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印南敦史印南敦史  - ,,  07:30 AM

なによりもリスキーなのは「リスクを取らないリスク」の大きさ

なによりもリスキーなのは「リスクを取らないリスク」の大きさ

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日本ではリスクは避けるもの、リスクを回避しておけば安全、という考え方が浸透してしまっているように見えます。しかし見方を変えてみるとどうでしょう?「アベノミクス長者」は株式投資を通じてリスクを取ることによってリターンを得ました。一方、リスクを回避して株式投資しなかった人は(中略)「アベノミクス長者」に比べて、相対的には資産が小さくなっているのです。これが「リスクを取らないリスク」です。(「はじめに」より)


リスクを取らないリスク』(堀古英司著、クロスメディア・パブリッシング)の著者はこう主張しています。つまり、リスクは単に「回避しておけばよい」というものではないということ。事実、日米の株価指数や経済成長率にここまでの差がついてしまった決定的な原因は、日米のリスクに対する考え方の違いだといいます。ならばこの先、日本人はリスクに対する考え方を180度変えないと、この先いっそう世界に差をつけられてしまうということになります。

では、そうならないためにはどうすべきなのでしょうか? すべきことはいくつかあるようですが、きょうは(おそらくは、いちばん重要なことであろう)精神論に焦点を当てた第10章「お金でできない『リスクを取らないリスク』対策」に目を向けてみたいと思います。


キャリアを考える


競争が激しいかわりに就職も退職も自由なアメリカにくらべ、労働市場で相応の自由が確保されていない日本においては、転職や起業はたしかにリスクの高い決断となります。しかし著者は日本に関しては、「労働市場が非流動的であるため、多くの人が特技や能力を生かせていないか、それに見合ったリターンが用意されていない」と考えているそうです。つまり20~30年後を見据えたとき、「決断しなかったことがリスクだった」となる可能性が高いということ。

たとえば逆の例として挙げられるのが、マイクロソフト創始者のビル・ゲイツ、フェイスブック創始者のマーク・ザッカーバーグ、アップル創始者のスティーブ・ジョブズ諸氏。いずれも当時は大学を中退するというリスクをとったつもりが、振り返ってみれば「リスクを取らないリスク」の方が巨大だったという結果になっているからです。

だからこそ改めて、いまの職場が自分の特技や能力を本当に生かせる環境であるかどうか、それに見合ったリターンが用意されているかを検証すべきだと著者は主張しています。(228ページより)


「好きなことをやる」とは?


就職活動などの際によく聞くのは、「好きなこと、やりたいことはなにかを考えろ。そして、それが実現できる職場や会社を選べ」というようなアドバイス。しかし現実的には、好きなことややりたいことがあったとしても、それをもとに会社を選ぶことはできないケースがほとんどであるはず。

実現できたとしても、入社してみて「こんなはずではなかった」と感じることもあるでしょうし、逆に、社会に出てから好きなことややりたいことが見つかり、勉強して特技や能力を身につけたという人もいるかもしれません。つまり就職の時点で自分の希望どおりの職業や会社に就いている人の方が稀であり、ほとんどの人が「リスクを取らないリスク」を検証してみる価値があるということ。

そして同時に考えてみるべきは、「好きなこと」「やりたいこと」をやるのに伴うリスクの存在。資本主義社会においては「他人ができないこと」をやるからご褒美がもらえるのであって、「好きなこと」「やりたいこと」「誰でもできること」「楽なこと」をしていてもご褒美はもらえない。「好きなこと」「やりたいこと」を職業にしている人がたくさんいる状況下では、そのたくさんの人と競争していかなければならないため、実力が同じなら、自ずから期待できるリターンは低くなるというわけです。

しかし、それでも「好きなこと」「やりたいこと」を目指したいのなら、他の人がついてこられないほど、とことん追究する覚悟が必要。究極まで追究する人であれば、厳しい競争に勝つチャンスがあるということです。そしてそれは、「リスクを取らないリスク」を検討するにあたっても重要なポイントだといいます。(231ページより)


「他人ができないこと」をやる


「好きなこと」「やりたいこと」を職業にすると、よほどのレベルに達しない限り勝率は高くならない。一方で「しんどいこと」「他人がやりたがらないこと」には一定のリターンを期待できるかもしれませんが、一生それと向き合っていくのもなかなか困難。そう考えていくと必然的に残るのは、「他人ができないこと」。

事実、ファンドマネージャーとして多数の会社を分析している著者の目から見ても、成功している会社のすべてに共通しているのは「他者ができないことをやる」ということだそうです。もちろん会社ごとに「他社ができないこと」は異なりますが、成功する会社は必ず、他社には真似できない強みを持っているということ。

そして、それは多くの人々にとっても同じ。厳密にいえば「世界中で自分にしかできないこと」はないかもしれないけれど、それでもなるべく他人にはできないことを意識すべきだという考え方です。ちなみに、いま他人にできないことがなくても、今後のキャリアを意識するにあたっては、「他人にできないこと」の習得を目標に据えるのが効果的だとか。

たとえば英語を使いこなせる人は多いでしょうが、専門分野でそれを生かせる人はそれほど多くないはず。需要があるなら、専門分野を細分化したり英語以外の外国語も使いこなしたりする方が、より「他人ができない」可能性は高まっていく。他人ができないことであれば、リスクに見合ったリターンが得られる可能性は高く、キャリアアップを検討する価値が出てくるというわけです。(233ページより)



著者は、ニューヨークの投資顧問会社「ホリコ・キャピタル・マネジメント」LLC最高運用責任者。東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)勤務時代から「お金に弱い日本」をなんとかしなくてはと考え、21年前にニューヨークへ拠点を移したというプロセスを経ているだけに、その主張には説得力があります。

想定されるさまざまなリスクの解説から、それらへの対策までが克明に説明された内容。そうであるだけに、未来に向けてのなんらかの突破口になるかもしれません。

(印南敦史)

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