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長谷川賢人  - ,,,,  12:00 PM

その土地の良さは部外者だからこそ発見できる:多拠点のライフデザインと働き方

その土地の良さは部外者だからこそ発見できる:多拠点のライフデザインと働き方

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2014年11月19日から7日間に渡って開催されたイベント「Tokyo Work Design Week 2014」(トーキョー・ワーク・デザイン・ウィーク、略称TWDW)にて行われた、ライフハッカー[日本版]によるトークセッションの様子をお届けします。

東京都内や和歌山県でのシェアオフィス運営、季節限定の農家、家屋の床張りなど、さまざまな土地で複数の仕事を営んでいるナリワイの伊藤洋志さん。東京と南房総の2拠点に自宅を持ち、行き来しながら子育てや仕事をする傍ら、都市に暮らす人々と南房総の里山をつなげるべくNPO法人南房総リパブリックを有影する馬場未織さん。そして、2011年の約1年間、家財と定住所を持たずに東京を旅するように暮らす生活実験「ノマド・トーキョー」を敢行し、その体験を著書『僕らの時代のライフデザイン』にまとめた米田智彦の3人が、「多拠点のライフデザイン」をテーマに語り合いました。

2014年12月6日公開の前編に続く後編は、以下より。


過疎地域に行くなら「今しかない」理由


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米田:僕も本に書いたけれど、房総とか、いろんなところの家が安くなっているから、5人くらいで月に1人5000円くらい出して共同で借りて、週末とかまとまった休みがあったら、そこでみんなで合宿したり避暑地で使うとか、それほどお金をかけずにできる。ある種の郊外型のシェアハウスというか。IT系の方なら、そういうところがあれば、アプリやウェブサービスの開発拠点にするのも良いでしょうし。

馬場:まさにいま企業合宿の場所をみんな探していますよね。みんなそれで、ネット環境がないというので弾かれてしまうから、そこを整備するだけで話はもっと早いのかもって思いますね。

伊藤:それこそ千葉は近いですし、できるでしょうね。意外に技術がないとネット環境って安定してて高速なのは整備ができないから...そこを整備するだけでも一つの価値になるかもしれない。僕らが和歌山の山奥でやっているシェアハウスも、ギークハウスのphaさんたちと一緒に作ったもので、彼らはネット接続に異常な執念を燃やすから、あの山奥でも家の改装が終わる前にネット接続だけはありました。そういう感じでいろんな得意技が生きてくるといいと思うんです。

米田:インターネットがあればどこでも仕事ができる状態だからこそ、自分はどこで働くんだ、暮らすんだというのを主体的に選べる時代になっていますよね。それこそ、僕はずっとフリーランスの立場で仕事をしてきて、ネットやSNSの恩恵を受けながら生活実験をやったり、デジタルデトックスをして五感を研ぎ澄ますような活動をやったり、お二人を始めとした皆さんとつながったり、それらの人をつなげたりと、編集者として情報発信の仕事をやりながら、今年、ライフハッカーの編集長になったんです。それで、今は一人で、個人の立場で思うまま直感で進むのではなく、チームで何かをやりたいなと思っていたときに、編集長の誘いが来た。今はノマド的というより、固定的なメンバーで集まって、一箇所で時間をかけて何かを作るということに興味があって、持続させていくことに向かっている。だから今は、実は僕はあまり多拠点ではない(笑)。

伊藤:いや、そういうものなんじゃないですかね。義務として「お前、多拠点やめてるじゃないか」なんて言われても困るっていうか、人生の中でいろんなタイミングがありますし、それで変えたらいいと思うんですよ。

馬場:多拠点の時代、東京の時代、田舎の時代とそれぞれあるものですよ。田舎に人が少ないのって、単にその時代の違いだからって気がしません?

伊藤:いるところにはいて、割と元気にやってますもんね。

馬場:みんながみんな田舎にいなくちゃいけないというのも、ヘンな話で。

伊藤:「人口が減って何が困るのか」ということを考えた上で、移住や地方での活動をした方がいいですね。

米田:その点でいくと、自分が関わらない土地に入っていくと、まず想像するのが地元の方との軋轢みたいなものがあるんじゃないかと思うんですが。

伊藤:実はタイミングが重要で、僕の行く熊野のようなあまりにも過疎化が進みすぎたところは、住人の年齢も70~80歳になっているから人間としても和やかになってきて衝突が少ない段階にある。ただ、ここまで過疎が進んじゃうと今しかないんですよ。さらに過疎化が進むと、商店とか民間のサービスも含めてなくなってそもそも人が住むことが難しくなりますから。あとは、その土地の人とあまりバッティングしないようにしています。夏の間だけ、小中高生のために塾をやったりして、そうすると子どもを経由して親御さんとも仲良くなれる。ライバルがいないというより、みんなが困っていることを解消する。若者が過疎地に集まって家を直したりしている危険性の1つとして、怪しい宗教団体に思われることが多々あるので、こういう活動が信頼につながっていきます(笑)。仕事を通して関係性がつくれたらお互いに楽です。


その仕事に「対価」は必要なのか?


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米田:伊藤さんは複数の仕事をされていて、会社や税金ってどうしてます?

伊藤:みかんや梅を取るのは個人事業としてですが、和歌山にある古いビルをシェアハウスなどに改装して運営しているのは、それ専用の会社を作ってやっています。武蔵小山でやっているシェアハウスのためにも会社を1つ作りました。会社をつくるのって僕にとっては「ドメインを取る」みたいな感じになってきていますね。やることに応じて、個人なのか法人なのかを分ければいいと思うんです。会社をつくったら「起業」ではないですし、会社なんてただの「ツール」です。それよりは、役立つもの作るほうが必要ですから。たとえば、みかんって、流通しているものはまだ青い段階でバーッと取って一気に出回るんですけど、うちはしっかり黄色くなったものしか取って送らないから、うまいやつができる。それは直接やることの特典だなと。そういう「具体的な良いこと」があれば、だいたいは仕事になるんです。

米田:馬場さんは、NPO法人の「経営者」としてはどうですか。

馬場:まぁ、稼いではいないですから...ただ、運営をしている私たちはそれで食ってるわけじゃなくて、食ってないから面白いことができるんですよね。収益がないからジャンプできるし、私たちもそれが本職じゃないからジャンプできる。カフェ事業だけで食っていこうと思ったら青筋立ててやらないと大変ですよ。あんなに儲けの少ない仕事はないですからね。

米田:なるほど。僕も働き方については、それぞれの「段階」があると思っています。自分の好きなことで最初から食べよう思っても無理だから、とりあえずそこで情報収集したり仲間を見つけたり、経験したり投資をしたりして、ボランタリーに活動を続ける時代がある。次に、少し仕事にしたり商売にしたりという時代がある。それが成長してきたら、儲かったりとか、いくつかある収入の柱の1つになってくる時代と、その3段階くらいがあると思うんですよ。でも、今までの日本人の「働き方の像」としては、会社を辞めていきなり起業とか、サラリーマンでありながら「副業」はじめるとか、極端な選択肢しかなかったところに、パラレルキャリアや伊藤くんの言う「ナリワイ」としての複業というようなあり方が出てきた。それもいくつかの段階を経ているわけですから、考えるべきは最初から儲かるというより、自分がそこにコミットメントするモチベーションがあるかを確かめながらやるというのが一番安全で長続きするように思うんですよ。

馬場:あとは、これはメンバーのみんなとよく話すんだけど、人と一緒にやっていると「時給」という発想が生まれます。でも、働いて対価を得た方が働きがいい場合と、対価がない方が働きがいい場合と、両方があるんですよね。対価をもらわない代わりに、自分で何かを得ようとして頑張るというのもあるし、対価が決められちゃったことで「自分の価値はそれか」という考え方が生まれたりする。原稿料だってそうじゃないですか。たくさんもらえるからって良い原稿が集まるわけじゃないですものね。

米田:僕が最近よく感じるのは、自分がすごくやりたいことを究極的に突き詰めてやる仕事なり活動なりと、他者や社会から求められることをやった方が世の中のためになり、それがビジネスになるという2つのケースがあるということ。自分のやりたいことが他人に求められるわけではないし、意外なことが人から求められるっていうことがよくあると思うんですよ。若い時って、こうなりたい、ああいう人になりたいっていう像があるんだけど、絶対にそういう人にはなれないじゃないですか。だって条件も、容姿も、才能も違うんだから。それでも大人になったら、知らない人から「こういうことをやって」って頼まれたことが仕事になったりするんですよ。こんなこと俺はやりたくないと思っても、自分のWantと、社会のNeedって必ずズレる。ですから、自分がやりたいことをやってどこかにたどり着くこともあるし、人から求められることを職人的にやって人から喜ばれるっていう仕事の形もあるだろうし、両方あるって思うんですよ。


土地の良さは「外部の目」がなければ発見できない


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米田:会場からの質問や意見を聞きたいと思います。

質問者:僕は、山口県から来た者なんですけれども、地方は東京などの都市から若い人をどんどん呼びたいニーズが有るんですが、地方としてはどういう心構えだったり、情報だったりをネットに載せておいたら、キャッチしてもらえるのかのヒントをもらえないでしょうか。

米田:地方でだいたいがっかりするパターンは、東京みたいになろうとして、東京みたいになれていない、中途半端で残念な感じになっていること。かつて日本の美はフェノロサという芸術家が発見しましたけれど、その土地やコミュニティの良さは外部の人しか発見できないことがままあるんですね。だから、地元出身で海外へ留学した人とか、東京などに出てUターンしてきた人とか、一回は外に出て、その町の良さやリソースをどう見せていけばいいかがわかると思う。でも、ずっと地元にいる人だと、「現代っぽくなりたい」「東京みたいになりたい」と迎合してしまうところがある。たとえば今だったらゆるキャラや地元お越しのアニメとかにすぐ飛びついてしまう。だけどそれは、三番煎じどころ五番煎じ以下だったりするから、クオリティも低かったり、東京の人にとってはせっかくのその土地らしさが欲しいのになくなってしまっているというのがあるので、もう1回、自分たちの唯一無二の価値をどう見せたらいいかを、外部に出て戻ってきた人と、外部の人と、地元の人と、3者で議論して見せ方を考えてもらうといいのかなと、僕がいろんなところを目にしてきた経験から思いますね。

馬場:私も本当に同じようなことを思うんですけれど、南房総の行政の人とお話した時に、「スタバがほしい」「TSUTAYAがほしい」、あれさえあれば人の流れが変わる!なんて力説されて、そういう講師を行政の人たちも呼んで、「こんな成功例があります!」って聞いて、熱心に欲している姿を見ると、答えに困ることもあるんですよ。「それがないからいいんじゃん」と。ただ、そこで戸惑うのは、彼らは本当に欲しいと思っているんですね。少しでもおしゃれだったり都会的な香りのするものが欲しいっていうのは、その土地の人の願いでもあって、実は東京からの目線じゃなくて、住んでいる人たちが本当に欲しいものを「それ、ダサいじゃん!」と言うのは超おこがましいんじゃないか、とか...この問いにまだ答えは出ていないんですけども、観光という意味で、日本人のパイを奪い合うのか、そこに住んでいる人たちの満足度を高めるかによって、やりようは変わるんじゃないかと思っています。

伊藤:僕は逆のことをやったほうがいいと思っていて、田舎の人が1カ月くらい東京に住むことができる家を作ったらいいと思っているんですよ。そうでないと、人を呼びたいということで話を聞いても、いまいち噛み合わないことが多いんです。だから両方ともが東京という街を体験していたら、スムーズにいくんちゃうかなと。だから、地方からの出張所を作りたいなと、今は思っていますね。

米田:では、最後にお二人からひと言ずつ。

伊藤:僕は2007年くらいに会社をやめて、1つずつ仕事をつくって、時には人力車のバイトをしながら、こういうことをやっているけど、いまはいろんなツールも増えてきたし、めちゃくちゃ環境がよくなっていると感じます。気楽にやってみたらいいんじゃないかと思いますね。

馬場:私も10年前なら、「田舎に家を持つ」なんて言ったら馬鹿者扱いされて、「無駄金を使う変人だ」なんて言われ方をしていたけど、いまは本を出したのもあって、「私も同じような暮らしをしてます!」という人から、月に20通くらい手紙をくれるので...だから、今となっては実はたいして珍しいことをしていないと思っているので、できることなんだと思います。

米田:僕の本も台湾、韓国、中国で翻訳されていて、東アジアの人も多拠点や複業に興味を持ちだしているなと感じています。今回のTWDWもそうなんですけど、それが決してオルタナティブな生き方ではなく、手の届く範囲で、ちょっとずつ自分の人生をカスタマイズするやり方がいいんじゃいか。そこには、インターネットやスマートフォン、ソーシャルメディアなどが関わってくるけれど、ネットの空間だけに留まらずに、現場に行く、誰かに会うというアクションをみなさんにやってほしくて、そこで得られる知見や出会いが、人生や仕事をドライブしてくれるんじゃないかと思うんですね。それが予想もしなかったような出会いをもたらしてくれ、違うステージに誘ってくれると思うので、ぜひ何か今日の話を持ち帰って、自分の行動に反映してくださったら、本当にこれ以上の幸せはないなと思います。今日は、ありがとうございました。


前編はこちらより

TOKYO WORK DESIGN WEEK 2014

(文・写真/長谷川賢人)

  • ,,,,, - By

    香川博人

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