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米田智彦米田智彦  - ,,,,,,  11:00 AM

イェール大卒・三井物産出身の落語家、立川志の春が語る、落語をビジネスに生かす方法

イェール大卒・三井物産出身の落語家、立川志の春が語る、落語をビジネスに生かす方法

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『あなたのプレゼンに「まくら」はあるか?』(星海社刊)を出版された落語家の立川志の春さんは、米・イェール大卒、三井物産を経て26歳のときに落語家の修行に入ったという異色の経歴の持ち主。落語でいう「まくら」を意識するだけで会話ががらっと変わることを前回ではお話していただきました。今回は、落語をビジネスに生かす方法論についてうかがいました。



立川志の春(たてかわ・しのはる)
落語家。1976年大阪府生まれ、千葉県柏市育ち。渋谷幕張高校を経て、イェール大学へ進学。卒業後は三井物産に入社。鉄鉱石部にて、営業見習いとして勤務する。社会人3年目のある日、立川志の輔の落語を聴き、衝撃を受ける。半年間の逡巡の末退職し、志の輔門下への入門を許される。2011年、二つ目昇進。日本語はもちろん、留学経験を活かした英語落語での公演も行う。


演じる人が「消える」落語の衝撃


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写真:橘蓮二


米田:最初に衝撃を受けられた立川志の輔さんの高座を表現するとしたら、どういうニュアンスだったのですか?

志の春:もう「消えた」ということですよね。「高座から志の輔が消えた」と。僕、話の途中から師匠が見えなくなりましたから。そんな芸は見たことがなかった。

米田:ARという言葉が似合いそうですね。

志の春:ぼんと3Dで出てくるような、まさにそういうイメージかなと。

米田:志の輔さんは、『ためしてガッテン』などテレビのイメージがありますが、高座とはまったく違うのでしょうね。

志の春:やはり高座の姿と、テレビの姿というのはガラッと違って、僕の師匠は、想像力を借りて、話の中にお客さんをぐわーっと引きずり込むパワーがものすごいのです。だから、そこに一緒にいるような感じになれるというような世界をつくるというのは、ものすごいところがあって。それはテレビで見ている感じとはちょっと違いますね。

米田:立川流を創った談志師匠は落語のことを「イリュージョン」だとよく言われていましたね。改めて志の春さんが捉えられる、談志さんのすごみというのはいかがですか。

志の春:「おまえごときが言うか」と言われる部分もあると思いますが言わせていただくとすると、落語家というのは落語という芸があって、それを越えない人が多かったのですね。落語という作品をやっている、「イタコ」みたいな部分があるんです。

米田:あるキャラクターになりきる、ということですね。

志の春:はい。ただ、談志師匠はご本人のキャラがものすごく大きくて、ある意味、落語と一体化しようとしていた方で、この人が語れば、落語の中のセリフがその人の言葉になるみたいな、そういった存在感の人だったんです。そういった落語家はそれまでいなかったのではないかな、と思います。つまり、ストーリーを演じているのではなく、もうその話の中に入って住んでしまって、その人が走っている...そんな感じになるんです。

米田:志の春さんは「高座を見にきてほしい」とよく本やブログで書かれていますが、特に談志師匠の場合はやはり見ないとまったくわからない、聞かないとわからない部分がありました。僕、2回だけ談志師匠の高座を拝聴しているのですが、2回では正直わからなかったのです。どこまで奥行きがあるかというのが。

志の春:わかります。僕もわからなかったです。落語ファンになりはじめの頃に見に行ったのですが、談志師匠は最初結構高圧的な感じなんです。「落語なんていうのは、馬鹿にはわからねえもんなんだ」とか、「これを笑わないのは馬鹿です」とか。逆に「これで笑えたあんたたちはいい客だ」とか、とにかくお客さんに対してまずは上から行ってました。

最終的には「落語は馬鹿には分からないけど、馬鹿しか落語家にはならねえんだ」みたいな感じで、ちょっと落として、そのバランスを取るんです。でも、そういうふうな感じで言われるのは、僕は最初、ちょっとびっくりして、「なんでそんな偉そうなことを言われなきゃいけないんだろう」みたいなことを思う生意気な外国から帰ってきた若造だったんですよね。「別に笑いたいところで笑っていいじゃん」というような気持ちだったのです。でも、それもコミュニケーションの取り方の違いなんですよ。談志師匠は言葉では強く言っていても、その場にいる人たちの存在をすごく意識してくれていて、メッセージとしてはやっぱり「あなたたちが好きだ」と言っていることだとは思うんですね。

米田:談志師匠がつくる空気、空間は独特すぎて、誰もまねができないし、まねする人なんていないですよね。

志の春:そうですよね。だからたぶん、僕の師匠(志の輔)は真別の方向に行ったのだと思います。

米田:志の春さんは本の中で、自分は演者であるけれど、もう1人の自分が後ろにいて、演者を操っているようなイメージがあって、操っている自分は全体を見渡してオーケストラの指揮者のように全体を動かしているのだ、というようなことを書かれていますね。なるほどと思うのですが、実際にやるとなるとかなり難しいことですね。

志の春:難しいですよね。

米田:ただ、ビジネスにも生かせる部分があるのではないかと思っていて。ある種、没入していく自分と、それから幽体離脱するような感じでしらっとしている自分と、両方あるときは、話したりプレゼンしたりしていても、うまくいっている気がするんです。

志の春:そうですよね。絶対、両方が必要なんですよね。落語の場合だと、たとえば、泣くシーンがあるとしたら、「うわーっ」と泣きじゃくって見せていても、もう一人の自分が後ろで、「ちょっとやり過ぎかな?」とか「伝えたいように伝わっているか」、「引かれていないか」、「もっとやったほうがいいか」、「そろそろ切り上げたほうがいいか」など考えていて、それで、「よし、じゃあ、次に行くぞ」とか指示しているんです。だから、100%没頭して、キャラクターの気持ちになりきって本当に泣くぐらいになっていたら、たぶんダメなのです。埋没しすぎると独りよがりになるのですね。

ですから、ビジネスマンの方も、プレゼンとか会議ですごく熱くなって、「今、私はこうしたいのです」とか「これがベストな商品だと思います」とか言ったとして、他人の目に自分がどう映っているかという反応を冷静に見ている自分があったらうまくいくと思います。そうすると、「今ちょっと熱くなっちゃいましたけど」とかあえて言ってリセットすることできるわけです。

米田:わかります。でも、ある種、入らないとダメな部分もありますよね。最初から、こんなものでいいだろうみたいなところだと...

志の春:それはもう、見抜かれますよね。小手先のテクニック的に、「今かんじゃいました」と言ってしまうようなことは、たぶん相手に見透かされると思います。「こいつは毎回そういうことを計画してやっているな」と。ではなくて、本当に熱くなって、うわーっといって、口が回らなくなったときに、かんでしまったと思って入れたら、笑いが取れる。


他人を「いじる」ことはやっぱり難しい!


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米田:あと、今、自分がお話しになるという部分のテクニックのお話でしたが、相手をいじるというか、お客さんをいじる。ビジネスだったら、打ち合わせの相手とか、交渉する相手をいじるということですが、そこのポイントというのは何かありますか。普通の20代のビジネスマンが参考にして、取り入れられるようなところは。

志の春:いじる部分で、それもやはり繰り返しになりますが、「あなたに興味がありますよ」ということを表すためのいじりだったら、僕は成功すると思うのです。自分が上に立つためのいじりではなく「愛のあるいじり」。つまり、絶対に相手が損をしない感じでいじるということですよね。だから、同業者についていじるときも、寄席形式とかで何人かで出るときとかありますよね。

いじった結果として、その人が得するような形でないと、見ている人も嫌だと思うし、その人が損してしまうようないじり方だったら当然そこに愛がないとダメなのですね。絶対、この人が得をする、より身近に感じてもらえるとか、ドジなエピソードを話したとしても、「なんてチャーミングな人だ」と思ってもらえるようないじり方でないと。いじられた本人がいい気持ちになるようなね。

米田:ビジネスマンといえば、飲めば人の悪口を言うものじゃないですか。それを少し変えられたら、何かコミュニケーション術に使えるのかな、とは思うのですよね。

志の春:悪口を言わないということを徹底している人がいたらかっこいいと思いますね。その場にいない人の悪口を肴に飲んでいるような場でも、決してそれに乗らないというような。たぶんそれは意識しないと無理でしょうから。人間誰しもやはり嫉妬とかいろんな感情が絡んでくると、悪口を言ってしまったり、出てしまったりすると思うので。ああ、この人はこういうことを決めているのだなというのは、いいなと思いますよね。

米田:悪口、陰口にならないいじり方ができたら、すごく生産的だなと思いますね。

志の春:でも、落語家もそうですが、漫談家の綾小路きみまろさんとか、毒蝮三太夫さんのいじり方というのはすごい勉強になりますし、うまいな、と思いますね。あの距離の取り方というのは、ある程度の年齢にならないと無理な感じもあると思いますし、なかなか若造がそこまで踏み込んでいくという距離感は難しいですね。


相手に興味を持てば会話は自然と弾んでいく


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米田:あと、雑談力とか会話を埋めるみたいなことも、みんな悩みの種ではないですか。だけど、それはお話が上手とか、理路整然と話すということではなくて、話すことを怖がらないみたいなところから入ればいいのかな、とも思ったりもするのです。噺家やお笑い芸人の方も、滑舌が良くなくてもおもしろい方というのはいらっしゃるではないですか。

志の春:いますね。ええ。

米田:たとえば、桂ざこば師匠とかも、フリートークのときは、つっかえ、つっかえお話になりますが、それがすごくチャーミングだったりとかして。

志の春:ええ。だから、会話ってテクニックではないと思います。たとえば、何か自分に対して質問をされて、嫌だと思う人はそんなにいないと思うのですよね。相当な秘密を持っているスパイとかでない限りは、わからないですが、まず会わないですね、そんな人とは。興味を持ってもらって悪い気分がする人はあまりいないと思います。そうしたら、何か相手に対して質問をするというのは、会話の切り口というか。単純に、本当に相手について興味を持ったことを聞いていくというのがスタートラインかなと。

米田:あと、言葉をかんでしまったら、相手に「今かんだね?」と言ってもらった方がいいと。これはすごい名言だなと思ったのですが、素人には難しかったりもしますね。

志の春:あっ、それは僕の場合は落語の中で、ですね。落語の中で、僕はこっち向いて、八っつぁんが、「隠居さんにこういうことがあって、カカカッ...」とかんだときに、何が起きるかと言うと、僕が「かんだ」という情報が、この中身の情報よりも大きくお客さんに伝わっているので、かんだ瞬間の前後5秒ぐらいの言葉は頭に入っていかないんです。

ですから、いったんそれはリセットしなければいけないので、「おまえさん、今かんだね?」と言って、「僕も気づいていますよ、かんだのは。だからそれは一旦こっちへ置いておいて、ここからまた新たに物語の世界に入っていきましょうや」というリセットボタンだと思うんですよね。でもこれも「かむ」という芸人言葉が一般にかなり流通してきたからなんです。

会話の中で「今かんだね」と突っ込んだりするのは一番簡単な突っ込みなんです。どちらかというと自分が上に立つためのツッコミなので、人に対してはあまり多用しない方がいいとは思います。

米田:あと、全然、ウケていないときのトラブルを、逆に生かして笑いにつなげるというのも、みんなやりたいことだと思うのですよね。

志の春:そうですよね。全力でやっても全然ウケない状況はありますから。

米田:ありますよね。

志の春:しょっちゅうあります。でも、まあいつまでもクヨクヨしててもそれはもうしょうがないことで。反省するところは反省した上で、どうせならその状況を後々使ってしまえばいい。だってたとえば、後でしゃべるときに、「この前、こんなウケたんですよ」とか話をしたっておもしろいわけがなくて、「うるせえよ、自慢すんなよ」ということなので。

「この間の、本当大変だったよ」と言うと、「えっ、どんな状況だったの?」みたいなことになる。ですから、次へのステップとしては、悪い、過酷な状況ほどおいしいというのはありますよね。

米田:そのときに状況がひどければひどいほど、後々になっておもしろい話題になる、というのはありますよね。

志の春:あります。同窓会での話題なんてみんなそうですよね。

米田:「こっちへ行ったら危なそうだな」みたいなときに、あえてそっちを選んだりしますか?

志の春:笑福亭鶴瓶師匠とかは、そういう考えでやられていると聞いたことがあります。「こっちへ行ったらもう大変そうだな」という道をあえて行って。あの方はやはりそういうことで、トークで生かしたりされています。

米田:でも、それも少しは取り入れられますよね。僕は演者ではないですが、編集の立場の人間としても、行ったらケガをしたり、ハプニングが起こって大変になりそうな道を選んだ方が記事としてはおもしろいことになるみたいなところがあります。

志の春:でも、ある程度、気持ち的にも時間的にも余裕がないと、ケガをする方に行ってみようとならなくて、なんか追われていると安全な道で、最短距離で行こうと思うではないですか。だから、余裕がある程度あるというのは大事なのかなと。

米田:そうやって自分の事故とかトラブルも最終的に笑いに結び付けられると、その人の幸福度はすごく上がりますよね。

志の春:上がりますよね。もう怖いものないですからね。どっちにしたって使えるわけですから。


こいつが言うんだったらおもしろいに間違いない、という存在になること


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米田:そういう意味では、落語とか笑いというのは、本当に最強のコミュニケーションツールだなといつも思うのですが、一方で、笑いほど難しいものはないですね。

志の春:ええ。難しいですね。毎回やはり、最初は何を言おうかなとか、めちゃくちゃ考えますよね。逆に、最初がはまればあとはわりとうまくいくので、関係性をどうつくるのかという、第一声ですね。

米田:あと、その人の醸し出すルックスもそうですし、雰囲気とかが何かおもしろいというのも重要だったりするではないですか。

志の春:それは重要ですよね。だからルックスのいい人はハンデを抱えてますよ、笑いという面では。

米田:芸人さんなんかはもう、姿形とかがやはり芸人になるべくしてなるというか。そういうのも、まねできないですけど。

志の春:それ喜んでいいところですかね?

米田:もちろんです(笑)。陶芸品も少し形がずれたもののほうが価値がある、みたいなことをよく言うではないですか。人間にもそういうところがやはりあるのかなと。味があるというか、そのほうがおもしろかったり、オンリーワンだったりするのかなと。まさに人間彫刻というか、1つの作品みたいなものを落語家さんは人生をかけて目指されるのではないかという気がするのですが。

志の春:ますます喜んでいいところか分からなくなってきました。でも、そうですね、最終的には、「こいつが言うんだったらおもしろいに間違いない」とか、そういう存在になるという、そういうおじいちゃんになっていくということだと思います。

米田:話がおもしろいかどうか以前にその人が話したら笑わざるを得ないみたいな状況ですよね。

志の春:そうです。その域に行くのは、本当に。今、柳家小三治師匠という方は人間国宝ですが、たぶんあの方なんかはそういう域に行っているし、上方落語の桂米朝師匠とかもやはりそんなおかしみというのですかね、そういうところまで行ったらもう無敵でしょうね。


まくら次第で話の本編が変わる


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米田:かつての駆け出しのビジネスマンだった自分を思い浮かべて、コミュニケーションとかビジネスで日々悩んでいる20代の人とかにメッセージ、アドバイスをお願いします。たとえば、プレゼンとかコミュニケーションに対して、どこか難しいなと感じている人がほとんどだと思うので。何かアドバイスみたいなことをいくつかポイントでいただければとは思うのですが、いかがですか。

志の春:まずは相手に興味を持ちなさいよ、ということですよね、昔の僕に言いたいのは。2~3年目のやつなんて大したこと言えるわけではない、相手の方がいろいろなものを持っているし経験もしている。そこで閉ざして、僕はある程度できているんだ、みたいな感じで思っていたらもったいないし、とことん相手に興味を持って、それで話す内容とかも決めていくとまったく違うと思います。

あと、やはりとことんわかってもらおうということですね。これは興味を持つというのと同じなのですが、「僕こう思いますから」と言い放つのではなくて、ちゃんと自分が言っていることを、理由も含めて、相手にもっとちゃんと分かってもらうように、しゃべれ、というのは言いたいですよね、サラリーマン時代の僕には。

米田:話題の転がし方というのはどうですか? 相手にウケてもらおうと思って「まくら」から話し出しても、相手がのってこないな、みたいなときに、どうやって話を展開していけばいいのか。たとえば、プロの落語家さんはこういう感じで見ていらっしゃる方を相手にされるわけではないですか。

志の春:そうですよね。

米田:僕らも取材でこっちに興味がない人とか「誰の話も聞かないぞ」みたいな態度の人と接するときもあって、そういうときに一番悩むんですね。

志の春:やはり、1対1だと、なかなか難しいですよね。高座でも、お客さんがスーツ姿のビジネスマンの男性ばかりということもあります。女の人はわりとオープンなので聞くという姿勢でいらっしゃるのですが、男性ばかりのときは、腕組みなんかしていてちょっと威圧感がある。でも意識せずしてデフォルトでそうなっちゃってる場合もありますから、そういう時はいじるというか、そのまま「お気づきでないかもしれませんが、みなさんけっこう怖いですよ」と言ったりしますね。

米田:それは使えますね。僕もトークショーなどのイベントに出た際、会場を見渡すと、だいたいお客さんはみんな、腕組んですんごい顔しているんですよ(苦笑)。

志の春:そうなのですよね。そこをちょっといったん突っついて、そうすると、「あれ、なんか怖いのかな」みたいな感じになる部分があって、少し柔らかくなるのはある。もうダイレクトに言ってしまいますね。

それで、過去のいろんな場所でうまくいかなかった体験談なんかを交えると分かり合える部分はあります。本当にひどい目に遭った体験談をいくつか入れて場慣らしをしてみるのです。それもつまりは、「今日は堅くならずにやりましょうや」ということを自分から言っていくという感じですね。

米田:いやあ、本当に「まくら」は大事ですね。逆に言うと、「まくら」が成立すれば、その後の商談とかも違った形になるのかもしれないな、と思います。

志の春:そう、まくら次第で、話の本編が全然変わってきます。やはり落語というものが、そもそも、お坊さんのお説教から発展したという説もあります。元々は堅い話の中にに笑いを交えると、お説教の内容が入りやすいという部分があったのだと思います。ですから、落語の場合、笑いというのは手段であって目的ではないと思っています。落語がお笑いかと言われると、ちょっと違うかもしれないです。笑わせりゃいいというものでは、最初はなかったと思うのです。

でも、笑っている中でいろんなものを感じたり、その物語の中のメッセージがどこかで伝わってきたりします。笑っているときは、人はちょっと無防備になっていたり、素直になって、何か情報を受け取りやすい。だから笑いがあったほうがいい。たぶん、そういうのがうまいお坊さんが出てきて、そこからこうなってきたのですよね。かちっとやっているだけでは、お坊さんの説教も伝わらないと思います。

米田:最後に志の春さんの目標は今挙げるとすればなんですか?

志の春:漠然としていますが、僕はやはり、最初に落語を見たときの衝撃が大きいのです。僕も師匠の志の輔のように「消えたい」ですね。落語に入ると消えるような人になりたいですね。落語をするときに、僕という存在が消えることによって、落語が持っているもっと大きいものが伝わればいいな、というふうに思いますね。


〜集え!ビジネスマン&ビジネスウーマンたち〜
『あなたのプレゼンに「まくら」はあるか?』
落語に学ぶ仕事のヒント
立川志の春 出版記念トークショー&落語会

■日時:2015年1月28日(水)19:00〜20:30
■会場:日経スペースニオ
■定員:80名(先着順)
■参加費&特典 2,000円(志の春オリジナルどら焼き&ドリンク付き)
<若者特典>30歳未満の方には「500円キャッシュバック!」
<着物特典>当日お着物で来場された方には「500円キャッシュバック!」
<まくら特典>当日"まくら"をお持ち頂いた方は「1,000円キャッシュバック!」
※30歳未満で、着物で来て、まくらも持ってきたら、参加費は無料です(^^)
※若者特典にはなにか証明できるものをご提示ください。まくら特典、ミニチュアNG、抱きまくらOK!

イベント詳細&申し込みはこちら


(聞き手・文/米田智彦、撮影/長谷川賢人)

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