• GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie
  • GIZMODO
  • DIGIDAY
  • gene
  • cafeglobe
  • MYLOHAS
  • Glitty
  • machi-ya
  • roomie

長山悦子

長山悦子

 - ,,,,  06:00 PM

35歳までに海外でスキルアップするための方法(青年海外協力隊としてボツワナで働く私の場合)

35歳までに海外でスキルアップするための方法(青年海外協力隊としてボツワナで働く私の場合)

14092235age_improve_1.jpg


例えば、今あなたが働いている会社に新しい制度ができ、「社員のスキルアップを目的とした最長6年間の休職を認める」という状況になったら、あなたはこの制度を利用してどんなチャレンジをするでしょうか。


・最長6年間休職できる
・休職中の給与は支払われない
・期間内であればいつでも復職可能
・復職後の給与は社長面談で決定


これは実際にサイボウズというIT企業で2012年から採用されている制度で、その名も「育自分休暇」というものです。私はこの制度を利用して「海外でスキルアップしたい」と思い立ち、「青年海外協力隊」という外務省管轄のボランティアワークに応募して遠くアフリカはボツワナ共和国にて、地方公務員として働いています。


「青年海外協力隊でスキルアップは可能か?」をお伝えします


14092235age_improve_3.jpg

ボツワナ首都の展示会でクラフト商品を販売。カタログを使って商品の説明をしている筆者。


協力隊の活動内容は要請内容によって様々ですが、私は現在、ボツワナの村落部の所得向上をめざして、ハンドメイドクラフト商品の製作・販売のプロジェクトにチャレンジしています。学生時代の趣味だった裁縫と、IT企業で製品プロモーションの担当していた経験を活かして、村の女性たちと一緒にハンドメイドアクセリーを製作し、ブランドロゴやカタログを作って販売促進をしています。

この記事では「青年海外協力隊」という国の制度を利用してどんなスキルアップが可能なのか、また活動中の待遇やサポートはどのくらいしてもらえるのかなどを私の体験談を交えてご紹介します。「育自分休暇」なんて制度はうちの会社にはないよ、という声もあるかと思いますが、企業によってはもっと良い待遇、たとえば「ボランティア活動中も通常通りの給与が支払われる(現職参加制度)」の場合もありますし、2年間の活動で専門性を身につけ、その後の転職・キャリアアップに結びつけているケースもあるので、どうぞご自身の環境にあわせてイメージしてみてください。

本記事は、

1.30歳前後のビジネスパーソンが最も活躍している理由
2.海外ボランティアでどんなスキルアップが可能か
3.青年海外協力隊の概要とポイント

の3本立てでお送りします。


1.30歳前後のビジネスパーソンが最も活躍している理由


14092235age_improve_5.jpg


はじめに、あらためて私の自己紹介をさせていただきます。「現在29歳、女性。IT企業に3年務めて休職し、青年海外協力隊員として2年間のボランティア活動に取り組んでいます」...この自己紹介に中に多くの青年海外協力隊員に共通するポイントが2つあります。1つ目は、年齢。2つ目は勤続年数です。

青年海外協力隊の平均年齢は27~28歳なのですが、この数字になるのは理由があります。まずは「独身のほうが身軽に海外に行けるから」(日本の平均初婚年齢はおよそ30歳)。そしてもうひとつ、青年海外協力隊の募集案件の中に「社会人経験3年以上」という指定があることが多いからなのです。私の応募した案件も「さまざまな立場のひとと仕事をする適応力が求められる」ことから、3年以上の社会人経験が条件に含まれていました。海外で活躍する前に、日本で基本的な社会人スキルを3年程度積むことは必要なことなんですね。「いつか海外で仕事したいと思っていたけど、気がついたら日本の会社に腰を据えてしまっていた...」と過去を惜しまなくても大丈夫です。日本で積み重ねた経験があるからこそ、海外でそれを活かし、ステップアップすることができます。

また、年齢についていえば、今後のキャリアを考えるとやはり35歳くらいまでには海外でのスキルアップを終えておきたいところです。「育自分休暇制度」を導入して社員の社外での成長を推奨しているサイボウズも、制度の対象者は35歳以下としています。人事担当の方にその理由を聞いてみたところ「特に、育成や成長という意味では35歳くらいまでが大事な時期だと考えるから」という回答をいただきました。例外もありますが、「海外での経験を確実にキャリアアップにつなげたい」と考えるときに、35歳というのはひとつの目安だと思います。

※上記は青年海外協力隊員でよくあるパターンを紹介していますが、応募要件は20歳から39歳となっているので、短大を卒業したばかりの20歳から妻子持ちの39歳まで多様な人材が活躍しています。なお、40歳以上の方は「シニアボランティア」として応募が可能です。


2.海外ボランティアでどんなスキルアップが可能か


14092235age_improve_2.jpg

ボツワナで共に働くプロジェクトメンバー(とロバ)


ここ数年、青年海外協力隊経験者に対する企業の評価があがっています。 「肉食系社員を求める企業から青年海外協力隊の経験者のニーズが高まっている」というこちらの記事では、


国際協力機構(JICA)によると、経験者を採用したいという求人が増え、この5年で8倍になった。毎年1200人前後が帰国するが、2013年度の求人は2506人で、2倍以上の求人倍率だ。人気の理由について、青年海外協力隊事務局参加促進・進路支援課の松舘文子さんは、「語学ができるだけでなく、まったく知らない土地でゼロから信頼関係を築き、困難に立ち向かうタフな人材として評価していただいているようです」


と紹介されており、2年間の海外生活で得られる「語学力」と、ゼロベースから物事に取り組み課題を解決できる「タフさ」が青年海外協力隊ボランティアで鍛えられるスキルとして企業から評価を受けているようです。

さて続いて、青年海外協力隊員としてどのようなスキルアップが可能か、アフリカのボツワナ共和国でボランティアをしている私の体験談をご紹介します。現在着任して約半年、活動期間の4分の1が過ぎたところですが、これまでの活動と今後の見通しから、「1.新しいプロジェクトを立ち上げる創造力」「2.語学力」「3. コミュニケーションスキル」「4.専門性(私の場合はマーケティングプロモーション)」「5.マネジメント能力」が身につくと考えています。


新しいプロジェクトを立ち上げる創造力

現在、同期の隊員と2人で、クラフトビジネスの立ち上げにチャレンジしていますが、ここまでの道のりはまったくゼロからのスタートでした。まず配属されて上司から言われたことは、村落での雇用創出のために「村人の才能を引き出してほしい」ということでした。

そして、担当する地域の概要と支援状況が書かれたレポートが手渡されました。それ以外は特に指示されることはありません。自分で企画書を書いてもっていくまでの1週間は、ただオフィスに行って、イスに座っているだけの毎日でした。「このままだと何もはじまらない」と気づき、そこからオフィス内の資料をあさり情報収集して、チー厶の目標に対して自分が貢献できそうなスキルは何かを考え、プロジェクトの計画を立てていきました。


語学力とコミュニケーションスキル

新規ビジネスの立ち上げなんてそもそも日本でも経験したことがなく、TOEICスコア500点の私の英語力ではプロジェクトの企画書を英語でつくるのも一苦労。語学はかなり鍛えられています。さらに、支援先の村へ行けば英語は通じません。片言の現地語を駆使してクラフト制作のワークショップを実施する必要に迫られ、結果、図表を活用するなど言葉だけに頼らないコミュニケーションスキルが向上しました。


専門性とマネジメントスキル

今は村の女性達と一緒につくったクラフト商品をどうやって売っていくかを考え実行していく段階で、これもはじめての経験ばかりです。まずはこれまでの職務経験を足がかりに商品ロゴ、カタログ、WEBサイトなどのプロモーションツールを揃えました。今後の課題は山積みです。国内のマーケットから地理的に遠く、ヤギやロバは持っていても車を所有しているひとはほとんどいない村落で流通を考えることの難しさは「新しい発想でマーケティングを考える」チャンスを与えてくれるでしょうし、何かと縛りの多い行政組織の中でプロジェクトを進めていく難しさは「マネジメントスキル」を磨く機会になると思います。


14092235age_improve_4.jpg

販売促進用につくったカタログ


上記の体験談はひとつの例であり、応募職種や要請内容によって隊員の置かれる状況はさまざまです。私は「コミュニティ開発」という職種で応募しましたが、同種の職種であっても実際に活動する内容にはかなり違いがあります。活動内容は要望調査表からおおよそ判断できるので、ご自身のキャリアアップのイメージに合うかどうか確認してみてください(要望調査表は青年海外協力隊のサイトから確認できます)。次の章では青年海外協力隊の募集概要と待遇について紹介します。


3.青年海外協力隊の概要とポイント


募集概要と試験内容

青年海外協力隊の募集時期は春・秋の年2回。試験は書類審査と面接です。190種類以上の職種(教育、IT、マーケティング、デザイン、業務改善、看護、農業、スポーツなど)の中から1つを選んで応募します。派遣国はアジア、アフリカ、中南米など現在までに88カ国と幅広いです。応募時に派遣国と要請内容が記載された案件リストから第3希望までを選ぶことができますが、合格しても希望した案件に配属されるとは限りません。また、審査の中でもっとも難関なのは「健康診断」と言われるくらい健康状態のチェックが厳しいです。書類審査を通過した方は面接試験を受けることになります。面接では志望動機や応募職種に関する経験について聞かれます。

募集要項の詳細は、青年海外協力隊のサイトからチェックしてみてください。


合格してから派遣されるまでの訓練

合格者は、赴任前に約70日の派遣前訓練を受けます。ここでは主に語学のレッスン(英語、フランス語、ポルトガル語、クメール語など赴任地にあわせてさまざま)をするのですが、その他、基礎体力作り、海外での生活をするために必要な知識の習得、予防接種など途上国で生活するために必要なことを身につけます。山奥の合宿所で100~200人での共同生活は苦労もありますが、語学のスキルアップには最適な環境です。なお、派遣時期は案件によって異なります。長い場合だと合格通知が届いてから約1年後の派遣、というケースもあります。


派遣中のサポート

お金のサポート:青年海外協力隊はボランティア活動なので給与は支払われませんが、現地での生活費や赴任地までの往復渡航費など活動にかかる費用はすべて支給されます。また、この他に日本での生活を維持するための支援費も支給されます。金銭的なサポートは他のボランティアプログラムと比べてもかなり手厚く保証されています。

住まいのサポート:赴任国での住まいは配属先(カウンターパート)が用意してくれます。赴任場所によっては電気や水道がなかったりするパターンもありますが、日本より広くて快適な広々ダイニングに2ベッドルームなんてこともあります。居心地のよさは運によりますが、厳しい「安全管理チェック」を済ませた家でないと日本の許可がおりないので安全なことは確かです。

スキルアップのサポート:青年海外協力隊員として2年間海外で活動することはスキルアップの絶好の機会ですが、その機会を活かしてスキルアップできるかどうかは本人次第です。というのも、企業組織と違い、このプログラムには人材を育成する責任のある担当者がいないからです。

たとえば、企業にお勤めの方は多くの場合、自分が会社でどんな仕事をするべきか、そのミッションや締め切りは「上司」からおりてくると思います。困ったり失敗したりしたときは「上司」が方針を示してくれるでしょう。青年海外協力隊員にはそれらすべてを自分で決断して実行することが求められます。そしてその成功も失敗も評価するのは本人です。

協力隊員は赴任国のカウンターパートと共に活動するので、配属先のチームリーダーに指示を仰ぐこともありますが、彼らには隊員を評価・指導する責務はありません。青年海外協力隊の派遣元であるJICAも同様です。隊員は活動報告書をJICAに提出する義務がありますが、提出したからといってJICAがアドバイスをくれたり、次の方針を示してくれるわけではありません。そういった意味ではもらえるのは「成長する機会」だけで、ビジネスパーソンとして成長するための人事的なサポートは無いといえます。ですが、その自立が求められる状況こそが、今後のキャリアアップの上で貴重な経験になるはずです。失敗しても、目に見える成果がでなくてもクビになることはありません。おもいきったチャレンジをして、自分を育てるには最適な環境です。

いかがでしたしょうか。35歳までに海外でスキルアップするための方法、青年海外協力隊をぜひ人生の選択肢に入れてみてください。次は秋募集です!


ワークスタイル - 企業・IR情報|サイボウズ株式会社

長山悦子/Etsuko Nagayama
1985年、群馬県生まれ。東京大学大学院で国際協力学を専攻したのち、サイボウズ株式会社に入社。Webサービスのマーケティングプロモーションを担当する傍ら、仕事で得たスキルを活かしたボランティア活動に従事。その取り組みは本業と第二のキャリアを両立させる「パラレルキャリア」の実践としてTVニュース、書籍などで紹介されている。 2014年1月よりサイボウズ社の「育自分休暇制度」を利用して青年海外協力隊ボランティアに応募し、現在ボツワナ共和国にて「Gift from Botswana」というブランドを立ち上げ、クラフトビジネスの立ち上げに挑戦している。

MORE FROM LIFEHACKER

powered by

Kotaku

Recommended

© mediagene Inc.