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長谷川賢人  - ,,,,  06:00 PM

「考えているのに出てこない」と悩む人によく効くアイデア発想法~コピーライター・小西利行インタビュー(前編)

「考えているのに出てこない」と悩む人によく効くアイデア発想法~コピーライター・小西利行インタビュー(前編)

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アイデアあふれる会議のやり方、口コミで広まる商品のコツ、愛されるブランドの作り方、面白い企画のポイント...すべてにつながる近道が見えたと思えるインタビューでした。


コミュニケーションはセンスではなく、技術です。
しかも、一部の才能ある人だけがうまく使える技術ではなく、誰でも使える技術です。「伝わるメソッド」を使えば、大切な気持ちが相手に伝わるようになります。面白いアイデアを生み出すこともできます。「伝わるメソッド」が世の中に浸透すれば、もっと人と人はスムーズにコミュニケーションできると思います。
── 『伝わっているか?』(小西利行著、宣伝会議、245ページ)


サントリー「伊右衛門」「ザ・プレミアム・モルツ」などを手がけ、数多くの広告賞にも輝いたコピーライター/クリエイティブディレクターの小西利行さんが、20年に渡る試行錯誤を経て作り上げた「伝わる言葉のメソッド」をまとめた著書『伝わっているか?』。

言葉を話す「コミュニケーションのプロ」であるイルカと、仕事や恋愛で悩みを抱える相談者の会話劇を通して、すぐに使える20のメソッドを学べる本書。目の前の相手からネット上の無数にいる人まで「コミュニケーションをせずにはいられない」私たちにとって必携の一冊となっています。


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今回は小西利行さんが代表を務めるPOOL inc.にお伺いし、実例を引きながら、アイデアの発想法やツール、面白い企画の生み出し方などをお聞きしました。インタビューには、ウェブ住人なら記憶に強く残っているであろう、うどんチェーン「はなまるうどん」の"マグマあんかけうどん"や"ダイオウイカ天"といったエイプリルフール企画にもプランナーとして参加した同社の大垣裕美さんにもご参加いただきました。

前後編にわたるロングインタビューとなりますが、特に営業、広報、企画職などの「何かを伝える」ことの難しさを日々感じられる方には、特効薬となる言葉が散りばめられていると思います。前編では「アイデアの湧く会議」や「企画の生み出し方」を、後編では「面白い企画/愛されるブランドの作り方」や「アイデア出しに使えるツール」をテーマにまとめました。それでは、前編よりどうぞ。


小西利行(こにし・としゆき)
POOL INC.ファウンダー。クリエイティブ・ディレクション、コピーライティング、WEB&インタラクティブコミュニケーション開発、また、都市開発や施設開発も手がける。主な受賞歴:CLIO 、ニューヨークADC、ONE SHOW、TCC賞、ACC賞など多数。TCC審査員、宣伝会議賞審査員、エンジン01文化戦略会議メンバー。

大垣裕美(おおがき・ひろみ)
インタラクティブエージェンシーspiceboxを経て、POOL INC.参加。WEB&インタラクティブ企画を中心にキャンペーン開発を担当。サブカルチャー、新技術系領域を得意とする。


「名前を変えるだけ」でアイデアがあふれる会議になる理由


── ご著書『伝わっているか?』を拝読しました。ノウハウひとつずつがわかりやすく、誰が読んでも納得して、参考にできる本だと感じます。作家の伊坂幸太郎さんが帯に寄せた「小西さん、こんなに教えてくれていいんですか?」のコメントには「たしかに!」とうなずいてしまいました。会話劇で読みやすく、実践例がたくさん出てくるので、自分で応用してみるときのイメージがつきやすいですね。

小西:ありがとうございます。書くのに1年半をかけたかいがありました。

── 数ある中でも、私は伝わるメソッド(13)の「イメチェン」アイデアが気に入って、早速使っています。たとえば、会議の名前を「商品企画会議」から「いまいちばん欲しい商品をつくる会議」にするだけで、その会議の目的が明確になって、驚くほど円滑に進むという。

小西:会議の名前を変えるアイデアは、5~6年前にイオンさんの商品企画の仕事で、広告ではなく商品企画部に呼ばれた時にやったことなんですよ。「とりあえず堅く考えてもダメだから、目標を決めましょう。いま自分たちがいちばん欲しい服を作りましょう」と決めて、それを会議の基準にしてほしいと言った。「企画上申会議」なんて名前をやめて「いまいちばん欲しい服を作る会議」にしようと。いままでイオンさんの企画書にそんな言葉は載ったことがなかったそうです。すると、年齢が若い社員の参加率が高くなって、特に女性からはすごく面白いアイデアがいっぱい出てきた。やりやすいように、アイデアを出しやすいようにルールを決めてあげたら、「いままでどうしてこのアイデアがつぶれていたんだろう?」と思うくらい出てきた。ルール決めこそ、商品を考える前にまずやることなんですよね。

昔のバウハウスでも、トキワ荘でもそうだったようですが、良い人たちを集めて「考え方のルール」を決めたら、みんな考えやすくなって、勝手にレベルが上がっていくと思うんです。新しくて面白いアイデアを出すためには、良いメンバーを集めるのも重要ですが、会議の名前が目的になっているみたいに、ある基準を持って、何をすべきかについてまずはしっかり話すことですよ。


「必ずもらえる」を「絶対もらえる」に変えたら大ヒット



小西:言葉の使い方1つ、すごく小さなところでも変わるんだなと感じた例を1つお話すると、去年、ザ・プレミアム・モルツで応募券を集めて送るとビールサーバーをプレゼントするキャンペーンがはじめて実施されたんです。そういったキャンペーンの一般的なワードって「必ずもらえる」だったんですよ。その時に僕は「絶対もらえるの方がいいです」って言って、「絶対もらえる」キャンペーンにしたんですね。本当にワードを変えただけなんだけど(笑)。とにかくCMでもポスターでもWEBでも、「絶対もらえる」って出した。そうしたら、「なんかこれ"今までとちがって"絶対もらえるらしいよ」って言っている人が、Twitterとかでものすごく増えた。

大垣:今までとちがわないのに(笑)。

小西:「必ず」も「絶対」も同じ意味なんだけど、なぜか「必ずもらえる」って言われたときより、「絶対もらえる」って言われたときの方が「絶対もらえる感じ」がしたらしくて。すっごい微妙な心の機微を突くと、いままでやっていたこととまったく同じでも結果が跳ねるっていう良い例でした。でも、なんでだと思います?

── なんででしょうね。「必ず」だと、参加しようという感じが弱まるからなのか...。

小西:僕が思ったのは、必ずもらえるの「必ず」は、すごい左脳的なワードで、あんまり口語で使わないでしょう。「絶対来いよ、お前!」とはいうけど「必ず来いよ、お前!」とは言わない。だから「必ず」は頭の中で意味は同じなんだけど、遠いんですよ。直感的な感覚と遠いから、「必ずもらえる」より「絶対もらえる」の方が、自分の言葉と近いので、納得がしやすいというか、浸透しやすい。

── しかも、「絶対来いよ」の方が、プッシュするような意味合いも感じますよね。

小西:「絶対だぞ!」は言うけど、「必ずだぞ!」は言わない。微妙な差なんだけど、そこを突いてあげるだけで、いままでと同じことをやっていても、跳ねさせることができる。これはコピーライター的なアプローチとして、ですけどね。


企画を考える前にしておくべき「3つのやること」


── 「たった少しの言葉のちがい」は『伝わっているか?』でも、たびたびフォーカスされていることですね。企画ではなく広告となると、またちがった苦労がありそうです。広告のお仕事はどういったプロセスで進められますか?

小西:特別感のある、技術革新がすごい商品ってたまにあるんですけど、それは話題になるから広告はあまり必要ない。むしろ、そうでないものがほとんどだから、僕らは商品の良いところを見つけて、誰に言えば良いかを一生懸命考えると、何かしらのポイントが見つかるんですよね。オールマイティーでなくても、「感覚やニーズを持っている人」にはドンピシャでハマりますよっていうのを見つけてあげると、ズドンとハマる。それを一生懸命に見つけるのが広告の役割なんで、それをやっているという感じなんです。

── 依頼が来たときに、みなさんでアイデアを出しあうのと、個人でまずは掘っていくのと、どちらが多いですか。

大垣:ケース・バイ・ケースです。でも、これはPOOL inc.の特長なんですけど「全員が企画者」なんですね。言葉や映像、私の場合はウェブ住人の視点から、それぞれが得意分野を活かしながら企画を立てます。それで、出てきたアイデアたちから選んでいくという流れですね。

小西:ただ、いちおう「こっちの方向性にはしたい」というのだけは作っておきます。例えば、はなまるうどんでも「何でもいいです」ってなると企画がぐちゃぐちゃになる。はなまるうどんなら、多くの人から愛された方がよく、食品ですから「汚い」「嫌な感じ」というのはギリギリのところを除いて大きく禁止して、若い人が反応して面白がってくれるという方向性を目指す。SNSやウェブで話題になる企画で、かつ愛されるものになっていて、ウィットがある。全員で「はなまるうどんはこういう感じ」というのを共有しておきます。

── クライアントから与えられた課題に対して、「良いところを見つける」「誰に伝えるかを考えて、ニーズをマッチングさせる」「チームで方向性を共有しておく」、3つのやることがまずあるんですね。


おっさんが化粧品の広告をつくるための「なんで型」メソッド


小西:それから根本的に、ターゲットの選定と、その人がなにを考えているかが重要です。「誰でもいいから売りたいんです」というものでは100%売れないですからね。ターゲットは、こういうマインドを持っていて、こういう感覚になっているから、こういうニーズを確実にもっているだろう...と考えることから始めます。受け手のニーズに対応するモノじゃないと、受け手としても、自分と関係ないから、その商品についてどう思えばいいかもわからないんですよ。たとえ、それがものすごい商品だとしても、どうしていいかわからないということにさせちゃいけない。シンプルに、ニーズに対することをやらないと。

── ターゲットの選定でいくと、私は「20代後半の男性」になるので、同年代の感覚はなんとなくわかります。ただ、それこそ女性用の化粧品については詳しくない。「何を考えているか」をわかるためのヒントやきっかけは、どこから得ているのでしょうか。

小西:僕が化粧品をやろうと思ったら、最初にやるべきは女性スタッフを入れることなんですけど、その人が言っていることを100%正しいと思って聞かないことですね。ひとりのおっさんとして一生懸命に想像して、女性スタッフが言っていることに「それはこうじゃないの?」と質問攻めするんですよ。おっさんだからむちゃくちゃなことを聞いているんですよ。「化粧水はしっとりするのが普通ですよ」「どうしてしっとりがいいの?」みたいに。「別のものにたとえるなら何に似てる?」とか、女性スタッフが「何でそんなこと聞くんだろう」ということまで深堀りしていく。

よく壁打ちみたいに質問する人もいるんですけど、僕は「なんで型」ですね。そうすると、意外にその人たちが考えていることの裏を知れるんですよ。その状況を作りだしてから企画を考えてみようとなると、「これが普通だ」と思っている状態で企画や言葉を考えてみるよりも、発想が変わって、一段広めとか深めのアイデアが出てくるようになるんです。

「なんでこれが面白いんでしょう?」「なんでって言われても、化粧品ってこういう売れ方するんですよ」「なんでそう売れるんですか?」「なんでだろう...」と質問を積み重ねると、自分にも商品に対する情報が貯まっていって、「それこの前に言っていたこととちがうけど、こちらが正しいと思うなぁ」なんて感覚も生まれてくるんです。だから、女性が使うブラジャーや化粧品、最終的には生理用品でも企画はできるという自信はあります。決定的な性別が違うので、キョトンとされることも多いけれど、がんばれば何とかなる。


食べ物の企画を考えるために、自動車のプロモーションを分析


140916pool_interview_12.jpgはなまるうどん「全うどん、8%増麺。」キャンペーン
ECD:小西利行、是永聡 CD:小林麻衣子 AD:宮内賢治 PL:大垣裕美、滝瀬玲子、井上佳那子 C:竹田芳幸
Production:1→10Design,inc.、TOW CO.LTD. Agency:butterfly・stroke inc.、POOL inc.


大垣:自分はウェブ世代なので、口コミを読んだり、競合商品を使っている人の感想などを見ます。あと、ぜんぜんちがう商品カテゴリーの似たような商品を探しますね

たとえば、食べ物の企画を考えるときに、その食べ物のポジションと似ているモノを探す。自動車のカテゴリーだと何になるか、その広告ではどんな表現やコミュニケーションしているかを見ます。お願いされているクライアントの商品が、たとえば「働いている人がお昼に500円くらいで食べるもの」だとしたら、そういう人たちが持っている車はどんなのだろう、女子だったらどんな雑誌を読んでいるのだろうって考えてみたり。

小西:大垣が言ったように、あるカテゴリーの商品を想像すると、ターゲットは違えど似たようなキャンペーンが海外や日本で行われていて、成功している事例が結構あるんです。そこをずっと見て抽出していくと、意外に共通点があるんですよ。その共通点を商品に当てはめると、新しいプロモーションができるのも確かです。まったくちがう業種の、まったくちがうアプローチ、たとえば車で成功したプロモーションのやり方を、化粧品や100円のお菓子に導入するとどうなるかを考えてみるんです。どこかで引っ張れることがあるんですよ。一般的に「デコンストラクション」というんですけど、あるキャンペーンが成功したのはなぜだ...と深く深く考えていくと、ピュアな成功理由が見えてくる。それをいくつかの形にして、ちがうところに動員すると、すごく簡単な答えになったりすることもある。

── 要素やつながり、共通点のように、分解して言葉にできるレベルまで落とした上で取り込まないといけない、ということでしょうか。

大垣:そうですね。根本的なところに落としてから、別の企画に取り込む。そういうことを考えます。

小西:例を挙げると、僕らの仕事ではないですが、飲料メーカーのキリンさんがやっていたサッカー日本代表にからめた「勝ちT」というキャンペーン。商品を買って応募券を集めて送ると、オリジナルのTシャツが当たるってヤツです。これ、爆発的に売れて、ものすごく盛り上がったんですね。オフィシャルのTシャツがあるのに、なぜわざわざ企業がつくっているものを欲しがるの?と。仲間内で話し合って考えてみたんです。そうしたら、いくつかの発見があった。例えば、オフィシャルはオフィシャルであるんだけど、オフィシャルでないものってある程度は「レアもの」だから、まわりと差別感があって盛り上がる。さらに、東京ではあんまり受けなくても、実は地方の人たちって、企業が出しているインセンティブみたいな特別な商品やプレゼントがすごく好きで、もらったりしているという現象がある。それからもっとシンプルに、日本のおめでたい時に、おめでたい風のものを出したらウケる...とかね(笑)。

そんなところに行き着くと、なぜキットカットが受験の時に売れるのかもだいたいわかるわけですよ。日本人全員がある願いになる時に、その名前に「勝つ」という言葉が入っている、縁起の良いものを出すとウケるとかね。それが1つあると、世の中がある方向に、同じ気持ちで進んでいるときに、それに合うものを出せればウケるキャンペーンになると考えられる。あるキャンペーンをトレースするとパクリになる。でも、あるキャンペーンの中に潜んでいる「ウケたヒミツ」だけを持ってくると、まるでちがうものになるんです。


「考える」とは「頭を使って時間を過ごす」ことではない


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小西さん、大垣さんにお話を伺っていて、「考える」という言葉をよく使われることに気づきました。しかし、その「考える」は、どうやら私が思っているものとはちがうような印象を受けます。その答えは『伝わっているか?』の108、109ページに書いてありました。


イルカ そう。思いつかないって言う人のほとんどが、実は、考える方法を知らない。考えるフリをしてるだけで、本当は考えていないから、思いつくわけがない。
(略)
イルカ そもそも、「考える」ってのは「頭を使って時間を過ごす」のではく、「目的にたどり着く方法をひねり出すこと」だ。


『伝わっているか?』で紹介されているメソッドも、イメチェンも、「なんで型」も、他のプロモーションを分析するのも、適切な「目的」を設定した上で道筋を見つけるための「考える方法」です。そして、まずは小西さんが言うように「ある基準を持って、何をすべきかについてしっかり話す」ことが、自問自答でも、チームでの会議でも、大切なことなのでしょう。

インタビュー後編では、はなまるうどん、イオン、ザ・プレミアム・モルツの事例を紐解きながら「愛されるブランドの作り方」を見ていきます。また、日々斬新な企画を「考え」続ける小西さん、大垣さんの「アイデア出しになくてはならないツール」も教えていただきました。

後編「『なんか面白くない』と言われた人へ贈る「愛されて、面白い」企画術」に続きます。


POOL inc.

(文・聞き手/長谷川賢人)

  • ,,,,, - By

    香川博人

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