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堀込泰三  -   10:00 PM

熱狂は冷めない。Appleが今も僕らをひきつけてやまない理由

熱狂は冷めない。Appleが今も僕らをひきつけてやまない理由

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私は、自他ともに認めるAndroidガイです。Android専門サイトで2年間働いていたこともあり、「Nexus」という名の付くデバイスをいくつか持っています。そんな私でさえ、先日のAppleによるiPhone 6の発表には心が躍りました。なぜAppleは、こんなにも私たちの心をとらえて離さないのでしょうか。

テック業界、特にモバイルOS関連業界では、大手企業がそれぞれ独自に経営を行なっていると思われがちです。つまり、Appleは商品を、GoogleはOSを作っていて、重複する部分は、良くはコピー、悪くは盗難であると。ところがテック業界はそんなに単純でなく、すべてが複雑に絡み合っているのです。


Appleは数百万人にリーチできる


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Appleから目が離せない理由のひとつは、その流通規模にあります。優れたアイデアを商品に盛り込んでいる企業はApple以外にも存在します。しかし、いくらいい電話を作ったところで、必要としている人の手元に届けることができなければ意味がありません。NFCなどの機能は、多くの人に使ってもらわないことには、本来の価値を発揮できないのです。Appleは、それを実現できる数少ないメーカーのひとつと言えるでしょう。

昨年AppleがiPhone 5Sを発表したとき、最初は11カ国で発売されましたが、11月1日には50カ国にまで広がりました。これを実現できたのは、Appleがひとつの商品ラインに、莫大なインフラを割り当てたから。Apple最大規模のサプライヤーであるFoxconnは、1日に50万台のiPhoneを量産できると言われています。これは24時間体制での数字ですが、このペースで作れば、90日間でなんと4500万台ものiPhoneを作れることになります(人権侵害の問題もありますが、これは何もFoxconnやAppleに限ったことではありません)。

このところ頭角を現しているMotorolaではどうでしょう。GoogleがMotorolaを買収してから、その経営体制は大きく様変わりしました。その商品は、スペックオタクにはあまり印象的ではないものの、一般大衆にとっては"まあまあ"以上の存在になっています。情報によると、Motorolaの売上は、90日間で50万台とのこと。この販売台数は正確な情報ではありませんが、同社の公式情報には、テキサス工場の生産能力は1週間に10万台であると記されています。つまり、90日間ではおよそ128万台。Appleとは4372万台もの開きがあります。カスタマイズ可能なハードウェアという新分野を切り開いたMotorolaは、モバイル業界を震撼させる可能性を秘めていたものの、それを1カ国、1キャリアのみにしか展開できなかったため、ほとんどの人の手に渡ることがなかったのです。

Appleと同等の規模を誇るのはSamsungです。2013年第2四半期、Samsungのスマートフォン販売台数は7100万台。同期間中のAppleの売上は3120万台でした。すべてがフラッグシップモデルではないものの、事実としてSamsungは、それだけの台数を生産できる能力を持つのです。これほどの生産能力は、他のAndroidメーカーにはありません。

この種の業界で生き残るには、実際に消費者に商品を使ってもらわないことには始まりません。HTCやMotorolaのような楽しさの追及ではなく、Appleが多くの人に使ってもらうことを追求しているのだとすれば、それには大きな意味があります。小売店がNFCに対応するにはシステムのアップグレードが必要ですが、そのためには妥当な理由が必要です。そんな小売店に対し、Appleは四半期ごとに4500万もの理由を提供できるのです。HTCやMotorolaがどれだけ楽しいモノを作っても、Appleと同じだけの理由を提供することはできません。


Appleはクールである



高品質なハードウェアや現実歪曲空間など、呼び方は人それぞれですが、Appleが作る商品は、人々を虜にする何かを持っています。全員の心をつかめるわけではありませんが、それで十分なのです。少なくとも、Appleの意図する方向(腕にコンピューターを付けるなど)に消費者の気持ちを動かせるだけの人数がいるのですから。

この現象は、音声コマンドでも見られました。Google NowとSiriは機能的にはそれほど変わらないものの(前者の方が優れている部分も)、後者はブランドを築くことに成功しました。音声コマンドのジョークは何の役にも立たないかもしれませんが、たんなるスマートフォンの一機能に個性を与えるという役割を果たしています。別の言い方をすれば、Google NowやSiriと真剣な人間関係を築こうと考えている人は、そもそもいないのです。

では、そのクールさは、Apple以外には醸し出せないのでしょうか。もちろん答えはNoです。でも、テック業界ではファッションも重要です。Google Glassの最大の失敗は、テックではなく(透明ディスプレイは間違いなくクールです)、実用性でもなく、カメラのプライバシー侵害でもありません。単に、Glassを装着した姿がカッコ悪いのです。メガネが普通なら、Glassだって普通であるべきかもしれません。カメラなんて誰でも持っているのですから、Glassだけを怖がる必要もないでしょう。でも、例えばオレンジ色のカメラを人間の目玉に取り付けたら、誰もが嫌悪感を持つでしょう。つまり、カッコいいことは重要であり、Appleは今のところ、そのクールさを保っているのです。

ウェアラブルデバイスでは、クールさが重要になります。スマートウォッチはPebble発売前から存在していますが、いまだにカッコ悪いイメージを払しょくできていません。テック業界に"必ず"はありませんが、Appleはきっと、スマートウォッチをクールな領域へと引き上げてくれるはずです。このカテゴリーには間違いなく何らかの後押しが必要ですが、Appleのスマートウォッチ発表は、その力を与えてくれたのではないでしょうか。Androidユーザーがスマートウォッチを持つころには、スマートウォッチは広く社会に認知されており、たくさんの(優れた)モデルから選べるようになっていることでしょう。

もちろん、Appleによるクールさの独占は、絶対的なものではありません。Googleのソフトウェアデザインは、このところかなりクールになってきています。大型のスマートフォンはクールなものとして認識されるようになり、Appleもそれに追従しました。それでもなお、Appleは多くのクールさを貯蓄しています。そして何よりも、上でも書いたように、Appleはそれをバックアップするだけの生産能力を持っています。率直に言えば、同じ生産台数を誇るSamsungには、ファッショナブルな要素がありません。だからAppleは、ユニークなポジションを維持できるのです。特に、影響力のある層へのアピールは、他社にはとうてい真似できないでしょう。


Appleのターゲットは富裕層である


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Apple製品は過剰に高価であることを揶揄する「Apple Tax」という言葉がありますが、それはほとんど事実に反しています。Apple製品は、不当に高いわけではなく、単に高いだけなのです。他社製品でも、同じ品質のラップトップは、同じぐらいの価格になるはずです。

Appleが他社と違うのは、高くても買いたいと思わせるところ。200ドルで買えるような廉価版のiPadはありません。いちばん安いMacは600ドルですが、モニターや周辺機器は別途買わなければなりません。ラップトップの再安値は900ドルです。新発表のApple Watchは350ドルで、初期のAndroid Wearデバイスのほぼ2倍です。他社であれば、このような価格設定は自殺行為です。実際、Samsungが発売した300ドルのスマートウォッチは、ある意味それに近いものがありました。

このアプローチは何も間違っていませんが、裏を返すと、Appleは貧しい国や人口層を無視していることになります。その証拠に、安価なMoto G(180ドル)は、600ドルの電話など到底考えられないような海外市場で爆発的にヒットしました。Androidがうまくいっているのは、さまざまな価格帯で、多様な市場に対応できるからなのは間違いありません

一方、高価な価格設定は、ステータスシンボルになります。ステータスシンボルはその性質上、富裕層に所有されやすくなります。影響力とお金は必ずしも関係があるわけではありませんが、そうであることの方が多いのです。お金のある企業は、価値ある技術に投資します。お金のある国が、デバイスの世界的な人気を左右します(米国と中国がローンチ時に重要なのはそのためです。ハイチが市場アピールに関する会話に登場することはほとんどないでしょう)。つまり、無常にも一部の層をないがしろにしていることになりますが、それが実態なのです。物を売って生きるためには、お金のある人を見つけて買ってもらうしかありません。Appleは、お金のある人や企業へのアピールに長けているということです。

Appleの視点から見ると、ステータスシンボルになるためには、市場トレンドを決定づけられるかどうかが肝であり、クールであることとは異なります。

Googleは、BPやSubwayなど、支払いネットワークをサポートする小売店を得られるだけの影響力を持っています。しかし、Target(ディスカウントストア)などの小売店を得ることはできませんでした。先日のAppleの発表では、TargetのウェブサイトがApple Payに対応するとのこと。これは、iPhoneにNFCが付いたからではありません(WebサイトなのでNFCは不要です)。ましてや、NFC付きのiPhoneがクールだからでもありません(新しい支払システムのために契約する人はいないでしょう)。つまり、AppleがTargetをひきつけた理由が、ほかにあるはずなのです。

その理由とは、Apple製品の還元率が高いことにあります。Appleは巨額お金を動かします。お金を生み出す企業はほかにもありますが、Appleの顧客は、平均よりも多くのお金を使う傾向があるのです。このトレンドは一時的に変わることもありますが、お金が欲しい人の興味をひきつける能力は、GoogleよりもAppleの方が高いと言っていいでしょう。

モバイルペイメントの改革は、ずっと心待ちにされてきました。クレジットカード被害はそこらじゅうにあふれているのに、セキュリティ対策は一向に進みません(米国では、欧州のような暗証番号入力方式は導入されていません)。これまでMastercard、Google、携帯電話キャリアなどが、商店に対して次のステップに進むことを説得し続けてきました。Appleがそれに続くことで、ようやく世の中が動くかもしれません。


Appleは大きな競争をもたらす存在


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ここまでで書いた要素は、何もAppleに限ったことではありません。でも、これだけの要素を併せ持つ企業はそうそうないでしょう。つまり、Apple製品を使っていない人でも、あなたが使っているテクノロジーは、Appleの影響を受けていることになります。例えば、Android Wearは、とてもいい商品かもしれません。しかし、Appleのような企業がウェアラブルをファッショナブルにしない限り、それが流行するかどうかはわからないのです。今のところ、ウェアラブルデバイスは苦戦を強いられています。

競争はそれだけではありません。Appleがなければ、Androidの世界はSamsungで溢れていたかもしれません。Appleがなければ、Windowsと競合する存在が皆無だったかもしれません。Appleがなければ、「○○よりも△△の方がいい」という争いはなくなってしまいます。Appleが嫌いでも、その敵対心がモチベーションになります。映画『バトル・オブ・シリコンバレー』でフィクションのスティーブ・ジョブズが言っているように、「人間には、大義名分が必要」なのです。

この種の競争は、企業間のライバル心をあおると当時に、模倣合戦を生み出します。Appleのスムースな画面がなければ、AndroidがProject Butterに取り組むことはなかったかもしれません。同じように、Androidが先行していなかったら、Appleは通知シェードを導入しなかったでしょう。つまり、お互いに切磋琢磨しあっているのです。このような競争は、ユーザーの私たちにも大きなメリットをもたらしてくれています。

このような競争やアイデアを生み出しているのはAppleだけではありません。でも、Appleはそれらの大半を、広く社会に知らしめているのです。すべてのテクノロジーをAppleが発明したわけではありません。Appleはテクノロジーに関して「クローズドなアプローチ」を好んでいますが、実際はすべてを独自に進めているわけではないのです。


Eric Ravenscraft(原文/訳:堀込泰三)

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    香川博人

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