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ライフハッカー編集部  - ,  06:00 PM

スマートフォンで失われた3つのスキル(と、それを取り戻す方法)

スマートフォンで失われた3つのスキル(と、それを取り戻す方法)

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テクノロジーは私たちの暮らしをおおむね便利にしてくれます。おかげで、一部の基本的なスキルは、もはや苦労して習得しなくてもよくなりました。中でも、スマートフォンを使うようになって数年がたった結果、私たちの多くは、今では電話番号の暗記すらできなくなりました。この記事では、スマートフォンによって私たちが失ってしまった重要なスキルを取り戻す方法を紹介しましょう。


ただし、「昔はこうだった」は禁止で


「昔はこうだった」という話題では、ついつい「思い出補正」をかけてしまいがち。テクノロジーが私たちの暮らしを支配する前は、私たちはもっと幸せで、賢くて、生きる力を備えていた...などと主張する人がいますが、それはちょっと、過去をバラ色のユートピアのように見すぎです。

とはいえ、私たちが時代とともに、人としての基本的なスキルのいくつかを失ってしまったのは事実です。それらのスキルを習得し直せば、少しはテクノロジー依存から抜け出せるし、脳トレにもなるし、世界と触れあう機会にもなるでしょう。そうしたスキルのほとんどは、再評価したとしても、機械文明の全否定につながるわけではありません。それに、身につけ直すのも決して難しいことではなく、テクノロジーに特に依存している人であっても再習得は可能です。


1.電話番号の暗記


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スマートフォンの充電が切れた場合と言えば、身近な人の電話番号が1件も頭に入っていないというのも深刻な問題です。先に挙げた例だと、私は道に迷った時、「誰かに電話して助けてもらう」という手が使えませんでした。携帯電話を使いはじめて以来、人の電話番号なんていっさい覚えなくなっていたからです。

この問題の解決策はもちろん、また電話番号を暗記するようにするだけです。電話をかける相手の番号すべてを覚えておく必要などありません。誰かに連絡する必要のある緊急事態に備えて、大事な相手の番号を覚えておくだけで良いのです。片手で数えられるくらいですよね。

数字の暗記には、さまざまなテクニックが出回っています。私のおすすめは、大事な番号をアドレス帳から削除してしまって、暗記するしかない状況をつくる方法です。数字を文字に置き換えたり歌にしたりするのも効果的。強制的な反復練習で暗記を助けてくれる『Eidetic』などのアプリの力を借りても良いですね。

スマートフォンで、音声入力で発信する機能を使っているのなら、相手の名前でなく番号を読み上げるようにしましょう。公的な通報先のほかにも、あと何件かは、緊急連絡先の電話番号を暗記しておくべきです。いつ必要になるかわかりませんよ。


2.道に迷わないようにする


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音声や矢印アイコンなどで進行方向を表示する「ターンバイターン方式」のナビゲーション・システムは、1度使ったらやめられませんね。交差点に差しかかるたびにアドバイスしてくれるうえ、渋滞の回避や最短経路の探索にも役立ちます。交通渋滞が日常茶飯事、という街に住んでいるなら、いろいろと役に立つはずです。

けれど、ターンバイターン方式のナビに依存しすぎるのには問題もあります。すぐ思いつくのは、バッテリーが切れたら立ち往生してしまうことです。ほかにも、突然データ通信がつながらなくなる可能性もあるし、地図アプリの操作を誤って、おかしな方向に誘導されることもあるでしょう。最悪のシナリオは、道に迷ったうえに、戻る道の見当すらつかない、というものです。これは車に乗る人だけの問題ではありません。街中でナビを使う人全員に起こりうることです。実際、徒歩や自転車に乗って街中にいる時のほうが、バッテリー切れが起こりやすいはずです。


ちょっとここで、私の思い出話を...

ちょうど良いエピソードがあります。筆者は1年ちょっと前にシアトルへ引っ越しました。いつもあちこちが工事中で、大通りでは交通渋滞が起こりがち。そこで、どこかに出かける時はほぼいつもGPSを使っていました。ある日、ワシントン湖を1周する長距離サイクリングを思い立ったのですが、ちょうど順路の半分辺りで、それまで来たことのない地域に迷い込んだのに気づきました。家へ戻る道順の見当もつかないし、携帯はバッテリー切れ。とにかくガソリンスタンドを見つけて、市街地へ自転車で戻れる道を聞こうとしたのですが、そう上手くはいきませんでした。結局は直感を信じて、ひたすら湖沿いを走って家に帰り着きましたが、その程度で済んだのはラッキーでした。


私はこれでGPSをやめました

紙の地図があれば役に立っただろうし、あらかじめ経路を記憶しておけば、かなりのトラブルを防げたはずです。地図アプリを使うにしても、もっとしっかり見て経路を覚えておけば、充分役に立ったでしょう。そもそも、それまでずっとGPSに頼り切っていたので、土地勘が全然身についていなかったのです。どのハイウェイがどこでつながっているかも、どの通りを行けば自宅まで戻れるかも、知りませんでした。それに、方向感覚もまったくありませんでした。以前はコロラド州デンバーに住んでいたのですが、そこではどこにいても、「山並みのあるほうが西」で間違いありませんでしたから。でも、シアトルに越してからは、その手のランドマークを見つける努力をしていなかったのです。

その日以来、GPSに頼るのをやめました。最近では、渋滞の確認はするけれど、それ以外ではターンバイターンのナビはオフにしています。方向の手がかりになるようなランドマークもいくつか見つけました(それでもわからなくなったら、衛星放送のアンテナは南を向いていることが多いはずなので、それを探します)。この街の地図も紙で手に入れました。

クチコミサイトの「Yelp」でレストランを探す時も、地図上に表示はせず、リスト機能だけ使います。目的地と自分との位置関係を、地図に頼り切らずに把握しておきたいからです。街の中を移動する時も、ナビの指示にただ従うのではなく、視線を上げてよく見回すようにしています。こうしたテクニックは、旅行で知らない街に行った時にも有効です。まずホテルの目印になるものを覚えたら、街に出てGPSに頼らず探検してみるのです。これまで見過ごしていたものの多さに、きっと驚くはずですよ。


3.居あわせた人との会話


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かつて私たちは、たまたま居あわせただけの相手とも、必要に迫られて会話していました。でも今日では、相手が誰であれ、存在を無視するのは難しくありません。さらに、セルフレジを使えば店員さんと会話する必要もありません。

ところが意外なことに、居あわせた相手と話をするのには、さまざまなメリットがあるのです。近所の人と顔なじみになっておけば、健康に良い影響が出たり通勤中の気分が良くなったり視野が広がったりという効果が得られる可能性があります。

スマートフォンのおかげで、今やいつでもポケットの中にエンタメを持ち歩いている状態です。わざわざ顔を上げて隣の人に話しかけなくても、ゲームをしたりTwitterを見たり、溜まったメールを処理したりすれば良いのです。

もっとも、これは今に始まったことではありません。以前だって、バス停などでは新聞や本を読んで、なるべく人と話さずに済ませていた人は多かったのです。読書のほうが生産的な時間の過ごし方のように感じられるかもしれませんが、実はそうすることで、「他者とのコミュニケーション」という人間の基本的な欲求を押し殺しているのです。『ニューヨーク・タイムズ』紙はこの問題について、こんな風にまとめています


無言のまま(ネットワークに)つながっている人々は、多くの人と接触して安らぎを得ています。ただし、相手との距離を慎重にはかりながら。テクノロジーを使えば、コントロール可能な距離を互いにキープできます。互いを充分に知ることはできませんが、近すぎず遠すぎず、ちょうど良い距離が好まれます。一種の「ゴルディロックス効果(訳注:物事が適正値の範囲内に収まる様子)」と言えそうです(中略)。

人間関係は濃密です。厄介で、多くのものを要求されます。私たちはテクノロジーを使って、それらを整理する習慣を身につけてしまいました。「会話」から「つながり」への移行も、そのあらわれです。でも、こうしたプロセスの中で、私たちは自身をごまかしてきたのです。しかも時がたつにつれ、それを気にしなくなり、(以前とは)違うということを忘れてしまいました。

オンラインのつながりで「ちびちび」やるのも、積もり積もれば、実際の会話で「がっつり」いくのと同じこと、と考えたい誘惑に駆られますが、やはり同じではありません。メールもTwitterもFacebookも、今や政治や経済、恋愛や友情の中で、確固たる地位を占めています。でも、それらにどんなに価値があろうとも、リアルでの会話の代わりにはなりません。


現代の私たちは、基本的なコミュニケーションがあまり上手くありません。ソーシャルメディアでの接触と違って、顔を突きあわせての会話はゆっくり進みます。また、私たちはそうした会話を通じて、相手のことを知ると同時に、自分のことも学びます。私たちがそれをしないのは、時間をかけてやり取りから何かを学ぼうとしていないからなのです。

そうした「人としての基本的なスキル」を取り戻すには、自分でルールを決める必要があります。通勤中はスマートフォンで時間をつぶすのではなく、誰か自分と話したそうにしている人がいないかどうか、見渡してみましょう。そこまで行かなくても、せめて時々は顔を上げてみましょう。日中も、少し空き時間ができるたびに携帯を取り出すのはやめて、居あわせた人と実際に会話をするようにしましょう。


Thorin Klosowski(原文/訳:江藤千夏/ガリレオ)
Photos by Stokkete, Eusebius@Commons, Ze'ev Barkan, Jean-Francois Gornet.

  • ,,,,, - By

    香川博人

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