」は複数存在しており、中央実行系と呼ばれる管理システムによってコントロールされているという説です。


音韻ループ

先ほど、電話番号を一時的に覚えておかなければならない状況を例に挙げましたが、そうした際には、ほぼ間違いなく、数字の並びを繰り返し唱える内なる声が「聞こえた」はずです。これは、「音韻ループ」と呼ばれる、言語・音韻情報を保持する場所が働いていたのです。

情報が音声として聞こえると、それは、音をベースとした「コード」に変換されます。それから、この情報が消えてしまうのを防ぐために、私たちは能動的に、心の声でこのコードを「唱え」、心の耳でそれを「聞く」という、ループのように連続した作業を繰り返し行います。心の中でエコーさせるような感じです。

けれども、情報はすぐにこのループから外れてしまいます。ですから、長い数字の並びを覚えるのは大変なのです。数字の最後に近づくにつれ、冒頭のいくつかの数字はすでに失われています。アメリカの心理学者George Miller氏は論文「The magic number seven, plus or minus two(マジカルナンバー7±2)」の中で、人間のワーキングメモリの上限を数量化しています。ワーキングメモリには一般的に、1回につき平均して7つの項目しか保管できないというのです。


視空間スケッチパッド

よく知っている部屋を心に思い描いてください(今いる部屋でもかまいません)。次に、目を閉じてから、壁際に並んでいるものを、左から右へ順番通りに挙げていってください。心の目を使ってその空間を見渡している時には、「視空間スケッチパッド」が働いています。ワーキングメモリの一部分である視空間スケッチパッドのおかげで、心の中でイメージを作り上げ、それを調べ、その中を移動することができるのです。

音韻ループは音や言語による指示を扱いますが、スケッチパッドは視覚的記憶と関連しています。


エピソディック・バッファ

Baddeley氏は2000年、当初の理論モデルにはなかった「エピソディック・バッファ」(エピソード記憶を保管するバッファ)と呼ばれる新たな要素を追加しました。エピソディック・バッファは、視覚的、空間的ならびに言語的な情報を結びつけ、時系列に沿ってまとめた集合体(エピソード記憶)を形作ります。これがあるからこそ、小説や映画のあらすじをぱっと思い浮かべたり、より大量のデータを互いに関連づけたりできるわけです。


実行制御

ワーキングメモリを作動させるのが「実行制御」です。これは、すべてをとりまとめ、どの情報を保管し、どれをどのバッファに入れるべきかを決定するシステムです。

実行制御はまた、3つのバッファにある情報を取りまとめ、調整を行ないます。そして、何よりも、情報の連携や操作を行うスペースを提供するという重要な働きを担っています。


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最上段「中央実行系」
2段目左から「音韻ループ」「エピソディック・バッファ」「視空間スケッチパッド」
3段目「長期記憶」


3つの異なるバッファが「レゴを入れておく箱」だとしたら、実行制御は、そこからレゴブロックを取り出して、新しいものを組み立てるためのテーブルといったところでしょうか。


ワーキングメモリの容量を増やすには


ワーキングメモリは、人間が持つ認知機能の中で、きわめて重要性の高いもののひとつです。

私たちは、ワーキングメモリの助けを借りて、アルファベットを学んだり、周囲の状況を理解したり、複数のタスクに優先順位をつけたり、締め切りを守ったりしながら、生活における重要な局面を切り抜けているのです。

そればかりか、ワーキングメモリは、将来的な学力達成度を示す指標としてはIQ(知能指数)よりも優れていることが証明されています。ワーキングメモリの容量が小さい子どもたちの98%は、読解力と数学の標準テストできわめて低い成績をおさめたというのです。

では、ワーキングメモリの容量を増やす方法はあるのでしょうか?


ストレスを減らす

ストレスがワーキングメモリにマイナスの影響を与えていることが、研究によって次第にわかってきました。ストレスが大きければ大きいほど、ごく単純な認知作業を行なう際のワーキングメモリの効率は低下していくのです。

何とも困った悪循環です。集中力が続かず、予定通りにプロジェクトが仕上がらないと、ストレスが溜まりますね。その結果、集中力を取り戻してそれを維持することが、ますます困難になってしまうのですから。

ですが、この悪循環から抜け出すのに効果的だとされている方法が1つあります。それは、マインドフルネスの向上です。

カリフォルニア大学サンタバーバラ校が2013年に実施した研究では、48人の学部生を対象に、マインドフルネスのトレーニング、もしくは栄養学の授業のどちらかを2週間受けてもらい、検証しました。

実験が終わった時、マインドフルネス・トレーニングを受けた学生は、ワーキングメモリの容量が増加していました。そればかりか、実験後に受けた読解力テストの点数が、実験前の自身の点数だけでなく、栄養学を受講した学生と比較しても、平均して16%伸びていたのです。

余計な雑念が頭に忍び寄るのを感じたら、ひと休みして頭の中を空っぽにしてください。ほんの数分で構いません。そうすれば、再び仕事に戻った時には落ち着きを取り戻し、うまく集中できるようになるでしょう。


汗を流す

ワーキングメモリの容量は、高負荷のエクササイズによって増やすこともできます。

運動科学を研究するChristine Lo Bue-Estes博士らは、非常にハードな運動の前、最中、後でワーキングメモリ容量に変化があるかどうかを実験しました。その結果、一連のハードな運動の最中と終了直後はワーキングメモリの容量が低下したものの、短い回復期を経た後は、運動をしなかった人よりも容量が増加したのです。

ハードな運動は、総合的な知的能力向上に効果的であるとともに、ワーキングメモリの容量アップにも明らかに有効なのです。


楽器を習う

スウェーデンの医師Torkel Klingberg氏は、著書『The Overflowing Brain』の中で、神経を活性化させる機会を多く持てば、ワーキングメモリの容量が大きくなると述べています。何らかのスキルを練習すればするほど、そこから得られる知覚経験によって活性化された脳の部位が拡大していくことが、同氏の研究からわかりました。

例えば、ギターの音によって活性化される脳の部位は、ギターを弾く人のほうが、弾かない人より大きくなるのです。

新しいスキルの練習を積み重ねれば、ワーキングメモリによって多くの情報を保管できるようになるだけでなく、周囲からの刺激を受け流し、集中力を保てるようになるのです。他の作業にも役立ちますね。

ただし、ワーキングメモリは、多岐にわたる認知作業と関わりがあり、脳の内部で働いている数多くのほかの要素と同様に、私たちがいまだ十分に理解できていない領域であることは忘れないでください。

はっきりしているのは、作業をしている時、脳に一時保管できる情報量には限りがあり、周囲からの刺激や雑音をなかなか閉めだせないということです(締め切りに間に合わせようと必死になった経験がある方なら、おわかりですよね?)。

精力的なエクササイズであれ、新しいスキルの習得であれ、マインドフルネスの修行であれ、ワーキングメモリの容量を増やすためにできる手立てはどれも、集中力を維持し、私たちの邪魔をするあらゆる雑音を黙らせる上で役に立つでしょう。


Put your memory to work

Jory Mackay(原文/訳:遠藤康子、吉武稔夫/ガリレオ)

Image credit: Todd Quackenbush, Lifehacker

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