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堀込泰三  - ,  10:00 PM

まるでドラマの世界?ある救急救命医の多忙な1日:米国発キャリアインタビュー

まるでドラマの世界?ある救急救命医の多忙な1日:米国発キャリアインタビュー

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救急救命室のお世話になったことはありますか? 今はなくとも、もしかしたら明日、ベーグルを切るのに失敗して、運び込まれるかもしれません。でも、どんな事態でもご安心を。高度な訓練を受けた救急救命医が、あらゆる緊急事態に対応してくれます。


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バーモント州で救急救命医を務めるジョシュア・L・ハリス(Joshua L. Harris)医師は、患者の健康と満足度を維持するため、日々奮闘しています。また、診断結果を丁寧に伝えることで、患者がインフォームド・ディシジョンを下せるよう、患者教育に細心の注意を払っているそうです。いつお世話になるともわからない救急救命医ですが、いったいどのような1日を送っているのでしょうか? そんな疑問に答えるべく、ハリス医師にインタビューをしてきました。


── なぜこの道を選んだのですか?

人と科学が好きだからです。


── あなたのバックグラウンドを教えてください


学部生として4年間、さらにメディカルスクールで4年間学んだあと、救急医療の研修医として3年間働きました。


── 今の職に就くために、何らかの資格は必要でしたか?

州発行の医師免許と、専門委員会による認可が必要です。


── 勤務中、主に何に時間をかけていますか? 一般人の想像を超えるようなことはしていますか?

勤務時間の3分の1は患者との対話時間、3分の1は過去のカルテ、検査結果、X線画像、CT画像、超音波画像の見直しや他の医師との電話、3分の1は資料作成に充てています。

電話の相手は、患者のかかりつけ医や、当該の治療に関する診察専門医です。資料作成の大半は、私が行なった治療について記しています。具体的には、患者の声、診察内容、私自身の意思決定プロセス、検査結果やX線結果などの各種結果、入退院情報、退院指導などを書きます。さらに複雑な症例では、手術、集中治療(症状がひどいときには、ER内で実施することがよくあります)、再検査結果なども含まれます。


── あなたの仕事について、誤解されやすいことはありますか?

よくあるのは、「ERは患者の安全、健康、満足度を確保するための救急医療を提供する場所である」という誤解ですね。でも、ERは出入り自由のクリニックやかかりつけ病院とは違います。軽い症状で来ても、かなりの時間、待ってもらうことになるでしょう。もちろん、軽い症状の患者も来ていただいて構わないのですが、ERの性質上、症状の重い人が優先されることになります。


── 1日の勤務時間はどれぐらいですか?

業界平均は1日8から12時間で、週3から5日ぐらいですが、毎週大きく異なります。救急医療には、定期的なスケジュールなんてものは存在しませんからね。


── 長い1日を乗り切るための特別なテクニックや習慣はありますか?

勤務前は十分に休み、十分に食べ、十分に運動すること。それ以外は特にありません。1日を乗り切るには、肉体的にも精神的にも、相当なエネルギーが必要です。でも、私のシフトは1日9時間だけなので、多少は助かっています。


── 同僚と比べて、自分だけが違うところはありますか?

救急救命医は皆、「標準的な治療」を目指しています。つまり、患者がいつどこのERにかかったとしても、同じように安全で効果的な治療を受けられるようにしなくてはなりません。私自身は、患者教育と、医師・患者によるシェアード・ディシジョン・メイキングが得意です。患者には、現在の状況、手持ちのデータ、私が想定する診断結果とその可能性、想定される治療方針が複数あるかどうかなどをお伝えするようにしています。そのうえで、患者からの意見を聞きます。それに対し、研究や慣習で裏付けられていることは提案しますが、治療方針が不明確な場合は、患者の質問に対して、私が知っている事実をお伝えするようにしています。


── 救急救命医が他の医師と異なる点はどこですか?

当院の管理機関の1つである「American College of Emergency Physicians」は、救急救命医を以下のように定義しています。


救急医療とは、不慮の疾病や外傷に対する診断や治療を専門とする医療であり、独特の知識体系を網羅している。(中略)救急医療の仕事には、初期評価、診断、治療のほか、医学的、外科的、精神的な初期治療などが含まれる。救急医療は、病院内または独立の救急科、救急病院、救急車、災害現場において行なわれる。


基本的に、私たちはどんな緊急事態にも対応する準備をしておかなければなりません。これには、すべての体組織が関係します。しかし、私たちの知識基盤は、患者の安全と快適性、さらには可能な限りの健康を維持するために必要な緊急かつ迅速な治療に集中しています。そのため、長期療養についてはあまり考えておらず、患者を長期的な観点で扱うことはありません。


── 今の仕事で最も気に入らないことは何ですか? また、それにどうやって対処していますか?

患者の満足度ですね。本当は100%の人に満足していただきたいのですが、全国のERの満足度は80から85%程度にとどまっているのが現状です。残念なことに、満足でない15から20%の部分は、私にはどうすることもできない要素がからんでいるような気がします。満足でない理由のTop3は、待ち時間、検査時間、慢性疾患の治療希望。これらの要素については、私たち救急救命医側も、もどかしく感じているのです。


── あなたのサービスを必要としている人へのアドバイスをどうぞ

ERには、ユーザーマニュアルが必要ではないかと思っています。私が患者から聞きたいのは、脱線のない簡明な説明です。お腹が痛いと言われても、その他の説明や経緯を教えてもらえなければ、何にもわかりません。また、「カルテを見てください」と言われても、必ずしも最新ではないし、正確でないこともあるので、あまり役に立たないのです。可能であれば、これまでの治療歴、アレルギー暦、健康上の問題、手術歴などの情報を持って来てください。それと、あなた自身およびご家族の、最期の望みも把握しておいてください。CPR(心肺蘇生法)と呼吸管、どちらを希望しますか? このような決断は一刻を争うことが多いため、答えを事前に用意しておく必要があるのです。自分ではわからない場合は、かかりつけ医に相談してみてください。

それともう1つ。ERでは、常に重症の患者が優先です。これが、待ち時間にかなり響いてきます。あまり緊急でないような症状であれば、まずはかかりつけ医に相談してみてください。その方が迅速な治療を受けられるばかりか、私たちにはできない、その後のフォローもしてくれるはずですから。待たされるということは死なないという意味なので、希望の光だと思ってください。


── あなたの職種で、平均的な初任給を教えてください

非常に幅があります。こちらで公開されているデータを参照してください。ただし、多くの医師には莫大なコストがかかっています。平均的な新人医師は、医学部通学のために17万ドル(約2000万円)もの借金をしています。これらのローンのほとんどは高金利で、友人の多くは、6%強もの金利を支払っています。


── 昇進の仕組はどうなっていますか?

「昇進」とは、経営側に回るか、病院の政治に巻き込まれるかのどちらかです。ほかには、昇進のような概念はあまりありません。


── 無知で申し訳ないのですが、救急医療を専門にするということは、これからずっとその分野で働くということでしょうか?

その通りです。違う専門医になりたければ、その分野でもう一度研修医を経験しなければならないでしょう。そうする人もいますが、あくまでも例外です。研修医をやり直すとしたら、給料は大幅に下がるし、週80時間勤務に逆戻りですから。つまり、ひとたび救急救命医になったら、数年間の修行という多大なる努力を経ない限り、ずっと救急救命医のままです。


── 同じ道を志す人に、アドバイスをお願いします

自分が心からやりたいことだと確信することです。学部を出てから実際に現場で働けるようになるまでに、7年から15年もの年月が必要です。つまり、新人医師のほとんどがすでに30代であり、上記のように、借金もかなりの金額に膨れ上がっているはずです。それでも、やりがいは大きい仕事なので、それを是とするのであれば、ぜひ一緒にやりましょう。


Andy Orin(原文/訳:堀込泰三)
Photo by spotmatik (Shutterstock).

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