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堀込泰三  - ,,,  08:00 PM

プロジェクトを達成するためにはシンプルに徹するべし:スマホとデスクトップの中継アプリ開発秘話

プロジェクトを達成するためにはシンプルに徹するべし:スマホとデスクトップの中継アプリ開発秘話

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スマホ、ラップトップ、タブレットと、私たちの視線は、さまざまなスクリーンを行ったり来たりしています。そんな無秩序なデジタルライフでの作業は、散らかったオフィスで書類仕事をするようなもの。そのような状況を避け、うまく作業をこなすためのツールが、『Pushbullet』です。


Pushbulletは、デスクトップとスマホをつなぐ中継装置のような存在アプリ。スマホのテキストメッセージや通知をデスクトップで受信したり、デスクトップのデータをスマホに送ったりすることができます。もちろん、この種の機能は最近のOSには組み込まれていますが、Pushbulletは、デバイスやOSを選ばない橋渡しになることを目指しています

ライアン・オルデンバーグ氏が、本業の傍らPushbulletの開発に着手したのが2012年。翌年に発表されるやいなや、デバイス間の情報のやりとり方法を模索していたAndroidユーザーに、熱烈に受け入れられました。

有名アプリの誕生にまつわる逸話を紹介する「Behind the App」シリーズ、今回はPushbulletのライアン・オルデンバーグ氏に、その開発秘話を聞きました。


── Pushbulletのアイデアは何がきっかけで生まれたのでしょうか。あなた自身が直面していた問題の解決策としてですか? それとも別のきっかけがあったのですか?

私自身が、スマホとコンピュータの間で情報を送信しようとしたときに、煩わしく感じたことがきっかけです。当時は、PCからスマホにリンクやファイルを送るのに、自分宛てにメールで送信するしか方法がなかったのです。きっと今でも、多くの人がそうしていることでしょう。それは、うんざりするような状況です。Pushbulletは、デバイス間でのリンクやファイルの移動を手早くお手軽に実現するためのツールとして生まれました。

アイデアが生まれたきっかけは、Jelly Bean(Android 4.1)の発表です。Jelly Beanは通知機能が強化されており、通知ウィンドウ内にコンテンツが表示されるだけでなく、ボタンを配置することもできるようになっていました。Gmailアプリを開かなくてもメールが読める(さらにアーカイブまでできる)のを見たとき、これは本当に便利だと思ったのです。

ほぼ時を同じくして、Googleの『Chrome to Phone』に出会い、それが本当にすばらしいと感じました。この拡張機能は、ウェブページをスマホの通知トレーに送ることができるというもののです。結局この拡張機能はデモバージョンだけで終わってしまったのですが、通知領域に即席で転送するというそのコンセプトに、私は大きなポテンシャルを感じました。

そこで、リンクやファイルをシンプルに転送するツールを作ってみたところ、この情報共有システムが持つ無限の可能性に気がつきました。最初に追加したのが、コンピュータ上にスマホの通知を表示し、解除できる機能です。

この新機能は、100%個人的なニーズから生まれたものです。コンピュータに向かいながらスマホを握りしめなくていいのは、驚くほど便利でした。と同時に、そもそも「そうであるべき」ではないかと思うようになったのです。メールの送信者は、スマホ宛てではなく、私宛てにメールを出したはず。つまり、すべてのデジタルデバイスにおける通知を1カ所で見られることは非常に合理的であり、通知を解除するのは1回だけであるべきなのです。考えてみれば当たり前のことなのに、Pushbulletが登場するまでは、そのようなツールは存在しませんでした。


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──アイデアを思いついた後、次にした行動は何ですか?

開発に着手しました。

当時私は「Hipmunk」でフルタイムで働いてたので、Pushbulletは副業として始めました。最初は、このようなアプリを欲しているのは自分だけではないと証明するために必要な最低限の機能(リンクの転送)を作ることにしました。そして、週末を使って、Androidアプリ、ウェブサイト、バックエンドの開発に取り組んだのです。


──ターゲットとするプラットフォームはどのように決定しましたか?

Androidから始めたのは、数年前からAndroidアプリの開発に携わっていたので、取りかかりやすかったからです。


──もっとも大変だった点は? それをどのようにして乗り越えましたか?

最大の障壁は、バラバラに作ったパーツを組み合わせて、商品として出荷できる状態にすることでした。それが難しかった理由は、さっきも言ったようにPushbulletが副業だったためです。フルタイムでの仕事を持ちつつ、自由時間をすべて副業につぎ込むのは、かんたんなことではありません。副業は、着手したときから、すでにカウントダウンが始まっているのだと私は思います。予定通りにリリースするか、意欲を失ってしまうかのどちらかしかないのです。

私は、Androidには自信を持っていましたが、バックエンドやウェブサイトの開発は長年やっていませんでした。そのため、フロントエンドデザインやデータベース、サーバー、認証システム、サインアップメール、それにアプリ名や配色など、無の状態からすべてを創り出す作業は、1人でやるにはあまりにも膨大な量でした。


──ローンチした時はどのような感じでしたか?


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それはもう、大成功でした。幸運が重なったんだと思います。

何が起きても対応できるよう、本業が休みの日曜日にリリースしました。ローンチと言っても、「Reddit」のAndroidコミュニティと「Hacker News」にローンチを知らせるブログ記事を投稿しただけでした。

Hacker Newsでもある程度は歓迎されましたが、RedditのAndroidコミュニティからは極めて熱烈な反応があって素晴らしかったです。そこでいただいたフィードバックをもとに、ローンチの翌週にはさっそくChrome拡張機能をリリースしました。

わずか2週間で、ユーザーは1万5000人に達しました。私がどれだけ興奮したか、想像に難くないでしょう。


──ユーザーの要求や批判にはどのように対応していますか?

私たちにとって、要求や批判に対応することは主に、ユーザーからのフィードバックに目を通して、それに返信することを意味します。公開の場でたくさんのフィードバックが寄せられるので、返信も公開で行います。

フィードバックをいただく場としては、Androidのsubreddit、当社のsubreddit当社のGoogle+ページベータコミュニティ、当社のブログ記事やメディア掲載記事へのコメントなどがあります。

私たちは、それらの記事およびコメントのすべてに目を通し、できるだけ多くに返信するようにしています。その結果、問い合わせへの回答をもらいやすいという評判が定着しました。その評判がさらに多くのフィードバックを呼び込み、すばらしいフィードバックが増え続けています。お客様からのフィードバックは本当に大切なので、とてもいいサイクルができていると思います。


──現在、「新機能」と「既存機能」の開発に割く時間の比率はどれくらいですか?

私は常々、信頼性の低いソフトウエアほど迷惑なものはないと思っています。つまり、バグの存在を知ったら、何よりも優先してそれを取り除く必要があるということです。

それは時間がかかる作業ですが、バグをきちんと掌握しておけば、バグリストが手に負えなくなることは避けられます。Pushbulletが信頼できるアプリとしてのレビューをいただいているのは、そういう努力のたまものなのです。

新機能の開発には、もっとも時間をかけています。でも、それは新機能というよりも、「足りない機能」と呼んだ方がいいかもしれません。つまり、明らかに追加すべき機能であるにもかかわらず、まだ開発できていないものに取り組んでいるのです。

「新たなトリック」ではなく、機能間のギャップを埋めることに徹しているのは、ただ闇雲に「拡大」を続けるだけのアプリにしないため。そんなことをしなくても、Pushbulletは常に拡大を続けているのですから。


──新機能に関して、散発的な大きめのリビジョンを発表するよりも、開発のたびにリリースしているように見受けられますが、すばやい反復を繰り返すことを優先しているのですか?

アイデアを反復してすぐにリリースすることは、最近ではすっかり古典的なアドバイスになっていると思います。そしてそれは、間違いなく正しい。多くの人がその理由を、フィードバックに迅速に対応し、商品を改善できるからだと述べていますが、当社の場合は、もう少し複雑な理由があります。

第1に、勢いがあるのはいい気分です。その勢いが私たちの背中を押してくれるし、ユーザーは次のアップデートがすぐに出ることをわかっているので、心待ちにしてくれます。

第2に、大規模リリースにこだわらないことで、フィードバックへの対応やバグの修正が迅速にできます。ここで言う「迅速」とは、数週間とか数カ月というレベルではなく、数時間とか数日のレベルです。

第3に、頻繁にリリースした方が自分たちのモチベーションやエネルギーにとって良いと思います。これは、デベロッパーとしての経験から学びました。スピードを落とすと、基本的に何もかもが悪化するだけです。


──数年後のPushbulletはどうなっていると思いますか?

今後数年のうちに、誰もがもっと多くのデバイスを持つようになるでしょう。スマホ、タブレット、コンピュータは、引き続きユビキタス化を続けます。つまり、Pushbulletが多くの人の時間を節約し、ユニークな便利機能を実現するチャンスが、さらにエキサイティングに訪れることになると思います。


──同じような試みをしようとしている人に、どのようなアドバイスを送りますか?

Pushbulletは、一見シンプルなようでいて、実際はとても大きなソフトウエアに成長しました。でも、開発当初から現在の姿のソフトウエアを作りたいという野望を抱き、最初のバージョンから全機能を入れなければと頑固になっていたら、Pushbulletは存在できなかったでしょう。世の中には素晴らしいアイデアがたくさん存在しているのに、日の目を見る前に諦められてしまうことがあまりにも多すぎます。

大好きなプロジェクトがあって、それをやり通したければ、最初はシンプルに徹することです。どんなアプリやサービスにも、抽出できる唯一の要素というものがあるはず。そのもっとも基本的な価値を持つ機能をリリースして、できるだけ早くリアルワールドの反応を知ることが大切。そこから、成長していけばいいのです。


Andy Orin(原文/訳:堀込泰三)

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    香川博人

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