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平野太一

平野太一

 - ,,,  12:00 PM

モンスター・ラボに教わる「多国籍な人材」の採用や働き方~シゴトでココロオドル仕組みを探る

モンスター・ラボに教わる「多国籍な人材」の採用や働き方~シゴトでココロオドル仕組みを探る

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はじめまして、ウォンテッドリー株式会社の平野と申します。ウォンテッドリー株式会社は、ソーシャル・リクルーティング・サイト「Wantedly」を運営し、世の中に「シゴトでココロオドル人をふやす」サービスを提供しています。

この度はライフハッカーさんと協力し、「より良い働き方(=ココロオドル働き方)」をしている企業を取材することになりました。この連載記事を読んで、より良い働き方に対する気付きを得ていただけたら嬉しいです。

今回お伺いしたのは、「多様性を活かす仕組み」を企業理念に掲げる株式会社モンスター・ラボ(以下、モンスター・ラボ)。


音楽配信事業やアプリ・ゲーム開発で成長中


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モンスター・ラボは基幹となる事業を複数展開しています。まずは、月1880円で毎月専任のDJがセレクトしたBGMをインターネットストリーミング配信する「monstar.ch」を始めとした音楽事業。monstar.chはジャンルごとに1000以上のチャンネルを用意しており、カフェや料理店、美容院、病院、オフィスなど幅広い業種で利用されています。利用料はクリエイターにも還元しており、「プロモーションする側にとってもメリットのあるサービス」といいます。


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アプリ・モバイルゲーム事業では、主に日本と中国の2カ国にまたがるクリエイティブチームを置き、ゲーム開発やイラストレーションの制作などを手がけます。


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また、子会社として、日中間で仕事をする中で培ったナレッジを活かし、日本企業が海外エンジニアチームと仕事をしやすくするためグローバルソーシング・プラットフォーム「セカイラボ」を立ち上げ、展開しています。セカイラボは、現在14カ国7000名のエンジニアと連携して開発を進められる環境が整っているのだそう。


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今回は、モンスター・ラボCEOの鮄川(いながわ) 宏樹さん、ビジネスプロデューサーの王毅さん、ディレクターの大久保大祐さん、アーキテクト・エンジニアのカール・マイスターさん、人事の村上有基さん、セカイラボのビジネスプロデューサーの島友美さんの6名にお話を伺いました。今回お話を聞いて、特にフォーカスしたいところをまとめると、4つのテーマが挙げられました。


1.サービスを通して働き方の多様性を生み出す
2.多様性を生み出すためのメンバー採用のコツ
3.文化的な背景に頼らないコミュニケーション方法
4.国境を越えても同じ価値観を共有する方法


それでは、モンスター・ラボのココロオドル仕掛けを紹介していきます。


1.サービスを通して働き方の多様性を生み出す


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株式会社モンスター・ラボ CEO 鮄川宏樹さん


モンスター・ラボが大切にする「多様性」とは何なのか? CEOの鮄川さんに聞きました。


鮄川:私たちが目指している多様性は2つあります。1つは、自分たちのサービスを通して『働き方』に多様性が生まれ、多種多様な人々が力を発揮できるようになること。もう1つは、モンスター・ラボのビジョンに共感した『メンバー』に多様性があり、世の中を変えていけるようになることです。


もともと創業時に「monstar.fm」という音楽配信サービスを始めたきっかけも、メジャーレーベルに属していないアーティストでも自主的に活躍できるプラットフォームを提供したかったからなのだそう。モンスター・ラボが常に意識しているのは、個々のチカラを活かせるプラットフォームや仕組みを作り、そこに生まれる多様性を提供するサービスで活かしていくことなのだといいます。

同様にセカイラボも、海外に仕事を発注したい日本企業と、日本に営業したい海外のチームをつなげる「働き方」の多様性を活かす仕組みにもつながっています。セカイラボを担当する島さんは、そのビジネスモデルについて次のように説明してくださいました。


島:セカイラボでは現在、日本、中国、韓国、ベトナム、インドネシア、フィリピン、シンガポール、ミャンマー、モンゴル、タイ、クロアチア、インド、バングラデシュ、カンボジアといった14カ国7000名のエンジニアチームと連携しています。各国のチームは、もともと日系法人が海外で創業したものをはじめ、自分たちで検索をして探したり、ご紹介を受けたりすることもありますが、何度かちゃんとお会いして連携を決めています。「どの国であるか」にはこだわらず、私たちは良いチームがあれば連携したいと考えていますし、日本のお客様にクオリティが保証できるところだけを選んでいます。

セカイラボでは、たとえばアプリ制作をしたい日本企業のアイデアを、優秀なエンジニアが多いベトナムのチームに発注するといったことが可能です。必要な技術や単価などのセグメントはシステムが判断するのですが、チーム同士の相性やフィット感などロジックで判断できない部分は、仲介役として私のようなプロデューサーが入ってコミュニケーションを取ります。

そこまでするのは、海外のチームで優れたプログラミング技術を持っていても、提示する仕様を噛み砕いて作業ができないこともありますし、クライアントも企画はあっても仕様書に落としこんで発注するところまで至らないことがあるからです。双方にとって最適なマッチングを提供するために、セカイラボが仲介してコミュニケーションを取ることで、スムーズに進められるんです。


2.多様性を生み出すためのメンバー採用のコツ


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モンスター・ラボ社内の様子。フロアの奥には書籍やCDを用意した、カフェを模したスペースも。


東京本社の3割、子会社がある中国やベトナム、シンガポールを含めると、全社員の3分の2を外国人が占めるモンスター・ラボ。さぞ外国人採用に力を入れているだろう、と思いきや、外国人を積極採用しているという打ち出し方をしたことは一度もないのだそう。

また、モンスター・ラボは「Wantedly」を通して30名以上も採用に成功。社風や企業文化にフィットしつつスキルが高い人材を、採用単価3万円以下で獲得している実績もあります。転職組が多くを占める社員の中には、大企業出身や外国人のメンバーも数多くいるのだとか。どうすればそういった人材を採用できるのか質問してみたところ、そのコツは選考フローに入る前の「面談」にありました。


村上:Wantedlyは「給料」や「職歴」などの条件ではなく、「やりがい」や「環境」で求人者と求職者をマッチングしています。そして募集要項は、「なにをやっているのか」「なぜやるのか」「どうやってやるのか」など、会社のビジョンにフォーカスして書きやすい設計になっています。募集要項に共感していただいた求人者とは、応募した職種のメンバーとざっくばらんに話をする面談をまず設けています。そして、両者が相手に興味を持った場合、正式にエントリーをしてもらうようにしています。

なぜそうするかといえば、会社側が一方的に選別をするのではなく、カルチャーやビジョンを伝えた上で、お互いに腹を割って納得してもらうことが重要だと思っているからです。その後は、すぐに鮄川と面接をセッティングしたり、鮄川との面接の後に改めて事業責任者とも面接をしたりとケースバイケースです。こういった面談を続けることで、事業内容やビジョンに共感してジョインしていることが前提になっているので、ミスマッチをとても少なくできるのです。


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また、最近はどんどん海外からの人材がモンスター・ラボにジョインしているのだそう。その理由を探るべく、アメリカから入社したカールさんになぜ応募したのか伺いました。


カール:私は以前、Amazon.comで主にカタログデータ改良のシステム開発するエンジニアとして働いていました。大学で日本のアニメや漫画に興味を持って勉強していたのにもかかわらず、仕事では日本語をほとんど使わなくなってしまったため、日本の企業でコンシューマ向けのウェブ開発をしたいと思ったんです。そんな時、「Daijob」という外資系・グローバル求人サイトを見ていたところ、偶然モンスター・ラボを見つけたのがきっかけです。

モンスター・ラボのコーポレートサイトを見てみると、全メンバーのプロフィール紹介が掲載されていて、出身国が異なる人材が集っていることがわかりました。それだけ、外国人でも働きやすい環境が整っているのだなと感じました。私はアメリカ出身ですが、いまセカイラボのエンジニアはスウェーデン人、韓国人、日本人の4人組なんですよ。プロフィールを見てみると、休日でもものづくりに取り組んでいるエンジニアメンバーが多く、ものづくりが大好きな自分にとって、ここだったら楽しく仕事ができるのではないかと思い、応募しました。


カールさんが見たというコーポレートサイトのプロフィールページがこちら。全メンバーの顔写真と共に、ひとりずつの「略歴」や「モンスター・ラボの一員になった理由」「一緒に働きたいのはどんな人?」といったコメントが掲載されています。多様性に溢れる魅力的な人たちを知ってもらうことこそが、PRや採用につながっていくという考え方が非常に印象的でした。

ちなみに、本社で働く外国人メンバーは、ほとんど日本語も話せるバイリンガルなのだそう。特にカールさんは日本語に対して学ぶ姿勢が前向きで、「『勇ましい』と『凛々しい』の違いは何ですか?」などを質問されたり、むしろカールさんに日本語を教わったりするようなことさえあるのだとか。


3.文化的な背景に頼らないコミュニケーション方法


メンバーに外国人が多くなると、日本人だけでは不自由しない言語や文化の壁が立ちはだかります。中国出身の王さんと、中国支社とのディレクション業務をしている大久保さんは、仕事の進め方について次のように言います。


王:日本人は伝統的に「言わなくてもわかる」文化が浸透していて、「あれこれ」など指示語を多様する傾向が強いですが、中国人には具体的な指示をしないと伝わらないのです。それから日本語の曖昧さも気をつけなくてはいけません。「いいです」と言われても、良い意味なのか、悪い意味なのかがすぐ伝わらないといったように。

大久保:文化の違いを実感してからは頼み方に気をつけています。たとえばアプリで実装する機能を依頼する場合は、1つずつ図を使って画面の遷移を解説するというように、伝えたいことを分解して、なるべく可視化します。「Aのボタンを押すと、Bに遷移する」みたいに、取扱説明書をつくるようなイメージですね。


そこで現在はコミュニケーションツールに、『Skype』だけでなく『QQ』というチャットアプリを使っているとのこと。


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QQはマルチデバイス対応のコミュニケーションツール。中国ではもっともメジャーだとか。


Skypeは画像ファイルをダウンロードしないと閲覧できないのに対し、QQではタイムライン上で同じ画像を閲覧しながら話をすることができるので、意思疎通の速度が上がるのだそうです。


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QQはチャットだけでなく、スクリーンキャプチャ、音声/ビデオチャットなどの機能も備える


他にも、「appear.in」というURLを共有するとすぐにオンラインミーティングができるWebサービスや「チャットワーク」を全社導入して、社員がそれぞれもつ文化的な背景に頼らずにコミュニケーションできる環境を積極的に取り入れているとのことです。


4.国境を越えても同じ価値観を共有する方法


上記のように、社員間のコミュニケーションは国境を超えてもできるようになりました。モンスター・ラボも国内では島根県の松江、海外では中国やシンガポールなどに支社を持ち、リモートな働き方を実現しています。その一方で、働く場所が離れていることで会社としてのビジョンが共有しにくく薄れてしまうのでは? という懸念点を質問してみました。


鮄川:同じ時間を共有してこそリモートな働き方ができると思っているので、実際に対面で会って話したりすることを非常に重要視しています。先日も中国支社の責任者と会ったばかりですが、四川料理を囲みながら、プライベートな話をしたり、モンスター・ラボの未来について熱く語ったりしました。リモートワークを実現するためには、必ずリアルな時間を持ってお互いを信じる土台があってこそ、国境を越えて信頼関係を築くことができるのだと思います。


今まで一緒の時間を共にしてきた信頼のおけるメンバーは、それだけで大事な「資産」なのだと鮄川さんは言います。


鮄川:僕たちは島根に開発拠点を持っていますが、それは松江市が「Rubyシティ構想」を打ち出した企業誘致をしていて、ぜひ行きたいというエンジニアがいた。落ち着いた環境で開発に集中できていて、すごく良いらしいです。そうやって信頼できる仲間に支社の責任者を任せると、モチベーションの高い人材の周りには、同じようにモチベーションの高い人材が集まって、さらに良い多様性の循環が生まれると思うんです。優秀で信頼できる仲間がいれば、世界中どこでも、そこがオフィスになる。今後は日本の地方からでもグローバルに活動できるIT企業を育てたいですね。土地の枠を超えて仕事をつなげられるセカイラボであれば、それが可能になると考えています。


最後に、今後さらに注力していくというセカイラボのこれからを伺いました。


鮄川:3年後にはセカイラボのエンジニア登録数10万人、登録会社数は数千社を目指しています。世界との接点を持って、グローバルに仕事を発注できるような「多様性を生むことができる」プラットフォームをつくっていきたいです。


いかがでしたでしょうか。 今回のモンスター・ラボの取り組みから見える「多様性を活かすチームのあり方」、あなたのチームにも今日から取り入れてみませんか。それでは、次回もお楽しみに!


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Monstar Lab, Inc.



(文・平野太一/Wantedly 写真・長谷川賢人)

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