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小倉若葉|編集者、ディレクター

小倉若葉|編集者、ディレクター

 - ,,,,,,  06:00 PM

暮らしやすい? 暮らしにくい? マレーシア生活、ホントのところ:「家族で海外移住」という選択・第3回

暮らしやすい? 暮らしにくい? マレーシア生活、ホントのところ:「家族で海外移住」という選択・第3回

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今までの連載記事はこちら↓
「家族で海外移住」という選択。 多民族国家マレーシアで子育ても仕事もワクワクしながらやってみる!
意外とかかる!? マレーシアの生活費:「家族で海外移住」という選択・第2回


前回の更新からしばらく間が空いてしまいました。その間、単身で東京に出張していたりしたのですが...クアラルンプールからエアアジアに乗り、深夜便で羽田に降り立つと、毎度思うことがあります。それは、空港のトイレに入ったとき...「私、ここで寝られるわ!」ということ(笑)。それくらい日本のトイレって清潔なんですね。簡易ベッドのある多目的トイレなんて、もはや宿泊できるレベルです。

裏を返すと、マレーシアはそれくらいトイレが汚い(ところが多い)。ホーカー(屋台)でごはんを食べている最中に、息子に「トイレ行きたい」と言われると、思わず天を仰ぎたくなります。

2020年までに先進国入りを果たすことを目標に掲げているマレーシアですが、こんなふうにまだまだ発展途上な部分も。あくまでも私見ですが、今回はそんなマレーシアで実際に暮らしてみると一体どんな感じ? というところを包み隠さず書いてみたいと思います。


住居はマレーシアに軍配!


マレーシアで外国人が住居として選ぶのは、コンドミニアム(日本でいうところのマンション)か、戸建てがほとんどです。前回も書きましたが、特筆すべきはその広さと家賃の安さ。月10万円の家賃は、東京都心だとワンルームなんていう場所もありますが、マレーシアなら100平米以上のファミリータイプのコンドミニアムを借りることができます。

コンドミニアムの場合、24時間セキュリティ、屋外プール、室内ジムは標準完備。ミニマートやカフェ、クリーニング店、テニスコートやバスケットボールコートなどが併設されている物件も珍しくありません。

わが家の場合はコンドミニアムの優雅な暮らしに憧れつつも、犬がいるため、もっとも庶民的なリンクハウスと呼ばれる長屋タイプの戸建てに住んでいます(犬を不浄とするイスラム国家マレーシアでは、コンドミニアムで犬を飼うことが禁止されています)。


マレーシアでの運転には相当注意が必要


しかしながら、住居がどんなに広くて快適でも、周辺環境が良いとは限りません。マレーシアで不便なことの1つは、徒歩で暮らせるエリアがほとんどないこと。家から外へ出るときは必ず車を使い、近所を歩いたことがないという方も少なくありません。電車やモノレールもあることはあるのですが、路線も本数も少ないため、車が欠かせないのです。

ところが、この車移動がとても厄介。マレーシア人はとにかく運転が荒いんです! マレーシアの道路は信号が少ないため、合流・分流が多いのが特徴。そのため頻繁に車線変更をしなくてはならないのですが、ウインカーを出す車は少数派。「そもそも車に方向指示器が付いていることを知らないのでは!?」と疑いたくなるほどです。

この他にも複数車線を一気に斜め横断するわ、走行車線からの追い越しはあるわ...運転マナーの悪さを挙げたらキリがありません。加えて命知らずのバイク乗りもたくさん走っています! 今年8月の世界保健機関(WHO)の発表によると、交通事故による死者数はマレーシアの場合10万人あたり25人。日本は4.3人ですから、死亡事故はなんと5倍以上です。

周囲の車の動きや運転手の様子、後ろからぐいぐい追い上げてくるバイク、繁華街ではどこからでも横断しようとする歩行者に注意を払ってもなお、ひやりとする場面も。マレーシアで車を運転するには、「慣れ」と「注意力」に加えて「第六感」も必要なのです!


車を持たない暮らしも手

このような道路状況ゆえ、多少不便でも車を持たない暮らしを選択している方もいます。その場合はタクシーを利用したり、運転手を雇ったり。タクシーは料金が安いのがメリットですが(初乗りは約100円)、時間帯や場所によっては女性ひとりでの乗車は危ない、時間帯や天候によって捕まえにくくなる、特に雨の場合はメーター制から交渉制に変更に変わることもあるなど、使い勝手の悪い部分も。

最近はこうした状況を受けて「My TEKSI」なるスマホ用アプリが登場。追加料金がかかるものの、近くにいるタクシーを簡単に呼び出せるうえ、身元の確かな運転手が迎えに来てくれるので、ローカル/外国人を問わず利用する人が増えています。(観光にも便利ですよ!)

自宅でデスクワークが多い我が家の場合は、せめて日々の買い物くらいは徒歩でしたいと、車を持ちつつもショッピングセンターや商店街の至近に住んでいます。しかしながら、徒歩暮らしは気軽で快適な反面、安全面に常に気を配らなくてはいけないという問題が...。


お世辞にも良いとはいえないマレーシアの治安


141005wakuwaku_kaigai_4.jpg我が家の近所に立つ道路標識は、日本ではまずお目にかかれない代物。ひったくり事件が日常的にあることがわかります。


一般に「マレーシアは治安が良い」とされているようですが、暮らしてみるとそうでもないというのが実感です。実際、外務省の発表によると、2012年のマレーシアの殺人事件は年間602件で、人口10万人あたりの発生件数は日本の2倍。強盗は年間2万140件で、人口10万人あたりの発生率は日本のなんと25倍です!!

身近でも危ない目に遭った人が少なくありません。たとえば、お隣に住むインド系のおばあちゃんは、以前、家の前の通りでノックアウト強盗(暴力で気絶させる強盗)に遭ったうえ、つい数カ月前には週に3回も通ってきていた顔なじみの庭師が家に押し入り、縛り上げられたうえに金品を強奪されたそうです。観光で来馬していた友人のお姉さんは路上でネックレスを引きちぎられ、別の友人のご主人は深夜にいきなり暴行されて手荷物を盗られました。

私自身、都心で買い物中、ひったくり犯とそれを追いかける人に遭遇したことがありますし、駅に行けば行方不明の子どもを探すポスターが否応なしに目につき、胸が痛くなります。

それでも、外を歩けないほど危ないわけではありません。高価なものは身につけない、早足で歩く、歩きながらスマホはいじらない、車線の反対側を歩く、バッグは常に斜め掛けする、飲食店でもバッグは身につけたままにする、スマホはテーブルの上に置かない、などの対策のおかげか、今のところ身の危険を感じたことはありません。

近年、中東やアフリカから、治安の悪化を理由にマレーシアに移住する人が増えているそうです。日々銃撃戦があるような国の人たちからすると、マレーシアは天国のように安全なのでしょうけれど...。私自身は東京に戻るたび人々の無防備な様子にいちいち驚いています。小学生がひとりで登下校している! 子どもだけで電車に乗っている! 女性が深夜ひとり歩きをしている! と。そして、ついいつものクセでバッグを斜め掛けしてしまう自分に苦笑するのです。


乾季は「ヘイズ」にご注意!


マレーシアで暮らしているうえで、快適でないことは他にもあります。それは大気汚染! 排気ガスにも閉口しますが、特に乾季(6~8月)になるとインドネシアからやってくる「ヘイズ(煙害)」は毎年深刻で、史上最悪といわれた昨年は学校が休校になるほどでした。ヘイズがどれくらいひどいかというと...


141005wakuwaku_kaigai_2.jpg友人宅(コンドミニアム)からの眺め。左が平常時で時刻は19:00過ぎ。遠くにツインタワー、KLタワーが見えます。
右がヘイズの時で時刻はまだ16時過ぎ。日没が1年中19時半のマレーシアでは、本来なら昼間並みに明るい時間帯です。


こうなると外は焚き火のにおいがして、目がチカチカしたり、喉が痛くなったり。喘息やアトピー持ちの方は、症状が悪化することもあるそうです。

雨さえ降れば平常に戻るのですが、乾季は2週間以上降らないことも。毎日ここまでひどくならなくても、朝から煙のせいでどんよりして、今日が晴れているのか、曇っているのかわからないということはよくあります。対策としてはマスクをしたり、外出を控えたりと、自衛するしかありません。


子どもだけで自由に遊べないマレーシア


子どもの遊び場が少ないことも、親が頭を悩ませることの1つです。走り回りたい子どもたちのガスをどう抜くかは、常に大きなテーマ! 1年中暑いので、長時間の外遊びは厳しいうえ、ヘイズのときはそもそも外出を控えなくてはなりません。

天気が良ければ、コンドミニアムのプールで遊ばせたり(プールがない我が家は、友人宅にお邪魔したり、裏庭にビニールプールを並べたりしています)、自転車に乗れる公園に連れて行ったり。ショッピングモールに併設された屋内プレイジムに行き、お金を払って遊ばせることもあります。


141005wakuwaku_kaigai_3.jpgまるでテーマパークのようですが、友人が住んでいるコンドミニアムの子ども用プールです!こんなゴージャスな施設を備えた物件もありますが、会社が全額負担してくれる駐在員でもないと、自腹ではなかなか支払えないお家賃です。


しかし、どこで遊ぶにしろ、誘拐事件や事故の心配があるために、たとえ近所であっても常に大人が付き添う必要があります。コンドミニアムの敷地内等に限れば、ある程度大きい子なら子どもだけで遊ぶこともできるのでしょうけれど...。私自身が育った自然がいっぱいの、子どもだけで自由に遊びまわれる環境は、マレーシアでは望めないのが本当に残念です。


日本より子連れにやさしい面も


141005wakuwaku_kaigai_5.jpg自然の中で遊べる場所が近くにないため、休みの日は遠出することも。しかし、屋外の場合は暑さや蚊対策が必須。屋内遊びは涼しいけれど、場所によってはお金がかかったり、人工物しかないといったデメリットも。


いざ外国暮らしをしてみると、日本はなんて暮らしやすい国だったのだろうと改めて思います。特に東京ほど清潔で安全な都市は、類い稀なのだと実感。どんなことも中にいるとその良さはなかなかわからないものですが、外からはよく見えるものですね。

さて、ここまでマレーシアのマイナスポイントばかり挙げてしまった感がありますが、日本より快適だなと思う部分もありますので、最後にいくつかご紹介しておきたいと思います。


1.気候が体にやさしい

1年中暑いマレーシアですが、実は過酷すぎる日本の夏よりははるかに快適です。最高気温は30~33℃で、どんなに暑くても35℃くらい。最低気温は23~25℃で朝晩は涼しく感じるほど。この気候おかげで、子どもたちがめったに体調を崩さなくなったというのは、日本から来たご家族の共通した認識のようです。子どもだけでなく大人も、風邪を引きにくくなったことを実感。たとえかかっても数日で自然と治ってしまうことがほとんどです。


2.親日家で子ども好きな人が多い

マレーシアは親日家が多いうえ、子ども好きな人が多いため、子連れで外出して片身の狭い思いをすることはまずありません。老若男女問わず、店員さんはニコニコしながら子どもの相手をしてくれます。現在2995万人のマレーシアの人口は、2050年には4300万人以上に増えると予測されていますが、少子化と無縁なのは経済発展だけでなく、こうした人々の気質にも由来するのかもしれません。


3.食材が新鮮で豊富。外食もおいしい

日本は新鮮な食材が手に入れやすい国といえますが、気候や流通のせいで東南アジアでは当たり前のことではありません。マレーシアには輸入品もありますが、地元産の野菜やくだものもたくさん流通しています。アジやサバ、サワラなど、日本人にはうれしい地魚も(アジはものによっては刺身で食べられるレベルです!)。こうした食材のおかげか、屋台からレストランまで、外食レベルは総じて高いといえます。美食の街として知られる香港に長く住んでいた友人が、「飲茶以外はマレーシアのほうがおいしい」と断言するほどです。


4.お手伝いさんが気軽に雇える

人件費が安いマレーシアは、中流家庭でもメイドがいることが珍しくありません。盗難などのトラブルも聞きますが、家事の時間が減るのは大助かり。わが家にも週2回クリーナーが来て、1回2時間ほど掃除や洗濯、洗い物などをしてくれます。また、週に1度は子どもたちが大好きなブラチャンチキン(鶏のエビ風味揚げ)や手作りお菓子をもってきてくれます。この内容で賃金は1カ月RM500(約1万7000円)。住み込みの場合は、RM1500~2000(約5万~6万6000円)が相場です。


次回は、日本でも熱い注目を集めているマレーシアのインターナショナルスクールについてご紹介したいと思います。


小倉若葉(おぐら・なおよ)
神奈川県生まれ。WAKUWAKU MALAYSIA SDN. BHD.代表取締役、有限会社デュアル取締役。編集者、ディレクター。青山学院大学卒業後、編集プロダクション勤務を経て、1999年独立。2000年より東京・渋谷区恵比寿に拠点を構え、広告やウェブサイトの制作をする傍ら、NPO法人などでも活動。アートプロジェクトやチャリティイベントなどを立ち上げてきた。2011年3月より徳島に、2012年12月よりマレーシアに拠点を移し、クアラルンプールと東京を行き来しながら、マレーシアの生活情報や教育情報などを発信している。
主宰する「ワクワク海外移住」では、デイジーのニックネームでブログ「クアラルンプール、ときどき東京。」を書いている。

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